ゲーム/非電源系


卓上ゲーム

ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)

  • 言わずと知れた世界最初のTRPGにして、世界最先端のTRPG。一見「よくある中世風ファンタジー世界」を想像してしまいがちだが、結構当たり前にテクノロジーや突拍子もない表現が飛び出しカオスな世界観を構築していたりする。
  • 版上げの度にまるで別のゲームの様に変化するとして有名であり、現在最新版の第4版が登場。移動を簡略化したり、PCの経験点リソースを減らさない方向性の構築など旧版で不満点と成り易かった部分が劇的に変化している。2008年末にはついに第4版の日本語版ルールブックが発売に着手した。
    • リプレイに登場した「新世代スタンダードエルフ」スリンガー姐さんに敬礼!

トンネルズ&トロールズ(T&T)

  • 「D&DがあるならこっちはT&Tだ」とばかりに、パロディと悪乗り満載で作られた古典的TRPGの雄。特徴はなんと言っても、豪快に大量のダイスをごろごろ振り合ってヒットを叩き付け合う戦闘システム。前衛も後衛もなく、ダメージ量で負けた側に差分の総ダメージが入り、それをメンバーの頭数で均等割りするという恐るべき肉体賛美のシステムである。他のゲームではまず見られないような妙な武器が山のように存在する事でも有名。
    • マジックアイテムでもないナイフだけで、あんなに種類があるゲームは他にあるまい。
  • 1987年に第5版の邦訳版が日本で刊行され、当時『ソード・ワールド』と並んで安価で手に入るTRPGシステムとして人気を博した。現在は第7版の邦訳版が出ているが、負け側に抜けたダメージを任意のメンバーに割り振れたり、勝った側でもとばっちりでダメージを食らう可能性があるなど面白い変更点が色々加えられている。

ガープス(GURPS)

  • CP(キャラクターポイント)というポイントを割り振ってキャラクター作成をする事で知られる老舗TRPG。特徴は何と言っても、ひたすら緻密に細分化された設定項目を寄り集めて「自分の好きなキャラクター」に拘って作れる事である。「汎用TRPG」を謳っており、極めてニッチな分野まで含めて色々なサプリメントも登場していて、キャラ作成だけで幾らでも時間を過ごせる、と言われるくらいである。
  • 第3版のルールブックといくつかのサプリメントが、かつてグループSNEにより和訳された。安価さと、当時主流だった『ソード・ワールド』と違ったアプローチ、さらには国内独自路線の『ルナル』『妖魔夜行』といったサプリメントが好評を博し熱狂的なファンを擁する。現在は第4版が国内外で刊行中。
  • カオスフレアの作者・小太刀右京氏のこよなく愛するシステムの1つとしても有名であり、カオスフレアの原型は彼のカジュアルで行なわれていた「何でもとにかく混ぜ込んだガープス」だったと俗に言われている。ガープスの魅力の1つである多彩な世界観の混合を持ち込みつつ、欠点とされていた「やりたい事をやる為には労力が大きい」部分を軽減し、当世風に手軽に仕上げた所がカオスフレアの「歴史的意義」と言っても差し支えないだろう。

トーグ(TORG)

  • ある日地球に、他の世界からの侵略者「ハイロード」達が次々と攻めて来る。彼らは次々と自身の得意な世界法則に地表を塗り替え、またたく間に世界を席巻した。原始信仰世界、サイバーフランス、ホラー世界、アメコミ世界……モザイク状に切り取られ、可能性のエネルギー「ポシビリティ」を次々と奪い取られていく地球。世界法則を塗り替えられた地域ではその世界法則しか通用せず、その世界に存在しない兵器もテクノロジーもすべて否定されてしまうのだ。この暴虐を止められるものはいないのか……最後の希望は侵略の嵐の中からポシビリティを自在に操る力を身につけた戦士「ストームナイト」だけだ!
  • 旧版の参考文献欄にもしっかり載っていた、カオスフレアの最も大きな元ネタと言えるゲーム。1つの世界に複数世界の要素が集まっている事、潤沢なエネルギーを狙う侵略者、誰も手の出せない絶対存在に同じ力で対抗する希望の戦士……と、カオスフレアの「運用上の祖形」はこのゲームだと言ってよい。トーグでは「その地域の法則」が全てを左右し、それを覆すのが異能者、という流れだったが、カオスフレアでは「俺の異能とお前の異能を全力でぶつけ合う」という、よりスパロボ的な方向性に落ち着いたといえるだろう。

ワールド・オブ・ダークネス(WoD)

