暁帝国


暁帝国


共通

《千斤刀槍》

  • 『神雕侠侶』の物語後半で楊過が使う重い剣がイメージの源か。
  • 『三国志演義』で関羽が使う八十二斤(約48㎏)の青龍偃月刀や、『水滸伝』の"花和尚”こと魯智深が使う六十二斤(38㎏)の禅杖など、中国の作品には重さ(あるいは大きさ)を強調した武器がしばしば登場する。
    • この中でも最大級は『西遊記』に登場する如意金箍棒で、重さは一万三千五百斤(約8トン)である。

《素問霊枢》

  • 古代中国の医学書『黄帝内経』を再編集した、『素問』『霊枢』それぞれの篇のこと。
  • 点穴をついて治すのは『北斗の拳』のトキのイメージか。

《打狗棒術》

  • 『射雕英雄伝』『神鵰侠侶』などの金庸作品に登場する武芸。丐幇の党首(幇主)の証である「打狗棒(犬打ち棒)」という竹の杖を用いて、相手の武器を逸らしたり、足をひっかけたりする。
  • 『射雕』シリーズでは、ヒロイン黄蓉が武芸の出来ない一般人や負傷者等を庇いながら戦う時に多用。

《地功拳》

  • 実在する中国武術の一流派。地堂拳、地躺拳とも。
    • 「酔拳」こと「酔八仙拳」とは別の流派。
    • 実は「不意にバランスを崩しても倒れたり硬直したりせずに戦闘を継続する事」を目的とした功夫であり、要は山岳や船上などの不整地で戦うための技法である。平衡感覚を鍛える為に、敢えて自分から態勢を崩しかけては立て直す鍛錬を繰り返す。

《※降龍紫電掌》

  • 『鬼哭街 -The Cyber Slayer-』の主人公、孔濤羅の「電磁発勁」。
    • 体内で練り上げた気でもって生体パルスを増幅し、相手に一撃必殺の電子パルスを打ち込む対サイバネ殺法。内臓された電子機器は破損、鋼化結線された神経はショート、溶解。生きたまま地獄の苦痛を味わって死ぬ、不可避かつ必殺の奥義である。
  • 名称は孔濤羅の渾名「紫電掌」と、『射雕英雄伝』シリーズ最強の武芸である「降龍十八掌」から。

《※ミトラス》

  • ミトラス(ミトラ、ミスラとも)はかつて西アジア圏や地中海、ローマ帝国などで信奉されていた神格。光明の神、太陽神などとして崇められたという。
    • サンスクリット語では「マイトレーヤ」になる。56億7千万年後に人々を救済するとされる「弥勒菩薩」の事である。
    • その系譜をたどると「サンタクロース」とも関連すると言う。それゆえALGリプレイ『君といるセカイ』でも重要な役割を果たす。

《※ラグエル》

  • 「神の友」を意味するとされる天使で、他の天使を監視して堕天使と成らぬ様に見張る重要な役目を持つという。

《宝貝人化》

  • ライトノベル『封仙娘娘追宝録』の殷雷(「殷雷刀」の化身)などがモチーフか。

武侠

《軽功》

  • 中国武術において体術の訓練法。または体術そのものを指す言葉。有名なものとしては、まず初めに水を一杯に張った瓶の縁を歩き、次第に水を少なくしていく、というものが知られている。最終的には空の瓶の縁を地面と同じ様に歩けるようになるという。
  • 常時[飛行状態]となる効果は、これらを元にした香港映画の「ワイヤーアクション」の再現か。

《九星法》

  • 金庸『笑傲江湖』に登場する、日月神教の教主・任我行の奥義「吸星大法」。任我行と対立する者からは「吸星妖法」と呼ばれる。
  • 中国中央電視台のTVドラマ版『笑傲江湖』では、内力を吸い取られる描写として顔の皮膚が波打つ(空気を吹き付けて撮っている?)のがお約束。

《剣指刀掌》

  • 剣指そのものは中国武術で実在する形。武侠小説でも構えを取るときの表現として使われる。
  • 似たような形では、『るろうに剣心~明治剣客浪漫譚~』における斉藤一の必殺技「牙突」。刀を持つ手を思い切り後ろに引いて、空いた逆手を敵に向けた照準器のようにして狙いを定める独特の構えが印象的である。

