「神楽ー!!神楽はおるかー!!」
お館様が声を張り上げ、『娘』の名を呼んでいる。
何か可及の用事でもあるのだろうか、その声には少しばかり焦りが混じっている。
神楽……その少女は、お館様の実の娘では無い。どこかからふらりと現れ、その『特異性』がお館様の興味を引き、このお屋敷に娘として引き取られたのだ。
まだ少女のあどけなさを宿す容姿、年の頃は十を過ぎたぐらいだろうか。少なくとも、外見上はそう見える。
そう、今私の腕の中に隠れているこの少女だ。
「もうお館様は向こうに行かれましたよ、神楽様。」
「…………ホ、ホント?」「ええ。」
不安そうに私を見つめる少女に、私は笑顔で返す。
それに安堵した少女は、緊張を解き、私に体を預けてきた。
「う、うぅ…………よかった。」
「今度は一体なんなのですか?」
少女が安堵した所に、私はすかさず質問を被せる。すると少女は気まずそうに視線をそらし、
「さ、祭事が………」
そう呟いた。
短い一言だったが、私にはそれで合点がいった。
ようするに、祭事で人前に立つのが恥ずかしいのだ。この極端な人見知りは、彼女がふらりと現れた八年前から…………いや、『それ以前』から、全く改善の兆しが無い。
(はあ、仕方がない。)
そう心の中で嘆息し、私は結局、少女が望む決断をしてしまう。
「仕方がないですね、お館様には、後で私が謝っておきます。」
「あ、あうぅ……ごめんなさい。」
申し訳なさそうに、けれど少しだけ安心したような顔で、少女が謝る。
私はこの少女に甘い、その理由の一つとして、この表情があるだろう。守ってあげなくてはならない、そんな気にさせられるのだ。
「今日は私も暇ですし、神楽様のお相手を致しましょう。」
私がそう言うと、少女はとても嬉しそうな表情を浮かべた。
そして少しだけ頬を染めると、一瞬だけ視線をそらし、呟く。
「…………イシュタル」
少女が私のものではない、『俺の名前』で私を呼ぶ。
それが合図となり、私も自分の中のスイッチを切り替える。
そして、少女の『本当の名前』で、彼女を呼ぶ。
「アリア……」
どちらが先に求めたのだろう、呟きと同時に、互いの口内を貪る。
アリアの小さな唇を舌で優しく撫でる、それを更に求めるかのように、アリアの舌が、俺の舌に絡み付いてくる。
アリアの幼い外見には似つかわしくない、淫らな口付け。
「……ちゅぷ…ちゅ………んぅ…ん…ちゅぷ。」
互いに飽きる事無く、口内を貪り続ける。俺がアリアの口内を犯し、アリアが俺の口内を犯す。時折舌を絡め、互いの総てを欲するかのように、求め合う。
そんな行為を幾度も繰り返し、充分に求め合った後に、アリアが唇を離す。
互いの唇を繋ぐように、唾液が糸を引く。その様子が、より一層俺の性欲を刺激する。
「んんぅ!!」
アリアの着物をはだけさせ、鎖骨の辺りに口付けをすると、アリアは堪えかねたかのように、ビクンッ、と反応する。
そのまま俺は更に強く吸い、綺麗な白い肌に、朱い印をつける。
「あぅ……跡、付いちゃう。」
「嫌?」
「………嫌じゃ、ない。」「それじゃ。」
アリアがうっとりとした表情で返してきたので、更に印を刻む。
「あぅ……ひゃうっ………んっ!」
鎖骨付近から、徐々に下に向かっていくと、アリアはそのたびに、くすぐったそうに、みをよじる。
そして、なだらかな起伏の頂上、そこに到達したとき、更に強い力で吸い付く。
「ひゃっ、あ、ああぁぁぁーーー!!」
その途端、アリアの小さな身体が何度も跳ねる。
「アリア、イッた?」
「……あぅぅ、意地悪。」
そう言って、真っ赤になって視線を逸らす。
「ゴメンゴメン、アリアが可愛いからつい。」
「…………!!」
プシューーーー
そう言った瞬間、アリアの顔が更に真っ赤になる。相変わらず、この手の褒め言葉弱い。
「相変わらずアリアは胸が弱いな。」
「あっ、あんっ、んっ!………そ、そう…あっ、言いながら……む、胸を……んんっ!!………い、弄らないで………下さい………ああぁっ!!」
アリアの言葉を無視して、更に執拗に胸を弄る。
乳首をつまみ、何度もこね回しながら、ついでにそのなだらかな起伏を、優しく揉む。
ツンッとたった乳首の先端に舌を当て、その弾力を楽しむ。
「はぅっ………あん、あぁん………あ、あんっ。」
それを繰り返す度、アリアの身体は、ビクンッ、ビクンッ、と跳ねる。おそらく、もう五回以上イッているだろう。
「はぁ、はぁ………ん。」
アリアの息が荒くなってきた頃に、胸への愛撫を中断し、唇を重ねる。
「はあ、んぅ、ちゅぷ、ちゅ、ちゅっ。」