  • それは我々の生きる現代社会の陰。闇の中に生き、そして死んでいく怪物達の物語。そしていずれ終わり行く、破滅を約束された人々のゲームである。
    • 例えば吸血鬼。人の心を残したまま、血を吸わなければ飢えのあまり狂ってしまう怪物に成り果てた者達。良識を保ち人間を殺戮する怪物になりたくないなら、人を家畜のように扱うしかない。そんな本性を互いに知っているから、疑心暗鬼になり陰謀を巡らせねば生き残れない。怪物にならなければ怪物になってしまう。だから、誰もがやがて怪物になっていくのだ。
    • 例えば人狼。大自然と精霊に祝福された偉大な種族は、しかし科学と人類によって歪められた世界法則を前にして滅亡の危機に瀕していた。共存の道はなく、殺す事でしか未来は切り開けず、そして勝機はない。彼らは狂信に身を染め、絶望し、怒り狂い、そして内輪揉めと狩りを繰り返しては血と臓物にまみれて死んでいく。
    • 例えば魔術師。ただ願い想うだけで全ての願いと理想を叶えられる力は、しかし他の魔術師の思想によって弾圧され抑圧される運命にあった。数千年にわたる思想の戦い、あらゆる魔術と科学の可能性を巡る汎世界戦争は、しかし全ての魔術師が間違っていた為勝者なく終わった。いまや世界は呪いに満ち、先人達は死に絶えるか外宇宙に逃げ去り、あらゆる創造の力は詐術に堕ち、魔術師達はただ生き残る為だけに全ての力を賭していた。
    • 例えば幽霊。死後の世界は地獄であった。遺族からの供え物、生前の記憶のよすがは先に死んだ者達の武力を背景に奪い去られ、市場に並ぶ。或いは魂そのものさえも溶鉱炉に叩き込まれ、貨幣や細工物となって未来永劫に嘆き続けるのやもしれない。未練と怨念ある限り魂は不滅だ……ただし、知性や記憶はそうでもない。全てを忘れてしまう前に未練を果たし成仏を果たしたいと誰もが望むが、しかし生ある者に触れられない幽霊にその道は果てしなく遠い。
    • 例えば妖精。かつて人間の想像力の及ぶ限りの夢と混沌から生まれた彼らは、しかし科学に解き明かされ存在を否定された世界に閉じ込められていた。ありのままの姿ではすぐに消滅してしまう彼らが選んだのは、人間として生まれ変わる道だ。しかしそれは、存在を否定する力との同化も意味する。人間の子供として産まれた妖精はみな人間の大人として成長していき、子供だった頃の夢を忘れていく。自分がかつて妖精だった事実は苦笑い交じりの黒歴史となり、やがては思い出す事さえなくなっていく。
  • いわゆる現代伝奇RPGの始祖にして最大の怪作。最大の特徴は、史実の経験則とサスペンスの表現手法に裏打ちされた、あらゆる意味で救いようのない絶望的な設定群だろう。善悪の二元論ではなく、史実に基づいて暗黒面まで克明に描写された強烈な民族色と宗教色。ただの警官隊相手でさえ逃げ惑う事を余儀なくされる怪物たち。かのクトゥルフ神話すら大幅に上回るおぞましい設定と挿絵。当時のRPGのあらゆる常識を覆したこのシリーズは、アメリカのRPG界ではD&Dに次ぐカルト的な人気を誇っている。
    • 初版発行当時が世紀末ブームであった事もある。だが、世紀を越えても版を重ねていた為時代背景にそぐわなくなり始め、また設定が積み重ねられ過ぎてシリーズ展開が不自由になり始めていたからか、在ろう事か本当に世界の終末を引き起こす事でシリーズを完結させた。現在は旧版の『ヤバすぎる』部分を中心に大幅に削ぎ落として、やや一般向けに設定を一新したWoD2.0が展開中である。
  • 日本においてはかのビーストバインドやナイトウィザードが設定面で模範にしていた事で知る人ぞ知る隠れた古典である。カオスフレアにおいても、かつて小太刀右京氏はこの作品群の熱狂的なファンとして知られていた。カオスフレアの世界設定が他のFEARゲーと比べて不穏で、多元的で、民族性や政治面に深く切り込む傾向にある理由の一つだろう。

