山本寛 神前暁 対談講演 全文 その2




yamakan
なんの話だったけ?

kousaki
学生のあり方だろ?

yamakan
学生のあり方ね

shikaisha
そうです、そうです

yamakan
はい

kousaki
だから俺は、そういうとにかく何でもやってみようっていうサークルだったから

yamakan
うん

kousaki
「折田先生」も、やったよ。

折田先生を讃える会
http://freedomorita.web.fc2.com/

yamakan
折田先生はね、うちの美術部――アニメーション同好会と美術部をやっていて、

shikaisha
はい

yamakan
たしか美術が始めた……わけではないけど。まあ僕の美術部の先輩がやってるよ。ナウシカあたりやってるよ。って、わかんないよね。

kankyaku
……。

yamakan
「折田先生」像っていうのが京都大学にありまして、折田先生という、まあ過去の名教授がいらっしゃいまして、それを記念して建てられた胸像があるんですね。で、それをいつしかコスプレするような輩がでてきまして、例えば「ナウシカ」とかね。

kankyaku
(笑)

yamakan
ちょっと古いけどね「ヤキソバン」とかね、わかんないよね。

kousaki
ヤキソバンはね、それ俺の頃だね。

yamakan
ヤキソバン(笑)

kousaki
最初はね「怒る人」だったんだよ。真っ赤にして、ペンキで。

yamakan
そうだ、そうだ――真っ赤にしたんだ。うん。そっからエスカレートして、どんどんコスプレをさせるようになって、しまいには撤去されたっていう(笑)。いまどっかの地下に眠っているらしく

shikaisha
地下ですか?(笑)

kousaki
ガンダムとか、なってたよね。原型とどめてないからね。

yamakan
ガンダム、良かった(笑)

shikaisha
ふうん

yamakan
(折田先生像で)完璧にガンダムを作ってるんだけど、で、元の胸像がすっぽり中に収まって全く見えない

shikaisha
(笑)

kousaki
まあ、ある意味、正しいんだけど

shikaisha
たしかに

yamakan
ホントにガンダムになってるだけっていう(笑)。不思議な大学だったな。あーいう大学にいると、こうなっちゃうんだよな。

kousaki
まあ、でも。そういう活動を経たからこそ、いまの山本監督がね、いる――

yamakan
こんな歪んだ俺がいるという

kousaki
……。俺、司会にまわろうかな

yamakan
(笑)。

shikaisha
え? え?

yamakan
俺、やっぱりそっち側? ボケ(ヤマカン)、ツッコミ(神前)だよね

kousaki
そうだね。

shikaisha
なるほど

kousaki
ボケて

yamakan
いやいや(苦笑)言われてもボケないよ。

kousaki
うん


■■■■■■■■■■■~00:22:00まで■■■■■■■■■■■■


Twitter
――揚げ玉ボンバー

yamakan
お、知ってるね

shikaisha
(観客の)皆さん、地味にウケてますよ

yamakan
(笑)

Twitter
――神前さん、抱いてください

yamakan
(観客に向けて)古いの? けっこう古いの? 古い方もいらっしゃるんだ。今の大学生でヤキソバン知らないはずなんだけどな。

yamakan
まあ、そんなフリーダムな学生時代を経て、就職して

kousaki
アニメで就職したんでしょ?

yamakan
うん。アニメで就職――って(苦笑)、なんでそこ強調するの?

kousaki
なんでさ、アニメで就職できんの?

yamakan
できたからだよ。

shikaisha
(笑)

kousaki
それは――アニメやりたいですって言って?

yamakan
履歴書出して、どことは言わないけど

shikaisha
(笑)

yamakan
とある会社に履歴書出して、面接受けて、ペラペラ~っとしゃべって

kousaki
うん

yamakan
そん時もねえ「何着てきてもいいよー」って言うから、それでも普通リクルートスーツで行くじゃない? あ、何着てもいいだ、と思ってTシャツとジーパンで行ったんだ。

shikaisha
はい

yamakan
わーい、って行って、面接をホイホーイって受けて、まあいいやーと思ったら――

kousaki
うん

yamakan
受かっちゃったんだよね

shikaisha kankyaku
おぉー(笑)

yamakan
あの頃の京アニは良かった……。

kankyaku
(笑)

kousaki shikaisha
アーアー聞こえなーい

yamakan
いや、いい会社ですよ京都アニメは。いろんな所で行ってますけど、そんな男を雇う度量のある会社なんだから。

shikaisha
なるほど

yamakan
僕、京アニをディスったことないよ

shikaisha
(苦笑)

kousaki
代わりに、俺がディスろうか?

