作りかけ 子供向け小説



「海洋惑星イルォードの天使軍防衛部隊がそろそろ星や衛星から上がってくる頃だ」
「敵軌道知らせ」

オペレーターが答える。
「いつもどおり、惑星周辺駐留の天使軍防衛部隊は螺旋軌道を描きながら星から上昇」
「惑星近くを通る我が隊を狙い、我が隊の後方へと軸線と速度をあわせてくる模様」
「よし、いつもどおりだな」

地球の戦闘機が、相手の後ろを取るときに近い。
宇宙での戦闘は双方の速度差が大きすぎると、当たらない。
そのために戦闘時は、どちらかの部隊が、速度をあわせてから戦闘が開始される。

双方共に軌道の軸線をあわせ、社交辞令代わりの長距離ビームとミサイルが打ち合わされると戦闘の開始だ。
戦艦から兵士がわらわらと出てくると双方相手の戦艦を狙っての近接戦が展開される。
その時戦闘前戦闘中にと、駆け引きが行われ、いくつかの部隊が散会して相手を包囲したり、囮部隊が突出したりと陣形が展開され華々しい武功が展開される。
戦闘機が後ろを取ってくる相手を交わすように、部隊全体が速度をずらし、相手の陣形の弱いところを狙って部隊を動かす。
一旦近接してしまえば中世の戦闘に近い。


今回の戦闘は常道どおり。
惑星の近くを通る悪魔軍艦隊とそれを迎え撃つ天使軍艦隊。
平凡な将が率いているとなるならこうなるはずだった。
だが今回そろっているのは歴戦の指揮官、手誰の部隊。

別の手を取る。

「少しばかり予定を早めよう。相手が我がほうが軌道上を通るときを狙ってくるなら先を制す」
「相手が螺旋軌道を描きながら星から上昇してくるときを狙う」
「全戦艦につたえろ、我が部隊はこれより敵天使軍の上を取る」
「タイミングあわせろ」
「了解敵軌道計算します」
「艦内伝達、これより我が部隊は迎撃準備中の天使軍に奇襲を掛ける」
「ギガンダム様の乗る艦は戦闘部隊の後方に、遠距離攻撃をお願いしろ」

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最終更新:2010年07月23日 20:55