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ネフィリム
ネフィリム
共通
《ヴァンパイアハンター》
《※アスタファイオス》
《※ハニエル》
《※ハギト》
VIPER
《魔弾の射手》
《カモフラージュテクニック》
《ダイナミックエントリー》
《エクスプロージョンムーヴ》
《※ウォーハウンド》
《ファイア&ムーヴメント》《援護射撃》
《グレネードマスタリー》
コーポレート
《タイムリー》
獣鬼兵
《液化獣鬼兵》
《エレクトロセル》
《エンタングルアーム》
《グラビトロンボール》
《グリゴリ》
《高周波ソード》
《思念波攻撃》
《バイオグロップ》
《重鋼外皮》
《超獣鬼兵》
《融合捕食》
ウォーバード
《ドッグファイト》
《エアロダンサー》
《タンクハンター》
《ベイルアウト》
《ホットスクランブル》
《※エアランドバトル》
《※空の欠片》
アスリート
吸血鬼
《血族:アルテミス》
《血族:イクシオン》
《血族:カテドラル》
《血族:シーシュポス》
《血族:ダナイデス》
《血族:タンタロス》
《血族:ディアブローマ》
《血族:テスカポリトカ》
《血族:フォザン》
《血族:紅血鬼》
《血族:マハーカーラ》
《血族:モルトゥス》
《血族:ヨミ》
《愛欲のロマンス》
《暗黒の魔獣》
《紅の魔弾》
《白く塗りたる墓》
《チェシャキャット》
《※串刺し公》
《※同族喰らい》
《※龍の大公》
《野獣の証明》
《野獣の血筋》
《血族:シーデー》
《血族:ティターニア》
《告死の誘い》《ファイドアウト》
《血族:オセロメー》
《血族:ティテュオス》
《血族:マウェロウル》
《凍てついた心》
《カサノヴァの眼光》
《カリギュラの宴》
《ティベリウスの貪欲》
《ネロの嘆き》
《ジャガーの血肉》
《吹雪の愛撫》
《レブナント創造》
《墓所での再生》
《血族:デスレス》
《血族:リウェイカー》
《屍肉再生》
クライムファイター
《ファイターズシンボル》
《フェイバリットホールド》
《オーバーボディ》
《返し技》
《空中殺法》
《グラウンドファイト》
《地獄のテクニック》
《ジョイントブレーク》
《ストライクダンプ》
《スピアータックル》
《大好物》
《超人ギミック》
《超人物理学》
《デスクラッチ》
《デッドリースラム》
《ナックルパート》
《肉体武具》
《ホイップスープレックス》
《マテマティカバスター》
《夢のツープラトン》
《※業火の心》
《※コレージフォース》
《※正義の覚悟》
探索者
《顕わしの瞳》
《目星》
《異形を狩る者》
《狩人の集い》
《狂気の淵で》
《図書館調査》
《恐怖からの逃走》
《古代の印章》
《ねじくれし反響》
《※永劫の探求》
ネフィリム
共通
《ヴァンパイアハンター》
といえばやはり『吸血鬼ハンターD』。ただしこちらの読みは「バ」ンパイア。
「ヴァ」ンパイアハンターが出る有名作品といえばカプコンの格闘ゲーム『ヴァンパイアハンター』。主人公は『D』をモチーフにした魔物狩り師のドノヴァンである。
やはり元祖としては『吸血鬼ドラキュラ』のヘルシング教授達だろう。
また実際に活躍した(或いは伝承されている)吸血鬼ハンターも幾つか存在する。
クルスニク:白い羊膜を纏って生まれた者で、赤い羊膜を纏って生まれたクドラクという吸血鬼と互角に戦う事が出来る。ただし自分の羊膜を携帯するか、飲み干すかしないと、力を発揮出来ない。
ダンピール:言わずと知れた、吸血鬼と人間との間に生まれたハーフ。吸血鬼として復活した者は、性交の為に愛しい者を襲うのだという。誤解を恐れずに言えば「日光の下でも活動出来るヴァンパイア」である。
ヴェドゴニア:赤い羊膜を纏って生まれた者。恐るべき力を発揮するが、死後に吸血鬼となる運命を背負っている。
ズドゥハチ:白い羊膜を纏って生まれた者。眠っている間に霊魂が身体から抜け出し、霊的存在として吸血鬼と対決する。
またヴァンパイアハンターは人間だけが為る存在ではない。史実におけるダンピールやヴェドゴニア(彼らは人間だが)以外にも、フィクションでは結構色々な種族の者がハンターをやっている。
『ヘルシング』では吸血鬼アーカードが、『吸血殲鬼ヴェドゴニア』ではタイトル通りヴェドゴニアとなってしまった高校生が主人公。映画『ヴァン・ヘルシング』ではコラプサーが吸血鬼ハンターをやっていたりする。また『ウェディングドレスに赤いバラ』では先天性吸血鬼達(吸血鬼が持つとされる弱点を殆ど持たない)が互助組織を組み感染性や凶暴性を持つ後天性吸血鬼達(弱点多数)を狩っている。『トリニティ・ブラッド』の主人公、アベル・ナイトロードは「吸血鬼の血を吸う吸血鬼」であり、これもある種のヴァンパイアハンターか。
『アイ・アム・レジェンド(旧邦題:地球最後の男、吸血鬼)』のラスト(あるいは21世紀に制作された映画版のアナザーエンド)の様に「ハンター」という存在の矛盾や傲慢を批判した作品もあるが。
《※アスタファイオス》
「善」との関係性があるという7人の権力アルコーンの1人で、ハイエナの顔をした者とされる。
《※ハニエル》
「神の栄光」の名という、多数の変名を持つ天使。セフィロトの樹の第7セフィラ・ネツァク(勝利)を守護する天使ともされる。
《※ハギト》
グリモワールで象徴として登場する「オリンピアの天使(精霊)」の1柱で、「金星」を司るという。
VIPER
現用兵器と近代的な個人戦闘術を駆使して単身任務に当る兵士を再現するブランチ。映画『ランボー』シリーズ(特に2以降)や『コマンドー』、ゲーム『メタルギア』シリーズに代表される「大軍相手に一人で渡り合う兵士」のイメージか。
歩行戦車関連は『装甲騎兵ボトムズ』や『ガサラキ』『アーマード・コア』『フロントミッション』など。
両方合わせて『フルメタル・パニック』や『メタルスラッグ』になる。
『魂斗羅』シリーズや『ブルースワット』のような「エイリアンと戦う兵士」も含まれるだろう。
『バイオハザード』『BLACK LAGOON』『暗殺教室』『緋弾のアリア』『デスクリムゾン』『ディノクライシス』『グリザイア』シリーズも相当するかもしれない。
《魔弾の射手》
同名のオペラが存在する。
因みに作品中の「魔弾」は悪魔によって鋳造され、抜群の射撃の腕前と悲劇をもたらす物とされている。
その特徴的なタイトル故に、多くの作品で副題等に使われている。TRPGで言えばメックウォーリアリプレイなど。
『ヘルシング』には向かってくるイギリス空軍を迎撃するドイツ軍人の吸血鬼として登場。
《カモフラージュテクニック》
段ボールなどで即座に身を隠す、といえば『メタルギアソリッド』シリーズの主人公スネークの得意技。
《ダイナミックエントリー》
特殊部隊がテロ制圧などを行なう際に用いる戦術の総称を指す。フラッシュバンなどを用いて、迅速に突入・制圧を行う。ステルスエントリーの対義語。
《エクスプロージョンムーヴ》
爆風と共に移動するというのは一部のFPSであるテクニック「ロケットジャンプ」か。
足元にロケットを撃ち込み、それと同時にジャンプすることで飛距離を大幅に伸ばす。奇襲によく使われる。
《※ウォーハウンド》
戦闘用に特別に訓練された猟犬の事。因みに傭兵部隊の起こすクーデターを扱った『戦争の犬たち』という作品があるが、原題はThe Dogs of Warである。
《ファイア&ムーヴメント》《援護射撃》
一方が銃撃で敵を釘付けにし一方が回りこむという、小隊規模における戦闘の基本とも言える動き。目標に接近するには、攻撃と素早い移動が肝要なのだ。
《グレネードマスタリー》
フレーバーに書かれてる擲弾兵(てきだんへい)とは、近世において結成された現代でいう特殊部隊の地位を持つ精鋭。
初期の導火線が付いている典型的な爆弾は、扱いが難しかったため精鋭しか使えなかった。だが、すぐに廃れいく運命という悲しみを背負ってる。
てか、なんでこれ王国軍人じゃなくVIPERなんだろう。
↑『パイナップルARMY』の影響じゃね?
