Euler Getter Wiki
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Euler Getter Wiki
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2018-05-13T11:30:54+09:00
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細長い盤面での戦略
https://w.atwiki.jp/euler_getter/pages/28.html
このページでは大きさが 2xn の盤面(n+1マス)での最善と思われる戦略について述べる。
2018-05-13T11:30:54+09:00
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オイラー数の計算方法
https://w.atwiki.jp/euler_getter/pages/23.html
オイラー数の計算を完全に理解しなくとも
ゲームを楽しむことは可能であるが、
Euler Getter をより深く楽しむために、
オイラー数の計算を身に付けておくことは重要だ。
以下では、終局図のオイラー数の計算方法と
終盤のオイラー数の読み方を説明する。
**終局図のオイラー数
----
オイラー数とは、連結した土地の数から
ループの数を引いたもののことである。
(より厳密には[[数学的な説明]]を参照のこと。)
「点対称な位置にある縁のマスは同じマスと見なす」
という盤面の取り決めが少しややこしいが、
これは以下の例のように計算する。
**例
----
下の終局図で青のオイラー数を計算してみる。
まず太い線が1本のループになっている。
枝が付いているのは気にしない。
全ての土地が繋がっているので、連結した土地は1つ。
オイラー数は1-1=0であり青の負けである。
#image(euler1.png,width=280,height=200)
次の終局図ではどうだろうか。
2本のループがクロスしているが、
黒丸は孤立した土地なので連結した土地も2つある。
結局オイラー数はやはり2-2=0で青の負けである。
#image(euler2.png,width=280,height=200)
同じ終局図を赤について見てみよう。
黒丸が孤立した土地で連結した土地は2つ。
太線が1本のループで枝が付いてるのは気にしない。
したがってオイラー数は2-1=1で確かに赤の勝ちである。
#image(euler3.png,width=280,height=200)
**終盤のオイラー数
----
終盤のオイラー数は勝敗を占う鍵である。
特にこれを使うことで、盤面が埋まるかなり手前から
終局時のオイラー数を読むことが出来る。
まず、1つ石を置くごとに生じる
自陣のオイラー数の変化は -2 から +1 まであり得ることに注意する。
オイラー数が1加わるのは飛び地を作る場合であり、
オイラー数が維持されるのは、連結な土地を延ばす場合である。
オイラー数が1減るのは離れた土地同士を繋いだりループを作る場合であり、
オイラー数が2減るのは、竦みに打ち込んだ場合である。
一般にその場所に打ち込むとオイラー数の変化が
非負になるようなマスを&bold(){安息地}と呼ぶことにする。
ゲームの最中、安息地は次第に減っていく。
さて、赤青どちらか一方の安息地が無くなった時、実質的にゲームは終わる。
なぜなら、「安息地が2つ以上増えるような手」というのは滅多にないからである。
安息地が1つ増えても、相手に取られてしまえば自分は休めない。
すなわち、結局大抵の場合、
その時点でのオイラー数 - 残りの手数 - 竦みに打ち込む回数
が終局時のオイラー数に一致するのである。
**例
----
赤の安息地。
#image(haven1.png,width=280,height=200)
同じ局面における青の安息地。
#image(haven2.png,width=280,height=200)
現時点での青のオイラー数は2である。
一方、青の残りの手数も2である。
竦みが生じる可能性はどこにもない。
したがって、赤は青の唯一の安息地を押さえることで、
1-0 の勝ちを確定させることができる。
下の図は滅多にない
「安息地が2つ以上増えるような手」が存在する状況である。
#image(counterexample.png,width=320,height=200)
赤の安息地が無いため負けが確定しているようにも見えるが、
次のように打つことで逆転出来る。
#image(counterexample2.png,width=320,height=200)
このような状況が実戦で起きにくいことは明白である。
実際、安息地かどうかというのは局所的な条件で決まり、
安息地が2つ以上増えるような手が存在するためには、
最低限以下の3種類の配置のいずれかが残っている必要がある。
しかも青が入りこんでいてはいけない。
#image(2haven.png,width=100,height=100)
#image(2haven2.png,width=100,height=100)
#image(2haven3.png,width=100,height=100)
ただし、少し分かりにくいが、[[セミ鋭点>初手鋭点打ち]]まわりでは
次の4種類目の配置もありうる。
#image(2haven4.png,width=180,height=150)
2012-08-29T16:50:10+09:00
1346226610
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遊んでみる
https://w.atwiki.jp/euler_getter/pages/15.html
・[[Takehiko Yasuda>http://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/~yasuda/Takehiko_Yasudas_homepage/Home.html]]
本家、安田健彦氏のホームページ。
GAMESよりダウンロード出来る。Windows版、Mac OS X版とソースコードがある。
盤面の形は四辺形ボードである。
操作方法:
矢印キーでカーソル(緑の小さい四角)を移動、スペースバーでカーソルのあるマスに色(赤か青)をつける。
q でプログラム終了、r でゲームをリセット。
・[[euler-getter>http://misc.tokyoenvious.net/euler-getter/]]
