アニメージュオリジナルvol.2 かんなぎ特集記事 山本寛×東浩紀の対談記事
門脇聡による第1幕の原画解説。原画18枚。総作画監督修正8枚。
対談はカラー5ページにびっしり。
- エヴァの時の東の登場には元気づけられた。(山本)
- 現在のアニメ業界は批評が育つ土壌にない。(東)
- ニフティのガイナックスフォーラムは楽しそうに見えた。(山本)
- 宮崎・富野・庵野の「毒舌」を見て面白かった。それを受け継ぎたいと思った。自重する賢い生き方は、おもしろくない。(山本)
- 「意図しない図像」はアニメにも存在する。(山本)
- ヴィクター・バーキン「現代美術の迷路」に強い影響を受けている。(山本)
「作品単体を不可侵なものとして崇める時代は終わる。個々の芸術は、作品とその反応を含めた"現象"として捉えられるべきだ」(引用?)
- 「ドラマ志向が循環して戻ってくるだろうが、それは細分化された限られたマーケットのなかでのことになるのでは」(東)
- ハルヒやらき☆すたは、まぐれ当たりだったと思う。原作の力も大きい。(山本)
- MAD制作などで、ユーザーだった人が作り手になっていく流れは昔からあったし、望ましいと思う。(山本)
- 枚数はともかくCDもなんとかヒットチャートに入り、DVDの予約も順調で、アニメ「かんなぎ」は、ある程度みなさんにお金を還元できそう(山本)
- 縮小していく市場を悲観することなく、最低限のことをやれば最低限のヒットは見込めるんじゃないかということを信じて「かんなぎ」を作っている。(山本)
- 自分が所属している批評などの世界も、結局は数万の世界で、そのなかでなんとか回っていけばいいなと思いながら日々実践しているのだが…(東)
- (縮小、細分化していく市場に対して)そんなたった数万程度のレベルで回していく…あきらめというか仕方ないと思いつつも、本当にそれでいいのか(東)
- ミリオンヒット的なものに対して、野心というか憧れをもつことはある。(山本)
- 宮崎駿のように作品を劇場にかけて数百億稼ぎだせるような作家はうらやましいと思う。でもその辺の欲はあまりない。学生時代の時にいったんあきらめた(山本)
- だからといって粛々と業界の隅に縮こまって作っているつもりはなくて、果敢に打ってでようという気はある。刺激を与えたいとも思う。(山本)
- 今の「アニメ論壇」が必死に守ろうとしている城の本丸から火の手をあげるようなことも試してみようかなと思っている。(山本)
- 実作者=批評家として理論をもって実践することでしか、ジャンルが変わらないときがある。唯物論研究104号での山本の主張は正しいと思う。(東)
- 日本のアニメの場合、95年のエヴァンゲリオン以降、「変化を自覚して前に進む」ことが出来ていないのではないか(東)
最終更新:2009年02月06日 23:42