princess-ss @ ウィキ内検索 / 「ネフェティア陵辱(後編)」で検索した結果

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    ... ネフェティア陵辱(後編)  [陵辱] 姫君と見習い魔術師 ◆07-060 10.7kb 姫君と見習い魔術師その5 ◆07-110 14.8kb 姫君と見習い魔術師その6 [未完] エルドとセシリア ◆06-413 17.7kb 白いリボン ◆07-013 23.8kb 緋色の勲章(又はただの赤い血) ◆07-044 16.5kb 緑の苑 ◆07-076 53.3kb 漆黒の騎士(又は黒い狼) [非エロ] ◆07-172 31.6kb 青い月 ◆07-211 06.7kb 黄色いカナリヤ、栗色の猫 [非エロ][番外編] ◆07-428 20.7kb 桃色の鞠(前編) [非エロ] ◆08-100 29.7kb 桃色の鞠(中編) [非エロ] ◆12-419 55.0kb 桃色の鞠(後編) [非エロ] ガルィア王室繁盛記  ...
  • ネフェティア陵辱(後編)
     そんなはずはない……発しようとした言葉は口の中で溶けて無くなって、出るのは落ち着か ない喘ぎばかり。乳首を一回摘み上げられるたびに身体からどんどん力が抜けていって、この まま触られたら、倒れこんでしまいそうな気さえした。 「嘘よ、気持ちいいわけ、ないじゃない…………」  本来なら自分に触れることすら許されないはずの男に肌を晒し、あげく相手に身体を委ねて しまっている。しかもその行為が行われている場所は、裸になることなど到底許されない森の 中だった。二重の許されなさが、恐怖の中であってもネフェティアに怒りを覚えさせ、同時に 今すぐ死んでしまいたい、消えてしまいたい……こういった感情も頭の中で膨らみ続けていた。 「そうか? その割には、可愛い声出してるぞ」 「違う、これは…………ああんっ」  頭の中に積み重なっていく考えを、男の舌がかき混ぜてどろどろし...
  • ネフェティア陵辱(前編)
    「そろそろかしら…………」  教育係に読んでおくように言いつけられた小難しい退屈な本を閉じ、ナトダール王国の第一 王女、ネフェティアは立ち上がった。城の最上階の奥にあるネフェティアの私室には、商人か らの貢物であるきらびやかな調度品や絵画、ドレスが、差し込む陽光をよりまばゆいものと変 えて室内を明るく照らしていた。  もっとも、当の本人は、暑さからか分厚いドレスを嫌い、この時期は装飾も控えめな、袖の ない薄手のワンピースを身につけることが多かった。 「…………」  窓の外から裏庭を眺めると、退屈そうな顔をした兵士があくび混じりに城内の警備を行って いるのが見えた。太陽が一番高くなったところであの兵士は食事に出かける……そして交代の 兵士がやってくるまでのわずかな間、裏庭に人はいなくなる。  このときが、ネフェティアが城を抜け出す唯一の機会だった。  城の近くにある森の奥には小さな湖があり、...
  • アリス陵辱(後編)
    ロリ パイズリ 微アナル 私とアクス以外の女性…軍師であったハイエルフのティファニーを始め、 有翼人のテュアロッテ、武闘家のタオや獣人のヴェローニャは男性を知らない。 初めての相手が見知らぬ男達であり、否応なしに強要される。 相手が処女と知った男達は狂喜しながら行為に及んだ。 「やめてええッ!!あぐ、い、痛い!痛いィィィッ!いやああっ!」 幼い声が薄暗い地下牢にこだました。 ランプに照らされ、幼い四肢が汗にまみれて上下へ激しく揺さぶられる。 「んっおおっ…し、締まる!これだからガキはたまんねェ!」 衣服をはぎ取られ、全裸で帝国兵に犯されているロッテ。 まだ初潮を迎えたばかりの少女の柔肌は野獣達にとってこの上ない獲物だろう。 有翼人特有の翼は重りをつけた鎖で雁字搦めにされ、帝国兵の精液をぶちまけられ 純白の翼が黄ばんで見える。...
  • 女兵士SSリスト
    ファンタジー世界の女兵士総合スレ SSリスト 1~4スレの小説はhttp //vs8.f-t-s.com/~pinkprincess/female_soldier/index.htmlに。 連作で途中からしか見当たらないといったものは上記サイトに掲載されています。 単発 ◆05-018 01.1kb タイトル未定 [陵辱] ◆05-022 10.2kb オブザーバ ◆05-042 10.5kb 隻眼のアーシャ [陵辱] ◆05-078 06.0kb 兵隊さん(陵辱もの) [陵辱][残酷] ◆06-092 01.9kb 保守小ネタ ◆06-172 00.8kb タイトル未定 [非エロ][未完] ◆06-194 25.9kb 魔法学園☆グランシール [非エロ] 作者:桃肉◆CrEK/Iu5PU ◆06-219 02.9kb タイトル未定 [非エロ] ◆06-2...
  • アリス陵辱(前編)
    帝国兵×勇者軍 陵辱 一部ショタ 前編 「……う…くっ」 太陽が眩しい。 ここ何ヶ月か薄暗く湿った地下牢で閉じこめられていたのだ 目が慣れていないのだろう。 「……ん」 もう痛みも麻痺してしまった秘部からドロリとした体液が 太腿をつたい、こぼれ落ちてきた。 私の名前はアリス。エルフの神官だ。 神官といってもかじった程度の医学と薬草学、 精霊術を使うぐらいしかできない未熟な神官である。 大陸を巻き込んで起こった二回目の大戦で 最終的に勝利したのは覇王の娘を有した新生帝国だった。 そして最期に敗北したのは私達、勇者の末裔だった。 光を冠する、正義を冠する、希望の戦士達は惨めたらしく負けたのだ。 子供の頃、読みふけった英雄の物語のようにはいかない、実にリアリティ溢れる残酷な物語だ。 勇んで挑んだ大戦、当初はうま...
  • Zephyr(後編)
    10.  柔らかな月の光に包まれて、2人は静かに抱き合っていた。ラティは既に泣き止んでおり、その 顔をアッシュの胸に埋めている。  離れるのが惜しかった。ずっとこの温もりを感じていたかった。  だがいつまでもこうしているわけにもいかない。まだまだ話し足りないこともあるし、何よりパーティー を抜け出して抱き合っているなどと知られでもしたら、ラティフィアにとってあまりよろしくない事態を招 きかねない。 「姫さま」  抱きしめる腕をほどき、ラティの肩を掴んで引き離そうとする。肩に触れられた瞬間ラティの肩が大 きく跳ねたが、離そうとしていることに気付くと、アッシュの背中に回した腕に力をいれ、アッシュの胸 板に一層強く鼻先を押し付けてくる。 「10年間」  ラティがくぐもった声で呟く。 「10年間、貴方が帰ってくるのをずっと待ってたわ。晴れの日も、...
  • 蜃気楼(後編)
    自分を捕らえに来たという薬師を前に、アリューシアの顔には緊張が走った。 「ちょっと待て。どういうことだ、それは」 目の前の男を見上げ、眉を顰める。 彼の言っていることの意味が分からない。 「────実は、姫に頼まれまして」 薄化粧を施した女の険しい顔を眺めながら、グルドフはゆっくりと口を開いた。 「貴方がほかの誰かに捕らえられてしまう前に、私が貴方を捕らえて 逃がしてやってほしいって」 だが、それだけの説明では、事の子細が掴めるはずもない。 アリューシアがあいもなお怪訝な表情を浮かべているなか、薬師はすっと広間の方向に 視線をやった。 歩廊の先は所々に松明の明かりがあるばかりで、闇に包まれ何も見えない。 「姫のシナリオどおりにいっているのであれば、そろそろ来ると思いますが──ああ、上手く いっているみたいですね。来ますよ」 闇の先に目を向けたまま一方的にそう話すと、するりとアリューシアに体...
  • 桃色の鞠(後編)
    とうとう大好きな親友がフォレストから帰ってきた。 二か月ぶりの再会だ。 後宮の客間にて、二人はかたく抱きしめ合った。 『お帰りなさい。マリアンヌ。あなたがいなくて、とても寂しかったわ』 『私もよ。またあなたに会えてとても嬉しいわ』 本当に寂しいと思っていたのかしら、とセシリアは考える。 避暑地から届く手紙には、いつも友人の名前がずらりと並び、 毎日が楽しいことの連続のように書かれていた。 まあ、いいわ、とセシリアは邪心を打ち消す。 大事なのは、マリアンヌが帰って来たこと、ここにいることだ。 気を取り直して、長椅子の上に置いてあった桃色の鞠を拾い上げた。 『あら、鞠投げするつもり?』 そんなの子供っぽいわ、とマリアンヌは気取って首を振った。 『……そうかしら?』 セシリアは手中の鞠を見下ろす。 親友の言葉を聞いた途端、 あんなに鮮やかだった桃色のそれは、急に色褪せてやぼったく見えた。 『そう...
  • 副長の日々3(後編)
     前編はこちらです。http //vs8.f-t-s.com/~pinkprincess/female_soldier/0085/ 前回の異種姦らしきものから一転して、ややソフトな、少女兵による逆レイプ(?)ものです。 話の都合上、エロが頭でストーリーが後ろ、という変則的な構成になっていますが、どうかご容赦ください。     つんざくような雨音が、外の世界を満たしている。洞窟の外へ広がる森に鳥や虫たちの声はなく、漆黒の闇の底からは、濁流となった沢の音が聞こえていた。 「これで、最後……っと」 シャリン、と小さく高い音が鳴る。低すぎず高すぎない位置に細い糸を張り巡らせて、私はそれらを鳴子に連動させながら結びつけていた。 よく響いたその音に、よし、と私は頷く。この音程ならなんとか、この豪雨の中でも聞こえるだろう。 従姉妹殿に引きずり回されて、あらかたの悪童遊びに手を染めさせられた幼い日々。その...
  • 華燭浮沈(後編2)
    「何をなさいますの!」 「同意なされただろう」 「でも、こんなの、どうして」 「分かった。抵抗や疑問がおありならやめる」 「……別に、一切合財お取りやめにならなくてもよろしゅうございますけれど」 「ならばどうされたいのだ」 「しかるべき手順を、ふまえていただきたいのです」 「手順?」 ジュスティーヌは目元を赤らめた。 解説を求められるような状況は本来望ましくないはずなのだが、 けれど自分の所望を大いに語れるというのは恥ずかしくもうれしいことであった。 「接吻に際して乙女が望むもの、ですわ」 「もう少し注釈を」 「つまり、跪いて懇願していただきたいのです。  古今の恋愛小説では、まっとうな騎士や貴公子は決してそういった礼節をおろそかにいたしません」 「ならば、まっとうな連中の仲間に数えられずともかまわん」 「え?」 「...
  • いぬのおひめさま(後編1)
    限界なら黙って動かなきゃいいのに、それが出来ないのがこの男だ。 「ぜんぶ挿入っちゃったな」 明朗快活と言えば聞こえはいいが、単純にじっとしてられないだけでもある。 「なあどんな気分? こんな凄いカッコになっちゃって?」 予想以上の女の蜜壷の奥深さに、受け入れてもらえる喜びを隠せない。 勝気で強気な女戦士達や、海千山千な娼婦達と比べると、 青く若い男にとって、目の前の少女は非常に素晴らしいものと映ったようだ。 「俺みたいな蛮族なんかに犯されちゃって、どんな気分?」 だから欲しいし、だから犯す。 だから優しくする男は、しかし間違いなくサディストだ。 「ふあぁっ、あッ!」 「…ッ?!」 膣内を限界まで占拠した肉柱が、更に大きく肥大したかと思ったら、 ジュッ…と何か水流のようなものが、膣奥を穿つのを感じる女。 (……ふ?) ジュッ、ジュッ、と更に体奥に何か暖かい湯が噴き滲む感触に、 引き伸ばされた...
  • ロアとリュカ(後編1)
    「……怖いんです」 冷静になった今だからこそ、伝えなければならなかった。 「私、なんかもう『今まで通り』の自分でいられる自信ないです」 自分の中の張り詰めていた何かが、折れ崩れてしまったのを感じていた。 「意地張ってました。自分に嘘ついてました。…でも、だから頑張って来れたんです」 追い立てられていたからこそ、苦痛から逃げるためにも走って来れた。 怠ければ、立ち止まれば、尻に鞭がくれられたからこそ泣きながら走って来れたのだ。 なのに痛みがなくなったら。 「ロア、私どうしたらいいと思いますか? ……どうしよう」 緩んでしまった心、緊張を保てない心に、今更貴上の仮面を被り通せる自信がなくて、 それでもきゅうっとしがみつく姿には、男への揺ぎない信頼がある。 ――ロアならきっと答えをくれる。自分に道を示してくれる。 「うん、そんなリュカに、実はお願いがあんだけどさ」 果たして、彼女の信望は正しかっ...