ソード・ワールドRPG

  • TRPGに興味を持つ日本人ならば知らない者はないと言う程著名な、日本を代表するTRPGの一つ。当時人気を誇っていたが如何せん高価であったD&D(俗に言う赤箱)のようなゲームを安価に提供する事を主眼に、D&Dに多大なインスパイアを受けて出来上がった作品である。極めて平易で解りやすい「普通の剣と魔法のファンタジー」な世界観や入手が簡単な6面体のみを使用するシステム設計と、長大なシリーズ化されたリプレイによって初心者の導入用、「とりあえず最初にやる」TRPGとしてかなり長い事その地位を堅持し続けた。
    • 尤も、急速な露出と普及は「ソードワールドから入り、ソードワールドにしか興味のない世代」を少なからず作り出したという面も強く、歴史的には多大な功罪を併せ持ったシステムとして落ち着く事になるだろう。普及したシステムであるが故に「困った事例を生む作品」として名前が出る事も多く、カオスフレアで採用されているネタの幾許かはそれをパロディ化したものである。ただしソードワールドがロングランで売れ続けプレイされ続けてきた傑作である事には疑いの余地がなく、その存在は後の世代のTRPGに大きな影響を与えている。
  • 現在は後継作『ソード・ワールド2.0』が展開中。ただし舞台設定や世界観は基本的に全く関連性のないものとなり、ごく限られたシステム面の継続等を除いては一般的な「版上げ」として捉える事は難しい。こちらはロボット種族や龍人をPCとして使用出来たり、世界観に沿ってアレンジされた高テクノロジーが登場するなど近年のFEAR社の作品や、そのイメージソースとなるいわゆるJRPGなどの影響を認める声が大きい。
    • そして「世代交代に失敗した」「独創性が皆無」「FEARゲーでやれ」という声も…… ある意味、ソードワールドのシェアをFEARが奪ってきた近年のTRPG業界を象徴するゲームではある。
      • とはいえ、それも初期だけの話で、現在では度重なる大型サプリメントでの追加で再び日本製ファンタジーTRPGの定番に返り咲いたといえよう。

アルシャード

  • それまでもTRPG界に波乱を巻き起こしていたデザイナー・井上純弌が「ポスト・ソードワールド」「ポストD&D」として自ら「新世紀スタンダード」を銘打って登場したTRPG。かつてのファンタジー系TRPGといえば「中世風の世界観で剣と魔法が主」だった所へ、電源ゲームでは既に定着していた「高テクノロジーと魔法文明の共存」による世界観を大胆に導入した。源流自体はそれ以前からもあるものであるが、所謂昨今の『FEARゲーム』と称されるものの祖形となったタイトルはこれであると言ってもよい。
  • 現在第2版の『アルシャードff(フォルティッシモ)』が展開中。高いシステム互換性を有しつつ、同じ宇宙内に存在する地球を舞台にしたいわゆる「現代異能」風の世界である『アルシャード・ガイア』も存在し、国産最大規模のサプリメント展開量を誇るビッグゲームとなっている。現在では両者の総称として『アルシャード』が使用される事も多い。
    • 加えて、両者の基幹システムである『スタンダードRPGシステム(SRS)』の上にそれぞれ独自の発想や新機軸を盛り込み、個別タイトルでありながら互換性を有する作品群が続々と刊行されている。
  • カオスフレアとの関係性としては、まずそのセッション構造の類似度の高さが上げられる。アルシャードは『ソード・ワールド』の流れを汲む、典型的な「GMのやりたいシナリオによって冒険中にやる事が激変する」システムである。カオスフレアでも若干システムによるハンドリングはあるものの、この姿勢は大きくは変わっていない。また、特定のジャンルに拘らない「何でもあり」系の世界としてはアルシャードが先達という事になる。双方で輸出入された特技などもあり、お互いがそれぞれのサイドにしかない「何でも」を競い合い、刺激しあう関係であると言えるだろう。
    • そして『エメラルドドメイン』にて本作の「真帝国」をモチーフにしたミーム「グラヴィス」が登場している。