《致命点穴》

  • 「点穴」とは中国の伝統医術において、人体の“気”の流れの要とされている“経穴”(経孔とも呼ばれる。鍼灸、整体でツボと呼ばれるのもこれ)を“点く”事を指す。
  • 中国武術においてはこの点穴で敵の動きを封じたり、激痛を与えたり、あまつさえ死に至らしめる技法が(主に伝説的なものとして)伝えられている。
    • 映画『グリーンディスティニー』においても、主人公が敵に点穴を行う事で金縛りにするシーンが存在する。
    • しかし、日本においてこの技法を有名にしたのは、やはり漫画『北斗の拳』であろう。点穴の概念を大胆に拡大解釈し、「秘孔を突く事で人体を内部から爆砕させる」という北斗神拳の描写は読者に衝撃をもって迎えられ、「お前はもう、死んでいる」(主人公ケンシロウの台詞)「あべしっ!」「ひでぶっ!」(やられた悪党の断末魔)といった台詞は当時の流行語ともなった。
      • 余談だが、これらの内悪党の断末魔は、元々は作者の字があまりにも汚かったための誤植であったそうな。

《忘却点穴》

  • これも日本で最も有名な用法は『北斗の拳』であろう。実に多くの悪漢達が、生存するために必要な基本的生理機能を『忘却』させられて世にも無惨な最期を遂げている。

文官

《巧智術策》

  • 『三国志演義』における諸葛亮の得意技。論戦や手紙などで魏の王朗・曹真などが憤死している。

《出師の表》

  • 出陣する際の上奏文の事。『三国志』の前出師表・後出師表が有名で、これらを指す事が多い。

《※四書五経》

  • 儒教における最重要経典の総称。開祖たる孔子の時代から様々な論争・政治と時代の移り変わりなどを経て、宋代ごろに今の四書五経にまとめられた。
  • 四書は「論語」「大学」「中庸」「孟子」を指す。
    • 「論語」は孔子とその高弟の言行録。今日で孔子が遺したとされる名言はほとんどがこの論語からの引用である。内容自体は単なる箴言集だが、科挙の出題科目になるほど重視され、約2000年に渡って中華学問の主要科目であった。
    • 「大学」はその名の通り大学を設立する際に定めるべき教育理念についての書物。大人(たいじん)として天下を導く君主・宰相となりうる傑物を育てる上で学ばせるべき学問について説いている。
    • 「中庸」は道徳の概念に関する高度な哲学書。大学を手始めに一通り修めた後、四書の中で最後に読むべきものとされる。
    • 「孟子」は同名の人物であり孔子に次ぐ偉大な儒学者とされる孟子の言行録。性善説、仁義礼智の徳、王道と覇道、天命による易姓革命などについて説いている。
  • 五経は「易経」「書経」「詩経」「礼記」「春秋」を指す。
    • 「易経」は中国古来の占い・占星術の体系。八卦、六十四卦による現象の分類を基本とし、中華文明における科学的思考の基礎を構築するものであった。
    • 「書経」は中国最古の歴史書。君主の行状、臣下の進言、民衆への宣誓、公式に下された命令、歴史的事件についてまとめた言行録である。なお、「偽古文尚書」と呼ばれる後世の偽作も相当数紛れ込んでいる。
    • 「詩経」はいわゆる漢詩を集めた詩集である。数千に及ぶ膨大な詩編を孔子が厳選したものとされる。風(各地の民謡)、雅(貴族の歌詞)、頌(朝廷の祭事)からなり、日本でも「風雅」といえば優れた詩句を指す語である。
    • 「礼記」は冠婚葬祭や道徳的規範に関する書物。諸侯や文武百官の学ぶべき“宮廷の常識”を示すものであった。
    • 「春秋」は春秋戦国時代についての歴史書。この時代は孔子の生きた時代であり、同時に孔子その人を含む諸子百家により様々な思想的試みが成された時代でもある。三国志などに見られる“我々日本人の想像する中華王朝”も元をたどれば春秋の時代に成立した。
    • ちなみに、当初は六経であった。秦の始皇帝が行った焚書坑儒によって『楽経』が失われている。

仙人

  • 重要なイメージソースは、数々の仙人がスーパーバトルを繰り広げる『封神演義』。原書よりはやや藤崎竜の漫画版の比率が高いだろうか(漫画版執筆時に参考にした日本語本も厳密には「翻案・リメイク」作品だったという)。また『西遊記』など中国の古典幻想作品のネタとも入り混じっている。
  • TRPG関連ではグループSNEの『央華封神』も参考にしたい。