yamakan
あ、やめて、やめて! そこだけはやめて! ライフラインだから!

kousaki
やめとこう

yamakan
いろんな業界人のライフラインだから!

kankyaku
(笑)

shikaisha
なるほど

kousaki
危ないね、ユーストリームね。

yamakan
うん。

kousaki
怖いね

shikaisha
怖いですよー

kankyaku
(笑)

shikaisha
文字起こししてくださるそうですからね、後で。

yamakan
(苦笑)起こさんでええわ……。

shikaisha
もうね、一言一句こぼさずに(笑)

yamakan
はぁ~、それは、ありがた迷惑(苦笑)。まあいいや。

shikaisha
(笑)

yamakan
いいです。気にせず、いっときます。

shikaisha
はい


■■■■■■■■■■■~00:24:00まで■■■■■■■■■■■■


yamakan
で、まあ、何? 履歴をずっと言うの?

shikaisha
えっと――めっちゃ話飛んでいいですか?

yamakan
うん、いいよいいよ。

shikaisha
京アニでされた作品とかで、こぼれ話とかあったら、うかがいたいんですけど

kousaki
こぼれ話。共演した作品って、最初なんだっけ?

kousaki
MUNTOだね。

yamakan
あ、別にいいのね、これは。

shikaisha
で、その次は?

yamakan
ハルヒになるね

kousaki
ハルヒか。ああ、そうだね。

yamakan
MUNTOで、ハルヒになって、俺がもう独立しちゃえよってそそのかして

kousaki
そうそう。ハルヒが、これね初めて言うんだけど

shikaisha
はい

kousaki
ハルヒの話が来て、で「ハルヒやるんだったらナムコ辞めろよ」みたいな感じで。

shikaisha
おぉー

kousaki
そんな「2足のわらじは認めん!」みたいな、ちょっと、とある会社の社長さんに言われまして

yamakan
(笑)言われたか……。

kousaki
まあ、言われまして

yamakan
どの会社かなー

kousaki
どこだろ? わかんない、俺。

yamakan
あれだよ。いまだからアニプレックスかもしれないよなー。

kankyaku
(笑)

kousaki
アニプレックスだね

yamakan
アニプレックスだよ

shikaisha
(笑)

kousaki
全部アニプレックスのせいにしちゃえ

yamakan
うん、そうしよう

kousaki
うん。僕もちょうど、いろんなことやりたかったんで。ここは一丁、飛び出すかと思って――

kankyaku
まあ、そん時は僕も、助言、というのかな。あの、やっぱり彼がやりたいのは、もちろん、前にいたゲーム会社、ナムコですけど

shikaisha
はい

yamakan
ナムコにいた時も活躍はしてたんだけど。ずっと歌モノがやりたい、と言ってたんですよね。で、彼がやってるのは、サウンドデザイナー、ディレクターか?

kousaki
サウンドクリエイター、かな

yamakan
まあ、音屋さんだったのね。

kousaki
まあ、全般だね。

yamakan
SEを劇伴も、全部ひっくるめた音全般を見る仕事だったんで、彼のやろうとしていた、なんていうのかな歌モノは……あった、まあ何曲もあったんだけど、やっぱり本業としてやっていくのは、ちょっと難しかったていうのがあって

shikaisha
はい


■■■■■■■■■■■~00:26:00まで■■■■■■■■■■■■


yamakan
だったらもう、アニメのほうがやりやすいんじゃない?って

shikaisha
ふうん

kousaki
べつに歌モノだけやりたかったわけじゃないんだけどね。

yamakan
うん

kousaki
ただ、うーん、なんだろうな。まあ、ちょっとチャレンジしたかったっていうか。それは確かにあったので。アニメの音楽っていうのもすごい興味あったし。

yamakan
まあ、あとね。結構、大見得きったっていうか。たぶんハルヒは当たるだろうから、みたいなことも言ったような気がする(笑)

kousaki
言われた、言われた

yamakan
根拠はないけど。「これは当たるからさ、乗っとけよ」みたいな(笑)

kousaki
そしたらね、すごい当たっちゃって

yamakan
ホントに当たっちゃったね

kankyaku
(笑)

yamakan
言ってみるもんだね

kousaki
まあ、それが僕がテレビアニメ初めてで。

shikaisha
はい

kousaki
ヤマカンとタッグ組んでやらしてもらって、それ以来ですね。

yamakan
「ヤマカンと」タッグ組んでっていうと、また語弊があるから、えっと……「ヤマカンが、いちスタッフとして関わっていた京都アニメーションさんと」タッグを組んだんだよね?

