「あれ、キルシェさんも来てたの」
宿の一階に下りるとカウンター越しに見慣れた顔の少女がこちらを見て声を上げた。
リューティルと同年代の少女で名前をエッジというワーキャットの少女だ。
ただその肌は褐色に日焼けしており、いかにも海の男ならぬ女の子。
ワーキャットのトレードマークである耳をピンッと立てて腕を組んだ。
「母ちゃんからは聞いてなかったけどなぁ?おーい、リーチェ、名簿」
少女がカウンターの奥に声を掛けると、名簿を抱えた女の子がやってきた。
こちらはエッジの妹のリーチェルだ。
「めいぼ、めいぼ、はい、エッジ姉ちゃん」
「よーし、んでキルシェさんは宿泊する?つーか、するよね?
こんな時間だし。朝御飯付きにしとく?リュティと合わせて4名にしとけば割引で安くなるし。
リュティ達の宿泊期間はあと2日になってるけど、合わせるとさらに安くなってお得だよ?」
「あ…ああ、任せる」
エッジは『毎度ありがとうございます』と営業スマイルで名簿にチェックしていく。
元々素質があるのか、なかなかに商売上手な少女であった。
「部屋はリュティと同部屋で決定ね。そこしか開いてないし。後は他のお付きの人と相談して」
矢継ぎ早に言って、少女は名簿を閉じた。
「ちょっと待て…姫様と同室などと、セイヴィアと同室にしてく――――――」
その言葉を遮ってエッジは言った。
「だから、問題があるんだったらお付きの人と部屋を交換すればいいだろ?
頭固いよキルシェさん、それくらいの事でこっちは何も言わないから安心しな」
「し、しかしだな――」
さすがのキルシェも物怖じしないエッジには言い返すことができない。
「それでいいよ。エッジ、出店の案内よろしくね」
リューティルが間に入ってようやく話がついた。
「りょーかい。バイト料分はきっちり働くから任せて。先週から海神の祭りやってるから人が多いしね」
エッジはボナパルトと可愛く刺繍されたエプロンを外すとカウンターをひょいと飛び越し、リュティ達の前に立った。
「では、このボク、エッジ=ボナパルトがお二人の夜のデートの先導をさせていただきま~す」
「だ、誰が…デートだ!私はただ姫様の――――――」
真っ赤になって怒鳴るキルシェ。
「はいはい。キルシェもエッジの冗談に突っかからないよーに。ね?」

夜の大通りは昼間のように人通りが多く、活気づいていた。
祭りの関係だろう。観光客が涼しげな格好をして食事や屋台を楽しんでいる。
「メインストリートは人が多いし、店も落ち着いてみれないから、裏の方がいいんだ。こっち、こっち」
エッジに案内された裏通りは地元の若者達の憩いの場となっていた。
いかつい漁師のおじさん達が野外の酒場で賭け事に興じていたり、軽快な音楽に合わせて
若者達がダンスに興じていたり、表通りとは違った活気があった。
「よォエッジ、随分格好いい兄ちゃん連れてんじゃねぇか。そっちのお嬢ちゃんも」
煙草をくわえた女性が露店から声をかけてきた。
「おばさん、こんばんは。今夜はお客さん連れてきたんだ。
リュティ、ここのアクセサリーは一押しだよ。東洋の珍しい物がたくさんあるよ」
「ほんとだ。首都じゃ見たことないのばっかり」
露店に飾られている耳飾りや装飾品は大陸では見ないモノばかりだ。
キルシェも東洋の短剣や剣に目を向け、その美しい装飾に関心の言葉をあげていた。
「この緑色の耳飾り、可愛いね…お土産にしようかな。あ、こっちのネックレスもいい~♪」
「この剣の刃……大陸の剣より鋭い…実に美しい反りですね。こちらに短剣も…」
「こっちの貝のアクセサリーも変わってるね」
ワイワイと珍しい品物に実に楽しそうな面々であった。
その後、いくつかの夜店や穴場の店などをまわり、
すっかりご満悦のリューティル一行は砂浜が見える野外露店で涼んでいた。

