- オゥルォ【皇】
- 王。その國の最高権力者。シケリペチム皇ニウェは天下統一の気概を示すためか、自らを皇の上に立つもの『天子』であると名乗っている。(初出:第1話)
- モロロ【モロロ】
- ヤマユラなどで栽培されている芋のような作物。栽培に手間がかからず、収穫までの期間が短く、病害虫に強い上に連作障害も起きず、収穫後に軽く炙ればとても保存が利き、煮る蒸す焼くと色々な調理法を楽しめ主食にもおかずにもなるという、実際にあったら世界の食糧難を一気に解決できそうな素敵食材。作物全体の見た目はサツマイモ、実の形はジャガイモに似ており、ハクオロ曰く「不思議な味だが結構美味しい」らしい。(初出:第1話)
- ウォプタル【ウォプタル】
- この世界でもっとも普及している騎乗用動物。要するに馬のようなもの。トカゲのような外見で二本足走行する。(初出:第1話)
- ムティカパ【森の主】
- ヤーナゥン・カミの使いとされている獣。普段は森の奥でおとなしくしているが、縄張りを荒らされたりすると怒り狂って集落を襲う。その毛はしなやかだが決して切れないというもので、その毛皮は剣や槍、弓などが通じず打撲にも強いと手がつけられない。ただし水に濡れると脆くなり、普通に攻撃が通用するようになる。(初出:第1話)
- タムヤ【霊宿】
- 昔ムティカパが暴れ回った時、怒りを宥め鎮める為に建てられた祠。ヌワンギにより破壊され、後に修復されたものの…。(初出:第1話)
- ヤーナゥン・カミ【森の神さま】
- ヤマユラの集落の人たちが信仰しているもの。近くのカカエラユラの森の恵みは生活の上で欠かせないものになっており、常に感謝と敬意を捧げている。(初出:第2話)
- カムナギ【巫】
- 神や精霊などの存在を感知したり交信したりする力を持ち、その意思を代弁する者。巫女。シャーマン。オンカミヤムカイ皇女であり本来他国へは赴任しないはずのウルトリィが辺境の小國トゥスクルへ来たのもこの力で『何か』を感じた為。(初出:第2話)
- ヤーナマゥナ【森の母】
- 動物たちと意思疎通のできる巫。アルルゥや、トゥスクル姉のエルルゥがこれにあたる。
- ヒムカミ【火神】
- 火の神。この強い加護を受けた者は高い個人戦闘力を持つが、戦いに没頭しすぎるとその身から炎を発した末に周囲をも巻き込んで燃え尽き自滅するとも言われている。ユズハの病気は体内の火神や水神、土神、風神が調和せず暴れ狂うことによるもので、熱は火神がむずがっているからと考えられている。
- ムィ・コゥーハ【紫琥珀】
- 一欠片あれば一生遊んで暮らせるといわれるほど高価な宝石。ユズハの発作を鎮める薬の原料のひとつでもある。しかしこの薬もあくまで発作の症状を緩和するだけであり、病気そのものを治すことはできない。(初出:第3話)
- オルヤンクル【賢大僧正】
- オンカミヤムカイの皇にしてこの世界での宗教的最高指導者。要するに法王のようなもの。当代はウルトリィやカミュの父、ワーベ。本来はオンカミヤリュー族の皇女が代々継承する位で、後にウルトリィへと譲位される。(初出:第7話)
- オンカミ【大神】
- この世界で信仰されている神。一般的にはウィツアルネミテアのことである。(初出:第8話)
- ウィツアルネミテア【大神・解放者】
- この世界で広く信仰されている神であり、宗教名でもある。その影響は人々の生活に根ざしており、誕生から死まで全ての儀式がウィツアルネミテアの名の元に行われる。かつてヒトの祖先たちを玩具のように弄んでいたオンヴィタイカヤン(抑圧者)の支配から解き放った後、オンカミヤムカイ地下にある封印の間の奥で眠りについたと言われている。(初出:第8話)
- オンカミヤムカイ【大神の眠りし地】
- ウィツアルネミテアの教義を守る、この世界で最も長い歴史を持つとされる宗教国家。別名「始まりの國」。争いや災いを防ぐ事を使命とし、他國との仲介役を請け負う事から「調停者」とも呼ばれる。(初出:第8話)
- ペリエライ【弓衆】
- 弓での射撃を専門とする部隊。ドリィは朱組隊長、グラァは蒼組隊長。9話のホゥホロ城防衛戦ではドリィとグラァが歩兵衆隊長のオボロと共に別任務に着いて不在だった為、一時的にベナウィの指揮下にあったようだ。(初出:第9話)
- ケナム【奴隷】
- 人権を剥奪され物のように使い捨てられる存在。ナ・トゥンクでは他国から攫ってきた者を奴隷として売買している。(初出:第10話)
- ナクァン【剣奴】
- 剣闘士奴隷。娯楽・見世物の一種として闘技場で否応無く殺し合いを演じさせられる。中には兵士代わりの駒として戦場へ送られる者もいる。どちらにせよ、大多数は解放される時=死体となりゴミのように捨てられる時だろう。(初出:第10話)
