石畳の上に二人の男女が転がされて居た。
城の中は薄暗く、さらに石造りの部屋は寒さすら感じる。だが…気持ちが高ぶっているテトリアにはちょうど良いぐらいの室温だった。
「待たせたわね」
踵をならして入って来た少女に石の上で固まっていた二人が顔を上げる。
そう、その顔が見たかったの。
二段上にしつらえてある柔らかい敷き物を敷いた椅子に腰掛ける。
「ごきげんいかが?アリア国王、そしてナタリー女王」
一年前は同じ場所にいた。そして今は違う。隣国同士で戦い、アリアは負けた。そして、公開処刑された。二人揃って。
その二人がここにいる。なんのために?決まっている。私の為にだ。
「本当に気の毒だったわ。アリアのあの二人…ただ、あなた達に似ていると言うだけで、公開処刑だもの」
ナタリーの目に涙が浮かんだ。その場を見せられたからだ。ナタリーとして処刑された娘は喋る事を許されぬよう舌を抜かれていた。アリア国王としてその横に立って青年も似たようなものだった。
柔らかい金髪が揺れ、アリアがテトリアを見上げた。
「処刑されたはずの我々をなぜ、ここに呼ぶ」
「決まっているわ」
テトリアが笑った。
「遊ぶためよ」
ナタリーが悲鳴を上げた。

部屋の隅から四人の男が現れた。それぞれ屈強な男だった。慣れた手つきでナタリーの服を引き裂いて行く。
「やめてええーっ!」
石造りの部屋に悲鳴が反響して心地よい。テトリアは笑った。同じ姫として比べられる事が多かった。たおやかで、女らしく、美しい。ナタリーの賛美なら幾らでも聞いた。
そのナタリーが黒い髪を振り乱しながらあっというまに裸に剥かれて行く。
「ナタリーっ!」
アリアが叫んだ。自分の妻が面前で裸にされていく。怒りで身体を震わせるが壁に拘束され身動きが取れない。ただ鎖だけがうるさい音を立てた。
「テトリア姫っ!やめてくださいっ」
アリアが叫ぶ。その叫びも心地よい。まだ自分にこの場をどうにかできるという気持ちでもあるのか。既に、処刑されこの世にいない人間だというのに。
「ナタリー、王を黙らせなさい。じゃないと首を切らせるわよ」
男が片刃のナイフをアリアの首筋に当てた。ナタリーがそれを見てがたがたと震える。
「ナタリー…あなたさえ頑張ったらどうにかなるかもしれないって考えてみたら?」
自分で口にして苦笑いする。なんて嘘っぽい言葉。ナタリーの頑張りなどでこの状態が変わるわけではない。アリアも聞くな!と叫んでいる。その度にアリアの首筋に赤い血の筋が流れる。
「ナタリー…あなたはアリアを愛してるんでしょう?」
愛という言葉にナタリーが反応した。…さすが、世間知らずのお姫様だわ。うまい具合に魚を引き寄せる事ができたらしい。テトリアが歌うように呟く。
「愛する人の為なら…自分の命など…」
テトリアの唇が上がる。アリアがテトリアを睨み付けた。顔から血の気が引いている。テトリアがアリアと視線を合わせた。
「アリア国王。もしあなたが舌でも噛んで自ら命を絶ったら…ナタリーを裸のまま町に放り出すわよ」
そして笑う。
「戦が終わった後の祭りは賑やかだわ。表も裏もね。自分の国があったのだもの…そこらへんは分かってらっしゃるわよね?」
アリア国の若い娘たちは兵士の慰み者になっている。戦争とはそういうものだ。ひどい扱いを受ける。ただの性欲処理の為に。
アリアが息を飲んだ。ナタリーが顔を埋めて泣く。二人の命はテトリアの物だ。
テトリアが金髪を揺らして気持ちよさげに笑った。