kousaki
もう大丈夫だから。しがらみ、ないから。

yamakan
もう、やめてー(苦笑) 俺はいいけど、あなたはやめて。そのへん

kousaki
はーい

yamakan
いろいろ勘ぐるがいい

shikaisha kankyaku
(笑)

kousaki
いや、でもね。さっき歌モノの話出たけど、実は、あんまり歌モノやってなかったんですよ。で、ハルヒで「出来ます!」って言って、やってみたら出来たっていうのがね、実際のところで。

shikaisha
おぉー

kousaki
あ、でも「もじぴったん」あったじゃん

yamakan
まあ、あれはそうだけどさ。

shikaisha
「ふたりのもじぴったん」ですね

kousaki
うん。あれも、わからないなりにやってみただけで――

yamakan
ほう

kousaki
僕、ナムコ入るまでビートルズ聴いたことなかったし

yamakan
そうだったね

kousaki
それぐらい音楽とか歌モノとか全然うとかったから

yamakan
うん

kousaki
それも吹奏楽の弊害なんだよね。

shikaisha
あー


■■■■■■■■■■■~00:28:00まで■■■■■■■■■■■■


yamakan
吹奏部の弊害になっちゃうの?

kousaki
なんか吹奏楽ってさ、あんまりそういうのやらないじゃん?

shikaisha
あー、やらないですね

kousaki
メインストリームのロックとかポップスとか

yamakan
やらなくはないけども、いろんなものをつまみ食いして、どっちつかずになってるていうのが吹奏楽だよね。

shikaisha
あー

kousaki
吹奏楽批判が始まったよ

yamakan
(聞こえにくい)もあったよね。あ、アインザッツ買ってください!

kousaki
(笑)吹奏楽サイコー

yamakan
吹奏楽連盟、ありがとう。推薦、ありがとう。

kousaki
まあそれで歌モノをやってみたら出来たと。

shikaisha
はい

kousaki
で、それ以来、歌モノの仕事が増えだして、うん。自分ではそんなに歌モノに素質があるとは思わなかったんですけど、なんか最近は歌モノのほうが評価されてるのかなー、みたいな不思議な気分ですね。

yamakan
学生時代、そういえば彼の歌モノは聴いたことはなかったんだけど。でもやっぱり、なんていうのかな。長いシンフォニーじゃないけど、長い曲書くよりは、4~5分でコンパクトにまとまった、そういった楽曲をセコセコと書いてたなー、作ってたなー。

yamakan
ん?(会場スクリーンにトラブルがあった?)

shikaisha
大丈夫です。あっちはつながってます。

yamakan
ライフライン切れた?

kankyaku
(笑)

kousaki
ライフライン言うな(笑)

shikaisha
(笑)

yamakan
いいとも出演、おめでとー(軽く拍手)。この場を借りて

kankyaku
(拍手)

yamakan
イエーイ。誰に向かって拍手してんだ

kousaki
イエーイ。あーや、見てるー?

yamakan
トヨサキ、見てるー?

kankyaku
(笑)

yamakan
そっちかよ、っていう

kousaki
はぁ~、何でもありやなー

yamakan
何の話やったっけ(苦笑) そう、歌モノ。

kousaki
うん。そうそう。

yamakan
歌モノ。だから、そう。短くてメロディアスな曲は、彼ずっと書いてたんで、別にそっちには不安はなかったですね。

shikaisha
なるほど


■■■■■■■■■■■~00:30:00まで■■■■■■■■■■■■



yamakan
ハルヒで言うと「ミクルの冒険」は、ネタとして仕込んだだけなんだけども。「God knows...」と「Lost my music」は、もうホントに――。そうそう、あれさ、

kousaki
何?

yamakan
いろんなところで「God knows...」はZONEって言われて全部(聞こえにくい)したって言われてるんだけど。あれで、やっぱりZONEになってるよ。

kousaki
なってるか?

