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love song from teacher

    

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love song from teacher

love letter for とlove song for のまとめ。お楽しみページです☆
台本とは異なる為。キャラ名が入ってます。
用は小説版?みたいなもんですw
それでは、お楽しみ下さい^^
全ての演劇を見てくれた人へ
団長より愛を込めて^^
因みに。娘の名前は、「ハルナ」です


カバリア島にある、とある村
そこに、一人の可愛い少女が住んでいました。
彼女は、病気を患っていて
外出する事も出来ませんでした。


少女「・・・けほっ んー今日は天気がいいなぁ
   あ! 鳥さんだー 私も、自由に空を飛びたいな・・・」

母親「(こんこん)雪乃・・・起きてる?」

雪乃「はぁい」

雪乃の母親「入りますよ」

雪乃「うん」

雪乃の母親「体調は・・・どう?」

雪乃「元気だよー」

雪乃の母親「そう・・・   今日は新しい先生を連れてきたの」

雪乃の母親「紹介するわ、とても腕のいい先生よ
   先生、どうぞ」

青年「失礼します
   はじめまして、今日から雪乃さんの主治医になる
   夏目雅史といいます よろしく」

雪乃「はじめまして、先生
   よろしくお願いします」

雪乃の母親「そうぞ、どうぞよろしくお願いしますね、先生」

雅史「はい」

それが、彼…夏目雅史との初めての出会いでした

雅史「体調はどうだい?」

雪乃「ん・・・ 最近寒いから・・・あんまりよくないです」

雅史「大丈夫、すぐによくなる
   一緒にがんばろうね」

雪乃「はい、ありがとうございます、先生」

雅史「元気になったら、春には桜もみれるでしょう」

雪乃「本当ですか?」

雅史「ああ、本当だ 元気になったらご褒美に
   連れて行ってあげよう」

雪乃「うれしいです・・・楽しみだなぁ・・・」

夏目先生との楽しい一時は
あっという間に過ぎていきました。
それからも、平穏な日々が続きます。

雪乃「先生、もう雪も溶けちゃったね・・・」

雅史「ああ、そうだね」

雪乃「もうすぐ、春なんだね」

暖かくなるにつれて
私の病状は少しづつですが・・・
よくなっていきました。

ずっとこんな幸せが続いたら・・・
口にこそ出しませんでしたが
二人とも・・・そう願うようになりました・・・

しかし、現実は甘くはありません。
出会いがあるように
必ずといっていいほど、物事には
転機というものが訪れます。

・・・それは
あるうららかな春の日のことでした。

雅史「・・・」

雪乃「夏目先生、お花見・・・楽しかったね」

雅史「え?・・・ああ、そうだね
   綺麗だったね・・・」

雪乃「・・・ 夏目先生」

雅史「ん?」

雪乃「最近、元気ない?」

雅史「・・・いや、そんなことはないよ」


・・・最初に変異に気付いたのは
私のほうでした。

雪乃「先生っ」

雅史「・・・ああ、なんだい?」

雪乃「最近なにか、悩み事でもあるの?」

雅史「・・・」

雪乃「ずっと、うわのそらだし・・・・」

雅史「実は・・・
   実は、私は、軍隊に招集されているんだ・・・」

雪乃「えっ?」

雪乃「戦火が激しくなって 戦地では医者が
   足りなくなっているらしい・・・」


雪乃「そう、なんだ」

雅史「私はそこで怪我人の手当てをしなくてはならない・・・
   ・・・だから、その・・・」

雪乃「ううん、いいの
   夏目先生は腕のいいお医者さん
   沢山の兵隊さんが・・・待っておられるはず、です。」

雅史「すまない・・・」

雪乃「ところで、どこに行かれるんですか?」

雅史「ここから遠い島
   蜃気楼の島というところで 戦争が起こっている
   僕はそこへ向かうように命令されているんだ・・・」

雪乃「そこって・・・」

雅史「・・・うん
   そこに行った者は二度と帰ってこれないと噂されている」

雪乃「・・・そんな・・・どうして・・・?」

雅史「まあ、ただの噂だよ・・・」

雪乃「・・・」

雅史「私は必ず帰ってくるから」

雪乃「・・・ねえ」

雅史「ん?」

雪乃「私、手紙・・・お手紙書くよ」

雅史「本当?」

雪乃「うん、先生が無事に帰ってこれるように
   先生の幸運を祈って・・・」

雅史「・・・うん、ありがとう・・・」

雅史「そろそろいかなきゃ…」

雪乃「私、待ってますから・・・!」


それから
私は手紙を書き続けました。
思いを込めて
そう・・・有りっ丈の思いを込めて・・・


“幸運の手紙”
『夏目先生、お元気ですか?
 すっかり暑くなりましたね。
 私は、病気もそんなに悪くなってないし、元気です。
 体調に気をつけて、元気に過ごしてくださいね、先生。
  あなたが今日も、幸せでありますように。
                    雪乃より。
 追伸
 たまには私のことも思い出してください・・・なんてね?』


