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見極めろ魂四重奏」(2007/12/31 (月) 22:21:00) の最新版変更点

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 瞳子は、体育館のステージ上に現れたセットを眺めながら、悦に入っていた。  舞台のセットはとてもリアルで、演劇部と協力してくれた部活に感謝しなくてはならない。 「どうですか、可南子さん」 「私は演劇はあまり詳しくないからなんとも言えないけど、いいんじゃない?」  可南子さんは台本をペラペラとめくりながら答えた。 「でも、私の椅子を投げるってのはどうなの」 「リアリティがありますわ」 「別にいいけれど」可南子さんは台本の続きを読み出した。  瞳子は可南子さんが視界に入る位置に立ち、セットを再び眺め出す。 「あら」驚きの声。 「どうかしましたの?」 「この舞台、真美さまも出るの?」 「そうですわ。いわば客演、ですわね。演劇部で出るのは私だけです」 「黄薔薇さまも出るのね。ふぅん」 「出たかったですか?」 「まさか。私は出るより見るほうがいいわ。志摩子さまに……あら、桂さままで」 「ご存知ですの?」 「テニス部では有名よ?」そう言いながら、可南子さんは台本のラストの方を読む。  すると再び驚きの声。 「……白薔薇さま、凄い役なのね」 「脚本の担当した方が言うには、普段見れない姿を、との事ですわ」 「いや、これ見たら乃梨子さんが怒りそうよ」 「うーん、でも意外性はありますわ」 「うん、まぁ……ね」 「……やっぱり、出たかったですか?」 「実を言えば、ちょっとだけ」 「ふふっ」 「ところで、瞳子さん」可南子さんは、真面目な顔で瞳子を見た。 「はい?」 「いつになったら、ここから出られるの?」

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