【ある女子プロレス団体の寮】

遥「あ、あ、あ、あのっ!」
ミミ「どうしたの、遥ちゃん」
遥「こここここここれ、受け取って下さい!」<ずいっ
ミミ「――チョコ?」
遥「……///」<ぷしゅうぅぅぅぅぅ
ミミ「ありがとう、遥ちゃん!」<抱き
遥「ふぇっ!?」
ミミ「友チョコかしら? それとも、本命?」
遥「ほ、本命です……」
ミミ「じゃあ、私に食べさせてくれるかしら……?」

千春「おーおー、なんか伊達の操が危機的状況だぜ」
千秋「あ、お持ち帰りされた」

【ある樹の近くにある街の酒場】

フラニー「……アナ」
アナ「うん? どうしたのかしら?」
フラニー「これを、アナに進呈する」
アナ「まぁ、チョコレートじゃないの。ありがとう、フラニー」

ら「……微笑マシーン」
ロゼ「微笑ましいわね」
ら「……ロゼお母さん、私にチョコをプリーズ」
ロゼ「じゃあお口アーンして?」
ら「ぅあー」
ロゼ「はい、チョコレート」
ら「……もぐ、もぐ、もぐ、ぐぶふぅっ!?」<噴出
ロゼ「あらあら、カカオ100%の塊と間違えてしまったわ~」
ら「い、いっそ一思いにっ、一撃で殺して……!」

パティ「はい、蛍。アタシからの気持ち」
蛍「む。これが話に聞いていた超硬冷凍と呼ばれる甘味か」
パティ「あれ? 蛍ってチョコ初めてなの?」
蛍「私は甘味が苦手でな。どちらかと言えば沢庵や煮付けの方が」
パティ「アタシはそのたく何とかはわからないや。そっか、じゃあこのチョコは無駄になったね」
蛍「いや、それは有り難く受け取らせてもらおう」
パティ「え?」
蛍「パティが私のために用意してくれたんだ。どんなものでも食べるさ。それに、パティと一緒に食べるなら、甘くたって構わない」
パティ「蛍……///」

ロゼ「ほらほら、母親である私の愛情がたっぷり込められた濃縮カカオ200%を召し上がれ」<笑顔
ら「お、お母さんって言ったの、撤回ぃしましゅからぁ……!!」
ロゼ「ダメよ、私の可愛い娘。もっとお母さんの愛、全身で受けとめなさいな」<踏み
ら「は、はぁあぁ、もっと、もっと!」<悦

アナ「みんな幸せそうね」
フラニー「な、なんか虐待起きてるわよ?」

【ある女子校の生徒会室】

聖「ゆーみちゃわんっ!」
祐巳「ぎゃうっ!」
聖「今年はおねーさんに甘いモノはないのかなー?」
祐巳「し、志摩子さんから貰えばいいじゃないですかぁ」
聖「祐巳ちゃんからも貰いたいのよ。くれないと祐巳ちゃんを食べちゃうぞ」
祐巳「へ」
聖「……ハァハァ、ハァハァ、祐巳ちゃん、甘くて美味しいんだろうなぁ、ハァハァハァハァ……」
祐巳「――だ、誰か助けて下さいぃ! 私の何かが大ピンチなんですぅ!」

【ある秋葉原の片隅】

こなた「おーい、かーがみーん」
かがみ「んー?」
こなた「あーんして」
かがみ「アンタ、また何か企んでるだろ」
こなた「そんな、ひどいよかがみん。私だってたまには」
かがみ「まあ何だっていいわよ。変なの入れないでよ、あーん」
こなた「ほい」
かがみ「? チョコ?」
こなた「バレンタインだからねー。本命チョコ」
かがみ「ほ……んっ、め、い……?」

つかさ「……はわっ、お姉ちゃん、鼻血鼻血!」

【ある試合会場の控え室】

スペンサー「……ミス・レベッカ……質問していい?」
ベッキー「はい!」
スペンサー「これは、チョコレートですか?」
ベッキー「チョコレートです!」
スペンサー「形が、ハートですが?」
ベッキー「ハートですよ?」
スペンサー「え、だって、……えーと」
ベッキー→キャンディ「……あー、もう! つべこべ言わないで黙って受け取ってよ先生!」
スペンサー「だ、だって、いけないわ。私は教師で貴女は生徒で、私たちは女同士なのよ」
キャンディ「くっだらない。それ以前にアタシたちは、ここで殴り合うような仲じゃん」
スペンサー「で、でも」
キャンディ「いいからそれ食べろ! オロオロすんな! アタシの気持ち受けとめろ、この鈍感教師!」

零子「姉さん見てみて、あれは犬も食わないわよ」
ノーブル「零子、笑顔でさらっと言うのはやめるんだ」
最終更新:2008年04月02日 02:23