ナタリーが悲鳴を上げた。高い机の上に仰向けに寝かせられ両手足とも机の脚に拘束される。
「はしたないわね。少しは静かになさいな」
机の上から黒い髪が零れて流れた。テトリアが椅子から下り近付いて来る。手にした扇子を軽く開いたり閉じたりしながらナタリーの足元に立った。
「あら、臭うわ」
からかいを含んだ口調にナタリーが顔を赤らめる。捕虜となり水浴びなとさせてもらっていない。
「水は?」
テトリアの言葉の意味が分からずナタリーは首だけをあげようとして…いきなり腹の上にぶちまけられた桶の水に悲鳴を上げた。
「あらあら…綺麗にしてあげるんだから、そんなに叫ばないでよ」
テトリアが濡れないようにアリアの横に移動する。四人の男がナタリーの身体に桶の水をひっくり返しては身体を拭き上げていた。優しさなどない。
開いかされた股の間もごしごしと拭かれ、ナタリーが喉が裂けんばかりの悲鳴を上げる。
「ナタリーは、つまらない女だったでしょ」
テトリアの言葉にアリアが弾かれたようにテトリアを見た。テトリアが扇で口元を隠しながら笑う。
「真面目で、美しく、しとやかで」
ナタリーの長所をあげて笑った。そして、落とす。
「まるで丸太だったんじゃない?」
アリアの頬がカッと染まる。それはテトリアが知っている事ではないはずだ。国王と女王の寝室の事など。
「…見ていたらいいわ。ナタリーがどれだけ変わっていくのか」
ようやく最後の桶が水をひっくり返し、その飛沫を丁寧に男達が拭いた。テトリアが再びナタリーに近寄る。
「あら、震えているの…可哀相に」
水の冷たさと、男達に勝手に身体を拭われたショックでナタリーは歯の根が合わない状態で震えていた。唇の色が血の気が引き青い。テトリアが可哀相にと扇子をナタリーの唇に当てた。
「すぐに温めて上げるわ」
扇子を開きナタリーの視界を塞ぐ。ナタリーの足元に男が立った。下半身から凶暴なペニスが天をつく勢いでそそり立っている。
「ナタリーっ!」
アリアが叫んだ。だが、男の方が早かった。
「さ、温まりなさい」
「ひいっ?!」
ぎちっとナタリーの腟が悲鳴を上げた。濡れてもいない腟にペニスが捩じ込まれる。
「ほら、緩めないと裂けるわよ」
「ナタリーっ?!」
緩めたら収まるとかいう問題のサイズではない。アリアしか知らないナタリーの腟は引きつるように動きチリッとした痛みを伴なった。
「あら、血がでちゃったの」
テトリアが苦笑いする。裂けた。ナタリーの身体に汗が浮かんだ。荒い息が続け様に上がる。
「まあ、温まったみたいだし…取りあえず抜いて」
ずるっと男が身を引いた。三分の一も入らなかった。しかも微かに血で汚れた。男がぽっかりと開いた腟を覗き込む。入口が少し切れた程度なら問題ない。
「テトリア姫っ!」
アリアの悲鳴が部屋に響いた。テトリアが振り返る。
「なに?」
「あなたも姫だろうっ?!なぜこんなひどい事ができるっ!」
まったく似合いの夫婦だ。綺麗事で育った者同士の美しい結婚。そんな甘ちゃんだから、寝室の側女がいつの間にかテトリアの手先だったとか気がつかないままこんな事になっている。
そして、まだ気がついていない。ナタリーが狂うまでこの部屋から出る事はないのだということも。
「そうね。姫としてナタリーを見習わせて頂くわ」
男二人がナタリーの脚の脇に立った。
「まさか、国王の前で気をやるなんてことをなさらないでしょう?姫ならば」
男達の指がナタリーの秘部に伸びた。指になにか油のような物をつけている。アリアには分からないはずだ。だからナタリーは男達に弄ばれて気をやるように見えるはず。
それが媚薬のせいで、ナタリーの思いとは裏腹だというのに。
「ナタリー、頑張ってね?お手本を私に見せてね。」
「テトリア…許して」
「許す?なんの事?アリアに言われて私が反省するのよ?さあ、夫の前で醜態を曝さないでね」
テトリアが扇子で口元を隠した。ぞくぞくする。このナタリーが私に許しを乞うなんて。
男が木の枕を持って来た。それをナタリーの頭の下に置く。ナタリーが足元に立つ男二人に怯え…その奥の壁に顔を真っ赤にしたアリアがいるのを見て大きく肩を震わせた。
指が触れる。先程小さな傷になった箇所を撫で、腟を一度大きく抉る。下働き独特の太い指はそれだけできついとナタリーに感じさせた。クリトリスに触れられる。そしてその下の粘膜にも指が触れる。
はあ…っとナタリーは息を吐いた。こんな屈辱など、死んでいった国民の悔しさを思えば耐え切れるはずだった。耐え切れるはず。しかも、夫であるアリアの目の前だ。耐えなければならなかった。
「…すごいわ。やっぱりナタリーね」
テトリアの感心したような声がする。そう、耐えるの…耐えるのよ。
「きっと、アリアがうますぎてナタリーは普通の男では感じなくなってしまったのね」
テトリアの言葉にナタリーの頬が赤く染まった。テトリアが扇子の影で笑う。肉欲など、知らぬ夫婦が。
「あら、どうしたのかしら」
テトリアが不思議そうにナタリーの脚の間を覗き込んだ。
「この溢れているのはなに?」
腟からトロトロと愛液が零れ始めていた。
「さっきの水がまだ残っていたのね…気持ち悪いでしょう?今、拭わせるわ」
テトリアの扇子が男の肩を叩いた。男が顔をナタリーの秘部に埋める。
「ひああああっ?!」
ジュッ、ジュッ!と音を立てて愛液を喉を鳴らしながら吸い取られナタリーは悲鳴を上げた。
「あら…姫と思えぬ悲鳴だわ。」
「いやっ、らめえっ?!」
舌先が腟に捩り込まれる。舌で腟の中をくすぐられる感覚にナタリーは激しく身体を机の上でバウンドさせた。
「まあ、拭いてもらっているだけでしょう?」
石の壁にナタリーの悲鳴と音を立てて吸われていく愛液の音しかしない。