擲弾兵がエリートというテキストはデザイナー同士の繋がりでおそらくAの魔法陣(ウォードレス編)から。VIPER系の歩行戦車はガンパレの人型戦車のイメージも強いし。
コーポレート
ネフィリムの原典であるともいえる巨大な力“金”を操り、世界を動かすという、いわゆるネフィリムの巨大企業的な部分を担当するブランチ。
サイバーパンク2020、シャドウラン等にも同名のクラスがある。
《タイムリー》
『トーキョーN◎VA』シリーズには、技術屋クラスであるタタラの神業に同名のものが存在する。都合のいいアイテムをひょっこり出す効果も同じである。
獣鬼兵
生体改造を施され、戦闘形態に変身する強化人間を再現するブランチ。『強殖装甲ガイバー』の獣化兵・獣神将が主なイメージソースである。
生体改造されて異形化した兵士が戦場に投入されたり、ドラゴンや宇宙怪獣と戦ったりするのは『羅刹』シリーズから。
特異な例としては『寄生ジョーカー』なんかも良いだろう。
《液化獣鬼兵》
『ガイバー』の獣化兵、ロストナンバーズのダイムが使用する技。自然と同化して拘束するなどして主人公を苦しめた。
《エレクトロセル》
『ガイバー』の超獣化兵エレゲンが、発電細胞を利用した高圧電流攻撃を使用する。
また作中では、獣神将プルクシュタールは天候を操作し、自在に落雷を操った。
或いは『仮面ライダーストロンガー』のストロンガー及び、電波人間タックル。
《エンタングルアーム》
『ガイバー』より獣神将ワフェルダノスの「聖なる臣毛」。
《グラビトロンボール》
『ガイバー』より、ガイバーの武装の一つ、プレッシャー・カノン。
例によって獣神将リヒャルト・ギュオーの重力指弾。
基本的にガイバーと獣化兵は同じ降臨者の「製品」である為、備えている機能も同系統の技術が用いられている。
『羅刹』シリーズより、生体装甲ウダチカおよびズィーガーに搭載された専用武装「股間砲(バイオブリッド)」。
《グリゴリ》
獣化兵の将として君臨するリーダー、獣神将がイメージソース。獣化兵を精神支配によって手足の様に操れる他、自身も強大な戦闘能力を有する。
《高周波ソード》
『ガイバー』より、ガイバーの武装の一つ。高速で振動して接触した物体の分子結合を弱め、あらゆる物質を切り裂く。
超獣化兵ザンクルスも装備していた。
《思念波攻撃》
『ガイバー』で獣神将の使用する思念波が元ネタと思われる。
《バイオグロップ》
生体と融合して一種の鳥もちを精製するのは、『ガイバー』のロストナンバーズ・ソムルムの得意技。
《重鋼外皮》
『羅刹』シリーズの生体装甲スカラベ。
《超獣鬼兵》
『ガイバー』より、超獣化兵。通常の獣化兵を上回る能力を有する。
或いは『仮面ライダー』などに代表される、最新型や、抜きん出た性能を持つ獣鬼兵なんかも、この区分だろう。
《融合捕食》
『ガイバー』より、元損種実験体(ロストナンバーズ)、アプトムの能力。
ウォーバード
史実の空戦、フィクションなら『エリア88』『エースコンバット』等における、実在する戦闘機を操るエースパイロットが主なイメージソース。ファイター形態限定なら『マクロス』シリーズ(特にプラス)も含めて良いかも知れない。
《ドッグファイト》
航空機同士のファイトスタイルの典型。有利なポジションを取り合う機動が、二匹の犬が互いの尻尾を目掛けてぐるぐる回る挙動に似ている事からこの名が付いた。
旧日本軍においては、互いの背後を取り合う機動が漢字の「巴」に似ていた為、巴戦と呼ばれている。
“大空のサムライ”として著名な坂井三郎氏は「航空戦闘は一撃離脱に終始すべきであり、巴戦は極力避けるべき」としながらも、「巴戦の技を習得している事は、心理的に余裕を与えてくれるから、決して軽視すべきではない」と残している。
余談だが、その坂井氏および旧日本軍エースが多用したのが「捻りこみ」である。急上昇し、円軌道の頂点のあたりで操縦桿を横に倒す事で、相手の背後に回り込むというもの。坂井氏はより難度の高い「左捻り込み」を得意としたそうだ。
映画『紅の豚』の主人公、ポルコ・ロッソことマルコ・パゴット大尉の得意技。
《エアロダンサー》
ゲーム『エアロダンシング』。
《タンクハンター》
戦闘機で対地攻撃と言えば、WW2中の戦車撃墜王ハンス・ウルリッヒ・ルーデル。
公式記録だけで500両以上の戦車を撃破し、あのスターリンをして「ソ連人民最大の敵」と言わしめたスーパーエース。戦後にはA-10攻撃機の開発にも協力した。
戦車にとって最も手薄な上面装甲を狙い撃つ事が可能な航空機の存在は脅威であり、WW2ではソ連戦車相手にスツーカが猛威を奮い、ドイツ戦車兵もまた連合軍の“ヤーボ”(攻撃機の意)を忌み嫌った。
《ベイルアウト》
特技名は射出座席とパラシュートを用いた超音速機からの脱出を差すが、射出座席を備えていないレシプロ機でも使用可能なのは言うまでもない。
レシプロ機等で射出座席が無い場合はパラシュートを背負って風防を開け、そのまま飛び降りる事になるが、誤って飛行機の翼やプロペラに巻き込まれて死亡するケースも多かった。これを防ぐ為に背面飛行に移ってから風防を開ける方法が取られるのだが、此方も危険である事に変わりはない。
高度ゼロ/速度ゼロでも使用可能な射出座席が普及した現在でも、「機体を捨てての脱出」は大きなリスクを伴う行為である事に変わりない。脱出装置が無事起動するか、射出~降下中に交戦空域を潜り抜けられるか、着地地点から友軍勢力域まで戻れるか……五体満足で帰還するには運とサバイバル能力の両方を求められる上に、無事生還出来たとしても一度身に染みた撃墜の恐怖を拭う事は難しい。これに打ち勝って再び空に戻れると云うのは、それだけで換え難い素質なのだ。
市街地等の人口密集地への墜落は機体による二次災害を引き起こす可能性が生じる為、パイロットはギリギリまで脱出を踏み止まり、被害の及ばない場所まで機体を運ぶ事が求められる。
2009年1月の「ハドソン川の奇跡」と呼ばれる旅客機の着水は、こういった事例における理想形の一つである。