@motemen氏によるネット対戦版。
先手が「start」をクリックし、飛んだ先のURLを次に踏んだ人が後手としてプレイ出来る。
サイズ n は (n+1)×(n+1) の四辺形ボードである。
・E2G2
#ref(EG.txt)
@mathhashimoto氏によるEuler Getterの思考ルーチン (愛称"E2G2")
数式処理ソフト[[Maxima>http://maxima.sourceforge.net/]]で動く。使い方はテキストファイルの冒頭を参照のこと。
モンテカルロ法のパラメータを R1=1, R2=マスの数, R3=5000
などと設定すれば計算時間はかかるがかなり強くなる。
2012-03-20T10:37:38+09:00
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数学的な説明
https://w.atwiki.jp/euler_getter/pages/27.html
ここではEuler Getterの数学的な側面を説明する。
もちろんゲームをプレイする分には理解しておく必要はない。
[[本家の説明>http://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/~yasuda/Takehiko_Yasudas_homepage/Euler_Getter.html]]は英語であるが大変分かりやすい。
**盤面の取り決めついて
----
「点対称な位置にある縁のマスは同じマスと見なす。」
という Euler Getter の盤面の取り決めは、
盤面のトポロジーを(実)射影平面 $$\mathbf{P}^2$$ にするための取り決めである。
ここでは、射影空間 $$\mathbf{P}^n$$ について紹介する。
これは数学において大切な空間の1つである。
まず、「ユークリッド空間」について確認しておこう。
これは点や直線,平面といった普通の平らな空間のことである。
一般に $$n$$ 次元ユークリッド空間 $$\mathbf{R}^n$$ を $$n$$ 個の実数の組の集合と定める。
私たちの住むこの空間も $$(x, y, z)$$ という3つの実数の組と位置が対応しており、
3次元ユークリッド空間 $$\mathbf{R}^3$$ だと見なすことが出来る。
$$n + 1$$ 次元ユークリッド空間 $$\mathbf{R}^{n+1}$$ において
原点を通る直線の集合のことを $$n$$ 次元射影空間 $$\mathbf{P}^n$$ と呼ぶ。
例えば、$$\mathbf{R}^1$$ はただの直線であるから、
原点を通る直線は1本しかない。
すなわち、 $$\mathbf{P}^0$$ は1点である。
1つ次元を上げてみる。
平面 $$\mathbf{R}^2$$ の中で原点を通る直線の集合が $$\mathbf{P}^1$$ である。
原点中心の円を考えると、このような直線が常にこの円上の2点を通ることが分かる。
#image(p1.png,width=210,height=200)
したがって図のように半円上の点と直線が1対1で対応している。
#image(p1_2.png,width=210,height=200)
境界の2点は同じ直線を定めるので同じ点だと見なせば、
結局 $$\mathbf{P}^1$$ が円であることが分かる。
#image(p1_circ.png,width=500,height=150)
もう1 つ次元を上げてみる。
先と同様にユークリッド空間 $$\mathbf{R}^3$$ 内で
原点を通る直線は半球上の点と対応する。
ここで境界は対点が同一視された円である。
これが $$\mathbf{P}^2$$ であるが、この図形もまた球面になるだろうか?
#image(p2.png,width=380,height=150)
試しに $$\mathbf{P}^2$$ のオイラー数を計算してみる。
オイラー数とは図形に対して定まる量で、例えば多面体の場合、
頂点の数 - 辺の数 + 面の数
を計算したもののことである。
通常の多面体について計算するとその値は常に 2 となる。
この事実を&bold(){オイラーの多面体定理}などと呼ぶが、
実は多面体とは球面をセル分割した図形であり、
2 というのは球面のオイラー数なのだ。
そこで下の図のように $$\mathbf{P}^2$$ もセルに分割し、
同一視に注意しながら頂点、辺、面の数の交代和を計算してみる。
#image(cell.png,width=200,height=150)
答えは2 - 2 + 1 = 1 である。
様々なセル分割が同じ値1 を導くことを確認してほしい。
この計算は $$\mathbf{P}^2$$ が球面と異なる図形であることを示している。
こうして $$\mathbf{P}^2$$ が新しい図形であることが確認できたわけだが、
オイラー数が奇数であることはEuler Getter において重要である。
なぜなら2 人で $$\mathbf{P}^2$$ のオイラー数を取り合えば必ず勝負がつくからである。
このことがEuler Getter における盤面の取り決め
「点対称な位置にある縁のマスは同じマスと見なす。」
を採用する理由なのである。
**決着について
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**偶数マスEuler Getterが先手必勝であること
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2012年2月、数学者のChristian Schnellによって偶数マスEuler Getterが先手必勝であることが示された。
2012-03-20T10:22:49+09:00
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Euler Getter Wiki
https://w.atwiki.jp/euler_getter/pages/1.html
2人用ボードゲーム Euler Getter 情報サイト。
誰でも編集出来ます。
**Euler Getter とは
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Euler Getter (オイラーゲッター)とは、
プレイヤー同士で取り合った陣地のオイラー数を競うという
全く新しいタイプのボードゲームである。
2010年、日本の数学者である安田健彦氏により考案された。