  • いぬのおひめさま(後編2)
    「………ひあぅ」 ぷしゃっと何かが弾ける感触と共に、繋がった場所近くにに生暖かいものを感じ、 続けてちょろちょろ、ちゅーちゅー、困憊の中にも馴染みの深い開放感。 「…あ……あ……」 迫る尿意にも似た感覚、ではなく、本当に尿意も迫っていた。 結局漏らしてしまう、それも床やシーツの上にですらなく、繋がった男の腹の上にだ。 散々飛び散った男女の混合液と洗い流すかのように、 ほとんど透明な熱い液体が、重なり合った腹部や太腿の合間に広がっていく感触。 「…うあ……とまんにゃい……とまんにゃいぃ……」 呂律の回らない舌で、全身を弛緩させながら呟く少女。 すぐ下にある自分を抱いた男の顔が、明らかにハァハァ鼻息荒い、 片手に彼女の背を抱きながら、もう片方で後ろ頭を撫で撫でしてくれるのも問題だった。 …汚いと突き放してさえくれない。全部受け止められてしまう。 「…あう……うっ……う……」 ゆっくりと下降し引...
  • Zephyr(前編)
    1.  そこは、少女には見慣れない世界だった。右を見ても左を見ても、見える物は広大な草原。後ろ には少女がこれまで通ってきた道、前にはこれから少年が行く道。空も大地も、全てが夕日に赤く 染められ、オレンジのペンキをぶちまけられたかのようだった。  ――少女は見慣れない世界に来てしまった。  いつもなら心が躍る道の景色も、今は彼女の不安を煽る。  涙が止まらなかった。最後だから、もう二度と会えないから、だから、せめて最後くらいは笑顔で。 そう思えば思うほど、「最後」「2度と会えない」と言う言葉が胸に強くのしかかってきて、心の奥から 涙を引き摺り出してくる。 「姫さま、泣かないでくださいよぅ」  すっかり困った顔をした少年が、寂しそうに言う。まだ7つになったばかりのその少年の顔には、7 歳の少年が知るには早すぎる、諦観の念が浮かんでいた。  ごめ...
  • 貴族令嬢
    王城にひるがえる侵略者の黒い旗は、初夏の青空に不釣り合いな禍々しさをまき散らし て見えた。  聖王国タウフェジット敗北。  その現実を否応なく突きつけられ、マルガレティアは耐えきれず窓際から離れた。  大きく息をし、落ち着きを得ようとしても、すぐに心は焦燥でいっぱいになる。  父は、兄は怪我などしていないか。  王妃様は、王女様はご無事であろうか。 「……ヒ様……」  心の奥底に閉じこめた名を呟き、マルガレティアは唇を噛んだ。  聖王と世継ぎの聖太子は戦死、国を守る聖騎士団も壊滅。地方領主が次々と離反してい く中で、タウフェジット聖王妃は苦渋の決断を下した。  降伏の宣言である。  その結果をマルガレティアは知らない。館を異国の兵士が取り囲み、彼女は一人、自室 に閉じこめられたからだ。  身の回りの世話をさせる使用人をと訴えても返って...
  • 華燭浮沈(後篇1)
    一週間が経った。 クロードはちゃんと毎晩新妻ジュスティーヌの待つ寝室へ足を運び、酒杯を傾けがてら他愛ない話などはするが、 寝台は常に彼女ひとりに明け渡し、枕を並べることは一度もなかった。 (こんなことでいいのかしら) 昨日と同じくひとりでに目が覚めたジュスティーヌは、昨日と同じことを思った。 窓から差し込む光がぼんやりとあたりを照らし出しているが、 なにぶん部屋が広すぎるので四方の角にはとても届かない。 クロードが眠る絹張りの長椅子も、まだ薄暗がりのなかにたたずんでいる。 上体だけ起こしたジュスティーヌは、昔からのくせで膝を引き寄せその上に顎をのせた。 昔から、遊戯室や図書室でこんなふうにぼんやりしていると、昔から兄妹たちが何かとちょっかいをかけてくれたものだ。 だが今は彼らはいない。 自分の世話を焼くのが仕事である侍女たちは別とし...
  • 兵士07-032
    水の月13日 敵国の女将軍を捕獲した。 縛り上げて後ろから犯してやっても 「下衆が……! 地獄に落ちろ!」 と言ってのける胆力の持ち主で楽しい。 王に許しをもらい、私が飼うことにして正解だった。 水の月15日 あれから毎日犯している。相変わらず口を開けば罵詈雑言という気丈さだ。 とりあえずソフィーティアと名前で呼ぶことを承諾させたのが収穫か。 しかしソフィーティアの奴はいい身体をしている。 「エロい身体をしているのはエロいことばかり考えているからか?」 と聞いたら 「うるさい死ね!」 と来たもんだ。自覚はあったらしい。 水の月30日 今日も かかさず後ろ手に縛り上げて後ろから犯してやった。 なんだか最近は習慣になって来たのか、来たらもう濡れてたりする。 「パブロフの犬状態だな」 と言ったらマジ泣きしながら 「黙れ黙れ黙れぇ!!」 って言ってた。 ...
  • 帝国の皇子と小国の姫3
    「ここが君の部屋?」 「あ……う、うん」 今のボクはものすごい格好だ。俗に言うお姫様抱っこ状態。 驚くのはまだ早い、なんとこの皇子はボクを抱っこしたまま大広間を風が縫うように抜けてきた。 だけど、その間、誰もこちらを見向きもしなかった。陛下も親父も大臣やミーナも。 認識すらされていないと言った方がいいのかもしれない。始めからそこにいない存在。 存在自体が希薄になる魔法は伊達じゃないらしい。 皇子はボクをベッドにすっと下ろすと、カーテンを開けた。 月明かりに照らされ、部屋が少し明るくなった。 「下着だけ先に脱いじゃったし……順番が逆になったね」 確かに……今、スカートの下には何も付けていない。 ボクは手に持った下着を今さらながらに恥ずかしく思った。 「ううう……ぬ、脱ぐ…の?」 人前でドレスを脱ぐのはさすがに抵抗がある。だけど皇子はニコニコ...
  • いぬのおひめさま(中編)
    身の内を満たすのは矜持と尊厳ではなく、暗澹たる厭世と諦観だ。 貴族という皮を一枚めくれば、あるのは卑しい本性だ。 第一にまず犬の仔だった。 貴族にあっての卑しき者、近親の禁忌の果てに生まれた、罪の証たる背徳の花。 持って生まれた天性の美貌も、血の濃さの故と思えば呪わしい。 だがそれでも実家に居た頃は、時折蔑まれようとまだ貴族、…人間のままで居られたと思う。 杖に殴られるなら耐えられて、鞭に打たれるのもまだ耐えられた。 …でも焼け火箸の『痛み』は無理だった。 泣き、媚びて、許しを乞う。 …でももっと耐えられなかったのが、全身を拘束され胸に施されたこの家畜の証。 あれで自分の人生観は変わったと思う。 もしも轡が嵌められてなければ、確実に舌を噛み切っていた激痛。 糞尿を洩らす程の痛みというものを、リュケイアーナは生まれて初めて味わった。 プライドは粉微塵に打ち砕かれ、恐怖は深々と刻み込まれる。 ...
  • Princess of Dark Snake 5
    「兄上、先日の一件が謹慎で済んだ事、まずは祝着……」 はなから弟に皮肉を浴びせられたバハラームは、心中の憤怒を何とか抑えた。 実際は祝着どころではない。 自分は何者かに陥れられて、後宮の女と密通したという濡れ衣を着せられたのだ。 下手をすれば廃嫡追放もありえたのだから、これは軽い処分とも言える。 だが、それも他聞をはばかる事件を隠蔽しようという意向の為であり、 無実が認められた訳では無い。 「あれは誰かに嵌められたのだ! 誰かにな」 ギロリと、その大きな目で睨みつけたバハラームであった。 その瞳は『お前の様な輩がやりそうな事だ』と言っているが、弟も一筋縄でいく人物ではない。 優越感を隠そうともせず、笑いながら切り返す。 「ひょっとしてこの私もお疑いで? まさかまさか!  敬愛する兄上をお嵌めするなど、天地がひっくり返ってもありえませんよ」 「ふんっ!」 バハラームは心中、『天地という代物は...
  • 薬(後)
    部屋には静寂がおとずれている。 けだるい空気には情事の残した匂いがのこる。 アビゲイルはタイロンの肩を枕に、タイロンはアビゲイルの髪に口元をよせて、まどろんでいる。 これ以上は体力の限界、というところまでお互いに愛し合ってしまった。 この至福の時間をもう少し楽しんでいたいのだが、仕事の後始末が出来ていない。 ため息をひとつ残して、タイロンは愛おしい女を手放して寝台から起き上がった。・・・ろうとした。 肘に巻きついた白い指がするすると腕にまとわりつき、思ってもみない力強さで寝台に引き倒おされた。 「もう、ちょっとだけ」 アビゲイルの声はかすれているが、タイロンには甘くしみいった。 鍛え上げられた胸筋の上に耳を寄せて、アビゲイルは心臓の音に耳を傾けている。 「私に盛られた薬は何?」 タイロンがやり残した仕事お思い出し起き上がろうとは思うのだが、寝台から、アビゲイルから離れられない。 「芥子じゃ...
  • 帝国の皇子と小国の姫2
    大広間での晩餐会。何度目かの乾杯の後に続く室内楽の演奏。 ビシッとした正装に決めている大臣や盛装に着飾った婦人達。 小国だけどやるときはやるぜ…と豪勢に並べられた 香草を添えた直火焼きの獣肉に川魚の塩焼き、こんがり焼き上がったパンに カリカリに焼いたベーコンと山菜のパエリア。さらには瑞々しいサラダに甘いスィーツ。 そして葡萄酒に発泡酒。まだまだ数え切れないくらいのごちそうがあった。 立食の形をとっているので大臣、高官達が歓談したり、帝国の王に挨拶したりしている。 でもボクは―――――― 「……………」 貼り付けたような笑いを浮かべて、できるだけ皇子から遠ざかっていた。 皇子の名前はリュティス。 中性的な顔立ちなのだが、時折見せるキリッとした表情に仕草は まぎれもなく男の顔だ。大陸でも特に珍しい紅い瞳が印象的だった。 立ち振る舞い、笑顔に、礼儀等々……さすが帝国の王家の血筋、申し分ない。 そ...
  • Princess of Dark Snake 6 前半
    パルティア西方の山岳地帯。 第三王子ファルハードは自軍を離れてそこに居た。 山地の麓には、現在もパルティア軍とルーム軍団がにらみ合っている。 先だって、ファルハード王子はマーザンダラーン遠征軍を率いて、まず北方のエフタウル族を叩いた。 痛烈な反撃を喰らった遊牧戦士たちは、来たときと同じように風の如く退いていった。 平時なれば、再び侵攻する力を奪うためにも追撃戦を仕掛けるところだが、 同時に三国を相手取って戦うパルティアにその余力は無い。 王都へ戻る間もなく、ファルハードは南に進軍方向を変え、対シンド戦に合流した。 シンドの誇る戦象部隊に苦戦を強いられながら、彼の率いる兵は果敢に敵本陣に突撃を繰り返し、 ついにシンド軍を撤退させることに成功する。 だが、それで終わりではない。 最後に残ったルーム軍が、迎撃に出たパルティア勢を破り西方国境を深く踏み越えてきたのだ。 不退転の命令を与えられていた...
  • Princess of Dark Snake 4
    百官が居並ぶパルティア王宮の大広間に、異国の一団が跪いている。 彼らは東のシンド国からやってきた大使たちだ。 『全ての王たちの王』を自称するアルダシールは昨年、東国へ使者を送った。 その返礼のために訪れたのが彼らだ。 ただし、国と国との威信を賭けた外交戦は、時に詰まらぬ意地の張り合いの様を呈することもある。 「さて繰り返しますが、シンド王よりの貢物は、  『おぞましく、人に害毒をもたらす物、  されどその中にあるは、大陸に二つと無き虹の果実』にございまする。  叡智の誉れ高きパルティアの賢者がたには、遠慮なさらず中身をお当て下されよ」 「うぬぬ……」 持ち込んだ献上品をダシに、大使は謎掛けを仕掛けてきた。 こういった座興は珍しくない。 先年アルダシールがシンドに使者を送った時も、彼らを試す意味で謎掛けを付けて贈った。 贈ったものは、『王侯から貧民まで、誰にも無くてはならぬ物。 そして罪人の...
  • Prince of Dark Snake 前半
    誕生祝いと即位祭を前に、大勢の諸侯や貴族が王都に詰め掛けた。 彼らも参加した狩猟祭は、近年稀に見る盛大なものになった。 それはそうだろう。 未来のパルティア王の名の下に催される、初めての狩猟祭に加わるという栄誉に、 無関心でいられる貴族がいるはずも無い。 痛風で身体が動かぬ老諸侯は、自分の名代に息子達を寄越して顔と名前を売らせようと画策し、 下級貴族は参加名簿に何とか名前を連ねられないかと、密かに賄賂を使う始末。 そうして国中から選りすぐられた千人の貴族、武人を引き連れて、狩猟祭は行われた。 主催者が招かれた者たちと決定的に違うのは、 参加者が狩る立場ならば、主催者は獲物を狩らせる立場であることだ。 それは丁度、戦士と将帥の立場に似る。 主催者は物見を放って獲物の場所を探させ、勢子たちに獲物を追い立てるよう差配し、 腕を鳴らして待ち構えている参加者達にそれを狩らせる。 参加者たちが不平を抱...
  • 魔法学園☆グランシール
    ホームルーム  ヤバイ。息が乱れてる。脚の動きと呼吸のリズムが一致しなくなって、それが急激に体力を 奪っていくのが判る。  だからと言って止まる訳には行かないぜ。  離れていても判る。そいつの纏っているオーラの色は真っ黒だ。  ドス黒い殺気が球状の塊を描くように迫り、俺は背筋をジリジリと焦がされるような錯覚さえ 覚える。  ――捕まったら殺されるぞ――  俺のアラームがビンビンに反応して危機を告げていた。  息が切れ始めると共に、背後の足音に呼吸音が重なって聞こえてくる。いかん!若干だが、 奴の方が足が速いらしい。  あと少し。あと少しでゴールに辿り着く。そのサンクチュアリに到達さえしてしまえば後は どうにでもなるだろう。  「そろそろ限界!」悲鳴を上げそうになる両脚に喝を入れて、ラストスパート。目指す場所は、 ようやく視界に入ってきたあの扉!  見えてしまえば後はあっと言う間だ。アイツと...
  • 覇王の孫娘02
    「海だー!海だよ!うみィ!いい風~最高だよ♪」 絵に描いたような青空の下に広がる青い海に少女は歓声を上げた。 白い砂浜に見える人々は何百人といるだろうが、それでも十分な間隔が開いている。 それだけこの砂浜が長大なのだろう。少女は麦わら帽子を被り、水着の上に白いシャツを着て 砂浜を駆けていった。海に入る直前、帽子とシャツをセイヴィアに向かって投げた。 『持っていてね』と叫び、そのまま波に向かってに突進していった。 「リュティ様、お一人では…」 後から付いてきた少年は肩に掛けたクーラボックスを置き、はぁ~とため息をついた。 「……大丈夫かな…」 「セイヴィアもキルシェさんの心配性が伝染したか?」 「そんな事はないよ――――――」 顔を赤くしながらセイヴィアはリーフェイから目をそらした。 「どうしてリーフェイも水着を着ているの?」 セイヴィアの...
  • 蜃気楼(中編)
    「ローズマリー」 整った顔に甘い表情を浮かべ、レオンが熱っぽく囁く。 耳元を男の息が掠めた。 アリューシアの身体の横に手をつき、覆いかぶさらんばかりに身体を傾けてくる。 顔の接近をこれ以上は避けようと仰け反るあまり、アリューシアは後ろに 倒れそうになった。 だが、危ういところで後ろ手を付き、なんとか身体を支える。 ここでソファに仰向けに倒れ込んだら女として一貫の終わりだということは、 経験が無くても本能でわかる。 普段の振る舞いが許されるのならば、もうとっくに「ええい! 離れろっ! 破廉恥な!!」 と相手を張り倒しているところである。 いや、そもそも言い寄ってくる男には毅然とした態度で片っ端から追い払い、 相手にこんな状況にさえ持ち込ませないのが、普段のアリューシアだ。 こんな女々しい──淑女の振りなどさえしていなければ── 腰の曲線を探るように撫でられ、アリューシアは震え上がった。 マル...
  • 覇王の孫娘 学園編 後編
    「おかえり、キルシェ」 「はい、ただいま戻りま――姫様!なぜ私の部屋に!?」 キルシェはリューティルが自分の私室にいることに驚いた。 侍女に見られては非常にまずい。 しかしリューティルは気にもかけず言った。 「キルシェ……股を開いてそこに座りなさい」 メガネをくいっと上げて皇女は言った。 「な、何を言っておられるのですか!?」 「座れ」 「は……は…はい」 リューティルの眼力に萎縮し、哀れな従者は力なく座った。 「足が疲れちゃったわ……揉んでくれる?」 「何を仰っておられるのですか!姫様の御足に触れるなど―――」 「昨日の夜は私の足にねっとり絡ませていたクセに」 「あ…あ…あぅ」 昨夜の情事のことを指摘され、キルシェはしぶしぶリューティルの 右足を手に取った。 「あ……んっ…そこ、もうちょっと強く」 「は、はい」 ...
  • いぬのおひめさま(前編)
    「近寄らないでください!」 空を切り裂いた鋭い平手が、しかし虚しくも受け止められる。 「おーおーつれないねぇ、お姫様は」 そのまま暴れる女を軽々といなし、男は軽薄な笑いを漏らした。   時は帝国暦の414年。   帝国の南の要であり、祖帝による大陸統一時からの名城だったゼズ城は、   今まさに建国以来の未曾有の変事に晒されていた。   南方の蛮夷、オルブ族。   中央の民からは赤鬼(せきき)とも蔑称される、粗野で野蛮な未開人達が、   大挙して南方のヴェンチサ要塞に押し寄せるとこれを陥落、   そのままの勢いでヴェンチサ地方の領主館であるこのゼズ城を攻め立てたのである。   ヴェンチサ侯フェリウスは猛将として知られる英傑であり、   過去20年間、幾度にも渡ってヴェンチサ要塞の防衛に成功していた戦上手だったが、   それでも今回は持ちこたえるべき要塞の陥落があまりにも早すぎた。   慌てて...