撃墜されて脱出して負傷しているにも関わらず「休んでいる暇などない!」と言って即座に出撃したり、敵地のど真ん中に脱出して単身で戦線を突破した挙句「休む気になれない」と言って即座に出撃したりする規格外のエース、ハンス・ウルリッヒ・ルーデルなんかもいるが、普通は無理だ。
フィンランドのニルス・カタヤイネンも被弾や事故でよく落ちた。あんまり落ちたので、渾名が付いたのに「ついてない」カタヤイネン。
そこまで酷くは無いが、エーリッヒ・ハルトマンも被撃墜16回である。
一方でベイルアウトに失敗したエースと言えば“アフリカの星”ハンス・ヨアヒム・マルセイユか。
『エースコンバット04』には何度撃墜されても再登場する友軍機・オメガ11が登場し、同『5』では同様に何度も立ち塞がるオブニル/グラーバクの敵エース部隊が登場する。
《ホットスクランブル》
現実のエースの中で著名なのは、やはり(と言うより他に無い)ハンス・ウルリッヒ・ルーデルだろう。脱出し、後方機銃手ともども重傷を負っていながら「休んでいる暇など無い。すぐに出撃だ!」と最前線に取って返した逸話は余りにも有名。
また、現代の航空基地における緊急要員。別名「アラート待機」。出撃命令が出てから5分以内に離陸できなければ責任問題になるほどの厳戒体制で、おおむね3分以内に出撃可能な体制が24時間常に維持されている。
《※エアランドバトル》
冷戦末期に米軍が採用し、湾岸戦争で猛威を振るった戦略。制空権を確保し、攻撃機を用いて敵の前方だけでなく後方にも攻撃を与える。陸と空の連携が無ければ成し遂げれない戦略である。
エースコンバットにおいても、地上の友軍を支援するミッションがあり、「6」ではこの特技のように陸海空に支援が要請できる。
《※空の欠片》
『エースコンバット04』の副題、その名もずばり"shattered skies"(空の欠片)から。
"そのエンブレムを見るだけで敵軍は壊走し、味方の士気は果てしなく高まるだろう"というフレーズは、同作において主人公メビウス1がその圧倒的戦果によって、敵味方を問わず伝説的存在として扱われるからか。
その象徴とも言えるのが作戦中に飛び交う無線。<<メビウス1が来ていると言っておけ!嘘でもいい!>><<くそ、リボン付きの飛行機だ。あいつは死神だ>><<こっちのエースはやつらより速い!交戦を許可する!>>などの名台詞は、演出面でも参考になるだろう。
アスリート
吸血鬼
古今東西、様々なジャンルのあらゆる吸血鬼に関連。とにかく吸血鬼と名の付く物なら、大抵何を拾ってきてもこのクラスの何処かに合致するという幅広さである。特に『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』は本ブランチの重要なイメージソースとなっている。
『天下繚乱RPG』でほぼ同設定のクラス「ヴァンパイア」が登場していたせいか、『サンセットルビー』にて何と多数のミームにまたがる「クロスミームブランチ」と化した。
またこれで除外されたミームによって、「純粋なる龍吸血鬼」や「地球生まれの吸血鬼」だのは(マルチミームでない限り)世界設定上存在しないことが確定した。
「吸血鬼天使はマルチミーム以外ありえない」のは『魔砲使い黒姫』の争怒が吸血人狼化で「死神天使」では無くなったせいか。
《血族:アルテミス》
吸血鬼の天敵である人狼という要素は、『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』の姉妹編『ワーウルフ・ジ・アポカリプス』に登場する人狼族ガルゥ。
吸血鬼ものだと『ドン・ドラキュラ』のドラキュラ伯爵と娘チョコラは「獣化(コウモリ変化)能力を持ち、感染力を持たず自然生殖出来る」吸血鬼であり(生活や体質・弱点は古典的な吸血鬼のものだが)、伯爵の元妻カミーラは狼変身出来る吸血鬼だった。
手塚治虫が『ドン・ドラキュラ』以前に書いた『バンパイヤ』には、獣化能力を持つ人間「バンパイヤ」と変身能力を持つ猫型吸血生物「ウェコ」が登場している。
また民間伝承においても、狼は吸血鬼の使い魔とされる一方、吸血鬼の天敵として扱われている。
これは土葬した死体を狼が掘り起こして食べている場面を目撃した者が伝えたのだろう。逆に朝になって何も無くなった墓を見て「吸血鬼となって蘇ったんだ!」と勘違いされたのだとも思われるが。
テキストにある「《血族:アルテミス》でも使用できる」武器はおそらく、『ワーウルフ・ジ・アポカリプス』に登場するガルゥの武器、「クライヴ」が元ネタと思われる。元来は同族であるガルゥ同士の決闘用の武器であり、ガルゥの弱点である銀で造られている。
《血族:イクシオン》
美と快楽を求める吸血鬼というあたりは『ヴァンパイア・ザ・マスカレード』の12氏族の一つ、トレアドール氏族がモデル。
《血族:カテドラル》
『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』より、これまた元人間の錬金術師の一門であるトレメール氏族。
カテドラルはキリスト教の「大聖堂」の意。
……と、これだけ書くとやや違和感のある名前だが、ソフトウェアの開発方式における「カテドラル方式」からの可能性も。これは、選ばれた開発者だけのグループ内で開発を行い、ある程度まとまった形になるまで外部に公開しない方法を指す(カテドラルの訳から伽藍方式とも呼ばれる)。この血族を「秘儀を伝承する練金術師の一団」と考えれば、大変相応しい名称であると言えるかもしれない。
フリーメーソン・薔薇十字団などに代表される(紳士の社交場としての)秘密結社・魔術結社などを表しているのかも知れない。そうした結社は基本的にキリスト教徒の集まりなので、単なる集会所に何か格好良い呼び方をしたい場合に聖堂(カテドラル)と称するのは中々わかりやすくて都合が良いのだ。
また、こういう秘密結社は基本的に新興宗教サギか、さもなければ反社会的テロリスト集団なのだが、古来より政治家などが(集票マシーン代わりに)名を連ねる権門じみた秘密結社も少なく……少ないが、実在する。そうした秘密結社の上層部は単なるお飾りであって実権力があるわけではないが、メンバー同士で相談したり密約を交わしている状態は外部から見て「陰謀を企てている」以外に形容のしようもない。