「ボクのお母さんから聞いた話だけど………大戦後、しばらくこの辺りは甲殻を纏った海洋生物がウヨウヨいたらしいんだ。
ほとんど退治したんだけどその亡霊がいまでも時折、出るらしいよ。あ……キルシェさんはこういう話、嫌いだっけ?」
「バカバカしい、亡霊など……姫様、申し訳ありません、その…お手洗いに」
「一人で大丈夫?怖くない?着いていってあげようか?」
リューティルにからかわれて、顔を赤くしたキルシェはぷいっと余所を向いて言った。
「………結構です」
キルシェが店のお手洗いにトボトボと歩いていく。エッジはジュースを飲みながら、ふと言った
「クセェクセェ…リュティから非処女のニオイがするなぁ」
「ぶっ!?い、いきなりだね……エッジ」
「いやぁ~いつまでもお転婆姫と思っていたら…ヤることはヤってるんだねぇ~
うん、うん、ボクは嬉しいよ」
「エッジは好きだね…そういう会話…」
「だっておもしろいじゃん。でさ、でさ、相手はキルシェさんでしょ?どんな感じなの?
大きい?上手いの?お姫様だからリューティル×キルシェなの?それとも逆?」
「ノンノン、秘密でーす。いくらエッジでもそれだけは秘密」
「え~、教えてよ。教えて~」
色恋沙汰が大好きなワーキャットの願いは空しく夜風に消えていった。


「あ、おじょーさま、お帰りなさいませ」
店番をしていたリーチェが愛想良く挨拶をした。
リューティルは可愛い店番の頭を撫でた。
「ははは、ただいま。その挨拶はイツファさんに教えて貰ったの?」
次に入ってきたのはキルシェ
「お帰りなさーい、パパ♪」
「だ、誰がパパだ。私はただの客だ!それにそんな年齢ではない!
まったく、イツファさんはどういう教育を……ブツブツ」
そして最後にエッジ
「お帰りなさいませ、おじょうーさま?」
「おい、リーチェ…今、疑問系にしただろ?」
ぐいぐいと首を絞めるエッジに軽く挨拶をしてリューティルとキルシェは二階へと上がっていった。

「姫様、部屋割りですが…」
リューティルの宿泊する部屋へと土産や購入した品を置き、キルシェは言った。
「ああ、キルシェと私ね。」
「は?な、何を仰っているのですか!?私とセイヴィアでしょう?」
リューティルの言葉にぎょっとするキルシェ。
「キルシェこそ何言ってるの?あの二人の邪魔をするつもり?たぶん、今、真っ最中だよ?」
「なっ…何を」
「それで、これから私達も。ねぇ、キルシェ……心配して来てくれたんだし、ケンカの後は
いつも燃えるもんね?」
「ひ、姫様、いけませ――――――」
あわあわとあわてるキルシェにリューティルは甘い吐息を乗せて言った。
―――チュッ―――
「私が言ってるんだから、逆らわないの。次に拒否したら反逆罪で処刑だからね」
くすくす笑って、リューティルはキルシェの頬に啄むようなキスを繰り返した。
「なっ…ひ、姫様……」
「いやぁ…キルシュが可愛いいなぁって思って…私のおっぱい…少し大きくなったんだよ?わかる?」
するすると私服の前を開き、下着を晒す。
「そ、そんな……ふしだらな…質問は」
絶対の忠誠の元にリューティルに仕えるキルシェ。だがそう言っても立派な青年だ。
年頃の姫の肌に情欲の念を抱かぬわけではない。

「ふふん…でも、ここは正直なんだよね」
リューティルの手がキルシェのアソコをズボンの上からぐにゅっと触った。
「あっぐぅ!ひ、姫様…わ、私は仕える身です。主君と交わるなど、それは許されないことです」
「そうかな?兄様が立太子されて父様の跡を継ぐから、私は比較的自由なんだよ。
それに今更でしょ、毎回その台詞言ってるよね?…聞き飽きちゃったよ。
大丈夫、もしキルシェとの間に赤ちゃんできても皆、祝福してくれるって」
「そんなワケないでしょう!大問題ですよ!」
「また、そんな事言って…私が純血を捧げた相手なんだから、観念しなさい。」
「た、確かに…それは光栄ですが……わ、私は」
「ふふふ、毎回、そういう反応だからキルシェは頑固って言われるんだよね。
でも、そういう意味での頑固は好きよ」
リューティルはキルシェに身を預け、耳元で囁いた。
「キルシェ…主君として貴方に命じます…私の唇にキスしなさい」
「あ…う…ぎょ、御意」