“告白の手紙”
『夏目先生、お元気ですか?
 こっちは、もう秋です。
 私たちが、はじめて会った時みたいに、
 葉っぱが綺麗な黄色になってます。
 私は最近・・・少し、元気じゃないです。
 秋のせいかな、ちょっと寂しいよ。
 いつになったら帰ってこれますか?
 忙しいと思うけど、よかったらたまにお手紙ください。
 あの、私・・・先生のことが、好きみたい。
 大好きです。
 って、なんか変なこと書いちゃったかな。
 ごめんね?
 元気でがんばってください。
                   雪乃より。』


“愛の手紙”
『先生、お元気ですか?
 すっかり寒くなりました。
 外を見ると一面の銀世界です。
 私は、ちょっと体調を崩しちゃって・・・
 お母さんに「しっかりしなさい」って、怒られちゃった。
 先生、いつ帰れるのかな?
 早く、会いたいな。寂しいよ。
 でも・・・
 私、あなたのこと、愛してる、から・・・
 もしかしたら・・・
 ううん、なんでもない。
 変なこと書いてごめんなさい。
 それじゃあ、体に気をつけて、元気でね。
 お仕事、頑張ってね。
                   雪乃より。』


青年が旅立ち
春から冬へ季節が移ろう間
青年からの返事は・・・
一度もありませんでした・・・

雪乃が思いを手紙に綴っている間。
戦地へ赴いた青年は・・・


雅史「ここが・・・蜃気楼の島・・・」

将校「全員!整列!」

将校「今日からお前たちは軍の管理下に入る!
   各々勝手な行動及び私的な用事で軍の規律を乱すことの無いように!
   ・・・ん?」

将校「なんだ貴様・・・その手に持っているものは・・・」

雅史「こ、これは・・・」

将校「貴様!軍をなめているのか!見せてみろ!」

雅史「あ、待ってください・・・」

将校「ん・・・なんだこれは・・・手紙・・・?
   ・・・・・・・」

雅史「それは、知り合いからの手紙で・・・」

将校「貴様、このようなものを常に持ち歩いているのか!」

雅史「・・・」

将校「このようなものを抱いているようでは、立派な軍人になれん!
   おい、そこのお前」

兵A「はっ、なんでありますか!」

将校「二度とこのようなモノを持ち歩かない様、こいつに罰を与えろ
   2,3日牢にぶちこむくらいでいい」

兵A「わかりました! お前、ついてこい!」

雅史「ま、待ってください!手紙を・・・」

兵A「おい!静かにしてろ!」

兵A「(今は静かに、おとなしくしておくんだ・・・!)」

雅史「(え?)」

兵A「(後で話す、今は我慢するんだ)
   ほら
   さっさといくぞ!」

雅史「・・・はい・・・」

青年は兵士に導かれるまま牢屋へと
連れて行かれました。

兵A「ふぅ・・・危なかった
   下手に反抗すると、罰が重くなるからな。」

雅史「・・・」

兵A「悪かったな、殴ったりして」

雅史「・・・いや・・・それはいいんだ・・・」

兵A「ごめんな・・・本当に、悪かった」

雅史「・・・」

兵A「さあ、ここだ」

兵A「さて、俺もここに長い間いるわけにもいかない
   そろそろいくよ・・・」

雅史「あ、うん・・・」

兵A「手紙のことはしょうがない
   俺もな 家族がいるから
   お前の気持ちはよくわかる」

雅史「うん・・・すまない・・ありがとう」

兵A「多分 これからは手紙を見る余裕なんて 無いと思う
   でも いつか見れる いつか・・・な」

雅史「そう・・だな・・・」

兵A「それじゃあ・・・またな」

住人「なぁ」

雅史「うわ!
   (人がいたのか・・・!)」

住人「あんた、どうしたんだい?」

雅史「それが・・・かくかくしかじか」

住人「まるまるうまうま」

雅史「・・・」

住人「なるほど、気の毒にのう
   わしはまぁ
   はらすいとって
   軍の食料盗んで捕まったから
   しょうがねーけど・・・」

雅史「はぁ・・・
   ・・・私は、私はただ・・・」

私はただ・・・手紙と一緒に
彼女の心を持ってきたかっただけなんだ・・・

今頃、何をしてるんだろう・・・大丈夫だろうか・・・
早く彼女の顔がみたい・・・
元気な姿を。

それから三日たった昼ごろ
牢屋に兵士がやってきました

兵B「ガチャガチャ
   君、釈放だってさ。」