「いやっ、だめぇぇっ…」
「ナタリーっ?!」
アリアがナタリーの嬌態に驚いたような顔をした。テトリアが笑う。妻を満足させる事も知らなかったのか。
「まあ、ナタリー?どうしたの?アリアが驚いているわ」
「だめぇぇっ!見ないでっ!見ないでぇぇっ!」
ナタリーの頭の下に置かれていた枕が音を立てて床に落ちた。男がナタリーの頭を固定する。ナタリーは身体を襲うなにかに怯え狂ったように身体を捩らせていた。
「まあ、ナタリー。急にどうしたの」
テトリアがナタリーの顔に顔を近付ける。その口元が笑っている。
「…可哀相に。あなた、今まで女の喜びを知らなかったのね」
ナタリーが目を見開いてテトリアを見た。
「アリアの目の前で、初めて女の喜びを感じるのよ…別の男でね」
「いやああああっ!」
秘部を覆っていた男の唇がクリトリスに移動した。鞘を軽く唇で揉み、先から飛び出した突起を舌で転がす。
「あぎっ、あ…ぐっ」
ナタリーの身体が大きく強張り…がくがくと弛緩していった。

「まあ、拭き取れないぐらいなのね」
男が唇をナタリーから放した。ナタリーと男の唇の間を粘液が伝って落ちた。
「ねえ、これがなんか分かる?拭っても拭えないのよ…水じゃないみたい」
ナタリーの愛液を扇子の先ですくいとり、アリアに見せる。妻の激しく嬌態にしばし唖然としていたアリアだが顔を背けた。
その頬に扇子を塗り付けてやる。テトリアが笑った。
「素敵な姫だわ。あんなに激しく気をやるなんて…あなたは果報者だったわね」
アリアは答えなかった。テトリアが笑いながら扇子を下げる。そしてアリアのズボンの中できつそうに収まっている物の先を叩いた。アリアが呻きを堪え、強く目を閉じた。テトリアは面白くて仕方がない。
「まさか、妻が他の男に遊ばれているのを見て、こんなにしてるとか言わないでよ」
もう一度、扇子を振る。軽い音とアリアの喉の奥の呻きが重なる。
「素晴らしい王だこと」
テトリアがナタリーを振り向いた。ぐったりと机で伸びているナタリーはこんな時でも美しかった。
「ナタリー。あなたは幸せ者だわ」
ぼんやりとした目がテトリアを見る。再び、ナタリーの頭に枕が置かれた。
「アリア国王は、心が広いわ。あなたが誰と戯れようが気になさらぬそうよ」
そして、再び扇子を強く振る。今度はアリアの口から呻きが上がった。

「ほら、あなたが他の男と戯れていても、こんなに固くなってる」
「違うっ!ナタリー!聞くなっ!」
「ナタリー、違わないわ…アリア国王はあなたがどんなに淫乱に変わっても構わないと言っているのよ。」
テトリアが笑った。ナタリーが泣きじゃくる。黒い髪が汚れた頬に張り付いた。混乱している。可哀相に。初めての女の喜び。そして効果の出始めた媚薬。アリアの固くなったペニス。
テトリアがテーブルに置いてあった猿轡を男に渡した。慣れた手つきでアリアの口に猿轡が嵌められる。
「アリアにひどいことをしないでっ!」
ナタリーが泣いた。テトリアが頷く。
「大丈夫よ。これ以上はひどいことはしないわ」
ナタリーが本当?と顔を覗き込む。
「言ったでしょう?あなたの頑張り次第だと」
ナタリーの目が揺れる。テトリアが言い聞かせるよう言葉を続ける。
「あなたが頑張るだけでアリアはひどい目にはあわないの…」
さあ、逃げ道は絶った。テトリアが笑った。
「頑張るわよね?」
ナタリーが泣きながら頷く。男達がナタリーを囲むように立った。まるで祭壇に乗った生け贄のようだ。テトリアは軽く輪から抜ける。
「姫だもの」
凌辱の始まりだった。


 

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2011年12月24日 00:31