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「青い空ぁ! 白い雲ぉ! そして、最高の景色ぃ!!」  白衣をひるがえして、女医が叫ぶ。白衣の下は、とてもじゃないが年頃の男の子には見せる事ができないような素敵オトナ水着だ。 「さぁ、泳ぐぞ艦長!!」 「あんた、完全に読者置いてけぼりよね」  女医とは対照的に、かっちりとした軍服にも似た制服に身を包んだ女性がいる。今現在太平洋上に停泊中の、客船兼戦艦「メアリー・セレスト・ツヴァイ」の艦長である。名前はジェシカ=スウィンガー。年齢はそろそろ大台に乗りそうである。  女医の名前はアレッサ=フィルハーモニックオーケストラと言って、偽名っぽいが紛れも無い本名だった。ちなみに学生時代のあだ名は「コンマス」である。 「読者? こんな駄文読む人なんかいるの?」 「いるいる。誰かはいる」 「いいから、艦長も泳ぐのだー」  なんとも無茶苦茶な女である。  ジェシカはルパンダイブしてきたアレッサを渾身の右フックで殴り飛ばす。そのままアレッサはきりもみ回転しながら、海に落ちていった。 「ぶはぁっ! 何すんのよ艦長!」 「存分に泳げ、色馬鹿女!」 「いいもん、さなちゃんか誰か誘うから!!」  さなちゃん、とは、オペレーターの氏家早苗子のことだ。 「氏家を誘うのはいいけど、お化けに連れて行かれないようにね」 「あっ……」  早苗子は、超が付く程の霊媒体質で、高確率で見えてはいけないモノが見えてしまうのだ。  アレッサは途端に泣きそうな表情になり、手足をバタバタと動かして、叫んだ。 「い、やだやだ! 早く引き上げて!」 「大丈夫よ。氏家ここにいないから」 「何だか怖くなってきたの! いいから、いったぁあぃ!!!」 「ちょ、なんなのよ!!」 「足、足攣った、足!」  大きくため息をついて、ジェシカはアレッサを引き上げた。顔面蒼白なアレッサは、一行目の元気はどこへやら、すっかり怯えている。 「あんた幽霊話とか駄目だもんねー」 「お化けなんてないさ、お化けなんて嘘さ!!」 「誰も寝ぼけてないわよ」  ジェシカは裸同然のアレッサにタオルをかけてやる。 「あんた、なんで氏家に構うの? あんたの苦手要素たっぷり詰め込んだ逸材じゃない」 「だって、あのきょぬうを生で拝むチャンスなんだよ!?」 「生とか拝むとか使うな」 「艦長みたいにペタンコはまだいいけど、ありゃあもう芸術品だからね」 「え、えぐれてて悪かったな!!」 「そこまで言ってないでしょ!?」  悲しい言い争い(一方的にジェシカが)をしていると、甲板通路のドアが開いた。話題に上っていた早苗子がやってくる。  芸術品とまで言われたバストは、なんかどこかの女子アナウンサー以上の物体である。ジェシカからしたらエイリアンに寄生されているようだ。 「艦長、ドクタ。どうなさったんですか?」 「ぃよぉっしさなちゃん! ちょうどいいとこに来たわね! さぁ、泳ぐわよ!!」 「あんたは黙ってろ!!」 「その情け容赦ない素敵バストをこの太陽の下に晒してちょうだい! 水着は私が用意するから! ポロリしちゃっても事故だからね! 断じて私ではうごふぇ」  ジェシカの回し蹴りが腹部に入り、アレッサはもんどりうって甲板に一度叩きつけられ、そしてバウンドして海に沈んだ。 「ごめんねー、氏家。毎度毎度あの色ボケが」 「いえ、いいんです。でも……」 「ん? どうかした?」 「ドクタの真下に、兵隊さんがいるから早く引き上げた方いいですよ」 「えっ」  ジェシカはアレッサを見る。心なしか、海面の色が濃くなっているような……。 「た、助けて!!!!!!!」  アレッサは力いっぱい叫んだ。