雅史「私ですか?」

兵B「うん」

住人「よかったのう」

兵B「今回は災難だったね
   あの人は部下のことを大事に思ってる人だけど
   ああいう所は、厳しいんだ」

青年「・・・・・」

兵B「あまり悪く思わないでくれないか」

青年「・・・・ああ、分かった・・・」

兵B「さて、そろそろ持ち場に戻ろうか
   先にいくよ」

青年「ああ、ありがとう」


それから、青年は戦争が少しでも早く終わるように。
必死で働きました。
そして・・・
季節は巡り・・・
戦争が始まってから、何度目かの春が訪れました。


将校「全員、整列!」

将校「本日正午において、蜃気楼の島での滞在は終了となった!
   戦争は我らの勝利をもって終結したのだ!」

将校「お前たち、よくがんばったな
   これで、故郷への帰還が許される
   各々十分に羽を休めてほしい」

兵A「やああっと解放されるぜ」

兵B「そうだな。早く田舎に帰ってのんびりしたいもんだ」

将校「ああ、そこの…夏目君」

雅史「はい?」

将校「お前はちょっとこっちへ
   実は
   兵士宛に届いた手紙はすべて保管している
   もちろん、君の分もだ」

雅史「そ、そうだったんですか・・・」

将校「お前達につらくあたったのは憎さからではない
   甘えを捨てなければこの戦争に勝利はできなかった
   さあ、手紙を受け取りなさい」

雅史「はい・・・ ありがとうございます」

将校「いままでよく働いてくれた
   じゃあな」

青年「はい、お元気で
   これは・・・雪乃さんからの手紙・・・!」


やっと、青年は手紙を
受け取ることができました。
今まで届かなかった
“告白の手紙”と“愛の手紙”
そして、もう二つ・・・・
“別れの手紙”と“呪いの手紙”が・・・

“別れの手紙”

『夏目先生、お元気ですか?
 ・・・もしかしたら
 これが最後の手紙になるかもしれません。
 まず、最初に謝りたいことがあります。
 ごめんね。
 約束、守れそうにないよ・・・
 でもあなたの幸せを、ずっと祈ってます。
 どんなに遠くなってしまっても。
 ずっと、ずーっと。
 先生、元気でね。
                    雪乃より。』

雅史「遠く、から?
   次は・・・」
(呪いの手紙を投げる)

“呪いの手紙”
『この手紙は、お母さんにお願いして
 先生に、送ってもらっています。
 私が、先生より先に死んでしまった時に送って、って。
 つまり、この手紙を先生が読んでるってことは、
 私はもう、この世にいないんだよ。
 えへへ・・・できれば、見てほしくなかったなぁ・・・
 私、先生に会えて、本当にほんとうに、嬉しかった。
 でもね、悔しいの。
 私もう先生と会えそうにないなぁ。
 って、先生がこれ読んでるなら、もう会えないんだけど。
 “運命”っていうのが、本当にあるなら・・・・・
 私は、運命を呪います。
 運命なんて、呪い殺してやりらいくらいだよ。
 ・・・、ふふ、本当に最後の手紙なのに、物騒でごめんね?
 ずっと、先生に教えられなかったけど。

 先生が、戦争にいってからすぐ、私の病気、悪化して。
 もう、助からないみたい・・・
 先生に心配かけたくなくて、嘘ついてたの。
 ごめんなさい。
 私、先生に会えてよかったよ。
 手紙を書いている間。
 先生のこと考えてる間。
 すごく幸せだった・・・
 私、星になって先生のこと見守ってます。
 本当は、一緒に生きていたかったんだけどね。
 先生。
 ずっと大好きだよ。
 ずっと愛してるよ。
 世界中のだれよりずっ・・・・・・・・・


雅史「・・・ そんな・・・」


手紙はそこで途切れていた。
よく見ると、手紙の最後に
かすれた文字で『雪乃』と書いてあった。
苦しいながらも、血のあとを必死で消したような
そんな跡もあった・・・
そして、涙の跡も・・・

雅史「君一人を・・寂しくはさせないからね・・・
   いつも一緒にいよう・・・今、迎えにいくから・・・」

そういって、青年は甲板を蹴った・・・
彼の体は暗い海の中へ吸い込まれていった。
少女の残した、5通の手紙とともに・・・



夢を見ている。
アレは、何時だったかな…
泡沫の…
遠い…遠い記憶
一人の少女が笑いかける
ああ。そうか、私は…

(先生。死んじゃ駄目だよ)

誰?

(私が…迎えに行くから)

君…は?

(お願い!生きて!)

でも…私は…

雅史「…う…」

少女「あ…目が覚めた?」

雅史「…ここは?」

少女「マリンデザートタウン・パラダイス」

青年「マリンデザート?」

少女「そう、貴方はここに流れ着いたのよ」

青年「…君は?」

少女「私は、亜希子。ここの診療所の娘よ。
貴方は、3年前ここの浜辺に、流れついたの。」

雅史「…3年前?」

亜希子「…不思議そうな顔してるわね?一体どうしたの??」

雅史「…わからない…僕は…一体…」

亜希子「?もしかして、貴方…記憶喪失???」

雅史「…自分の事が、全くと言っていいほど思い出せないんだ。
   名前位は覚えているけど…でも…」

亜希子「そう、大変だったわね。よしよし」

亜希子「まぁ。何があったかは知らないけど、そんな説明は後々。
取り合えず、元気そうで良かった。…といっても3年も寝たきりじゃ
そうもいえないわね。ウフフ」

雅史「…」

亜希子「もう、さっきからだんまりね。まぁいいわ。おなか…すいてるでしょ?」

雅史「…」

亜希子「今作るから待ってて!」

それが亜希子との出会いだった。
全く記憶を無くした僕。それについて何も触れる事無く
接してくれる彼女。最初は歩く事さえままならない僕を彼女はずっと支えてくれた。
…季節は巡り。春

雅史「天気がいいですね~」

亜希子「あ、先生。」

雅史「はい?何でしょう?」

亜希子「ふふ。今日は何の日だか知ってる?」

雅史「…?判らないです。」

亜希子「ヒントわぁ~。記念日っ」

雅史「?記念日??」

亜希子「そう。記念日っ。もうホントに判らないのぉ???」

雅史「うーん…何のことでしょう?」

亜希子「私が、先生を見つけた日。だよ。えへへっ」

雅史「…そっかw」

亜希子「そうだよー!もぉ~先生ってば。ぷんぷん」

雅史「あれから…1年。か」

相変わらず、何も思い出せない。
…けど、やり直そう。この地で
そう、決めた。
何故か、自分には、医者の知識が備わっており、町にはすぐ馴染んだ。
何時の日か先生と慕われるようにもなり、そこがちょっと、こそばゆくもあり…

