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「あ、ワラだ!」
 そう言うのが早いか、パティが積み上げられたワラの山に飛び込んだ。
 ぼふぅっ、と音を立てて、パティの上半身がワラに飲み込まれる。
「あらあら、パティったら。うふふ」
 ロゼさんがいつものように、頬に手を当てて微笑む。撫子も口元に手を当てていた。
 笑っていないのは、私とヴェレッタだけのようだ。

 ……いや、違った。
「どうせなら、みんな交替で休みませんか?」
 どうやらヴェレッタはパティに続きたくてうずうずしていたようだった。
 パティが少しもがいた後で、頭をワラから出してきた。
「いーんじゃない? 交替でさ、一人ずつ、いや、これなら二人でも大丈夫だよ」
 パティのその言葉に、私たちは休憩をすることになった。

 今はヴェレッタと撫子が休んでいる。
 先にヴェレッタがパティの真似をしてワラに飛び込み、続いて撫子も隣に飛び込んだ。
 二人は慣れない樹海探索に、疲れがたまっていたらしい。すぐに寝入ってしまった。
「次はお二人でどーぞ」
 ロゼさんがそう言って、私とパティを抱き寄せた。
「わ、私はこうして座ってるだけで……!」
 ロゼさんの胸の膨らみが、私の頭に当たる。
「蛍ちゃんがよくても、うちのエースはどうかしらね?」
 パティを見ると、「寝ないの?」といった表情で私を見ていた。
私はため息をついた。

「へへっ、またダイブ!」
 パティが再びワラに突っ込む。私は愛刀を傍らに置き、ワラに座り込む。
「宿屋じゃなくても休めるなんてねー」
「はしゃぎすぎだぞ、パティ」
「へへー。……蛍っ!」
「うわっ!」
 パティが私を抱きついてきた。ワラに埋もれる私たち。
 私はキッとパティを睨み付ける。
 何か言ってやろうと思ったが、直後に唇が塞がれてしまった。
「止めろ。すぐそこにみんないるじゃないか……っ!」
「宿屋と変わらないよっ、蛍」
「だから、盛るなと……! ひゃうっ、この、馬鹿……!!」
 ……私はどうやら、休憩できないようだ。

 ちなみに一番ぐっすり眠っていたのは、魔物が来ても起きなかったロゼさんだった。