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斬艦ハリセンを手に決めるビギナーズ王国執政、里樹澪。突っ込み女王である。
尚、SW-Mが彼女の改名前の名であり、以下紹介するSSなどで
SW-Mとあるのは里樹澪のことである。

斬艦ハリセン


さて斬艦ハリセンとは一体なんでしょう?
まず誕生の経緯を紹介いたしましょう。
ビギナーズ王国には元々ギャグの国の住人が多く、
ボケ(通称ボケーズ)と
突っ込み(通称ツッコミーズ)
に分かれて日夜チャットや会議でギャグ三昧の日々をすごしていました
そして里樹澪(当時SW-M)さんはツッコミーズの筆頭としてハリセンで容赦ない突込みを入れていましたが、ある日。



白黒のアレ―斬艦ハリセン誕生―


「いや、それにしてもよく無事に帰って来れたねえ」
「うんうん、無事で何よりです」
「ええ、ほっとしました」

その糸目が柔和さを感じさせるニーズホッグが壁に折り紙で作ったわっかのチェーンを吊るしながら言う。
それに答えるはtactyはさみで紙を細く切り、
タルクはちまちまとチェーンを作っていた。

yuzukiさん、この横断幕はここに吊るしましょう」
「おっけーです」

 西條華音とyuzukiが横断幕を広げながら話している。横断幕に書かれた文字はこうであった。

SOUさん、SW-Mさん、帰還おめでとう」

ここはビギナーズ王国の執務室。今この部屋では一同総出で部屋の飾り付けを行なっていた。中央の大きなテーブルには戦争状態であることに配慮したため決して豪華ではなかったがたくさん料理が用意されていた。その様子を見ながらS×Hが口を開く。

「よし、そろそろいいかな。じゃ、藩王と二人を呼んでこようか」
「では私が」

 答えて部屋を出ていくのはひょろっとした手足の生えた大きなコントラバス・・・・・・否、
amurである。
時々首都のジャズバーでバンド仲間と演奏しているという彼は今日のこのささやかなお祝いのため愛用の楽器を背負って来ていた。
置いて行けばいいのに、とはその場の全員の感想であった。


と、いう訳で。

改めて一同が揃い、藩王が口を開く

「では始めようか。みんな既に知っていると思うがこの度、SOUがA71トモエリバーの試験飛行任務を無事終了し、またSW-Mが偵察任務から無事帰還した。これを祝して、ささやかではあるがパーティーを開催する。」

しかし、場の空気は少しぎこちなかった。それを代表するように不安げなタルクが口を開く。

「・・・・・・・しかし、トモエリバーは、本当に完成したと言えるのでしょうか?」

 ・・・・・・トモエリバーの試験飛行では全9機の試作機のうち4号機、5号機は一日目、雨が降る中行なわれた飛行試験でその大空を駆ける勇姿を見せることなく、滑走路で爆発炎上した。翌日の午後には、一日目に地上での稼動実験を行なっていた1号機から3号機が飛行試験に臨んだが、3号機が墜落している。パイロットは全員無事生還したとはいえ、トモエリバーは「火のついた棺桶」の汚名を晴らすことが出来なかったのか・・・・・・?

「そんなことは無い。二度とあいつを棺桶などとは言わせないさ。あいつを飛ばすため歯を食いしばって頑張った奴等のためにも、な。それが俺達ビギナーズの心意気ってものだ。そうだろ、みんな」

 その場に漂う重い空気を払いのけるように口を開く刻生・F・悠也。その言葉に皆がうなずく。藩王も深くうなずき、

「では始めよう。皆存分に楽しんで欲しい」

 かんぱーい!!の声と共に皆めいめいの好きな料理に手を伸ばし始める。
ちなみにグラスの中身はお酒であったりジュースであったり様々である。当然ながら他人に無理やり酒を飲ませようとする輩はいない。

『もったいない!!そんなことするぐらいなら自分で呑む!!』

がこの国の酒飲みの基本スタンスであった。


 さて、しばらくしていい感じに場が盛り上がった頃。

「執政!それにしても、さっきの一言はかっこ良かったです!」
既にいい感じで酒の回っているタルクが言う。
「だろ?俺は決める時はビシッと決める男だからな」
答える執政こと刻生・F・悠也。
「なるほど!じゃ私は決める時にボケる道を究めよう!」
「SOUさん!私が大変だからやめてー!!」

そう言いつつハリセンを振るうSW-Mが、ポニーテールを揺らしながらスパーン!といい音を響かせる。
最近ますますハリセンのキレが鋭くなっていると専らの評判であった。
ハリセンを喰らったSOUは飛んでいく。よく「星になる」と表現されるアレをイメージして欲しい。よく見ると何故かアフロになっていた。

 ・・・・・・いつから仕込んでたんだろう、あのアフロ。

と、皆は思ったがその時、摂政が星になる事に疑問を覚えた者は居なかった。
「慣れ」とは恐ろしいものである。また、実の所、彼女のハリセンはいつもの愛用の品ではなく、また、グリップ辺りに妙な機械がくっついていたのだが、その時は誰も気付かなかった。
その様子を眺めながら刻生・F・悠也は
「フッ、冗談の一つも言えない男は戦場で長生きできないのさ」
一方ニーズホッグは
「うちはツッコミが優秀だからボケが天井知らずだなあ・・・」と苦笑していた。
「もう、ハリセンより釘バットの方がいいんじゃないですか?SWさん」
とさりげなく恐ろしいことを言うのは西條華音である。