yamakan
「証」っていう歌があるんだけど、俺、たぶん1回聴かしてるはず。

kousaki
わかってるよ。で、「証」を聴いて、俺はZONEっぽくない曲だなって思ったんだよ。

yamakan
うん

kousaki
だから、もっとZONEっぽくなるようにした

yamakan
あ、逆に「した」のね

shikaisha
そう。したの。

yamakan
ああ

kousaki
だから、ヤマカンの言ってるZONEは、俺の考えるZONEじゃないな、と。

yamakan
ZONE談義になってきた(笑) ZONEというね、あ、知らないか……。

shikaisha
いや、知ってますよ

yamakan
つい4、5年前まで活動していた「バンドル」っていう、もう死語になっちゃったけど、バンドのアイドルがいまして

shikaisha
はい

yamakan
で、僕が唯一ライブに足を運んだアイドルなんですよ。

shikaisha
ふうん

yamakan
それまでずっと、アイドルは「遠くにありて思うもの」――

shikaisha
ああ、観るもの

yamakan
みたいな感覚でいたんですが。いまだにハロプロは好きなんですが、行ったことないです。まあチケットとれないっていうのもあるんだけど……。ZONEだけは最初のツアーと最後のツアーは行きましたね。

yamakan
ホントは武道館のラストライブも行く予定だったんだけど、某社の入社式とかぶって、出なきゃいけないから涙を飲んだっていう

shikaisha
あー

yamakan
某社の入社式にね、ちょっと――(Twitterのタイムラインを見て?)まあ、いいよそんなもん。

shikaisha
(苦笑)

kousaki
文字起こしするぞ

yamakan
(笑)

shikaisha
しますよね

yamakan
(苦笑)

kousaki
まあ、あれはZONEっぽくもありつつ、なんだろ? わからないなりにやってみた「ぼくのかんがえたJ-POP」

shikaisha
あー

kousaki
うん。J-ROCK

yamakan
あれも良かったねー。


■■■■■■■■■■■~00:32:00まで■■■■■■■■■■■■


kousaki
だから、何でもね、わかんないなりにやってみたら、なんとなく出来ちゃうもんなんですよ。

shikaisha
うんうん

kousaki
それは別に、自分に才能があるとか言いたいわけじゃなくて。まあ、やってみないことには始まらないっていう。

shikaisha
うんうん

yamakan
才能に関してはねー、あのこれ言うと長くなっちゃうからもう。いろんな講演のところで「若い人に向けたメッセージをどうぞ」って言われるときに必ず言うんだけど……。

こないだも、とある高校――僕の高校の時の先輩が先生をしてらっしゃる――に呼ばれて講演に言ったんですけど。その時にも言いました。

「才能」ってね、皆さん「才能」って自分に有るか無いか、自分で不安に思うし、自信もあって不安もあると思うんだけど。

「才能の有る無し」って厳然として存在するんですね。残念ながら。有る人は有るし、無い人は無いんです。

でもね、それを誰が判断するのか?っていうのを考えてほしいんですよ。

僕が思うに「才能が有る、才能が無い」を判断するのは自分だと思うんですよ。

これ必ず言います。ラストで言えば良かったんだけど、シメのセリフで使おうとおもったんだけど、まあいいや。忘れんうちに言っとこう。

やっぱりね、特にアニメ業界っていうのは、アニメーターっていうのは比較的、人海戦術だから、なんとか仕事にありつけたりするんだけど――。

声優さん。声優さんってホントに、その端役ばっかりで、ずーっと「通行者A」とかしかまわってこない。「こども」としか書いてない。セリフひとこと、ふたこと。

それで延々やり続けて、30歳超えちゃったとか、そういう声優さんの相談受けるんですよ。「どうすればいいだろう?」って。


■■■■■■■■■■■~00:34:00まで■■■■■■■■■■■■


yamakan
正直、女の子の場合。声優アイドルとして、そこからブレイクする可能性はないわけですよ。どう考えても。30過ぎて「アイドルでーす」って売り込んでも無理なんですよ。年齢サバ読んで、5歳以上サバ読んで売り込むしかないんですよ。

そういう人たちは、なんていうか限界はあるんだけど「やっぱり声優やりたい」って言うんですね。で、「やりたい」って言うんだったら、自分がやりたい、自分がまだイケルと思うんだったら、やり続ければいいんです! それで自分が満足すればそれはそれでいいんです! そういうもんだと思っています。

だから、ブレイクしようがブレイクしまいが、僕みたいにね嫌われ放題でフワフワしてようが「才能が有る」って自分で思い込むしかないんですよ、この世界は。

「無い」と思った時点でアウトです。無いと思ったらやめるしかないです。もうそれ以外の道ないと思ってる。でも、あくまでもそれを決めるのは自分なんですね。周りでもなければ、ネットでもなければ、隣の知り合いでもなければ、自分の上司でもない。それは僕が実体験として学んでいるので、ぜひともモラトリアムな感じで――