「青い空ぁ! 白い雲ぉ! そして、最高の景色ぃ!!」  白衣をひるがえして、女医が叫ぶ。白衣の下は、とてもじゃないが年頃の男の子には見せる事ができないような素敵オトナ水着だ。 「さぁ、泳ぐぞ艦長!!」 「あんた、完全に読者置いてけぼりよね」  女医とは対照的に、かっちりとした軍服にも似た制服に身を包んだ女性がいる。今現在太平洋上に停泊中の、客船兼戦艦「メアリー・セレスト・ツヴァイ」の艦長である。名前はジェシカ=スウィンガー。年齢はそろそろ大台に乗りそうである。  女医の名前はアレッサ=フィルハーモニックオーケストラと言って、偽名っぽいが紛れも無い本名だった。ちなみに学生時代のあだ名は「コンマス」である。 「読者? こんな駄文読む人なんかいるの?」 「いるいる。誰かはいる」 「いいから、艦長も泳ぐのだー」  なんとも無茶苦茶な女である。  ジェシカはルパンダイブしてきたアレッサを渾身の右フックで殴り飛ばす。そのままアレッサはきりもみ回転しながら、海に落ちていった。 「ぶはぁっ! 何すんのよ艦長!」 「存分に泳げ、色馬鹿女!」 「いいもん、さなちゃんか誰か誘うから!!」  さなちゃん、とは、オペレーターの氏家早苗子のことだ。 「氏家を誘うのはいいけど、お化けに連れて行かれないようにね」 「あっ……」  早苗子は、超が付く程の霊媒体質で、高確率で見えてはいけないモノが見えてしまうのだ。  アレッサは途端に泣きそうな表情になり、手足をバタバタと動かして、叫んだ。 「い、やだやだ! 早く引き上げて!」 「大丈夫よ。氏家ここにいないから」 「何だか怖くなってきたの! いいから、いったぁあぃ!!!」 「ちょ、なんなのよ!!」 「足、足攣った、足!」  大きくため息をついて、ジェシカはアレッサを引き上げた。顔面蒼白なアレッサは、一行目の元気はどこへやら、すっかり怯えている。 「あんた幽霊話とか駄目だもんねー」 「お化けなんてないさ、お化けなんて嘘さ!!」 「誰も寝ぼけてないわよ」  ジェシカは裸同然のアレッサにタオルをかけてやる。 「あんた、なんで氏家に構うの? あんたの苦手要素たっぷり詰め込んだ逸材じゃない」 「だって、あのきょぬうを生で拝むチャンスなんだよ!?」 「生とか拝むとか使うな」 「艦長みたいにペタンコはまだいいけど、ありゃあもう芸術品だからね」 「え、えぐれてて悪かったな!!」 「そこまで言ってないでしょ!?」  悲しい言い争い(一方的にジェシカが)をしていると、甲板通路のドアが開いた。話題に上っていた早苗子がやってくる。  芸術品とまで言われたバストは、なんかどこかの女子アナウンサー以上の物体である。ジェシカからしたらエイリアンに寄生されているようだ。 「艦長、ドクタ。どうなさったんですか?」 「ぃよぉっしさなちゃん! ちょうどいいとこに来たわね! さぁ、泳ぐわよ!!」 「あんたは黙ってろ!!」 「その情け容赦ない素敵バストをこの太陽の下に晒してちょうだい! 水着は私が用意するから! ポロリしちゃっても事故だからね! 断じて私ではうごふぇ」  ジェシカの回し蹴りが腹部に入り、アレッサはもんどりうって甲板に一度叩きつけられ、そしてバウンドして海に沈んだ。 「ごめんねー、氏家。毎度毎度あの色ボケが」 「いえ、いいんです。でも……」 「ん? どうかした?」 「ドクタの真下に、兵隊さんがいるから早く引き上げた方いいですよ」 「えっ」  ジェシカはアレッサを見る。心なしか、海面の色が濃くなっているような……。 「た、助けて!!!!!!!」  アレッサは力いっぱい叫んだ。

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