- ヨモル【國師】
- オンカミヤムカイから各國へと派遣された司祭。外交官や調停役としての役目もあり、國師同士で連絡を取り合いその國の周辺国との同盟締結や和平交渉なども仲介する。(初出:第10話)
- カヌチヅカサ【鍛冶司】
- 鍛冶屋。カルラの剛力でも絶対に折れず曲がらず刃毀れしない刀を作れと言う無茶な注文に対し、無反りの切刃造で鋒が無い鉈のような形の刀を仕上げてきた。多種の金属を幾重にも重ねて鍛え上げた結果、普通の刀を何本も重ねたような身の厚さで重さは屈強な男五人でやっと運べるほど、頑丈さを優先したためにモロロを切るのがやっとなナマクラっぷりと色んな意味でとんでもない代物だが、カルラは随分と気に入ったようだ。(初出:第10話)
- ラクシャライ【騎兵衆】
- ウォプタルに騎乗した兵士で構成された部隊。隊長はベナウィ、副長はクロウ。ベナウィはトゥスクル軍の侍大将(最高責任者)でもある。(初出:第14話)
- クリリャライ【歩兵衆】
- 白兵戦を担当する徒歩の兵士で構成された部隊。隊長はオボロ。槍衾を敷き敵の騎兵の突撃を止める壁としての役目を受け持つことも多い。(初出:第15話)
- ラルマニオヌ【ラルマニオヌ】
- かつてカルラの父が一代で築き、そして一代で滅びた超大国。ギリヤギナの圧倒的な戦闘力により全土を統一するほどの勢いで拡大していたが、10年前に皇であるカルラ父がゲンジマルとの七度の一騎打ちの末討たれ崩壊した。カルラ曰く、力に驕り弱き者を顧みようとしなかった傲慢さから滅ぶべくして滅びた國。
- クンネカムン【クンネカムン】
- シャクコポル族による単一民族國家で三大強國のひとつ(残りはシケリペチムとノセチェシカ)。建国皇はクーヤの父で、オンヴィタイカヤンより与えられた「大いなる力」を用い、迫害され流浪を強いられていた同胞に安住の地を作り出したと称えられている。種族の歴史的経緯や宗教的対立から他国との軋轢が絶えない。
- ヌグィソムカミ【禍日神】
- ヒトに仇なし災いを齎すヒトならざる存在のこと。俗に言う邪神、悪霊、妖怪。無害だがヒトに利益を齎さない妖怪や雑霊も含まれる。カミュは始祖の血を強く引くためか、これらの存在を感じるだけでなく意思疎通も可能らしい。
- オンヴィタイカヤン【大いなる父】
- シャクコポル族が信仰している大神。彼らこそが創造主であり、ウィツアルネミテアは暴力で彼らを滅ぼし全てを奪い、世界に争いと破壊、混沌を齎した忌むべき簒奪者であり最凶の禍日神にすぎないと言い伝えられている。(初出:第17話)
- アヴ・カムゥ【アヴ・カムゥ】
- クンネカムンの主戦力である全高五メートル程の巨人兵士。機械というよりは生体兵器であり乗員はゲル状の物体に包まれた状態で操縦している。配備数は少ないが、一体で一軍に匹敵する戦闘力を持つ。シャクコポル族にしか動かせない。迫害される同族を救いたいという先代皇の願いに応じたオンヴィタイカヤンより与えられた大いなる力と言い伝えられていたが…。
- アンクアム【傭兵】
- 人に雇われて兵となることを生業にする者。基本的に全て自己責任だが、裏切りや契約違反にだけは厳しいのが常。例えばある傭兵がスパイ行為を働くなどして裏切った場合、傭兵全体の信用を守る為見せしめとして殺す。逆に雇用主が報酬を惜しんで殺すべく罠に掛けるなどの契約違反を行った場合、自分たちの将来の安全を守る為やはり見せしめとして殺す。これらの報復には敵味方問わず全ての傭兵が参加することが多い。(初出:第18話)
- ユカウラ【子守歌】
- 4話のラストでエルルゥがハクオロのために唄ったのがこれ。(初出:第19話)
- タゥロ【大老】
- クンネカムンにおけるゲンジマルの役職。ゲンジマルは異種族ながら、建国の功臣としてクーヤの後見役、事実上の摂政として扱われている。(初出:第20話)
- オン・リィヤーク【大封印】
- オンカミヤムカイに伝わる秘術で、一定範囲内の対象を地の底へと封じる儀式法術。
- ウツセミ【空蝉】
- ウィツアルネミテアの半身。本編のハクオロの側の人格のこと。
- ブンシン【分身】
- ウィツアルネミテアの半身。オンカミヤムカイの元学士、ディーに憑依している人格のこと。
- アマテラス【浄化の炎】
- オンカミヤリュー族の最大奥義にして禁忌の術。天空から轟く巨大な光線で全てを焼き尽くす。その正体は軌道上の軍事衛星アマテラスからのレーザー砲撃。
- コトゥアハムル【常世】
- この世ならざる場所。黄泉の国。あの世。 [類]ディネボクシリ【地獄】 [反]ツァタリル【現世】