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知能検査について思うこと - (2013/08/03 (土) 22:45:27) のソース

知能検査について私は全くの無知なのですが。

一般に広く出回ってる低コストの知能検査について疑問があります。

知能検査の発想は、瞬間的な判断力が正しければよい。
イラストを見てその絵に描かれた状況を正しく判断できるか文章を読んで理解できるかなどの瞬間的な判断力を問う検査です。
これらテストに合格できるような知能があり、この知能を使って的確な判断を積み重ねて行けるなら、現実でも悪くない行動をとることが出来る知能がある。
という発想で作られているような気がするのです。



これは非常に症状の重い知能障害は識別できても軽い人が判別されません。


この欠点がどこにあるのか英語から日本語への機械翻訳に例えてみます。
複数の文から成り立つ文章を考えます。

-各文個々一つ一つを良質に翻訳できれば(瞬間的な判断力はある)、全体の翻訳もきちんとできるというのは上記の知能検査と同じ考え方です。
これでは実際は質の悪い翻訳にしかなりません。

-良質な機械翻訳をおこなうには、一つの文を翻訳するとき、それ以外のすべての文と比較し全体の文脈の中でその文を翻訳する必要があります。

現実的な知能もこの良質な翻訳と同じです。
何かに対処するとき過去に起こったことや必要な作業手順を思い出し(ある人との前日までの会話やその作業をするときの注意点や手順)、それらを勘案し整合性を保ちながら未来のことも予測して行動内容を決定する必要があります。

この前後のことを考えながら行動できる能力が欠落してるかは瞬間的な判断力をチェックするだけの知能テストではうまくいきません。



また仕事では報連相が重要ですが。
自分が経験したことや仕事内容を上手にまとめて報告するには記憶力や連続した活動の中での個々の作業の相対的意味付けが必要となりますが、簡易知能検査ではそれはチェックされていません。
瞬間的な判断(個々の翻訳)ではなく全体の流れの中での意味付け(前後の流れを勘案した翻訳にあたる)する能力が必要でこれをテストできなくては意味がありません。


-1 ある時間の中での活動結果を統合的に意味づけて記憶や意味と関連付ける知能や。
-2 記憶を適宜使いながら(この作業をするにはどんな手順が必要か思い出す等)状況に対処する知能
これらも無視されているのです。


これらが欠如しているタイプの人間の知能障害を知能検査でチェックできません。

これは問題だと思うのですが、なにか低コストの知能検査でこれらをチェックできる方法など世にあるものなのでしょうか?
私は無学なのでよくわからないのです。