運用テクニック

『異界戦記カオスフレアSC』はゲームである。
ゲームであるから当然、うまいやり方は存在する。このページでは主に運用時に負担を軽減したり、シナリオを面白く展開するための小技やハウスルールに属するものを掘り下げていきたい。


トレーラーおよびハンドアウト

  • 場合によってはシナリオ本編よりも重要なのが、この二つである。どんなシナリオかを正確にPLに伝え、各キャラクターの立ち位置をはっきり提示することができれば、事故が発生する可能性は格段に低下し、より良いセッションが送れる筈だ。
  • カオスフレアの公式シナリオにおいて、もっとも参考に適しているトレーラーは旧版の『イオニアの秘宝』であると思う。このシナリオは、イオニアという土地で発掘されている秘宝と、誘拐された科学者を巡る内容であり、怪しげな人物としてアッシュビー大尉というのが登場する。ところがトレーラーの最後に存在する「宇宙怪獣イオニドン登場」の一文。これによって、アッシュビー大尉がダスクフレアだと勘違いする可能性は激減し、また怪獣が登場することからウルトラマン系列のシナリオだと気づいたPLの緊張は解れ、PL同士の交流の種になる。ある程度のネタバレはするべきなのだ。
  • ハンドアウトに関していえば(あくまでもコレは一例であるが)比較的オーソドックスな例を解説したい。
    • PC1は主人公として、物語のキーパーソンとなる人物(シナリオヒロイン)と関わり、彼女ないし彼の為に戦うという立ち位置。
    • PC2はダスクフレアとの個人的な因縁があり、ダスクフレアを倒すことを目的として行動する。場合によってはシナリオヒロインの友人であったり、PC1の補助を頼まれたりする事も。
    • PC3の場合、ダスクフレアの陰謀に関係する物品――土地であったり、特殊なアイテムであったり――を奪還、破壊する事を誰かに依頼される。所謂、依頼枠の1つ。
    • PC4もまた依頼枠である。此方は事件全体の解決を目的として行動するような立ち位置である事が多い。
    • このように構成しておくことによって、OPにおいて誰がヒロインで、誰がダスクフレアで、何が重要な物品なのかが明確に提示され、またPCが合流する下地が揃うのだ。もちろん、この通りに作る必要性はまったくないが、参考にして頂きたい。

「PC間パス」の取得タイミング

  • 本来のルールでは、PC間パスはプリプレイの時点、つまり実際のセッションを始める前に取得することになっている。しかしこれは「自分との関係性を築く相手が、どんなキャラクターなのか」をよく把握できていない場合、なかなか決められないこともある。
  • そこで発想を転換し、全員分のオープニングフェイズが終わった後で取得する、という方法がある。この場合でもフレアは規定どおりの初期枚数を配布しておくこと。普通はオープニングの間に大まかなそのキャラクターの人となりは判明するため、どんなパスを結ぶか考える際にぐっとやりやすくなるだろう。
    • 特に、事前にみっちりと刷り合わせを行なうことが難しくなりやすいオンラインセッションでは有効な運用法である。

情報収集

  • 意外と活用されないルールであるし、実際、このゲームで最もルール整備の遅れている部分と言える。情報収集のルールを活用するにはいくらかの工夫を要するだろう。
  • 指針として、以下を心がけると良い。一つは、情報収集判定を失敗する/判定しないとクライマックスやエンディングで明白なペナルティを負う事。そのペナルティの内容が事前に明示されている事。そして「全ての情報収集項目について完璧な達成値を出す事」を唯一絶対の正解としない事だ。
    • ペナルティを負う、というのはゲームで情報収集を行う事の意義である。情報収集判定に失敗すると[シナリオフラグ]が成立する、成功すれば災厄系プロミネンスを阻止できる/解除できる、ダスクフレアの所在や正体を知るまではクライマックスフェイズに移行できない、などだ。
      • いくつかの情報収集項目において、《金色の魔法》《星の伝説》《再生の車輪》《都市再建》などを使用できれば判定なしに成功とみなせる、としておくと良いだろう。
    • ペナルティを事前に明示する、というのは、TRPGに限らずゲームデザインの基本である。判定するまで何が起きるかわからない、という状況は基本的に面白くない。プレイヤーの意味不明な行動でシナリオを破綻させたくないなら、プレイヤーが何をするとシナリオが破綻するかを教えて協力を請う必要がある。
      • 例えば、情報収集で得られる情報の一覧と、達成値ごとに得られる効果、情報収集判定に必要な諸条件をチェックボックス付の一覧表にしてプリプレイに配布してしまうのが一つの方法だろう。
    • 全てに成功する事を唯一の正解にしない、というのは、プレイヤーに価値ある決断をさせるための措置である。全てを知らせようとするのではなく、何については知らなくて良いかをプレイヤーに選ばせるのだ。
      • いくつかの情報のうちいずれかを入手すると他の情報収集項目が消えてしまう、ヒロインを救う情報は同時にダスクフレアを強化する、一概には有利とも不利とも断言できない効果(戦場が水とエンゲージする、《絶望の一撃》が《永劫の刹那》2に変化する)、情報収集判定を行うと同時に災厄系プロミネンスを発動させる、などだ。