エンゼルギア 天使大戦TRPG

  • ''遠い街に3発のミサイルが落ちて 僕達の国で戦争が始まった――''
  • 60年前に始まった「大戦」は、《天使》の力を用いた「帝国」と「皇国」の勝利に終わる筈だった……「合衆国」に《天使》が出現するまでは。神の加護によってあらゆる攻撃を防ぎ、あらゆる防壁を貫く絶対兵器《天使兵》によって「帝国」は滅亡し、「皇国」は八島に結界を張って国を閉ざした。結界の外で熾烈な戦闘が続く中で、齎された偽りの平和。しかし1999年の夏の日、三発のミサイルによって平和は破られる。《天使》を擁し襲来する合衆国軍に対抗出来るのは、人類の切り札、第三世代人間戦車《シュネルギア》のみ! しかしそれを操れるのは、一握りの少年、少女達だけだった……
  • 2002年にRUNEより発売された成年向PCゲーム『エンゼル・コア』、その続編として発売が予定されていたPCゲーム『エンゼルギア』に先駆ける形で2003年に発売されたミリタリーファンタジーTRPG。舞台は現代日本、正体不明の敵、それに対抗し得る唯一のロボット兵器を操縦出来るのは、限られた資質を持つ少年少女達――と、その世界観は意図的に(デザイナーの井上氏が多大な影響を受けた)『新世紀エヴァンゲリオン』のそれに近似し、また『ガンパレードマーチ』等の「少年少女が戦争に参加する」作品へのオマージュとなっている。しかしルール面に目を向ければ「固定ヒロイン“ナビゲーター”の設定によるロールの誘導」「ロールプレイ評価の目安となる“パトス”と、それを用いたブレイクスルーとしての“ロゴス”」「キャラクター関係とその深度を示し、絆を力へ変える“ダーザイン”」等、『天羅万象』から続いてきたロールプレイ支援システムの基礎はこの時点でほぼ組み込まれており、その点でも本作がカオスフレアのシステム面でのルーツの一つである事は間違いないだろう。
    • 一方で、「現実的なメートル単位と概念的なエンゲージ制が同居する戦闘ルール」「数は豊富だが殆どが実用性に乏しい装備」「ロゴスが万能過ぎて、技能の大半が使わない/使えない」等、ルールに隙や粗も目立つ。時期的に所謂FEAR系システムの過渡期であったは云え、同時期作の『アルシャード』の洗練度と比較すると些か悲しくなってくる。意図的に尖らせたと前書きにはあったのだが……
    • それでも本作に独自の魅力が有るのは揺ぎ無い事実であり、(原作となるPCゲーム版どころか正規のサプリすら発売されぬまま!)発売から5年が経過しても尚プレイされ続け、有志の手によるリプレイやシナリオ集の同人誌発行等、熱心に活動を続けてているユーザーが多数存在する事が、何よりの証明であろう。小太刀/三輪両氏もユーザー時代からプレイヤーであり、後にNPC設定で本作に関わった事を含め、カオスフレアは両氏なりのエンギアへの回答が込められてる……と思うのは、考え過ぎであろうか?
  • 長らくPCゲーム版の正式な告知すら無く、井上氏の同人フィギュア企画のみが世に出ている状態であったが……2008年に原作権がRUNEからFEARに移行(はいそこ、RUNEに愛想尽かされて出戻りとか言わないっ)、2009年4月には新版となる『エンゼルギア2nd』がリリースされた。MoEルールや技能を中心にブラッシュアップされながらも旧版からの「意図的に尖らせた」テイストは相変わらずで、その手触りは間違い無くエンゼルギアのそれである。翌2010年には公式初のサプリメントとリプレイも発売され、企画凍結されたPC版で語られなかった物語を紡ぐ事が可能となった。
    ――六年間続く僕達の夏は、まだ終わらない。
  • サプリメント『ダークネスディアマント』内でめでたく公式参考作品になった。同サプリメントで導入された新ミーム『アンゲロイ(天使)』はまさしく小太刀/三輪両氏のエンギアへの回答と言えるのではないだろうか。

とらぶるエイリアンず

  • 『ルリルラ』の和栗あきらによる2007年にホビージャパンより発売されたTRPG。地球には膨大な「フラグメント」と呼ばれるエネルギーが眠っている。ある時地球を発見し、それを狙ってやってきた宇宙人達。侵略者である宇宙人、彼らから地球を護る宇宙人、或いは争いの中で物を売りさばく宇宙商人や宇宙捕食者など、十二種族の宇宙人が地球へやって来て、やがて地球不干渉の休戦協定を結んだ。このゲームは休戦協定の中で、地球人に化けた宇宙人となって暗躍し「フラグメント」を獲得したり、それら侵略の魔の手から地球を護るゲームである!
  • 人類を絶滅させる「根絶」、人類を自分の思い通りにする「隷属」、人類を保護する「防衛」、そしてどの陣営でもいいから捕食したり、武器を売り捌いたり、宇宙人は防衛だろうが皆滅ぼすなどの「独自」の4つの陣営に分かれて、他のPCを出し抜き目的を果たすというもの。ハルヒがベースに取られており、クロスオーバーというよりは、SF色が強いスペースオペラな印象がある。
  • ダスクフレアに該当する存在として「ゲイザー」がいるが、ゲイザーは現在休止状態。陰謀まみれの平和なカオスフレアといったところか。
  • 他のPCに気づかれたくない行動でメモをGMに送るなどは『パラノイア』と似ている部分もあるが、正体当ては『人狼』に似ている。シーンの切り替えごとに能力値の修正を振り分けたり、特技の効果の適用が一度成功すれば何時でも出来るなど、独自性の高いルールも存在した。

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最終更新:2020年03月11日 12:30
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