TYPE-MOON諸作品においては、魔術や錬金術を極める過程で吸血鬼と化した存在が何人か登場している。
またカイザーが設定監修をした『レンタルマギカ』には《血族:アルテミス》要素も併せ持った吸血(正確には吸精)ルーン魔術師が登場している。
《血族:シーシュポス》
『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』より、吸血鬼になった瞬間から異様に醜悪な姿に変じてしまうノスフェラトゥ氏族。
或いは『Vampire:the Dark age(未訳)』より、Via Humanitatus(人道)。吸血鬼が自我を保つ為に人間だった頃の自分にしがみ付き、吸血鬼としての本性から眼を背け続ける「哲学に欠けた」人生観を指す語である。
《血族:ダナイデス》
名称はギリシア神話で「夫達を皆殺しにした」罪によって冥府に落ちた姉妹から。
《血族:タンタロス》
固有軍団は『HELLSING』のアルカードの切り札「拘束制御術式 第零号開放」からか。
《血族:ディアブローマ》
名称はスペイン語で「悪魔」を意味する「ディアブロ」からか。
《血族:テスカポリトカ》
漫画『JOJOの奇妙な冒険』第二部に登場した柱の男達が元と思われる。
テスカポリトカは“煙を吐く鏡”という意味を持つアステカの神。柱の男の一人目がメキシコで発見されたことも関連性があるか。
また、『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』で身体を変形させる能力を持つといえば、東欧に起源を持つツィミーシ氏族か。
《血族:フォザン》
《血族:紅血鬼》
中国の伝承に登場する吸精鬼「紅娘(ホンニャン)」が元か。
カオスフレアの後に出た『クロス・レガリア』には中国の吸血鬼仙人一族「鬼仙」が登場している。
《血族:マハーカーラ》
マハーカーラは「大いなる暗黒」を意味し、ヒンドゥー教・シヴァ神の一相とされる。漢語圏に伝わって大黒天になり「かつて東方に姿を消した」のくだりはここだと思われる。
《血族:モルトゥス》
ラテン語で「死」「死者」を意味するmortuosから。
『ブレイド・オブ・アルカナ3rd』のキャンペーンシナリオ「サン・オブ・ダークネス」にはモルトゥスと言う名の魔神が登場する。
《血族:ヨミ》
死者と縁の深い吸血鬼というあたりは、『ヴァンパイア・ザ・マスカレード』の姉妹編『キンドレット・オブ・ザ・イースト』に登場する鬼人(クゥアイ・ジン)か。
《愛欲のロマンス》
説明は映画『スペースバンパイア』や、カオスフレア後だが『ソード・ワールド2.0』のリャナンシーからか。
《暗黒の魔獣》
『月姫』のネロ・カオスの能力からか。
《紅の魔弾》
高圧をかけた体液を高速で射出するのは『ジョジョの奇妙な冒険』のディオやストレイツォが用いた「空裂眼刺驚(スペースリパー・スティンギーアイズ)」。
スタンドによる戦闘がメインとなった第三部のDIOは使用せず。
カプコン製作の格闘ゲーム版では必殺技として使用していた。
ちなみに命名したのはスト様の方である。
《白く塗りたる墓》
『新約聖書』の「マタイによる福音書」23章に同名の言葉が登場する。元々はイエス・キリストがファリサイ派を「上辺だけ飾った偽善者」として糾弾する為に用いた言葉である。
“汝らは白く塗りたる墓に似たり。外は美しく見ゆれども、内は死人の骨とさまざまな穢れとにて満つ。”-マタイによる福音書 23章27節
《チェシャキャット》
『不思議の国のアリス』に登場する「チェシャ猫」が元ネタである。
特技の効果は『HELLSING』に登場するシュレディンガー准尉を思わせる。
此方も元ネタは「シュレディンガーの"猫"」。
「シュレディンガーの猫」とは、量子論における思考実験の一種であり、乱暴に言えば「観測されなければ可能性は重なり合う」といった意味合いである。
TRPG的に言えば、ダイスを振らないと判定出来ない。
これを基にして、尻PことSF作家の野尻抱介が「シュレディンガーのパンツ」理論を提唱する。先生仕事しろ。
《※串刺し公》
世界で最も有名な吸血鬼、ドラキュラ伯爵のモデルとなったワラキア公ヴラド3世の異名。侵略者への威圧を目的とし、串刺しにした捕虜の死体を国境線に並べた事から。
因みに、この「串刺し」と言うやり方はオスマン帝国、即ち当時のキリスト教徒にとって最大の怨敵であったムスリムに由来する風習である。ドラキュラに連なる吸血鬼がアンチキリストだの呪われているだのと言われ始めた背景の半分はここにある。
《※同族喰らい》
『ヴァンパイア・ザ・マスカレード』における同族喰らいから。
もっとも『ヴァンパイア・ザ・マスカレード』の世界においてこの行為がタブーとされているのは、決して倫理的な理由からではない。まずヴァンパイアは自身を吸血鬼にした“親”より下級の存在(“世代”と呼ばれる)であり、そしてヴァンパイア達の間においてこの“世代”が覆る事は基本的に無い。つまり下っ端は消滅するまで永遠に、下っ端のままなのである。同族喰らいはこの“世代”を上げる唯一の方法であり、それ故上位のヴァンパイアは自身の地位を保つ為にこれをタブーとしているのである。
《※龍の大公》
ヴラド3世の父は「ドラクル」と呼ばれ、その子供として「龍大公(ドラキュラ)」と呼ばれた。
《野獣の証明》
『ワーウルフ:ジ・アポカリプス』のウェンディゴ族やレッドタロン族、スターゲイザー族の様な、人間の文明(或いは物質文明)を拒絶しているタイプのワーウルフ。
或いは『JOJOの奇妙な冒険』第二部に登場した「柱の男」達の様に、“下等な”人間が生み出した技術などに頼らないタイプの吸血鬼。
名前だけなら森村誠一の『野生の証明』が類似している。
《野獣の血筋》
『ワーウルフ:ジ・アポカリプス』に登場する「狼腹」から。人間ではなく狼として生まれ、その後ワーウルフとして覚醒した人狼を指す。