《宝貝創造》

  • 「宝貝」は『封神演義』やそのフォロワー作品に登場する、いわば中華版マジックアイテム。
  • 『央華封神』では「仙宝」の名称で登場。

《封神榜》

  • 「榜」とは立て札の事で『封神演義』に登場する。作品中で行なわれる戦いは一種の道教の神の誕生因縁であり、敗れた仙人導士の魂はここに封じられる。

《※十絶陣》

  • 『封神演義』より、截教の十天君が使う仙術の総称。原典では以下の通り。
    • 秦天君の「天絶陣」。感覚を奪い(天絶)、五体を裂き(地絶)、死体を灰にする(人絶)。
    • 董天君の「風吼陣」。荒れ狂う風と百万の刃で切り刻む。
    • 袁天君の「寒氷陣」。氷山で押し潰した後、それを振動させてズタズタに擦り下ろす。
    • 趙天君の「地烈陣」。天から雷を降らせると同時に地から炎を噴出させる。
    • 孫天君の「化血陣」。黒い砂が肉体を完全に粉砕し、後には血溜まりしか残らない。
    • 柏天君の「烈焔陣」。空間全てが三昧真火に飲み込まれた火炎地獄。
    • 姚天君の「落魂陣」。陣内の人の魂を抜き取り飛散させる呪詛。
    • 王天君の「紅水陣」。紅い強酸の霧を吹き付けて人体を血水のように溶解させる。
    • 張天君の「紅砂陣」。風と共に舞い上がる紅い砂が銃弾以上の速度で吹き付ける。
    • 金光聖母の「金光陣」。雷光を鏡で増幅反射した光の檻で陣内を焼き払う。
      • 因みに、十絶陣が無敵なのは初見の相手に対してだけである。十天君の殆どは相手が予め(未熟な道士を犠牲にして)陣の性質を目撃していた為に対抗策を見破られて死んでいる。
  • マイナー技の為あまり知られていないが『機動武闘伝Gガンダム』でサイ・サイシーが操るドラゴンガンダムも「宝華教典・十絶陣」という技を持つ。

《天蓬呪》

  • 特技名の由来は『西遊記』の猪八戒が天界で就いていた役職「天蓬元帥」(天の川を総べる軍人)から。

厨師

  • 妙に高い白兵値は「中華一番」や「鉄鍋のジャン!」における「異様に腕が立つ料理人」の再現であろうか。

《口福円満》

  • 『美味しんぼ』等でよく見られる、ややこしく抉れた問題を美味しい料理を食べさせる事で解決するシチュレーションの再現。
    • なお、死んだ人間が食事で生き返る話は『天才料理少年味の助』の中で本当に実在した。

《食医》

  • 古来中国では、全ての医者の頂点に立つものを「食医」とし、王の健康管理や食事指導を任されていたという。
  • 韓国ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』の主人公チャングムは、宮廷料理人から紆余曲折を経て王の主治医となった。

《雷閃包子》

  • 『鉄鍋のジャン!』における超高速での餃子作りが基本的なイメージソースであろうか。

《無上厨師》

  • 『殺し屋麺吉』の主人公が作るラーメンがイメージソースだと思われる。悪党に『天誅ラーメン』の出前を届け、食べた悪党は自分の悪事を白状してしまう。
  • 或いはステロタイプな、「取調室のカツ丼」か。現実には刑事が被疑者に食事を奢るのは違法なのだが。

《無双珍味》

  • 当然元ネタはアニメ版『ミスター味っ子』だろう。旨い料理を食っただけで宇宙遊泳したり、巨大化したり、津波の中を疾走したりする人間が見られる作品はそうそうない。

胡然

  • 主なイメージソースは『アラビアンナイト(千夜一夜物語)』など。
  • TRPGで言えば『ゲヘナ』等。
    • 因みに、小太刀右京はかつてネット上で、「ゲヘナはアラビアン武侠」と言う趣旨の発言をしていた。
  • 『エキゾチックアンバー』でこのブランチの「本家」とも言えるアルシャークが登場。設定的にはかつてアルシャークが暁帝国圏を制した時の名残が胡然のようで、クロスミームブランチがない事から見ると既に本家とは分岐しているらしい。

《妖魔使い》

  • 『ゲヘナ』に登場する術技の一つ「妖霊使い」から。

《※魔法のランプ》

  • 『アラビアンナイト』の一編『アラジンと魔法のランプ』から。
    • ただし『アラビアンナイト』の原典には『アラジンと魔法のランプ』は載っていない。載ったのはフランス語の訳本から。
    • 原作の『アラジンと魔法のランプ』舞台は、シナ(現在の中国)である。

白華郎


武将

  • 『Role&Roll』誌147号に掲載され、『エメラルドドメイン』に再録されたブランチ。
  • いわゆる『三国志』等に登場する武将キャラを再現するためのブランチ。

虎人

  • 『Role&Roll』誌150号に掲載され、エキゾチックアンバーに再録されたブランチ。
  • 元ネタは中国や東南アジア諸国に伝わる「人虎」伝承から。虎だけに踵が無いとも言われており、『央華封神』の友野祥は自作『ディープナイト・ランニング 容赦なしっ!』にて虎人を最大の敵キャラとして登場させていた。

狐狸精

  • いわゆる「妖狐」を再現するためのブランチ。TRPG的には『アルシャード』の「フォックステイル」等が当てはまるか。

百越

  • 古代中国辺境に存在した異民族から。現在のベトナム北部にも勢力圏があったため、ベトナムが漢字表記で「越南」と呼ばれるきっかけとなった。

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最終更新:2023年05月29日 10:03
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