牢獄のサスペクは、外の会話を盗み聞きしながら考える。
捕虜のままというのもいいがもっと多くの情報が必要だ。
もし彼らが天使軍との交渉に自分を使い、復帰となるならなんとかなるだろう。
彼らは独立勢力として成り立つための援助と引き換えに自分を交渉の材料に使うだろう。
悪魔軍に自分を差し出すとなればどうなるか。
海洋惑星イルォードで幾多の戦果をあげてきた自分のことである。
プロパガンダの果てに処刑、良くて宣伝材料として一生牢獄。
あまり楽しくない想像だ。
幸運が2つ。
1つ目は
先ほどの看守達の会話によるとこの砦の連中は、全員で採決して組織運営を決定する合議制を取っているらしいこと。
悩んでいるとなれば彼らを説得するチャンスもあるだろう。
彼らが天使軍と交渉をするなら、交渉相手を紹介しても良い。
そうなれば、自分にも生き残る道がある。
もし悪魔軍となれば。
想像するだけでも身の毛もよだつ。
彼は情報収集を始めた。
生来備わった電波受信能力の感度を上げる。
ほとんどが暗号化やスクランブルされた中に、民生の日常会話や軍用無線。
蛇、偵察用の蛇が見つかった。
大気圏でギガンダムと戦ったとき使った竜の生き残り、その切れ端がこの近辺に落下していたようだ。
蛇がいるのはどこかの室内のようだ。
誰かに拾われたのかもしれない。
蛇を使えば、情報を集めることが出来る。
サスペクは蛇との通信を確立すると、蛇を操り始めた。
最悪、蛇を操り鍵を持ってこさせて脱走するにしろ情報を集めるにしろ、この幸運を使わない手はない。
さて鬼とでるか蛇がでるか。
大勢の兵士が集まって、広場では非番の兵士が集まっている。
端では日陰や覆いが張られ雑談に興じ、広場の中央では球技が行われている。
グランバズが、ホバーで単機砦に突撃をかけてきたパート。
ホバーで高速移動しながら、スピアとキャノンで敵をなぎ倒すシーン。
最終更新:2010年07月15日 20:02