超電磁サーフボード海面に浮かべたサスペクは海上を滑るように進んでいく。
ヤシノミムシ達の集まっている湾を抜け、大きく手を振って別れを告げ、サーフに乗っけた足を巧みに捌いて群島を駆け抜けていく。





このサーフを使えば船と違い、サンゴや浅瀬を迂回する必要がない。
どんどん直進し、時折島を避けながら次々と島が後ろに流れていく。


気持ちよい風と奇麗な日差しの入る群島。
その景色の中をサーフボードは波飛沫をたて後方には白い気泡が残る。
海上にはサーフボードの描く美しい曲線が引かれていく。




目的地は近場の飛行場。
一人のりの気圏高速機が待機していたはずだ。
サスペクは本部と連絡を取り、飛行場の準備を急がせる。



サスペク専用装備 リングスネークを宇宙でランデブーできるようにも命令しておく。
リングスネークは蛇のようにしなるリングだ。
バラければ多数の敵を相手にし、無数のリングがらせん状に集まれば巨大な竜となり強力な電撃とともに敵を一掃する。
大量に使うため輸送船一隻をチャーターする必要があるが、この武器一つあれば大部隊を相手に回せる。
中々の高級品だが本部は即応してきた、動きがいい。

本部の話では宇宙で悪魔軍艦隊の動きが活発化。
手が足りてない状態らしい。


一部の地上部隊にも収拾がかかっているようだ。
その部隊なのか前進していると、もたもたしながらも錨を上げている船や港に向かう船がちらほら見えてきた。


サスペクは彼らの船の回りを回りながら声をかけ追い抜いていく。


サンゴの混じった青い海の中を直進し、途中にある島の低いところをジャンプで飛び越え群島から海洋へ出た。
ここまで道のりは半分。


海では南国特有の巨大な入道雲が広がっている。
遠方には快晴の中、ところどころ小さな雲が雨を落とし景色はどこまでも見通せる。


その空の中に小さな飛行機の機影が見えた。
近づいてるらしくどんどん大きくなる。
どうやら味方らしい、12英雄ディスガズだ。
飛行機ロボディスガズは天使軍一の快足を誇るロボだ。

大気圏までひとっ飛び、恒星圏のかなたまでが彼のテリトリー。


彼は誰にも真似できない完璧な旋回であっというまにサスペクの横につけると二人は並走しながら会話を始めた。
10センチの狂いも、無駄な加減速もない完璧な軌道合わせである。


ディスガズ「よっ、旦那久しぶり」
サスペク「おーディスガズじゃないか、ポイーン平原攻防戦以来だな」
サスペク「今回はおまえさんも出撃かい?」
ディスガズ「ああ、お前さんがいると心強いからな呼びに来た。どうせ宇宙港までいくんだろ?おれが直接宇宙まで運んでやるよ、気圏高速機が一機あいたと本部に連絡入れ解け」
サスペク「そいつは助かる、それじゃ頼むよ」




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最終更新:2009年07月20日 18:54