  • Princess of Dark Snake 9
    「王太子殿下、コリーナさまが産気付かれました」 「そうか…… 産湯を沸かすための水は足りているか?」 「は、なんとか」 「足りなければ、我の飲み水を使え」 「やっ、それは」 「よい。事ここに至った上で、今更水を惜しんで何になる?」 「殿下……」 「せめて生まれたばかりの我が子には、産湯くらい存分に使わせてやりたい」 頭を下げたまま、侍従はファルハードの前から去った。 寂寥に翳る主君の顔を見るのが、彼としても憚られたからだ。 ここはパルティア東部に建てられた小さな山塞である。 本来ならば、王家の人間が出産を行うような場所ではない。 ファルハードは、自分の初めての子の出産を、このような僻地で迎えようとしていた。 第二王子アタセルクスの弑逆により、パルティアは再び内戦状態に陥った。 アタセルクスの手にかかったのは、父王アルダシールと第一王子バハラームだけに留まらなかった。 父王の側室たちが生んだ...
  • 兵隊さん(陵辱もの)
    戦争の理由は兵士にとってはあまり重要なものではない。 たとえどんな理由であっても兵士は上官の命令を聞き実行するだけの存在だ。 「全く、せっかく今日も生き残れたっていうのにまだ働かせるっていうのかよ」 ほんの数時間前には戦場だった平原で一人の兵士がぼやく。 彼等はこの日の白兵戦の後、死体処理を命じられていた。 他の部隊の者は勝利を祝い宴を催しているだろう。 「隊長の命令なんだから仕方無いだろ。だいたい人を殺したのを 喜んで騒ぎまくりたいか?」 マスクをつけた兵士が敵兵の死体を引きずりながら言う。 「…別にそうじゃねえけどよ、ヘナポン。なんで俺達だけが こんなことをいつまでも…」 「僕らが奴隷みたいなものだからだろ」 穴を掘っている兵士が答える。この兵士たちは辺境の部族から徴兵された者たちで、 一般の兵士たちに比べ冷遇され、任期も異常に長く設定されている。 部隊長が無能だったらとっくに全滅して...
  • 詩興夜話(後篇)
    (どうしたもんか) マテューはまた髪を掻きあげていた。 あまり褒められた癖ではないが、小さいころからの習いでどうしても抜けない。 窓から差し込む夕刻の光が滑らかな金髪の上をすべり、微妙な翳りと光沢をつくりだしては散っていく。 膝の上に置いた本は彼の陰になっているため、宵闇さしせまるこの部屋では文字はほとんど読み取れない。 マテューはぼんやりと頁をくくった。 惰性のような動作であり、内容は頭に入っていない。 新しい頁の章題は「国文学における頭韻法の発生と変遷」とかろうじて読み取ることができた。 マテューはふと本を閉じ、彼らしくもない深いためいきをついた。 あの日の午後、彼はふたたび書記官らを広間に招きいれ、ミュリエルと共に双方の財産目録の確認と検討を地道におこない、 実質的に資産配分の契約書である婚約文書の草稿を筆頭書記官にまとめさせた。 あとはこれを宮廷に持ち帰り、しかるべき審議機関を経て...
  • Prince of Dark Snake 後半
    燃える蝋燭の薄明かりの中で、王の手がリラーの腰を撫でる。 鍛え抜かれた筋肉の存在が、指を介して伝わった。 労働もせず後宮に侍り、ただ主の訪ないを待つだけの美姫たちとは違う肉体だった。 娘子兵は身体が資本である。 三度の食事に事欠かぬどころか、食べて身体を作る事も任務のうちだ。 彼女達は、意図して戦闘用の身体を造る。 それは、剣闘興行が盛んに行われていたルームならではの発想であり、伝統だった。 パルティアでは未だに経験則でしかない事だが、西方の帝国では一歩も二歩も先を進んでいた。 強い筋肉と骨格を身に付けるための食餌法という概念を、ルーム人は技術として発達せしめた。 その技術は宮廷を護る近衛たちに受け継がれ、現在パルティアの王宮にも伝えれたのだ。 「はぅっ……」 しかし、彼女達とて肌まで作り変えられてしまった訳ではない。 男の愛撫を受ければ、普通の女と同じように反応する。 「ここが感じるのか...
  • ロアとリュカ(前編)
     夢を見た。とても素敵な、夢のような夢だ。  悪い魔法使いに囚われていたお姫様を、本当に王子様が助けに来てくれたのだ。  …ちょっとガラが悪くて品性にも劣る、図体でかい黒馬の王子様だが。 まどろみの中に朝陽を感じて、気だるさに瞼を持ち上げる。 とても素敵な夢を見た気がしたが、いつまでも惰眠を貪るわけにもいかない。 山城の朝は早いからと、やたら眠いながら起きようとして、 ――目の前のチョコレート色の壁に気がついた。 「おはよ、リュカ」 …甘く耳をくすぐる声に、『ああこれは夢の続きなのか』と、極めて自然に得心する。 そうして再び瞼を閉じた。 何かやたらと温かい、目の前のあんかのような温もりもまた夢の証拠だろう。 全裸の肌寒さに熱を求め、当然の道理としてそれに抱きつく。 届く心音のような拍動も、眠りを誘うに心地よい。 …が、同時に酷く喉が渇く、ヒリヒリのあまり唾を飲むのさえ痛いのに気がついた。...
  • 花影幻燈(後篇2)
    ふとエマニュエルの視線が自らの右手首に留まり、全身の動きも止まった。 それは彫像に化したかのような完璧な停止であり、生身の肉体としては尋常な気配ではなかった。 だがまもなく彼女は動き出した。 硬直の反動ででもあるかのように唐突に床に膝を突いたかと思うと、 次いで両手を突いて身を乗り出し、食い入るように辺りを眺め渡している。 これはアランには信じがたい光景だった。 エマニュエルの気性如何にかかわらず、彼女のような生まれの人間が何か探しものをするために自分で動き、 床から拾おうと欲しているというその眺めがすでに異様である。 アランは違和感と不可解な思いに包まれながら、そしてその異様さゆえに目をそらしたい思いに駆られながらも、 自らを律するようにして義妹の姿を注視しつづけた。 これほど何かに身も心も没入し、己の無防備さを無自覚に露呈するエマニュエルを見るのは今が初めてだった。 漆黒のまなざしはま...
  • 花影幻燈(後篇1)
    すでに傾斜地帯を通り抜けた馬車は少しずつ速度を上げ、 前方に見えてきた湖畔から吹き漂う清澄な風の下をくぐるようにして進んでいく。 車上の三人の髪は少しずつ乱され、後方へと吹き流される。 けれど彼ら自身をとりまく空気は微塵も動かなかった。 エレノールが小さく瞬きをし、膝の上に置いた両手をそっと組み直したのがアランには分かった。 エマニュエルは表情を変えずにただ前方を眺めている。 エレノールのいるほうから、ほんのかすかに奇妙な物音が聞こえてきた。 アランが左隣を振り向くと、それは妻が息を奥深くまで飲み込んだ音だった。 「マヌエラ?」 ひとつ間をおいた後、かろうじてアランの耳に届いたのは母国語に戻った妻の声だった。 向かい風に流されてしまったのか、彼女の呼びかけは妹姫に投げかけられたまま応じられることはなかった。 エマニュエルは依然として前を向いている。 その視線の先をたどれば、御者の濃褐色の帽...
  • プラグイン/ニュース
    ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_174_ja.html たとえば、#news(wiki)と入力すると以下のように表示されます。 ドラゴンクエストけしケシ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ダンカグ】エンブレムとは?カードの違いと入手方法まとめ【東方ダンマクカグラ】 - AppMedia(アップメディア) 【グランサガ】リセマラ当たりランキング - グランサガ攻略wiki - Gamerch(ゲーマチ) SlackからWikiへ!シームレスな文章作成・共有が可能な「GROWIBot」リリース - アットプレス(プレスリリース) 【ウマ...
  • Princess of Dark Snake 8
    抜き身を下げたまま、ファルハードは夜の王宮の廻廊を走った。 宮廷のしきたりでは、許可無く王宮内で抜剣した者は笞打以上の刑に処せられる。 たとえ王太子であろうと、それは例外ではない。 だが、パルティア王国の歴史を紐解けば、武装した戦士たちがこの廻廊を往来した例は、 両手で数えられる程度に存在する。 それも表ざたになった事件だけでだ。 そういう事例の原因は、ほとんど決まっていた。 「ぁ……、ぁぁ……」 入り口の門扉の前で、王の私室を守る宦官兵たちが腰を抜かして床に坐り込んでいた。 普段なら、『自分の許しなくここを通る事は出来ない』とばかりに 不必要な程に威圧的な態度で扉の脇に直立している輩らだ。 だが今は、まるで瘧に罹ったかの如く震えてうわ言を上げている。 「……」 何事が起こったのか聞き出す事は出来ないと、ファルハードは即座に判断した。 明らかに正気を失っている彼らと話をする暇は、残念ながら...
  • Dark Force 2  城砦都市
    青竜の川の戦いから一ヶ月。 クリスティーナ率いるソレンスタム共和国軍は、ベルイマン王国王都を目指して西進を続け、王国軍と四度交戦をし、勝利を収めていた。 王女復帰以来の快進撃で、兵士達は戦勝への希望に沸き立っていたが、一方で首脳部はそうもいかなかった。 「わかっているとは思うが、私たちは余裕があるわけではない」 野営地に張られた天幕の中で、机に置かれた地図を叩きながら、クリスティーナは言った。 机を囲んでいるのはエイナルをはじめとした、クリスティーナへの忠義の厚い士官達である。 夕刻に始まった作戦会議は、喧々諤々としてまとまらず、すでに夜半を迎えていた。 議題となっているのは、地図上に刺された一本の針。 そこに位置する城砦都市、フェーンストレムの扱いについてであった。 「人も物も、何より時間も、一切の無駄は許されぬ。フェーンストレムについての対応の誤りは、最終的な戦争の敗北に繋がるだろう」...
  • ロアとリュカ(中編)
    「ふいいぃっ!」 顔をぐしゃぐしゃにしたその少女が、思わず変な声を出すのも無理はない。 一晩のインターバルにて再充填された精は、濃さでは劣れど量と勢いは十二分だった。 ジュッ、ジュッ、じわっ、じわっ、また否が応にも『分かって』しまう。 「あ、あ、あ、あ……」 捻じ込まれた規格外からの、びゅくん、びゅくん、というその脈動。 完全に押さえつけられ、全身で覆い被さられ、一切身動き取れなくされての種付け行為。 逞しい褐色の肌、赤色の髪と金色の瞳が、彼女の視界を埋めていて、 「出てる……中出てるぅ……」 でも少女はだらしなく口を開けて、そんな犯される歓びに酔ってしまう。 「リュカ、犯されちゃったな」 「…うん、犯された……犯されたぁ……」 ハァハァ見つめ合いながらの明るい声に、でもどこか幸せそうに女は頷く。 両手は男の背にしがみ付き、生白い両...
  • 蜃気楼(前編)
    最初から、どうもこれはまた厄介ごとの匂いがする、という始まりであった。 夜番の同僚に引継ぎを済ませ、一日の勤めを終えた女騎士アリューシアが、 主人──マルゴット第四王女にいとまを告げに行った時である。 姫の寝室を訪ねると、マルゴットは寝椅子に横たわり、手足を侍女に揉ませて くつろいでいるところであった。 アリューシアを見ると口元に微笑を浮かべ、持っていた扇でちょい、と手招きをする。 「アリューシア。こちらへ」 アリューシアは主のすぐ傍らへと歩み寄る。 マルゴットは今度は人差し指で「もっと側まで」と示した。 勿忘草の花のような青い瞳の目を細め、年下の可憐な王女は甘く緩んだ表情を浮かべている。 就寝前にやわらかく身体をもみ解されて、なんとも機嫌がよさそうであった。 寝椅子の横でアリューシアが慇懃に膝を折ると、マルゴットは上半身を起こして その肩に手を回した。 耳元にキスをするように、そっと女...
  • 覇王の孫娘01
    「姫様―!姫様―!」 静かな昼下がりの午後、屋敷内を駆け回る一人の青年がいた。 「あ、キルシェ様。どうなさいました、大声を出されて」 廊下の反対側から、ワーウフルのメイド―――ティニアとアリアエル がティーポットとカップをのせたカートを押しながらやってきた。 「どうしたもこうしたもない!ティニー、アリア!姫様はどちらに行かれたんだ!」 青年はティニーの両肩をがしりとつかみ、凄まじい剣幕で両肩の脱臼を目論むが如く ガクンガクン揺らした。 「やめて下さい!やめて下さい!犯さないで!」 いきなり泣き叫ぶメイドに青年は怒鳴った。 「誰がだ!アリア、知らないか!」 青年はもう一人のメイドに激しい剣幕で振りむいた。 「え、ええっと…その…わかりません」 申し訳なさそうにもう一人のメイドが頭を下げた。 「ああ…一体、どちらに行かれたというのだ!?姫...