Twitter
――(声優を?)見た目で選んでいる感じで

yamakan
おい! そっちに…(聞こえにくい)。(笑)そっちに議論いくなよ……まあいいや。せっかくいいこと言ってんのに……。

shikaisha kankyaku
(笑)

yamakan
だから、もしそこらへんで壁にぶち当たってる人、もしくは、そういう不安を持ってる人。まあ誰でもぶち当たると思いますけど、その時に、僕の言葉をちょっとでも参考にしてもらえるといいな。

僕もあったんですよ。壁にぶち当たって――こないだもあったんですけど(笑)そん時には信じるしかないですよね「俺、できるんだ」って。誰も助けてくれないですよ。女神様がやって来て「あなたそれでいいのよ。ヤマカン、それでいいのよ」ってナデナデしてくれたらいいんですけどね。そんな人いないからね、普通。自分で「俺はやれるんだ、才能があるんだ」と思うしかないですよ。それで出来ることをやるしかないですよ。


■■■■■■■■■■■~00:36:00まで■■■■■■■■■■■■


それがだから、僕にとっては――わかんないですよ。まだ別にジブリ並のヒットをとばしたわけでもなく、アカデミー賞をとったわけでもないんですけど。そんな俺でも、まあなんとかノンノンノンノンやってるわけですよ。……そういうもんじゃないですか。

だから、声優さんでずっと端役なんだけどもやり続けるんだって人は、それはそれでその才能があるんです。端役の才能って言ったら、なんか失礼かもしれないですけど。

そういう人に限ってねえ、さっき出た、名前もでましたけどね、舞台になると輝くんですよね。だから、もったいないなーと。舞台にしぼったほうがいいんじゃね?って言うんだけど「いやー、やっぱり俺は声優やりたいっす」ってそういう人もいます。

kousaki
いるねー

yamakan
うん。やっぱり、そういうのも才能だと思う。ずっとね、声優の本業よりも、なんかレーシングやってるほうが露出度が高い(白石稔のこと?)とかね。

shikaisha
(笑)

yamakan
あれも「才能」だと思う!

kousaki
まあでもね、俺がひとつ思うのは「才能は埋もれない」と思う。

shikaisha
あー

kousaki
必ず出てくると思うね。

yamakan
どこで、どんな形で出るかはわかんないけど、出るね。

kousaki
うん

yamakan
あのもっと言うと、認めてくれる人が1人でもいたらそれは才能なんですよ。そう思ってます。

shikaisha
なるほど

kousaki
うん


■■■■■■■■■■■~00:38:00まで■■■■■■■■■■■■


yamakan
えっと、あのう、まさに――プロモーションで言っておくか。

紳助さんのTBSの番組にも取り上げられた、ホントにアマチュアの指揮者なんですけど。ちょっと僕、(聞こえにくい)の交流があって「ネモト」さんっていう指揮者がいるんですけど。

根本昌明公式ホームページ ふえの旅「わ」
http://www.nemotomasaaki.com/

指揮者というか、アマチュアの指揮なので。いま、ドキュメンタリでテレビで出たんで言っちゃいますけど――

いまホントに「トイレの清掃」やってるんですよ。トイレの清掃をやりながら、オーケストラを振るのが夢だっていうスゴイ人がいて、不屈の精神で借金して1000万円でオーケストラを買って、リサイタルで第九をやったんですよ。

で、もちろん、1000万円を借金して、そのホールにお客さんが入らなければ、その1000万円の借金を背負って、これからも地獄のようなその借金を返す日々が待ってるんだけども。

その時に、奥さんであるとか、知り合い――(聞こえにくい)の知り合いであるんだけども、1人だけ音楽評論家が「こいつはスゴイ」って言い続けてる人がいたんです。

kousaki
うん

yamakan
それ以外は「根本昌明(ネモト・マサアキ)」――ごめんなさい、フルネーム忘れちゃったんですけど。……知らないでしょ? 知るわけないんだけど。クラッシック界でも知る人ほとんどいないんだけど。そういう人を1人だけね、1人の評論家が「こいつはスゴイから」って言ってテレビでちょっと興味本位で取り上げられて、結果、大ホールを満席にしたんですよ。

kousaki
おおー

yamakan
満席にして、DVDの売上もかなりいいらしいんですよ。儲かっちゃったんですよ。成功しちゃったんですよ。それまでテレビの清掃していたオッサンがですよ? 1000万円借金して、成功しちゃったんですよ。

そんな、そのおじさんも、もう60歳いくかいかないかくらいなんですよ。それまでもう、ぱっとしない人生歩んでたんだけど、一花さかせたんですよ。これも才能だとおもうんですね。

kousaki
すごいねー


■■■■■■■■■■■~00:40:00まで■■■■■■■■■■■■

最終更新:2010年11月11日 07:02