「幸せな最前線素敵に無敵」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

幸せな最前線素敵に無敵」(2007/12/31 (月) 22:34:13) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

-[[前へ>全てはこの瞬間のため闘魂こめて全力でサポート]]  双方の部隊が激突してから、まだ数分しか経っていないのに、もう一時間も戦っているように感じる。  可南子の右側から悲鳴が聞こえた。落馬する音が聞こえたのと同時に、剣をその方向に振るう。鈍い感触と共に、今度は男の悲鳴が聞こえた。  長い髪は後頭部でまとめ、兜に何とか治めている。その兜に、凄まじい衝撃が伝わった。  一瞬、可南子は命を落としたと錯覚した。兜の前面が砕ける。  落馬する寸前、鉄砲隊の姿が見えた。そこでようやく、自分が撃たれたことに気づいた。  瞳子の目の前で、可南子が落馬した。 「可南子さんっ!!」  彼女は派手に地面に叩きつけられ、後方に転がっていく。  瞳子は、キレた。  自らの魔力を剣に集め、大きく目と口を開け、雄たけびを上げながら、敵の真ん中に攻め込んだ。  瞳子は、可南子と違って兜をかぶっていない。トレードマークである縦ロールは隠さず、額当てのみとなっていた。  それはきっと、これからもそうであったに違いない。  それまでは、何があろうと、可南子が守ってくれたから。  瞳子たちの部隊まで敵を行かせないよう、可南子が食いとどめていてくれたから。  離れた場所の鉄砲隊が、瞳子に照準を合わせた。  瞬間、敵本隊の群れが崩れた。瞳子に銃弾は飛んでこなかった。  黒い塊に、淡い黄色が広がる。 「あれは」  傷ついた身体を起こしながら、可南子が呟いた。  遥か向こうに見えるのは、『剣聖』と呼ばれる──。 「かかれぇ!!」  剣を振り下ろすと同時に、周囲の兵士が敵軍を殲滅しだした。  不適な微笑みを浮かべる女が、馬から降りる。そして、よく通る声で言う。 「フェティダ自由国が総大将、支倉令! リリアン女王国の助太刀に参上した!!」  可南子が立ち上がる。自分の剣を手にする。  瞳子が剣を構えなおす。勝利を確信する。  令が更に続ける。全ての流れが、止まる。 「リリアンを攻め落とすならば、この支倉令を倒してからにするがいい!!」  再び動き出した流れは、全てが好転に向かっていた。 -[[次へ>もう少しだけこのまま夢の宮薔薇(はな)の嵐]]
-[[前へ>全てはこの瞬間のため闘魂こめて全力でサポート]]  双方の部隊が激突してから、まだ数分しか経っていないのに、もう一時間も戦っているように感じる。  可南子の右側から悲鳴が聞こえた。落馬する音が聞こえたのと同時に、剣をその方向に振るう。鈍い感触と共に、今度は男の悲鳴が聞こえた。  長い髪は後頭部でまとめ、兜に何とか治めている。その兜に、凄まじい衝撃が伝わった。  一瞬、可南子は命を落としたと錯覚した。兜の前面が砕ける。  落馬する寸前、鉄砲隊の姿が見えた。そこでようやく、自分が撃たれたことに気づいた。  瞳子の目の前で、可南子が落馬した。 「可南子さんっ!!」  彼女は派手に地面に叩きつけられ、後方に転がっていく。  瞳子は、キレた。  自らの魔力を剣に集め、大きく目と口を開け、雄たけびを上げながら、敵の真ん中に攻め込んだ。  瞳子は、可南子と違って兜をかぶっていない。トレードマークである縦ロールは隠さず、額当てのみとなっていた。  それはきっと、これからもそうであったに違いない。  それまでは、何があろうと、可南子が守ってくれたから。  瞳子たちの部隊まで敵を行かせないよう、可南子が食いとどめていてくれたから。  離れた場所の鉄砲隊が、瞳子に照準を合わせた。  瞬間、敵本隊の群れが崩れた。瞳子に銃弾は飛んでこなかった。  黒い塊に、淡い黄色が広がる。 「あれは」  傷ついた身体を起こしながら、可南子が呟いた。  遥か向こうに見えるのは、『剣聖』と呼ばれる──。 「かかれぇ!!」  剣を振り下ろすと同時に、周囲の兵士が敵軍を殲滅しだした。  不適な微笑みを浮かべる女が、馬から降りる。そして、よく通る声で言う。 「フェティダ自由国が総大将、支倉令! リリアン女王国の助太刀に参上した!!」  可南子が立ち上がる。自分の剣を手にする。  瞳子が剣を構えなおす。勝利を確信する。  令が更に続ける。全ての流れが、止まる。 「リリアンを攻め落とすならば、この支倉令を倒してからにするがいい!!」  再び動き出した流れは、全てが好転に向かっていた。 -[[次へ>もう少しだけこのまま夢の宮薔薇(はな)の嵐]]

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: