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シュールな妹とクールな姉・素直シュール

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匿名ユーザー

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354 名前:シュールな妹とクールな姉 :2006/06/19(月) 23:38:52.48 ID:8KNV0I4i0
今日は実家に帰った。
私は恋人と同棲しているので実家に帰るのは久しぶりだ。

妹は相変わらずの無表情で感情豊かに私を迎えてくれた。

ク「ただいm」
シ「おかえりなさい。ふっ、私の勝ちだ」
ク「…シューは変わらないな」
シ「うむ、クー姉も元気そうで良かった。砂糖漬けのキムチのように甘えてやるから覚悟しろ!」
ク「ふふ、本当に変わらない」
シ「失礼な。トランセルとコクーンの差ほどの変化はあるさ」
ク「私には違いがわからない」
シ「変わらずシスコンってことを表現してみた」
ク「そうか、私もシューのことは変わらず好きだ」

久しぶりの姉妹水入らずの会話を楽しむ。
楽しい時間は過ぎるのが早いもので気がつけば夕飯時。
久しぶりに妹のご飯が食べられのは嬉しいことだ。


355 名前:シュールな妹とクールな姉 :2006/06/19(月) 23:39:23.39 ID:8KNV0I4i0
シ「クー姉、ごはん炊けた」
ク「その言い方だとおかずがおまけに聞こえるんだが」
シ「そうだけど?」
ク「うん、聞いた私が馬鹿だった。…一つ聞いていいか?」
シ「スリーサイズは上から」
ク「それは聞いてない。その服装は?」
シ「日本における代表的な妹の服装」

うん、確かにシューの服装は妹のそれだった。
全身と包む黄色い布。
お腹の部分は白くなっており、中心に半円形のポケットが付けられている。
後頭部の赤いリボンがアクセントとなっていて可愛らしい。
ていうか某青狸の妹ルックだった。

シ「これにより妹であることをアピール。思う存分に甘えられる」
そう言って私に抱きつくシュー
ク「彼女はしっかり者な妹だ。こういう甘え方はしないと思うが」
シ「…」
あ、脱いだ。
そしてまた私に抱きついた。下着姿で
シ「これで問題なし」
ク「いいから服を着なさい」

シューが服を着て戻ると食事にした。
やっぱりシューの炊く米は格別で、少し懐かしい味がした。


356 名前:シュールな妹とクールな姉 :2006/06/19(月) 23:39:55.14 ID:8KNV0I4i0
食事を摂った後はクー姉にひたすら甘えた。
今日のために用意した衣装は無駄になったけど気にはならない。
渡辺にでも着せれば面白い佐藤の反応が見れるだろう。
それより今はいかにクー姉に甘えるかが先決だ。
とりあえずクー姉の膝を枕にしてみた。

シ「…」
ク「…(ナデナデ)」
ああ、幸せだ。
猫になった気分。
ゴロゴロー、ニャーって感じ。
一人では決して味わうことの出来ない至福の時。
そうか、だからゴローンがゴローニャになるには人の助けがいるんだな。

シ「クー姉、私は一つ賢くなった」
ク「?」
シ「人は一人では気づけないことが多い、ということ」
ク「ああ、それは同意だ。一人では出来ないことも二人なら出来る」
シ「うん」
ク「でも誰とでもそうやって協力できるわけじゃない」
シ「そうかもしれない」
ク「だから協力できる人を見つけたら、ずっと一緒に生きて行きたいと思う」
シ「…クー姉?」
ク「彼と結婚しようと思う。今日はそれを伝えに来た」


357 名前:シュールな妹とクールな姉 :2006/06/19(月) 23:40:23.92 ID:8KNV0I4i0
シ「というわけだ」
男「へー、それはおめでたい。何かお祝いの品を送らないと」
シ「確かにめでたい。それは認めよう。だが納得いかない」
男「クーさんが盗られるみたいで寂しいからとか?」
シ「その通りだ」
男「シューもクーさんには幸せになって欲しいんだろ」
シ「それはそうだが…つまり相手が本当にクー姉に相応しいか試すのはOK」
男「言ってねえよ、そんなこと」
シ「膳は急げだ。放課後にでも作戦は開始しよう」
男「人の話を聞きなさい」

シ「というわけで放課後」
男「どう考えても今は昼休みだろ。弁当くらいゆっくり食べさせてくれ」
シ「…君の今食べてるその弁当。少し変だと思わないか?」
男「確かに。なんていうかうちの母親の味付けじゃない」
シ「うむ、君の母上の作った分は私がいただいた」
男「ちょっと待て、じゃあ俺の弁当箱に入ってるこれは…」

渡辺「あれれ~?私のお弁当が無いよ~」

男「…」
シ「ちなみに佐藤は最近、ボクシングジムに通い始めたそうだ」
男「いや、でも話せばわかってくr」
シ「今日の佐藤はいつもより機嫌が悪い。捕まれば…」
男「行くかシュー」
シ「うん、そうしよう」

佐藤「またお弁当が無いの?」
渡辺「ううん。シューちゃんにこう言えって言われたんだよー」
佐藤「相変わらず意味のわからない奴」


358 名前:シュールな妹とクールな姉 :2006/06/19(月) 23:40:48.86 ID:8KNV0I4i0
男「で、出てきたはいいけど何するんだよ?」
シ「私に秘策がある。昔のRPG風についてきてくれ」
男「後ろにピッタリくっつけと?」
シ「いやんエッチ(棒読み)」
男「…」


シ「さあ、やってきました近所のスーパー」
男「何か買うのか?」
シ「パンを買う」
男「なんだって!?お前がパンを買うのか?」
シ「私だってパンくらい買うさ。しかしただのパンではダメなんだ」
男「?」
女「これはダメだ。…これは合格、これも合格」
男「…賞味期限?」
女「うむ、賞味期限が近いものを選んで購入する」
男「それがどうしてクーさんに結びつくんだ」
女「…クー姉は私ほどではないが米党だ」
男「お前の姉だからな。そうでもなきゃ、やってられんだろ」
女「まず賞味期限が近いパンを奴の家に大量に送りつける」
男「うん」
女「そうすると奴はなるべく早くそのパンを消費してしまおうと考える」
男「まあ、そうかもな」
女「結果、奴は朝食をパンにしてクー姉に嫌われるわけだ!名付けて割れたハートはパンの味作戦」
男「…まあ、やってみろ」
女「うん」


359 名前:シュールな妹とクールな姉 :2006/06/19(月) 23:41:13.22 ID:8KNV0I4i0
男「ところでこれって学校サボった意味あるのか?放課後でも問題ないだろ」
女「それは盲点だった。ふむ、時間がかなり余ったな。少しデートでもしていこう」
男「もしかして、最初からそれが狙いか?」
女「わかってるじゃないか」
男「はあ…まあいいか」


数日後
シ「…なんてことだ」
男「どうした?」
シ「割れたハートはパンの味作戦が失敗した」
男「そりゃそうだろう」
シ「友人に配るとは考えもつかなかった。奴は孔明か?」
男「…で、諦めるのか」
シ「なんのまだまだ。次の作戦の用意は出来てる」
男「まだやるのか…次の作戦は?」
シ「名付けて100年の恋も冷ます赤目の獣作戦」
男「一応聞くけど、なんだそれ?」
シ「奴に世にも情けない姿をさせてクー姉に見せる。そのあまりのカッコ悪さに結婚を考え直す」
男「情けない姿ね」
シ「これだ!」
鞄の中からバニースーツを取り出すシュー


360 名前:シュールな妹とクールな姉 :2006/06/19(月) 23:41:42.42 ID:8KNV0I4i0
男「それは情けないっていうより変態だな。ていうかどうやって着せるつもりだ」
シ「ん、待てよ。サイズが合わないからもしれん」
男「そうじゃなくて」
シ「幸いなことに奴と君の体格は同じくらいだ」
男「ちょっと待て、なんだその目は!?冷静になれ、な?」
シ「残念ながら冷静(クール)は私の姉の属性だ」
男「いや、待て、脱がすな、やめ…」

シ「以外に可愛い」
男「…もうお婿にいけない」
パシャパシャ
シ「うーん、ナイスアングル」
男「撮影するな!」
シ「ちなみに私が嫁にいくから心配はいらない」
男「お前は未来の夫にバニーを着せて何がしたいんだ」
シ「似合ってるから問題なし。渡辺風に言うと、あれれー?違和感がないよー?」
男「なに上手いこと言ってんだ。ていうか服返してくれ」
シ「しかしこの作戦は失敗だな。男のバニーは以外に胸キュン」
男「お前だけだよ、絶対に」


361 名前:シュールな妹とクールな姉 :2006/06/19(月) 23:41:59.12 ID:8KNV0I4i0
シ「こうなったら奥の手しか残されていないな」
男「今度はなんだ?」
シ「クー姉をさり気無く説得する」
男「…普通だな」
シ「というわけで頼んだぞ、渡辺」
渡辺「ふぇ?」
男「ちょっと待て、渡辺さんは関係ないだろ!」
シ「静かに、もう電話は繋がってる」
渡辺「え、何を話せばいいのかな?」
シ「私の姉が今度、結婚する。それについて話してくれればいい」