…そして、季節は巡り。夏

町人「先生!大変です!」

雅史「どうしました?」

町人「今、遺跡の方に!」

慌てている町の人から話を聞いた
どうやら遺跡の方へ子供が迷い込んでしまったらしい。

雅史「遺跡?ピラミッドの?あそこには近づかないようにって町長さんが…」

町人「ふぇぇ…そんな事いったってぇ~」

雅史「…判りました。僕が探してきますから、貴方は、ここで待っていて下さい」

町人「ふぇぇ。。。うん…エグエグ」

雅史「ったく、危険な場所だというのに…
   あ。みつけた!」

雅史「大丈夫ですか!?」

子供「あ…先生…」

雅史「全く…こんな危険な場所へきてはいけませんよ」

子供「うん。ゴメン…でも…あのね?」

雅史「…?」

子供「呼ばれたような気がしたの…」

雅史「…呼ばれた?」

子供「うん。悲しそうな、お姉ちゃん…」

雅史「?妙ですね。この遺跡には誰も居ない筈・…」


青年「とりあえず。出口につきました。
後、ここは危険だから先にお帰りなさい。僕は少し調べてからいくから」

子供「うん。わかったぁ~。先生。またねー」

雅史「さてと…あの子がいってた事も気になるし。それにもしそれが本当なら
迷っている人がまだ中にいるかもしれない。ここは危険だと教えてあげないと」

雅史「あれ?さっきまでこんな所に入り口何かあったかな?」

雅史「っく!」

何者かの声が聞こえる

「(…立ち去れ。ここは生きる物が来る場所では無い…)」

「(立ち去れ…)」

雅史「(な・なんだ!?声が?)…奥に道がある…あれは…」

雅史「…君は?」

空ろな目の少女「…」

雅史「待って!」

空ろな目の少女「(古い日記帳を投げて消える)」

雅史「…これは…日記?」

本にはこう書いてあった。

ごめんね。
 約束、守れなくて…
 でもあなたの幸せを、ずっと祈ってます。
 どんなに遠くなってしまっても。
 ずっと、ずーっと。
 先生、元気でね。

雅史「これ…は」

ズキッ

頭が…痛い

 “運命”っていうのが、本当にあるなら・・・・・
 私は、運命を呪います。
本当に、運命なんて大嫌い。
あの人が…好き。だから、生まれ変わってまた…会いたい
例えそれが…許されない事だとしても。

雅史「!?」

ズキッ


くらくらする。駄目だ。たってらんない…
物陰に何か見えた気がしたが、僕の意識はここで途絶えた…

空ろな目の少女「そう、私は死ぬ前に、1つの賭けをした…」

転生の儀式
ゴメンね…お母さん
本当は、許される事じゃないのは知ってる
でも。それでも私は…


雅史「…ここは?」

亜希子「先生!よかった!」

亜希子「子供を助けに行った後ずっと帰ってこなくて。急に帰ってきたと思ったら
ずっと倒れてたんだよ!ほんと…心配したんだから!」

雅史「…そうか…すまない」

亜希子「先生は私の事ちっともわかってない!そうじゃないのよ!」

雅史「…?」

亜希子「…愛してる。だから、何処にもいかないで」

雅史「…心配かけて済まない」

亜希子「…」

雅史「もう、大丈夫だから…」

亜希子「先生…凄く寂しそう…私じゃ…駄目…なのかな?」

あの少女を見てから、胸がちくちくする。どうしてだろう?酷く懐かしくて
でも、切なくて…

季節は巡り。秋

噂好きな町人「最近。遺跡の様子が変なんだって」

普通の町人「変?遺跡が?一体どういう?」

噂好きな町人「ほら、知らない?あの噂」

普通の町人「噂?ああ。化け物の話」

噂好きな町人「うん。何でも、少女の姿をした悲しそうな幽霊が出るって噂」

普通の町人「気にしすぎだと思うよ」

噂好きな町人「そかなぁ?だといいんだけど」

あれから、何もなく、季節はただ巡る
でも、僕は、やっぱり。あの…少女の事が気になって…

雅史「…やっぱり。待っているだけじゃ駄目だ。いこう!」

そうして、僕はまた、遺跡の方へ足を伸ばす

空ろな目の少女「…来て…しまったのね」

雅史「…君…は?」

空ろな目の少女「…ずっと。待っていた…」

雅史「ずっと??何時から??」

空ろな目の少女「もうずっと…前から」

雅史「…何故?」

空ろな目の少女「お礼を…いいたかったの…それと、ただ一言。謝りたくて」

雅史「?」

空ろな少女「先生。あのね。私…生まれ変わっても絶対先生を幸せにする自身あったんだ。デモね…」

雅史「…」

空ろな目の少女「実際は、違ってた。こんな姿になってしまった」

雅史「わけが判らない…君は…一体誰?」

空ろな目の少女「私は…ううん。判らないならそれでもいいの。ただ…」

雅史「…」

空ろな目の少女「先生は、これからの人生を、楽しく。笑って生きて欲しい。
生まれ変わりは失敗したけど。でもね。最後に先生にお礼を言えて。良かった」

雅史「…」

空ろな目の少女「知ってる?オシリスとイシスの伝説」

雅史「…知らない」

空ろな目の少女「…女神イシスには強い魔力があった。
        その力を持って、14の部分に切断された、
        オシリスを魔術でもって復活させた。
        そうしてオシリスは冥界の王として蘇えったの。」

雅史「…それが?」

空ろな目の少女「その力の一部を模倣したものが、世界にはあるの。
        それが…イシスの詩」

雅史「イシスの詩…」

空ろな目の少女「イシスの詩は完璧だったわ。ただ1つ。
        誤算があるとすれば…
        人間として
        生まれ変わる事が出来なかった事ね…ねぇ。先生」