[[紹介動画>http://www.youtube.com/watch?v=ZH7mG3dgE28]] [[遊んでみる]]
**ルール
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2人のプレイヤーは盤面上のマスに交互に自分の色の石を置いていく。
先手が&color(red){赤}、後手が&color(blue){青}を持つ。
最終的に盤面が埋め尽くされた時、
持ち色の陣地のオイラー数が大きい方の勝ちである。
**オイラー数とは
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オイラー数とは土地の形に応じて決まるこのゲームの得点である。
大雑把には固まった土地の数をカウントしているが、
正確には「連結した土地の数 - ループの数」がオイラー数である。
[[オイラー数の計算方法]]を理解するとより深くゲームを楽しむことが出来る。
**盤面について
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盤面には特殊な取り決めがある。
すなわち「点対称な位置にある縁のマスは同じマスと見なす。」
この盤面の取り決めと、マスの形が六角形であることにより、
ゲームに引き分けが無いことが保証されている。
詳しくは[[数学的な説明]]を参照のこと。
また、盤面の形は四辺形ボードと六角形ボードがあり、
偶数マスと奇数マスの違いもある。
2011-12-13T08:17:19+09:00
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竦み
https://w.atwiki.jp/euler_getter/pages/21.html
図のように中心を囲う同色の石が睨み合い、
中心に置くとオイラー数が&big(){2}下がるような配置を&bold(){竦み(すくみ)}と呼ぶ。
(四辺形ボードの鋭点周りでは2つの石が竦む場合もある。)
#image(skm.png,width=100,height=100)
基本的に、竦みは良くない配置だと考えられる。
特に終盤、もし相手に竦みが残っていて他に置く場所があるなら
決して竦みに打ち込んではならない。
逆に最後の1手を打つ側は、竦みを残しておくと
結局、終盤自分で打ち込む羽目になるため、
予め竦みを残さないことに腐心する必要がある。
とくに、事前に土地を繋げて竦みを解消するという手は、
時折オイラー数を下げない他の手よりも優先されることがある。
これを&bold(){竦みの解消}と言う。
一方、最後を相手に打たせる側は、
1つの竦みまでは残しても構わないという余裕がある。
そのため、図のように自らも竦むことで、
相手の竦みを確定させる手が有効である。
これを&bold(){竦みの固定}と言う。
固定された竦みは決して解消できない。
#image(skm2.png,width=100,height=100)
しかし最後を相手に打たせる側も
2つ目以上の竦みはやはりどこかで
解消しておく必要があると考えられる。
(スラング)
複数の竦みが重複していたり、同時に発生したりする状況を
スク水と呼び、敢えてそれを戦略とするマニアックなプレイヤーもいる。
2011-11-21T16:41:30+09:00
1321861290
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端竦み
https://w.atwiki.jp/euler_getter/pages/24.html
2011-11-21T12:54:42+09:00
1321847682
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弱いとされる配置
https://w.atwiki.jp/euler_getter/pages/26.html
図のような位置関係にある赤の配置は、原則悪形である。
#image(psedo_skm.png,width=150,height=120)
実際、[[竦み]]になりやすい形であるし、
自分から打ち込むと下のように青にとっては入り易い形となる場合が多い。
#image(psedo_skm2.png,width=150,height=120)
かといって終盤まで打ち込まない場合、
図のように青にとってのみオイラー数の減らない安息地を生じる。
#image(psedo_skm3.png,width=150,height=150)
もちろんここでの説明はあくまで原則であり、
むしろこの形が良形と捉えられる状況もある。
2011-11-21T12:03:23+09:00
1321844603
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戦略
https://w.atwiki.jp/euler_getter/pages/16.html
編集は自由です。
[注意]
ここで例示する戦略は1つの偏った見方である。
また、用語の多くは一部のコミニュティで生まれ
便宜的に使われているものである。
**提案されている戦略(共通)
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-[[凝り]](こごり)を作る/防ぐ
-[[竦み]](すくみ)を解消する/固定する
-[[強いとされる配置]]
-[[弱いとされる配置]]
**四辺形ボードに特有の戦略
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-[[初手鋭点打ち]]
-[[鋭点延ばし]]
**素材
----
説明用素材。
&blankimg(sozai.png,width=102,height=76)
2011-11-21T12:02:57+09:00
1321844577
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メニュー
https://w.atwiki.jp/euler_getter/pages/14.html
||
#image(euler-picture.png,width=133,height=105,title=euler-picture)
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-[[オイラー数の計算方法]]
-[[戦略]]
-[[数学的な説明]]
-[[遊んでみる]]
2011-11-20T03:19:13+09:00
1321726753