しばらく唇を重ね、アリアが満足するまで、その行為を続ける。
「んぷっ………………ず、ずるい。」
「なにが?」
「そ、そういう所………」
気付かれていたらしい。
アリアはキスが好きだ、多少激しい愛撫をしても、キスをしてあげれば、大体は許してくれる。それを知ってやっている俺は、やっぱり『ずるい』のだろう。
ちゅっ
「ゴメン、ずるいな。」
おでこに軽くキスをして、アリアの髪を撫でる。先程の愛撫と違い、優しく、丁寧に。
「……だったら………も、求めて………さ、触られるだけじゃ……切ない。」
「ん、了解。」
アリアの求めに、もう一度キスすることで応え、アリアの上に覆いかぶさる。
先程の胸への愛撫で、アリアのそこは、充分過ぎる程濡れている。俺はソコに自分のモノを押し当て、一気に貫く。
「ん、んああぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!」
俺が貫くと同時、アリアが苦痛の混じった嬌声をあげる。
アリアと交わるのは、何十、何百、いや、『何千』回目だろう。彼女が『俺』の前に『アリア』として姿を現す度、俺達は結ばれ、そして何度も肌を重ねた。
回数を重ねる度、行為自体には慣れても、『アリアの体は成長しない』。
その小さな体に比例する小さな膣は、どんなに慣れたとしても、アリアの体に苦痛をもたらすのだ。
「ん、あぁ、んあ、ん、も、もっと激しくしても、んぁっ、い、いいよ。」
自身への苦痛を無視して、アリアが健気にそんな事を言う。
俺は、彼女のそんな姿に胸を痛めながら、少しだけペースを早め、彼女にキスをする。
「ん、んちゅ、んんっ……ちゅん、んぅ、ちゅっ、ちゅぱ。」
俺がキスをすると、アリアは蕩けるような表情になり、俺の背中に手をまわし、おもいっきり抱き着いてきた。
「んちゅっ、愛して、ちゅ、んぅ、います、んああぁ、何百年も、ちゅ、あなただけを、ずっと……んんっ。」
キスの合間に、アリアが俺への愛を、必死に囁く。
俺はそれに応えるかのように、何度もキスを繰り返す。
「俺も、だよ、ちゅっ、ちゅぱ、何度でも、ちゅぷ、君を愛するよ。」
アリアの身体が、大きく揺れる程の激しい注挿を繰り返しながら、何度も何度も、愛を囁き合う。
「くっ、も、もう。」
絶頂が近づいてきている、それをアリアに告げる。
「わ、わらしもぉ、い、一緒に。」
アリアの求めに、頷く事で応え、ラストスパートをかける。そして………
「んああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!!!」
「あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁーー!!」
ビクンッ、ビクンッ、どぷっ、ビュルルッ、ビュルッ、コプッ。
アリアが絶頂を迎えると同時に、俺はアリアの膣に欲望を吐き出す。
心地よい疲労感に包まれ、俺は少しだけ、意識を飛ばした。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

むかしむかし、北欧の方のある場所に、小さな小さな国が有りました。
その国の王女は、とある騎士と恋に堕ちます。
小さく、権力争いとは無縁の国だった為、国民や国王にも二人は祝福され、晴れて夫婦となりました。
しかし、そんな二人の幸せにも終わりが訪れます。近隣の大国が攻めてきて、あっさりと二人の国を滅ぼしてしまったのです。
騎士の少年は、王女を庇ってその命を落としました。
王女は嘆き、悲しみ、、世界を、神を呪いました。
そして王女は、神に………………呪われました。
少年と出会った時の姿のままで、永遠に生き続けるという呪いを背負いました…………

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

まどろみから覚めて、隣で寝ている少女を見つめる。
お館様を始めとする屋敷の人間達が、不老不死というだけで、現人神と崇める少女を。
「神楽様……」
少女の頭を撫でる、本当は、『神に呪われた』少女の頭を。
愛しい少女の頭を撫でながら思い出す、『イシュタル』が最後に『アリア』に残した言葉を……


「たとえ……生まれ変わり………『イシュタル』で無くなったとしても………何度でも、君と出会い………愛すると、誓うよ。」

 

 

 

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最終更新:2008年12月27日 05:36