これに対して人間から生まれたワーウルフは「人腹」と呼ばれる。
更に人狼同士が番って生まれたワーウルフは「忌腹」と呼ばれる。例外無く生殖能力を持たず、更に何らかの奇形を持って生まれて来る為、ワーウルフ同士でつがう事はガルゥにとって最大級の禁忌の一つとされている。
イメージソースとしては、漫画『銀牙 流れ星銀』及び続編『銀牙伝説ウィード』に登場する“言葉を話す犬”達が参考になる。
他には漫画『ONE PIECE』に登場のトニートニー・チョッパーなども。
《血族:シーデー》
万物を陶酔させるほどの美を持つが、それゆえに孤独である、という特徴はTRPG『BEAST BIND ~魔獣の絆~』に登場する淫魔「夢蝕み」を彷彿とさせる。
《血族:ティターニア》
「ティターニア」はシェイクスピアの戯曲の一つ、『真夏の夜の夢』に登場する妖精の女王の名前。
妖精と関係の深い吸血鬼、というと『ヴァンパイア;ザ・マスカレード』のサプリメント『ガイド・トゥ・サバト』で紹介されているキアシド氏族が元であろうか。
あるいはテキストの、「夢の妖精とも呼ばれる」「現世では、病弱で力ない」といった記述から考えるに、『ワールド・オブ・ダークネス』シリーズの一作、『Changeling: the Dreaming』(未訳)のチェンジリング的な要素の方が強いかもしれない。
妖精と縁のある吸血鬼というと、『式神の城』の城島月子の一族、ブルーブラッド。
《告死の誘い》《ファイドアウト》
《血族:シーシュポス》があると、使用回数の制限や代賞が軽減される事を考慮すると、『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』でノスフェラトゥ氏族が主に使っていた「訓え」(ヴァンパイアが使う魔法の様なもの)《隠惑》が元であろうか。
《血族:オセロメー》
「テスカポリトカに生み出された」というテキストの記述、及び同号掲載の特技・アイテムなどから察するに、『JOJOの奇妙な冒険』の石仮面の吸血鬼が元と思われる。
オセロメーはジャガーの姿をしたアステカの神、およびそれをトーテムとして頂く戦士階級の事。
《血族:ティテュオス》
TRPGで言うと『ソード・ワールド』のバンパイア(『~2.0』のヴァンパイアノワール)の再現か。
《血族:マウェロウル》
テキストの記述などから察するに、中国の伝承・古典に登場する妖怪、「飛頭蛮」が元ではないかと思われる。
《凍てついた心》
特技名は『天下繚乱RPG』のクラス「ヴァンパイア」のものから来ている(「ヴァンパイア」自体がカオスフレアの吸血鬼設定を元にしている)。
説明は『ブラックロッド』シリーズの〈ロング・ファング〉か?
《カサノヴァの眼光》
特技名は稀代の色男として名を馳せたイタリア人作家ジャコモ・カサノヴァから。
小説『ブラックロッド』シリーズの吸血鬼はこの特技が常時発動状態になっており、《ティベリウスの貪欲》と効果がリンクしているのは同シリーズの〈ロング・ファング〉がこの状態で獲物を貪っていたからか。
《カリギュラの宴》
効果の元ネタは『HELLSING』でセラス・ヴィクトリアが行った行為や古代宗教における儀式の一つか。
《ティベリウスの貪欲》
《ネロの嘆き》
特技名の由来は古代ローマ帝国の皇帝ネロから(《カリギュラの宴》・《ティベリウスの貪欲》にもネロの前に即位した皇帝の名が入っている)。
「キリスト教弾圧」(この所為で「666」=ネロ説が有力視されている)・「芸術趣味のやりすぎ」・「反乱を起こされて自殺」等から「暴君」・「暗君」とされることが多いが、所々では善政もあり『Fate/EXTRA』・『ヘタリア World☆Stars』では我儘だが愛嬌のある人物として描かれている。
《ジャガーの血肉》
テキストの記述、及び効果から察するに、『JOJOの奇妙な冒険』第二部にて柱の男達が石仮面の吸血鬼を全身を使って吸収し、自身の滋養としていた描写の再現と思われる。
《吹雪の愛撫》
『JOJOの奇妙な冒険』第一部にてDIOが使用した「気化冷凍法」が元と思われる(特技名は『天下繚乱RPG』のクラス「ヴァンパイア」から)。
《レブナント創造》
吸血鬼が吸血により下級の吸血鬼を創り出すのは、元祖『ドラキュラ』をはじめとして数々の吸血鬼物作品でよく見られる描写だが、《血族:オセロメー》でしか使用出来ない点から考慮するに、やはり『JOJOの奇妙な冒険』のDIOのそれが直接的な元ネタと思われる。
《墓所での再生》
《血族:ティテュオス》と合わせて『ソード・ワールド』のバンパイアなどの再現か。
《血族:デスレス》
制作元と専用特技から見て、『ガングレイヴ』のオーグマンとスペリオールがモチーフか。
《血族:リウェイカー》
専用Dパス及び特技と合わせると『ガングレイヴ』のネクロライズ計画がモチーフと思われるが、最近の作品だと『東京喰種』の金木研等の「人造喰種」が元ネタになるか。
《屍肉再生》
これも『ガングレイヴ』のネクロライズ計画から。
クライムファイター
アメリカンコミックのヒーロー/ヴィラン達や『キン肉マン』の超人達に代表される「己の肉体一つを武器に戦う超人」をイメージしたブランチ。無論、後者のイメージソースであるプロレスラーの再現にも適している。
クライムファイターの背景設定はアメリカのコミックヒーロー史に沿っているが、「シンプルな勧善懲悪から複雑多様化の時代へ」と云う流れは日本におけるプロレス史とも重なる。ジャンプからプレイボーイに移行したキン肉マンも少年向けの勧善懲悪から離れた。
因みに「クライムファイター」とは、(超能力者や悪魔等の超常的存在ではない)普通の人間の犯罪者との戦いを主として行っているヒーローを指すアメコミ用語。作品内のパワーバランスをとるためか、大抵は自身も超常能力を持たない通常の人間だったり、持っていたとしても『デアデビル』のソナー能力のように戦闘力の向上には余り寄与しない場合が多い。
DCコミックスでは『バットマン』が、マーベルコミックスでは『デアデビル』や『パニッシャー』等が代表的なクライムファイターである。
