小説の写経って面白いですね。

物語の構造というものはほんの数十行を抜粋しても複雑な関係を持って記述され構築されているのに。
作家というものはそれを300ページも続けて構築していく。

プロの作家の脳味噌には驚愕するばかりです。
人間性や人生経験からでてくるものとテクニックの両方が合わさらないと小説という複雑な構築物を組み立てることはきっと不可能なんだろうと思う。

テクニックだけで、全てのセンテンスが他のすべてのセンテンスと直積関係を持つ小説という構造物を組み立てることは人間には不可能な気がします。

前に書いた文章が次の文章の意味を変更し、その次の文章はそれより手前にある文章全ての影響を受ける。
これほど複雑な構築物をテクニックだけで書くことは多分不可能。

作家の人間性、人生経験、会話経験の豊富さから自然に出てくるものが一番土台であるとしか考えられません。

作家というのは多分人間の能力の一番高いところをフル活用している職業なのかも。

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最終更新:2013年07月05日 05:24