「ん…ちゅ…あ…」
「はぁ…う……ひ、姫様…うっ」
ベッドに腰掛け、その足元に踞るリューティルをキルシェは直視できずにいた。
己の勃起したペニスを口と手で奉仕する主君を見るだけで思わず射精してしまいそうになる。
必死に目をつぶり、頭中で考えるのは、先日言い争ったメイド連。
ワーウルフは容姿こそ良いがキルシェにとっては性欲の対象外だ。
ティニーやアリアの容姿を浮かべるだけで射精感はなんとか押さえることが出来る。
「キルシェ……私って下手?…いつもにゃかにゃか…らさないひ気持ち良いところ……
んっ…はぁ、責めてる…ちゅ…ちゅもりなんらけど」
「ひ、姫様…く、口に含みながら…うぐっ」
「ふふ…じゃ、喋らないで集中するね…」
リューティルは手で扱きながら、口をすぼめ丹念に吸い、先端を舌で責め続けた。
「あっ…ああっ、ひ、姫様…い、いけません…は、離して」
「ええ~イけないの~♪」
キルシェのペニスがさっきよりも太く熱く、そして太くなっている事をはっきりと感じた
リューティルは袋を手で揉みほぐしながら、裏筋に舌を這わせた。
「あが…だ、ダメです…ひ、姫…さ――――――」
「いいよ…らひても…飲んへあひぇる…」
キルシェが天を仰ぎ、腰を引いた。しかし、それは一瞬遅かった。
結果は最悪。リューティルの顔にキルシェの精液がぶちまけられた。
キルシェの白濁液は普段からオナニーしていないのではないかと思うほど濃く、
液と言うよりは糊のような塊がリューティルの顔を汚した。
「ああ…ああ…ひ、姫…姫さ…ま…うっうう」
しかしキルシェは主君の口淫によって口内射精を回避できたと
思いこみ、その達成感に満足しているのか目を閉じ、荒い息をついている。
「あーあ……私の顔、汚されちゃった…髪もカピカピ…酷いなぁ…キルシェ」

「ん…ひ、姫様…」
「私の顔を汚した罰として、第一皇女の権限でキルシェに私との性交を命じます。異論は?」
「あ、ありません…」
騎乗の姫は口元をフフンと吊り上げ、言った。
リューティルはその血の成せる技か、女性優位なこの体位が好きなようだ。
「ん…よろしい……んっ、あ…は」
リューティルの秘所は充分に潤っており、キルシェの先端部分を簡単に飲み込んだ。
隙間なくキルシェの亀頭に密着する狭い膣口に、「あ…うぐ!」とキルシェはうめき声を出す。
「では!」
リューティルは一瞬の間を置いて、一気に腰を下ろした。
「はぁ……ぐうう!」
ぐちゅっと淫らな粘着音を上げて、キルシェのペニスが完全に飲み込まれた。
「は…あ…ひ、姫…」
ドクン…ドクンと膣内で大きくペニスが震えた。
「ん…あは……キルシェの…おっきい」
「だ・・・だめ…です・・・・」
このままイきたい、わだかまる精子を姫の膣内にぶちまけたいという願望と
いくら迫られたとはいえ、何度も汚すことは避けなければならないという忠誠心。
そんな事を知って知らずか、リューティルは腰を動かし始める。
「あはっ…んっ……気持ちいいよ…キルシェも…素直になって、私のここに忠誠を尽くして」
キルシェの上に座れば、ペニスの先端は膣内を押し上げる。
リューティルはその感触を味わうため先端の部分まで腰を持ち上げ、一気に落とす。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
キルシェも必死になって快楽に抵抗する。
目の前には薄褐色に焼けた四肢と境界線を引いたような真っ白い胴体がある。
リューティルが動くたびに桜色の突起をもつ淡い二つの膨らみぷるんぷるんと揺れ
結合部からはぐちゃぐちゃと卑猥な音が聞える。
「どお?キルシェ、興奮する…海に来ると…んふっ…こういう風に焼けるんだよ?」
「はっ…あぐ…!!」
キルシェは目を瞑り、歯を食いしばって耐える。
しかし身体はもう意志とは無関係に腰が動き、下からリューティルを突き上げる。
「あはっ…はっ…キルシェの身体も素直に…ん…なってきたね」
そう言うとリューティルはベッドの上から立ち上がり、床におりた。
続けてキルシェも立ち上がらせると、リューティルはベッドに両手を着き、お尻をキルシェに突き出した。
「今度は後ろからお願い。思いっきり動いていいて」
「はぁ…はぁ…ひ、姫…様」
キルシェは反りかえりすぎるぺニスをつかみ、リューティルの後ろに立つ。
瑞々しい桃のような尻にもくっきりとした境界線が引かれていた。
「ひ…姫様…の……」
キルシェ早熟な胸にはおとるものの、立派にもりあがった尻肉にたまらない魅力を感じていた
ゴクリと生唾を飲み込む音がはっきりと聞こえた。
「…両陛下………お、お許し…下さい」
キルシェはリューティルの腰をぐっと引き寄せ、ピンクの割れ目に先端を合わせた。
「おいで、キルシェ」