  • Princess of Dark Snake 6 後半
    婚儀の誓いを済ませ、コリーナ皇女は第三王子宮に入っていた。 南国の赤い太陽は沈み、涼しい風が窓から入り込んで来る。 だが、この国はルームの地とは空気まで違う。 人も、建物も、植物も、全てが生まれ育った土地とは違う。 それでも彼女は嫁いできた。 彼女は今、自分を悪魔のような巨竜から救い出してくれた愛しい殿方を待っている。 一目で恋に落ちた、絵物語に語られる勇者のように精悍で凛々しいあの若き騎士を、 妻になるなら彼以外に無いと、心に定めた貴公子を待っている。 待つうちに、かすかに肌が震えた。 それは風の冷たさの所為ではなく、新床の儀を迎えようとする乙女の不安のためであった。 「コリーナ姫」 不意に、部屋の中から己を呼ぶ声が聞こえた。 その声は忘れもしない、あの山で自分を救い出してくれたあの騎士の物だった。 「ファルハード様?」 「取次ぎも通さずに、驚かせてしまったかな?」 「いえ、そんな事は…...
  • 桃色の鞠(中編)
    記念祭三日目。 セシリアは、エルドに会うため、早々に王宮入りを果たしていた。 一晩あれこれと悩んだ結果、彼に全てを打ち明けることが最適のように思えたのだ。 何しろ、エルドはこちらの厄介な婚約の事情について知っている。 ついでに、わからなかった言葉の意味も質問してみよう、とセシリアは考えていた。 侍従長から、第三王子が厩舎に居ることをさりげなく聞きつけると、 セシリアは、勇み足で目的地に向かった。 中庭を横切ろうとしたときだった。 突然、彼女の視界の端に桃色の物体が飛び込んできた。 ――鞠だ。 セシリアは、反射的に手を伸ばし、それを受け止めた。 一人の少年が、息を切らしながら、駆け寄ってくる。 「セシリア!」 「あら、ロビン」 それは、ユーリ陛下の末息子にして第四王子のロビンだった。 彼の後ろから、二人の従者も走ってくる。 「ありがとう」 ロビンはそう言って、両手を差し出した。 「これは……...
  • 桃色の鞠(前編)
    鞠が弾んだ。 セシリアは、縦横無尽に跳ねるそれを夢中で追いかけた。 力いっぱい壁に投げつければ、鞠は弾んで、思いもよらないところへ飛んでいく。 追いかけて捕まえて、また投げる。 その繰り返しだけで、日が暮れてしまいそうだった。 桃色の鞠を撫でながら、セシリアは考える。 マリアンヌが帰ってくる日は、いつだろう。 一人っ子の彼女にとって、一人遊びは得意とするところだ。 それでも、壁に向かって鞠を投げるより、 投げたらちゃんと返してくれる遊び相手が恋しかった。 セシリアは、額にかかった髪の毛を払うと、また鞠を放り投げた。 桃色の鞠は弾んで、彼方まで飛んでいった。      *** 記念祭二日目に催された園遊会では、 宮廷管弦楽団による野外音楽鑑賞会が行われていた。 集まった人々は、軽やかな演奏に聞き惚れ、 拍手の合間に批評家を気取り、各々の感想を口に乗せる。 けれども、中には不真面目な聴衆もいて...
  • ティラナとネリィ
    朱天幕の中、にやついた笑みを浮かべながら、火の様に輝く黄金の髪をティラナは直していた。 鏡を覗き込みつつ、手櫛でしきりに髪を梳く。 そうしていたかと思えば、今度は眉の形を気にしてか、手の甲に唾を付けて顔を撫でる。 「うひひ、本当に久方ぶりじゃの。あ奴の訪いは」 どうやらこの野獣娘にも、雄の前では外面を気にかけるという本能が根付いているらしい。 ただ、これが身だしなみと呼べる範疇に入るかどうかは別としてだが。 「今宵はしっぽり楽しむぞよっ。なにせ、久方ぶり過ぎて股が干上がるかと思ったからの」 「……はしたないわよ、そんな言い方は」 「へへっ、おしとやかに寂しいよりも、はしたなくて気持ちいい方が良いのじゃ!」 「全くもう、付ける薬が無いわね」 居候の放埓さに苦笑しつつも、ネリィは酒肴の用意を続ける。 侍従を通じ、魔王が訪れると伝えられてティラナは喜びを露にしたが、嬉しいのは彼女も同じである。 ...
  • アニーとクリフ 後編
    小さなショーツを取り去ると内からとろとろと愛液が溢れだした。 褐色の引き締まった肌に挟まれた透き通る白い肌。黒い翳りの奥に綻ぶ薔薇色の花弁。 色彩の鮮やかさに息を飲む。唾をごくりと咽下する音が嫌でも意識される。 思わず柔らかな襞の奥に指先を差し込めば、まるで吸い付くように蠢く。 ――きつい。 処女の狭隘な入口を指先で解すようにかき混ぜれば、くちゅくちゅと粘着性の水音を立てる。 クリフは口の端を持ち上げて笑みを形作ると、口の中で呪を唱えた。 その呪文に感応したかのように一際嬌声が高くなる。 「あ、あ、あ……あっ……」 アニーの褐色の肌の上に、紅い紋様がうっすらと浮かび上がる。 思った通りだ。 この女は″魔神ナヴァルの再来″なのだ。 これは単なる譬えではなく、真実だった。 ナヴァルの書を読み解くうち、クリフはある事実に気が付いた。 魔神ナヴァルの力を宿すためには媒体が...
  • テンプレ女兵士
    ・剣と魔法のファンタジーの世界限定で ・エロは軽いものから陵辱系のものまで何でもあり (ですが、ひとによって嫌悪感を招くようなシチュの場合はタイトルなどに 注意書きをつけることを推奨します) ・ファンタジー世界ならば女兵士に限らず、女剣士・騎士、冒険者、お姫さま 海賊、魔女、妖怪、魔族、闘う女性なら何でもあり。 ・番外編、関連編なら闘う女性が出てなくてもノープロブレム。 ・種族は問いません。 ・オリジナル・版権も問いません。 過去スレ ◆◆ファンタジー世界総合:女兵士スレpart5◆◆ http //sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192717229/ ◆◆ファンタジー世界の女兵士総合スレpart4◆◆ http //sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
  • @wiki全体から「ネフェティア陵辱(後編)」で調べる

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