ローカルヒーロー関連】カテゴリです。
ローカル番組におけるローカルヒーローを取り上げたコラムです。
(※本館HPから移動し、加筆しました。)

ローカルヒーローもの番組の黎明期


ローカルテレビ局製作のバラエティやドラマから誕生したローカルヒーローは、個人的には完全肯定ですが、ローカルヒーロー=ご当地ヒーローのイメージはまだまだ多いようです。
1973年に宮城県の東北放送でエンドーチェーンとのタイアップで放映された『レインボー・アタックエース』がローカルヒーローものの元祖とされ、CS・MONDO21で放送された『侵略放送パンドレッタ』では、パロディコント『行け!レインボー仮面』シリーズが放送されたり、レインボー・アタックエースの資料の調査を行う企画が放送されたほどの伝説的なローカル番組ヒーローなっております。
’93年、北海道のSTV『土YO2ずっぴょんか~ん!』では、《ウルトラレブン》というヒーローコントコーナーを放送しました。

ローカル番組系ヒーロー


HTB北海道テレビの《雅楽戦隊ホワイトストーンズ》は『モザイクな夜』のコントから始まって、好評につき後継番組の『水曜どうでしょう』でも新作コントが作られ、そして『ドラバラ鈴井の巣』のメイン企画として北海道全域で大ブレイクしました。
主題歌CDやDVD、トレーディングカードも発売され、ローカルヒーローの全国的な進出に成功した例です。

ホワイトストーンズの成功を受けて、テレビ埼玉『侵略美少女ミリ』、テレビ大阪『妖怪ブッサイくん』、KBS京都=サンテレビ『S.I.N.~スーパー・アイドル・ネットワーク~』の《宇宙最強ツヨイダー》、同じくKBS京都の『温泉天使』などの地方テレビ局製作のローカルヒーロー番組が制作されました。

全国ネット番組での変わり種は、NTV系『ズームイン!!SUPER』のテレビ金沢のローカルコーナー限定で《朝おに戦隊マイハート》のミニドラマがあります。実写作品ですが、一部CGを駆使した内容となっております。

ご当地ヒーローとローカル番組の融合

テレビ新広島では《テレビ新ヒーロー ティエスエス》というヒーローを創作し、同局のCMや番組に登場させ人気を得ました。これの成功を受けて、青森放送のラジオ番組『金曜ワラッター!』から生まれた《県立戦隊アオモレンジャー》、CGキャラでは山陰中央テレビの《地上波戦隊TSK》が誕生しました。
ご当地ヒーローと融合したCATV放送では、『リサイクル戦隊ワケルンジャー』(福井ケーブルテレビ)や『ケーブル戦隊ナカレンジャー』(中野ケーブルテレビ)、『無限勇者カグライガー』(遠野テレビ)等が代表例です。

ローカルヒーローものを地上波民放で連続ドラマとして放送した例は『オモチャキッド』(南日本放送)があります。『オモチャキッド』は厳密には“インディーズキャラクター”(自主制作映画やアトラクションショーなどで活躍するオリジナルキャラクターの総称)というジャンルですが、短編としては本格的に特撮を駆使したり、 公式HP で無料配信するなどの展開が行われています。
環境戦隊アースマン》が『ゆうどきワイド福岡』(NHK福岡)が月1レギュラーになった例もあります。

ご当地ヒーロードラマを本格的に展開したのは群馬テレビの『超速戦士G-FIVE』で、コスプレイヤー出身のグラビアアイドル・綾川ゆんまおさんをヒロイン役に起用するなどの話題を盛り上げています。同局のご当地ヒーロードラマでは『マジック戦隊MCO』に引き継がれております。
ご当地ヒーローでかなりの人気の高さを誇る《超神ネイガー》のTVシリーズ『超神ネイガーVSホジナシ怪人』(秋田放送)やその姉妹作品『琉神マブヤー』(琉球放送)では、造型のクオリティの高さで人気を集めております。『ネイガー』と『マブヤー』はTVシリーズも人気となり、特に後者はのちに劇場版が制作されました。
群馬テレビでは他にも『マジック戦隊MCO』というヒーローものドラマを放送しました。
超耕21ガッター』(NST)は不定期放送で、Negiccoというローカルアイドルグループとの組み合わせで話題となっています。

東日本大震災後にローカルヒーロー番組が増加

2011年の東日本大震災後、各地で人々を励ますためにローカルヒーロー番組が増加しつつある傾向があります。
鳳神ヤツルギ』(チバテレビ)は大震災前からイベントなどで展開してきたのですが、震災後に放送開始され、大好評を博しています。
同年と翌12年には『神話戦士ギガゼウス』(関西テレビ)や『からくり侍セッシャー1』(テレビ静岡)、『ハルサーエイカー』(沖縄テレビ)、『鉄神ガンライザー』(テレビ岩手)、『薩摩剣士隼人』(鹿児島テレビ)、『未知ノ国守ダッチャー』(東日本放送)、『甲賀戦士 忍ジャガー』(びわ湖放送)が放送開始され、ローカルヒーロー番組が盛んになりました。
東日本大震災の被災地の子どもたちを励ましたり、地元を盛り上げたりなど、いろいろな目的で制作されているのはローカルヒーローファンにとって興味深いことです。
『スーパー戦隊シリーズ』の製作会社・東映も『非公認戦隊アキバレンジャー』(BS朝日・MXTV)で戦隊パロディに乗り出したほど、ローカルヒーロー番組の影響は大きいです。
最終更新:2012年03月28日 19:37