「あんっ…あはっ…あああっ!」
「うっ…ぐう…んん」
パン生地のように柔らかいリューティルの尻に腰を打ちつけ、キルシェは呻いた。
耳をつくリューティルの嬌声がさらに興奮を高める。
キルシェはリューティルの腰を掴み、下腹部を尻に叩きつける様に激しく動き出した。
「あっああっ!はげし、激しい…キルシェ」
「申し訳ありません。もう止められ――ん、ああっ…ん、ううう」
語尾を強めたキルシェはリューティルの腰を
抱きかかえるように掴むと腰を叩きつけた。
「あううっ!あっあっあ」
ズッズと突かれる度に前のめりになるリューティル。
キルシェは背後からぷるっぷるっとはねまわるリューティルの胸を
撫でるように愛撫し、その乳首を搾乳するように指で扱きあげた。
「あ、やあっ!」
「姫様、姫様…」
キルシェはリューティルの両肩を掴み、そのうなじにむしゃぶりついた。
「はあっ…そこ…私…よわっあん!」
リューティルはベッドに突っ伏すようにして倒れ込んだ。
「さ、最後…ベッドの…ううっ…上で」
リューティルは突き上げられるたびに、ベッドの上へ、上へと押し上げられるように動いた。
「はぁはぁ…んっく…う…うっ!」
ベッドの上に這うようにして動くリューティルの背中に密着し、キルシェは腰を上から尻に叩きつけた。
むにゅむにゅとした柔尻の感触、膣壁が熱いアレで擦られる快感は何物にも代え難く、抗えない。
「も…もうダメです!」
「んっ…いいよ、キルシェ、そのまま…あはっ…あっわ、私…あっはああっ!」
リューティルが先に達し、膣口がキュウウと収縮した。
あまりの締めつけにキルシェはリューテイルを背後から抱き締め、
そのもり上がった尻肉に腰を叩きつけた。
「で、出る!ひ、姫様!」
キルシェが眉間に皺を寄せ、歯を食いしばった。
どぶっという音に続いて堰が決壊したような射精がリューティルの膣内を直撃した。
「あっんっんんんううう熱い、熱いよキルシェのんんんっ!」
圧倒的な放出感に打ち震える腹部。体内に埋め込まれたモノから猛々しく放出される
熱い液体が広がっていく感覚。キルシェが快感に打ち震える顔。
身体に感じる体温がとても心地よかった。
「姫様…姫様…」
ビクンビクンとひきつる腰。キルシェも収縮を繰り返す膣口のヒダにペニスを
絡め取られ、ぐちゅぐちゅと搾り取られる快感は脳がとろけそうなほど甘美だった。
まるでペニスから魂が吸い取られるような極上の快楽。
またリューティルの体内に埋め込んだ分身から淫らな音を立てて放出されるたびに
甘い声を発し、悶える姫の顔はこの上なく美しく、また愛おしかった。
仕える主人を組み敷き、その尻に欲望を叩きつけ、体内に射精した情欲が雄の征服欲を満たしていく。
「はぁ…はあ…はっ…」
しばらくそのままで両者は動けなかった。先に動いたのはキルシェだ。
萎えたペニスをずるっと引き抜き、荒い息をつくリューティルから離れた。
「んっ…あ…」
目の前には淫らな性交を終えた皇女が俯せになっている。
尻の谷間から時折、どろっと逆流してくる白濁液、乱れた髪、身体のいたる所につけられた唇の跡。
「……私のお尻…視姦してるところ…悪いんだけど…タオル濡らして持ってきてくれないかな?」
「は、はい。も、申し訳ありません!」
あわてて部屋を出るキルシェ。それを確認してリューティルは身を起こした。
「……ん…ぅ」
起きあがった反動で膣口から太腿をつたって精液が垂れ落ちた。
「エッチだ……すんごくエッチ…でも生で出してもプリンおばさんの術で
できないようになってるんだよね……キルシェに悪いことしちゃった」

エピローグへ続く

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最終更新:2011年11月19日 16:12