クー「もしもし」
渡辺「もしもし、シューちゃんの友達で渡辺と言います」
クー「うん?何の用かな」
渡辺「あ、御結婚おめでとうございます」
クー「ありがとう、シューに代わってもらえるかな?」
渡辺「わかりましたー。シューちゃん交代だよ」
シュー「もしもし、私(作戦通りだ。ニヤリ)」

渡辺「シューちゃんのお姉さんって綺麗な声だねー」
男「今のどこに渡辺さんの意味があったんだ?」


362 名前:シュールな妹とクールな姉 :2006/06/19(月) 23:42:29.37 ID:8KNV0I4i0
クー「で、どうかした?」
シュー「クー姉はあの人と結婚する」
クー「そうだけど?」
シュー「でも私の彼の方がカッコいい」
クー「む、それは聞き捨てならないな。私の彼の方がずっとハンサムだ」
シュー「本当にそうかな?」
クー「それだけじゃないぞ、私の彼は料理だって上手だ」
シュー「私の彼はジャミラの物まねをさせたら右に出るものはいない」
男「やったことねえよ!」
クー「むむ、彼は読書家でよく難しい本を読んでいる」
シュー「私の彼は難しそうな顔でエロ本を読む男だ」
男「読まないから」
クー「彼は家族に優しい男だ」
シュー「彼は今まで12回も先生をお母さんと呼んだ男だ」
男「なんで知ってんだよ!?」
クー「彼は船の操縦ができる」
シュー「彼は亀のように首を引っ込めて、そこからミサイルを発射できる」
男「俺は人間だ!!」

シ「ふー、手ごわい相手だった」
渡辺「すごい戦いだったよー」
男「どう見てもこっちの負けだけどな。ていうか目的が変わってる」
シ「しまった!?…流石はクー姉、憎さ余って愛しさ100倍」
男「結局はシスコンなんだな」

渡辺「あれれー?私の意味がないよー?」
男「気付くの遅ッ!」


363 名前:シュールな妹とクールな姉 :2006/06/19(月) 23:42:55.93 ID:8KNV0I4i0
シ「さて、次の作戦にいくとしよう」
男「なあ、シュー。そろそろやめないか?」
シ「やめる?」
男「クーさんだって結婚したらお前が嫌いになるわけじゃないだろ」
シ「…」
男「じゃあさ、クー姉さんの彼氏ってどんな人?」
シ「…面倒見が言い人。いつもクー姉に振り回されて、それでも笑ってるお人よし」
男「それって…」
シ「君に…少し似てる」
男「シューはその人のこと嫌いじゃない、って思って良いかな?」
シ「うん」
男「シューは俺より頭がいいからさ、どうすれば良いのかわかってるんだろ」
シ「うん」
男「それでも、嫌か?」
シ「嫌じゃない。でもクー姉に甘える機会が少なくなるのは…寂しい」
男「大丈夫だよ。あんなに仲の良い姉妹なんだから」
シ「それも…わかってる」
男「それにさ、お前は俺のところに嫁にくるんだろ?だから俺とはずっと一緒じゃないか」


364 名前:シュールな妹とクールな姉 :2006/06/19(月) 23:43:20.51 ID:8KNV0I4i0
シ「…」
男「俺は、ずっとお前といるから。寂しくない」
シ「言ってて恥ずかしくないの?」
男「恥ずかしくないよ。だって俺は本気だから」
シ「…ありがとう。本当に嬉しい」
涙を流すシュー
シ「…でも、一つだけ言いたいことがある」
男「なんだ?」
シ「この会話、録音してる」
男「!」
シ「明日、クラスのみんなに自慢しようと思う」
男「やめてくれーーーー!」
シ「恥ずかしくないんじゃないの?」
男「いや、それはだな」
シ「嘘つき」
男「嘘じゃない!誰にでも聞かせればいいだろ」
シ「言ったね?」
男「い、言ったよ(嘘って言えよ俺!意地張ってる場合じゃないだろ、このままじゃ…)」
シ「♪」
男(…まあ、いっか。あんなに嬉しそうな顔が見れたんだから)

私はその時の音声をクー姉に聞かせることにした。
彼の許可は貰ってるから問題は無いだろう。
聞き終わったクー姉にはこう言うつもりだ。

私にはこんな風に言ってくれる人がいる。
だからクー姉は安心して幸せになってください。

fin




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