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 天気は快晴そのもので、しばらくは心配いらないと思った。
「どうやら、それは杞憂なのかもね」
 お姉さまはそう言うと、ふふっ、と笑った。
「空は落ちてこないわ。大丈夫よ」
「そうみたいですね」
 二人で笑っていると、後ろから祥子が「どうしたの?」と話しかけてきた。
「天気が崩れるのを心配したんだけど、心配ないみたいね」
「だって天気予報とにらめっこしたのよ?」
 祥子の発言もなかなか面白いものだった。それでまたお姉さまが笑う。
「祥子が天気予報とにらめっこ……、くっくっく、うふふふっ」
「もう江利子さまったら、笑いすぎですわ」
 笑いは伝染する。
 後ろに続く祐巳ちゃんや志摩子たちも、色々な話をしていて笑っている。
 天気と同じ。暖かな雰囲気は、私たちを包んでいる。

 だから大丈夫。
 このバカンスは、きっと、楽しいまま終わるよ。

 私はこのときは、そう信じていて疑わなかった。