また、上記中で「主として」とあるのは、アメコミでは作品間のクロスオーバーが盛んなため、共闘して他作品のヴィランと戦ったり、わざわざ他作品からヴィランが出張してくる場合が多いため。
《ファイターズシンボル》
スーパーマンの『S』、バットマンの『蝙蝠』、ロールシャッハの『マスク』、キン肉マンの『肉』、テリーマンの『☆/米』……等々。様はそれを見ただけでヒーローの名と姿を想起出来る意匠、並びにそれをあしらったコスチューム。
《コスチュームヒーロー》中に防御属性:社会を獲得出来るのは「正体を隠す事で社会的な攻撃から身を護れる」という事だろう。
スパイダーマン、バットマン、ロールシャッハなど。彼らは新聞等で攻撃される機会も多いが、それでもヒーロー活動を継続している。
またナイトオウルII世などは正体を隠していた為、引退後も平穏な生活を送る事が出来た。
もっともカオスフレアの恐ろしい所は「軍隊からの攻撃」「超能力」「発狂するような邪神の姿」も全部纏めてひっくるめて、ヒーローには通用しない、という辺りなのだが。
逆にこの特技単品だと、「中の人がバレている/中の人など居ない」覆面レスラーのマスクのイメージか。その場合、中の人はリバプールで風になったりテムズ川やミズーリ川に身を投げた事になっていたりするので、例え中の人について知っていても言わない触れないのが礼儀。試合中に本名で呼んだりコールするのなんてもっての他、である。
諸事情により直接対決の出来なかったゴジラが襟巻きをつけて「ジラース」と名乗ってウルトラマンと対決した所、ウルトラマンに嬉々として襟巻きを剥がれてしまった事がある。マン兄さん、何やってるんスか。
《フェイバリットホールド》
キン肉マンのキン肉バスター(orドライバー)、アントニオ猪木の卍固め、三沢光晴のタイガードライバー/エメラルドフロウジョン等、「コレを出せば勝負がほぼ決まる」技は概ねここに属する。いわゆる「必殺技」の類。
無論、これが決まらない事で相手の強さを演出するのもアリだ。
そしてインドの山奥に篭ったり崖の上から大岩を投げ落とされたりして修行を重ね、新必殺技を編み出すのだ。
因みにアメコミヒーローの多くは、実のところあまりそんなものを有していなかったりする。日本のヒーローにおいて肉体による必殺技は『仮面ライダー』の「ライダーキック」が初出だろうか?
《オーバーボディ》
『キン肉マン』のネプチューン・キング。読者投稿を元にした二種類のボディの下に、更にビッグ・ザ・武道としてのボディを身に纏っていた。
スクリューキッドによる心臓への攻撃をオーバーボディと引き換えに防いでおり、この特技が1シナリオ1回のダメージ減少効果なのはその為と思われる。
後に『キン肉マンII世』に登場したスカーフェイスこと悪行超人マルスも、当初はコート姿のマフィアを思わせるオーバーボディを使用している。
また初代キン肉マンが再登場した時も、往年の姿を思わせる肉襦袢を着込んでいた。もっとも本領発揮は《アーマーパージ》後だったのだが。
所謂「初登場時と姿どころか体型まで違う!」の解釈ネタとして用いられる事も多い。
元をたどればミル・マスカラスのオーバーマスク。
《返し技》
《空中殺法》
メキシコにおけるプロレスの主流、ルチャ・リブレ。
「背中に羽根が生えている」「重力を感じさせない」とも称される跳躍力を誇るレスラーを多数輩出しており、メキシコにおけるルチャレスラーは正に国民的英雄である。日本でも有名な“千の顔を持つ男”ミル・マスカラスはその代表格だろう。
日本プロレス界においては、タイガーマスクの得意技として有名。これは初代タイガーである佐山聡がメキシコ武者修行時代にルチャ・リブレを学んだ為で、その革新的な戦い方は「四次元プロレス」「四次元殺法」と呼ばれ、日本プロレス界に一大旋風を巻き起こした。
佐山本人は後に総合格闘技路線に傾倒して空中殺法と袂を分かつが、そのスタイルは二代目以降のタイガーマスク、タイガーに影響を受けたジュニアレスラー、そして同じくルチャの流れを汲むウルティモ・ドラゴンやザ・グレート・サスケが立ち上げた闘龍門(現DRAGON GATE)やみちのくプロレスと云ったインディー団体に受け継がれている。
ヒーローの多くが先制攻撃に使うという事は「悪漢に対して高所から飛び掛る」という基本ムーブの再現だろうか?
一時的に飛行状態になれる事もあわせて『スパイダーマン』『デアデビル』『バットマン』などの機動性の高い(しかし実際に飛行出来る訳ではない)ヒーローの再現かもしれない。
《グラウンドファイト》
柔道の寝技やレスリングの押さえ込みなど。大抵は玄人好みの渋い技とされる。
中国武術には地功拳という、地面に自ら倒れ、転がりながら戦う流派があるという。地堂拳、地躺拳とも。
《地獄のテクニック》
『キン肉マン』にてバッファローマンにサタンが乗り移った時は「見せてやるぜ、悪魔のテクニックをな!」と叫んでいた。名前はここからだろう。キン肉マンゼブラもパルテノンによって同じようなことを言う。
その他、ステカセキングの「地獄の交響曲(シンフォニー)」、悪魔将軍の「地獄の断頭台」等、『キン肉マン』に登場する悪行超人の技には「地獄」と付くものが多く存在する。
《ジョイントブレーク》
『ウォッチメン』のロールシャッハ。彼は容赦なくへし折るのだ。その……犯罪者の指を。
技の説明からおそらく『キン肉マンⅡ世』ケビンの「オラップ」が元ネタと思われる。もっとも万太郎の前は折るのではなく腕を引っこ抜いていたが。
猪木やタイガーマスクの腕折りの可能性もある。「これが出来るのでケンカ強い!」というなんだそりゃ理論が昭和期のプロレスでは通用していた。
《ストライクダンプ》
古館伊知郎によるスタン・ハンセンの形容詞『ブレーキの壊れたダンプカー』。彼の必殺技であるウエスタン・ラリアットは、後に数多くのレスラーによって様々なバリエーション技が編み出されている。(アックスボンバー@ハルク・ホーガン、リキ・ラリアット@長州力、稲妻レッグ・ラリアット@木村健悟etc.)
