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追加予定生物兵器リスト2 - (2010/05/19 (水) 13:24:58) のソース

アイディア製作者 堀江伸一



*万能リンパ節
-分類 近未来生物兵器~恒星間文明 宇宙戦争もの
生物兵器を主力とする宇宙人ユービノスと、銀河にとどろく宇宙海賊集団が険悪な仲になった時、ユービノスに対抗するため海賊が略奪してきた品物。
文字通り人工的に作られたリンパ節であり、これを使用すると幅広い毒やウイルスや寄生虫に対抗できるようになる。


作中、海賊はこれを準備したうえで戦闘に備えた。
主力となる巨大艦内部の空調を更新してウイルスの空気感染を防いで防疫体制を強化する。
艦内白兵戦用の生物兵器に備えて隔壁を強化する。
出来うる限りの準備をほどこしていた。


相手は宇宙一生物兵器に詳しいユービノスである。
用心に越したことはないと準備万端の宇宙海賊ではあった。



宇宙船外壁で繁殖し後に内部に浸透、最後は船をぼろぼろにする宇宙微生物。
このような出鱈目な兵器をユービノスが投入したため、人類的対策は全く意味がなくユービノスの圧勝で戦闘が終わった。



-ユービノスVS宇宙海賊
交戦は以下の通りであったという。
艦隊の交戦距離に入る前に、ユービノス側から微生物入りの超小型弾がショットガンよのように大量にばらまかれた。
この弾は、一つ一つがあまりに小さいのでレーダーに映らない。
弾の誘導は巨大レーダー船で行われ、球自身はこれに従い推進剤を放出して軌道を合わせる。

敵に近付く過程で推進剤がへるため、弾は風船のようにしぼんでいく。
敵に近付いた時に球は気づかれないほどの小ささとなり、弾の中の微生物が宇宙船外壁に取りつき繁殖を始める。
着弾を確認したユービノスは弾の効果が表れるのを待つため撤退。
海賊側は気付かずに勝利に浮かれていたという。



-人工リンパ節について
意味のなかった人工リンパ節であるが、海賊がかき集めたことからもわかるように、一般的なウイルスに対してはその効果は絶大。
ユービノスが常識外れだったのである。


人工リンパ節最大の利点は、リンパ節と同じ組み合わせ方式なので未知のウイルスに対抗できる点となる。
ウイルスが進化した場合、薬では新種に聞かなくなる場合が多い。
人工リンパ節は多少の進化でも効果を失わないことがあげられる。
人工なので、人間がもたない異質な免疫系を組み込めるのが最大の利点となる。

膨大な種類の薬品ストックを用意する必要が無くなり、新種にも強いとなれば宇宙海賊が頼りにしたのもうなずけるアイテムとなる。






-制作経緯
元々は医療用。
21世紀地球で開発されたものが元となっている。
科学の進歩とともに戦場で使われる生物兵器の種類が増えたために戦場でもつかわれるようになる。

地球時点では技術力不足から人間の免疫系を強化する程度の使い方しかできない。
この当時は異質な免疫系の組み込みでなく、数種類の新しい病気に対抗できるようになるだけであった。

初期型は地球で使われたが、安全性と技術力の観点から典型的な数種類のウイルスやガンに対抗することか、リンパ節の量的な強化しかできず、異質な免疫系を組み込むなど夢であった。

対抗できるウイルスの種類を増やすため異質な免疫系を導入しようとすると、人工リンパ節が人体を損なうことがわかったからである。



技術力が向上した宇宙時代では異質な免疫系と共存するための安全性の確保の仕方も解明され、医者の管理の元末端医療でも手軽に多用されるようになっている。
人類が宇宙に進出するとともに未知のウイルスと出会うことが増え、辺境などでは十分な医療を期待することもできないことも普及を後押しした。


一部の惑星では、法律によって薬品代わりに全人口分ストックが用意されたり、遺伝子改造によって生まれた時から人工リンパ節を付与されている場合も多い。

すこしずつ進化し、宇宙時代には人間の免疫系をしのぐほどになっている。



-他の特徴
惑星ごとの派生品がおおいことがあげられる。
これは惑星によってウイルスや生物の組成や構成材料が違い、惑星ごとに違う免疫系が必要なためである。
そのため昆虫並みに種類が多く、さらなる派生として動物用リンパ節や家畜用も存在している。


この人工リンパ節でも間に合わない寄生虫の存在する星もあるが、そのような星では全身を覆う金属繊維服を着用しての活動が義務付けられている。
この場合、皮膚や内蔵を強化したバイオソルジャーや、人間の代わりに戦う生物兵器が多用されることもおおい。




-製造法と使用方法
基本は工場で作られている。
一部の惑星では工場でなく、特殊な植物や動物の中で培養するといった製造法もとられている。
保存性に優れ、輸送は容易。
シップのように体に張ると血管と結合、一度で数カ月の間使用できる。




-派生的な使われ方
地球では動物を救うため、動物用人工リンパ節が開発されたこともある。
基本は絶滅危惧種を病気から守るための対策であるがその他にも応用されている。
人工リンパ節には毒を分解する能力もあるため、公害に弱い種を守るためにも取り付けられた。
有名なところでは、PCB・有機水銀蓄積が起こりやすいイルカの毒抜きなどである。
動物に張り付けられた人工リンパ節は張り付けられた後体と融合し、時間をかけて毒抜きを行い、役目を終えると自然にはがれる。
この時リンパ節の接合部は感染や寄生虫の原因となる可能性がある。
このため計画は慎重に行われ、長期テストや長期追跡が行われた。







-制作経緯と元ネタ
2009/7/1午前
看護の科学社出版 内科系実践的看護マニュアルの注射を扱ったページを読んでいる途中に思いつく。
注射といえば薬→病気ごとに薬を用意するのは大変だような→そういえばリンパ節って幅広い病気に対応できる器官だったな→人工的にリンパ節を強化できたりしたら薬いらないんじゃない?
後は古い医学書に目を通してリンパ節回りの基礎を学習して、後は勢いで設定を書きました。
書いた時にはリンパ節みたいな凄いものを、今の技術で人工的に作れるはずがないと思い込んでました(←馬鹿)

その後、ネットで検索をかけてみると理化学研究所が平成16年に人工リンパ節の作成に成功とのこと。
実在する人工リンパ節に出来ることと出来ないことを調べなおして、丁寧に設定を作りなおしたのが現在の版です。
おまけですが「派生的な使われ方」の生態濃縮に関する部分は学校の教科書にインスパイアされて作成。




宇宙戦闘の部分はたいていのSF作品と同じくリアル性は全くありません。
遅い船でも一秒で数キロですからね、宇宙戦闘なんて真面目に描いたらぜんぜん別物ですよ。