「クライマックスのボス強化」のフラグ

情報収集は【社会】固定の上に財産点が使用できるため、理想的な目標値の算出がしにくい。
そのため、ボスの強化については別の基本判定を用いるのが好ましい。

42+能力値

ミドルフェイズのラストに判定用の1シーンを設け、(42+【判定をするPCの能力値】)を目標値として設定する方法がある。
この場合何かしらの理由で「女神の祝福」は使えず、一人のPCしか出来ないとする。
《無言のエール》など達成値上昇系特技がある場合はそれに合わせて目標値を上昇させること。

状況の例としては
「爆発する館からかろうじて脱出したシーンプレイヤーのPC、しかし一緒に逃げたはずのPC達は出てこない。
炎が揺れる。館の中から人影が出てくる。君には見覚えのある顔だ。そう、ダスクフレアだ。
奴はこの炎の中でも死んでいなかったのだ。
君を見つけると恐ろしい怒りの表情を浮かべ、襲いかかってくる、危機一髪!
判定に失敗したら1ラウンド目は君だけでこいつと戦うことになる!」
など。

ロールを強要する形になるため、今まで出番のなかった人にさせるとか、逆にPC1にさせると良い。
ファンブルが出たらそれまでだが、こういう肝心な場面でまさか出ることはあるまい。出ることはあるまい。

※目標値についての解説※
目標値については、ファンブルさえ出なければ、何の特技も無しに確実に成功させられる最大の目標値である。
ただしこれはPCが4人で、かつ全員が感情を7つ取得し、その上フレアのスートがそれぞれ各自で取りそろえて、
判定するPCのスートに集中しておらず、また、判定するPCがAを所持していることを想定している。
(つまり「虹色がないからスペードを星詠みや執行者で集めて~」という場合には、聖戦士を判定者にするべきではない。
この判定で重要になるのは「一致していないフレア」である)

GM事情でいってしまえば、「A(20)+3人のA以外の札(15)+2d6の期待値(7)=42」+能力値、
つまりダスクフレア突入前にフレアリセットを前提にした目標値というわけだ。その際、2d6の結果が6以下ならば
Aを切る羽目になり、8以上なら10を残しておけるということになる。

ちなみにフレア全リセットで一番困るのは聖戦士。そのため聖戦士がPC1なら、彼に振らせるのが一応鉄板。
光翼騎士は7枚前後で入る可能性が高いため、それほど困ることはない。

  • いや、甘いぞw
  • とりあえず数字を出すなら根拠も書いておいた方が納得してもらいやすいと思う。
  • 追加しといた。実際にはここまで狙いを明確に表す必要はないので、5の位に合わせて下げていった方がいいと思うんだけどね。
    • この手のイベントはたまにやるのはいいけど、毎回リセットされると逆にストレスたまるからなあ。そもそもフレア回す理由自体がスートのあった手札をためるためだから。
    • もしスートを揃えずにバラバラに溜めていくなら、15枚揃わないことも起こりうるんだし、スートを合わせていくのはこの場合、けして無駄なことじゃないぞ。あとリセットがない場合は、星詠みと執行者は守護騎士のスートだけを集める作業が一番効率的になってしまう。それはそれでストレスが溜まる。
      • 光翼騎士では?wまあそれはそれとして、どちらの意見もあくまでも一例なのでそれが正しいみたいには言わないように。最近荒れ気味だし。どっちもストレスたまる人はたまるしたまらん人はたまらんしね。

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最終更新:2009年01月17日 22:27
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