ハンセンはプライベートでは眼鏡が必須な程の極度の近視で、その見境の無いパワーファイトは裸眼だと距離感が掴めず技の手加減が効かなかった為と言われている。
《スピアータックル》
文字通り「槍」のように自ら相手に猛スピードで突っ込んでいくタックル。プロレスにおいてはパワーファイターを自認する選手が必殺の一撃やその布石として用いるパターンが多く、中でも「超人類」ビル・ゴールドバーグの代名詞である。
《大好物》
ダメージ増加に直結する点では海外アニメ『ポパイ』におけるホウレン草が正にそれだろう。
普段は敵役のブルートに全く歯の立たないポパイだが、ホウレン草を食べると途端に超人的な怪力を発揮、ブルートを叩きのめす事が出来る様になる。そのあまりに印象的な姿から、後年幾つもの作品でパロディ・オマージュされた。
ゲーム『パックマン』のパワーエサも同様。因みに同作は当時の日本製ゲームとしては異例のアメリカでの大ヒットを記録している。
『キン肉マン』の牛丼、『II世』のカルビ丼。或いはラーメンマンがCM出演した「男は黙って残酷ラーメン」等。
各キャラクターのテーマソングにおいて、「牛の丸焼き10頭食うぞ」「オラわけもなくいなり寿司が好きなんだ」など、超人たちが大好物を力説するセリフが入っているものが多い。
『ウォッチメン』においては、ロールシャッハが角砂糖を愛好していた事が知られている。あと豆の缶詰。
《超人ギミック》
解説文中の例は主に『キン肉マン』の(敵役となった)超人から。
「圧縮ローラー」…サンシャイン(復活後)
「巨大ミキサー」…ミキサー大帝
「嵐を起こす」…アシュラマン
「目から出る怪光線」…プリズマン
「殺人音楽再生装置」…ステカセキング
「変身能力」…ザ・ニンジャ
これらは攻撃手段であると同時に弱点でもあり、大抵彼らの敗因となっている。対決敗北時のダメージ増加はその点も踏まえているのだろう。
ただし「眼から出る怪光線」と「嵐を起こす」に関しては『X-MEN』よりサイクロプス、ストームのミュータント能力の可能性も高い。
《超人物理学》
『キン肉マン』における、所謂「ゆで理論」。現実の物理法則や計算を度外視した攻撃等が行なわれた際のエクスキューズに用いられる。
有名なのはウォーズマンの理論。「ベアークロー2本で2倍、通常の2倍ジャンプをして2倍、通常の3倍の回転速度で3倍、計100万の12倍で1200万パワー」という、良くわからないパワーアップ理論が飛び出した。……まぁ、ゆでだから。
他にも、劇中のツッコミ所(技を掛けられている超人が何故かセコンドにも居る、生きている筈の超人が死んだ事にされている、地球の自転を逆にしたら時間が巻き戻る、等)も、この範疇で解釈される事が多い。……まぁ、ゆでだから。
地軸逆回転は恋人が死亡した際スーパーマンも実行した……最初からやれよ。
あれは
愛の起こした奇跡
だから!
類似するものとして、日本における「民明書房刊行物」や欧米での「ミスカトニック大学図書館所蔵書籍」、『空想科学読本』による「科学的解説」等。ひっくるめて「マンガ物理学」と呼ばれる。
《デスクラッチ》
嘗てのプロレス団体・UWFに所属していた藤原組長こと藤原喜明。あらゆる体勢から相手の関節を取って極める事から“逆関節の鬼”の異名を持つ。
漫画『プロレス・スターウォーズ』では屈強なレスラー三人相手にほぼ同時に関節技を決め、「俺は指一本でも動けば関節を決められる!」と豪語する藤原組長の雄姿を拝む事が出来る。
また漫画『キン肉マン』からならウォーズマンの必殺技「パロ・スペシャル」がつとに有名であろう。同作の劇中に登場する技の中では比較的分かりやすいかつ、かけやすい技だったため、全国の子供達によって真似された事でも広く知られている。
作家のとまとあきが友人と実際に試したところ、力のかけ方が違うのかちっとも痛くなかったらしい。
この技の由来はイギリスのレスラー、ジョージ・パロの同名の必殺技。……なのだが、ジャンプ連載当時で非常~に忙しかった作者のゆでたまごは電話口で技の概要を聞いただけで絵にしてしまったため、何と掛ける体勢が実際の技とは
前後逆
という結果になってしまった!(前述にもある通り、皮肉にもこちらの方が掛けやすかったりするのだが……)
このため、ウォーズマンのパロ・スペシャルは実在のジョージ・パロの技と併記する際は「リバース・パロ・スペシャル」とも呼ばれる事がある。
後に実際に資料を見たゆで氏は、再び何らかの形でより原型に近い技として描きたいと思っていたそうで、これは『キン肉マンⅡ世』にてケビンマスクの必殺技「ORAP」として実現した。
因みに、この技名の由来は先のジョージ・パロの苗字PAROの逆さ読み。前後逆にしてしまったパロ・スペシャルを元に戻すという意味もあるそうである。
《デッドリースラム》
名称やフレーバーテキスト、「自分も転倒する」効果からロードウォーリアー(アニマル)が得意とし、日本でも佐々木健介が使用していた「パワースラム」がモデルだろう
コーナーポストに上った対戦相手をマットに叩きつける技で「デッドリードライブ」というもの有る
こちらを得意としているのは”ネイチャー・ボーイ”ことリック・フレアー…ただし食らう方で……
どちらもプロレスの基本技といえる「ボディスラム」の派生系だが、このボディスラムですら掛け損ないや受け身の取り損ないで大怪我をしたり、時には選手生命が絶たれる危険な技なのである(2m前後の高さより、背中から叩きつけられる状況を想像してもらいたい)
上記のフレアーも確かな受け身技術の持ち主だからこそ危険な技(デッドリードライブは3m近い高さになる)を受けることができるのだ
《ナックルパート》
基本的に、アメコミヒーローは(特殊能力は別として)徒手空拳で戦う事が多い。
これは銃社会である事と、基本的に「犯罪者であっても殺さない」というルールを彼らが持っているからだと思われる。あと普通に銃より強力な特殊能力を持っている連中もいるし。
あくまで基本的に、である。パニッシャーなど、殺す事を躊躇わないヒーローは銃を所持している事が多い。
このブランチがプロレス成分を多量に包含している事を考え合わせると、アントニオ猪木の代名詞であるそれの可能性も。猪木のナックルパートは「猪木最強の必殺技」と呼ばれる事も有る程で、弓を引くような振りかぶりモーションから放つパートを「ナックルアロー」と称し愛用した。
ナックルパートといえば『テキサスの荒馬』ことテリー・ファンクの、そして彼をモデルとした超人・テリーマンの得意技である。
《肉体武具》
「特殊合金の爪」は『X-MEN』ウルヴァリンの持つアダマンチウム製の爪。
或いは『キン肉マン』ウォーズマンのベアークロー。
「トゲ月のプレス板」は『キン肉マン』のジャンクマン。
多くの格闘技において、膝や肘を用いた攻撃は反則と見なされる。例外がムエタイやプロレスであり、その点ではこれも肉体武具と呼んでも差し支え無いだろう。