雅史「…何?」

空ろな目の少女「もう一度だけ…聞いてもいい?私が…誰か…判る?」

雅史「…すみません…」

空ろな目の少女「…そう。なら、もういい。先生。最後にこれを受け取って」

雅史「…」

空ろな目の少女「それは、ネフティスの詩。夜を司る女神
        ネフティスの力の宿る詩…
        先生。1つ、お願いがあるの」

雅史「…」

空ろな目の少女「それを…謳って」

雅史「…どういう事ですか?」

空ろな目の少女「中に書いてある内容を読み上げてくれればいいわ。
        本当にそれだけ。」

雅史「…判りました」

ええとコレは…何かの呪文だろうか。読めない…


急に目の前の本が光出し、書いてある文字が読めるようになった。

青年「 Nous, dans l'espoir que les noms te Nyx Neftis.
   (我、汝の御名において願う 夜の女神ネフティスよ)
   Retour de l'âme dans ce monde.
   (この世界の魂を返還します)
   Osiris Pluton.
   (冥界の王オシリスよ)
   Nous nous réunissons votre voix
   (我が声に応えよ)
   Ancien prêtre au nom d'Anubis, l'âme d'un sauvetage
   (神官アヌビスの名の元に、この魂を救済せよ)
   Le nom de l'âme,...
   (魂の名前は…)」

空ろな目の少女「yukino…」

雅史「!」

雪乃「ありがとう…これで、今度こそ本当に。サヨナラ…だよ」

雅史「待ってください!」

雪乃「待たないわ。だって、もうお迎えがきちゃったもん。バイバイ。先生
最後に…」

少女の唇が触れる…
その唇はとても…柔らかくて…
熱くて…

雪乃「(大好きだったよ)」

僕は…また…気を失った…


ココは?

声がする。
アレは…記憶の中の自分…

記憶の中の自分「…やぁ」

記憶の中の自分「全て…思い出したのかい?」

雅史「ああ…今…全て…思い出した。
   あの時、あの島から帰る時に、無くしたと思った大切な人…
   …あの少女は…」

記憶の中の自分「そう…私の…大好きだった人。
        生まれ変わってまた会いにきてくれた」

雅史「でも、僕は覚えてなくて…」

雅史「…でも、僕には今も僕の事を心配してくれる大切な人が居る…だから」

記憶の中の自分「振り返らないでほしいな。
        私はあの子と共に去りたい。君は生まれ変わったんだから」

雅史「…どういうこと?」

記憶の中の自分「あの日。あの時…私は確かに彼女を感じていた。
        だから、生き返る事が出来た。本当は自分でも判っている
        のでしょう?自分が一度。あの海で亡くなった事に」
雅史「!」

雅史「うん…
   そう…だね。僕は確かに一度死んでしまっていた。けど、それが無事で
   居られたのは…」

記憶の中の自分「そう。全て、彼女のお陰。君は私…記憶…を失う事で、
        新たな人生をやり直すきっかけを得た。
        それほどに彼女の思いは私に対して強かったんだ。
        でも…そのせいで彼女は本来
        成功したはずの儀式で失敗する羽目になった」

雅史「何でそんな事を、僕が知っているの?」

記憶の中の自分「忘れたのかい?あの詩は、私が蜃気楼の島に行く前に
        彼女に話したものじゃないか」

雅史「そうだったのか…」

記憶の中の自分「ただし、成功するなんて思いもよらなかったし。禁術ゆえ
        どうなるか判らないから、使ってはいけないよと冗談交じりに
        教えたものだったけれど…」

雅史「…そっか」

記憶の中の自分「私の事は気にするな。
        私も最後に彼女を一目見れて良かったよ。」

雅史「さよなら…もう一人の僕。最後に会えてよかった」

記憶の中の自分が微笑みかけてくる
うっすらと、消えゆく意識の中、僕は、目を覚ます

雅史「あれ…ここは???…あれは…夢…ですか???」

雅史「なんだか、凄く不思議な体験でした…ね
…さてと。戻りますか!…皆が待ってますし、ね」

そうしてまた、季節は巡り…冬が過ぎ、また、春がやってくる。

~町の教会~

「おめでとう!」

「おめでとう。先生!」

雅史「ありがとう」

亜希子「ありがとう~」

亜希子「ほら、いつまで不細工な顔してるの!今日は私達の結婚式なんだから!
しゃんとしてよね!」

雅史「は…はい」

亜希子「フフ。せんせ♪愛してるっ。きっと、このおなかの子も、パパの事大好き
になるんだからっ」

雅史「楽しみですね。ふふ…どれどれ…」

(先生…愛してる)

そんな声が、聞こえたような気がした。

FIN