前者に関しては映画『マッハ!!!!!!!』の主演トニー・ジャーの膝蹴り、後者に関してはプロレスリング・ノアの故・三沢光晴の試合におけるエルボーの連撃を見れば、その強烈さが御理解頂けると思う。
《ホイップスープレックス》
プロレス技における美技の代名詞とされる反り投げ式の投げ技を「××スープレックス」と呼び、クラッチの仕方や入り方によって実に多彩な呼び名がある。ホイップ(投げっ放し)はその中でも、スープレックスでフォールするのではなく、投げてダメージを与える事に主眼を置いたタイプの総称。
パワーファイター型のプロレスラーがパワー誇示のために使用したり、レスリングを得意とする業師が見せ技として用いたり、使用法は様々。
《マテマティカバスター》
元ネタは実在のルチャドール(プロレスラー)、エル・マテマティコが編み出した複合関節技「ラ・マテマティカ」。この時点では単に締め上げるだけの技であった。
「マテマティカ」は英語のmathematicsと同義で「数学」の意味。エル・マテマティコは「数学仮面」を名乗り、マスクに複数の数字がプリントされたものを被っていた。
「ルチャドーラが編み出した」とあるので、こちらでの開発者はどうやら女性らしい(男子レスラーならルチャドールになる)。
これを垂直落下技にアレンジしたのが『キン肉マン』における最有名技こと「キン肉バスター(別名・五所蹂躙絡み)」であり、解説文の説明や~バスターな名称からこれが最大の元ネタと思われる。
作品中で多数のバリエーションと返し技を生んだ他、ゲーム『鉄拳』『龍虎の拳』等でもマッスルバスター等の名で同様の技が用いられている。
実際のプロレスでは、プロレスリング・ノアのモハメド・ヨネが使用(ゆでたまご公認)。垂直落下では双方にダメージが掛かり過ぎる為「立った状態から尻餅状態で倒れる」形に変更されている。垂直落下で用いた際に対戦相手の記憶を飛ばしてしまったとも語られている辺り、この技の破壊力の高さが伺える。
《夢のツープラトン》
ゲーム『私立ジャスティス学園』における「愛と友情のツープラトン」。
威力が倍以上になるのは、正に前述の《超人物理学》の出番か。マッスルドッキングは本来の威力の何倍にもなると説明され、ラーメンマンは「物理的に可能なのか……」と驚愕していた。
現実のプロレスでも、天山広吉が小島聡との所謂テンコジタッグにおいて「俺達は1+1で2じゃない、1+1で200だ!
10倍だぞ10倍!!
」と発言している。これもまたツープラトン効果なのだろう。或いはゆで理論。
或いはヒーロー同士のタッグ=クロスオーバーの事を示唆している可能性もある。アメコミではクロスオーバーが普通に行われている他、二人組、チームで活動しているヒーローも多い。
有名どころとしてはバットマン&ロビン、スーパーマン&バットマン、スポーン&アンジェラ、ロールシャッハ&ナイトオウル、ティーン・タイタンズ、ファンタスティック・フォー、インクレディブル一家、などなど。
《※業火の心》
『キン肉マン』に登場する「火事場のクソ力」が元ネタだろう。「業火のクソ力」は炎を身にまとう能力であるため、効果とは合わない。
《※コレージフォース》
『キン肉マン』『キン肉マンⅡ世』に登場する「火事場のクソ力」が直接の元ネタだろう。いかなる悪でも打ち倒すとあるが、初代キン肉マンはその力で超人強度さえも無視して超人の神に匹敵するパワーを得る事が出来た。
「無我と寛容」は、KKDと略されるようになった『Ⅱ世』劇中で、主人公の万太郎が完全なクソ力を得るために必要だとされた要素のうちの2つ。
因みに最後の1つが「友情」。
《※正義の覚悟》
「覚悟の量」という特徴的な言い回しは『グラップラー刃牙』の中でアントニオ猪狩が用いたものではないかと思われる。猪狩はあらゆる攻撃に際して瞬時に「覚悟の量」を見定める事で耐え抜くと豪語し「その量を見誤れば地獄いきだ」とも称している。
探索者
『Role&Roll』誌95号に掲載され、『クリムゾンガーネット』で加筆再録されたブランチ。
「探索者」は往年のホラーTRPG『クトゥルフの呼び声』(現『クトゥルフ神話TRPG』)におけるプレイヤーキャラクターの呼称。
テキストに「直接的な戦闘ではなく、調査と探求によって真実にたどり着き、それによって邪悪な計画を阻む」とあるのも、『クトゥルフの呼び声』の実際のプレイ風景とほぼ同様。
「吸血鬼ハンター」もありというとTRPG『ブラッドムーン』のハンターか(これには「狂気」ゲージがあったりする)。
《顕わしの瞳》
TRPG『TORG』のホラー編サプリメント『オーロシュ・ソースブック』に登場した技能「看破」からか。
テキストにある「不可視の存在を可視化し白日の下に引きずり出す魔法の粉」は、おそらくクトゥルフ神話小説の一つ『ダンウィッチの怪』に登場した「イブン・ガズイの粉」(イブン・ガジ、イブン・グハジとも)の事と思われる。
作中では不可視の怪物であったウィルバー・ウェイトリーの弟の姿を現すためにアーミッテッジ教授が製作、使用した。
《目星》
『クトゥルフの呼び声』に登場する技能の一つ「目星」が元と思われる。
ゲーム中でもしばしば多用される技能であり、プレイヤーの間でも「技能の割り振りに迷ったら、とりあえず目星に振っとけ」(意訳)と言われたほど。自動取得なのもおそらくそこからだろう。
《異形を狩る者》
代償でLPが減少するのは、『クトゥルフの呼び声』の「正気度ポイント」のシステムの再現と思われる。
《狩人の集い》
《狂気の淵で》
「恐怖と引き換えに異形の存在の弱点を知る」とのテキストから考慮すると、『クトゥルフの呼び声』の「アイデアロール」が元であろうか。
《図書館調査》
直接の元ネタは『クトゥルフの呼び声』に登場する技能の一つ「図書館」からか。
《恐怖からの逃走》
邪神(≒宇宙怪獣)に対抗するあるいは逃走するために、別のそれに類するものに助力を求めるという辺りは、『永劫の探求』シリーズ(後述)に登場するラバン・シュリュズベリィ教授が元であろうか。
特技の効果も、おそらく作中にて教授がハスターの助力でその下僕であるバイアクヘー(ビヤーキー)を使役。しばしばこれに乗って移動したり、危機を逃れたりした事に基づくと思われる。
また山本弘の小説版『ラプラスの魔』においては、主人公一行が“ラプラスの魔”ことハスターに対抗するためクトゥルフの助力を求めた。
《古代の印章》
クトゥルフ神話作品にしばしば登場する、エルダーサイン(The Elder Sign 旧神の印とも訳される)より。
《ねじくれし反響》
膨大な知識を使って相手を自滅させるというと『とある魔術の禁書目録』でインデックスが使う「強制詠唱(スペルインターセプト)」か。
《※永劫の探求》
オーガスト・ダーレスによるクトゥルフ神話短編シリーズ『永劫の探求』より。
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