「なめるな!俺達のボケはそんなものじゃ止められないぜ」
と刻生・F・悠也。

「大丈夫です。なんならボケる前につっこんで差し上げますよー?」
とSW-M。まさにツッコミの女王の風格であった。

「おお、ボケる前に突っ込む、まさにボケ殺し」
「なら、ボケとツッコミで勝負しますか」
「では私はボケで参加しよう」
「僕はツッコミにします」
「じゃ、私はパンダで」
「私もボケで」
「ふふふ、私のボケの先を行くなど100年早い!!」とは巨大なアフロのSOUである。どうやってこの短い間で戻ってきたのかは誰も知らない。
「じゃ、僕はツッコミでー」
「お、いいぞ、もっとやれ」
「じゃー、私はツッコミで参加しますー」

と耳をパタパタしながら言ったのは「ほわっ」とした雰囲気が特徴のyuzukiである。
一言で場の空気を和ませるその実力は既に我が国随一の癒し系と呼ばれるほどで、だから、ツッコミに向いているかというと微妙ではあったが、この人のクロスチョップツッコミなら受けてもいい、いや、受けたい、ぜひ受けさせてくれ、と一部では人気であった。

全員がほわわーとした雰囲気に包まれていた。しかし、


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?今、誰か変なこと言わなかったか?
自然と全員の視線がそちらに向かう。

そこにいたのは、胴体が白く、手足と胸は黒い
        顔は白く、耳と眼の周りが黒い
        全身が毛皮で覆われた、
どっからどう見てもパンダであった。

『って、なんでパンダがいるんですかー!?』

全員の声がハモる。しかし、その中でただ一人、動く者がいた。
目にも止まらぬその動き。鮮やかに決まるハリセン。そう、SW-Mであった。しかし、

「ふっ、この着ぐるみは突っ込まれれば、突っ込まれるほどに力を増すのだ!」
「その声は・・・・・・
ウィルさん!?」
「ツッコミのあなたが何故!?」
「ツッコミとボケは絶対的なものではないよ、時には入れ替わることもある・・・・・・さあ、どこからでも突っ込んでみるがいい」と右腕を広げ左手は胸に、軽くお辞儀をするWyrd=紘也ことウィルさん。洗練された優雅な動きであった・・・・・・外見以外は。
その背後に何やらゴゴゴゴゴとか効果音が付きそうなオーラが見えるのも気のせいではあるまい。
「くっ・・・・・・」

唯一の武器は封じられた。もはや打つ手は無いのか・・・?
しかし、意外な所からこの鉄壁は崩されることになる。

「かわいいなー」

西條 華音であった。うっとりパンダを眺めていた彼女は言うが速いかパンダに抱きついていたのである。ふかふかの毛皮に顔を埋め、幸せそうである。
動きの止まるパンダ。というか動けない。

その時SW-Mがあることに気付いた。

「あら、あれは・・・・・・」

よく見ると背中にこれでもかというぐらい巨大なチャックがついている。

「簡単なことね、あの着ぐるみを脱がせば万事解決するわ・・・・・・皆手伝って!」

『おー!!』もはやツッコミとボケの対立は消え去っていた。
一匹対残り全員という構図が出来上がっていたのである。

「よし、俺はバイクで突っ込むぜ!」と何故かハードボイルドな刻生。
バイクのエンジンをうならせながらパンダを牽制する。

 ・・・・・・今突っ込んだら西條さんが危ないとか、ていうかパンダも危ないとか、そもそも城の中にバイク持ち込むなとか、突っ込みどころ満載であったがツッコむ人がいないのでスルーである。

ともかく、じたばたするパンダを皆で羽交い絞めにし、背中のチャックを勢いよく下ろした、その瞬間、

「うお!?」
「きゃっ!?」
「うわっ!?」

 開け放たれたチャックから飛び出す一つの影、というか5mぐらい飛び上がった。
(※お城の天井はかなり高いです)

 スタッとまるで着地の衝撃を感じさせずに床に降り立った細身の影は、

「ふっふっふ、この俺にこの漆黒のパンダ姿を使わせるとはなかなかやるな」

全身真っ黒な着ぐるみ?姿であった。よく見ると、額のわずかなスペースに申し訳程度のチャックがついている。

「ふっ、あなたこそ、まさかマトリョーシカ方式でくるとはね。しかもその姿、まさに暗黒のパンダ・・・・・・って、全身真っ黒のどこがパンダだーーー!!」

言うが速いかハリセンを叩き込むSW-M。しかし真っ黒パンダことマトリョーシカパンダことウィルはそれをひらりとかわす。

「ノリツッコミまで使えるとはな。しかし、当たらなければ意味は無い」飽くまで余裕の黒パンダ。
「馬鹿な、普段より着ぐるみのほうが速いとは・・・中身はどうなっているんだ?」
「まさか、これが愛の力だとでもいうのか・・・・・・」
驚愕からその細い目を見開くニーズホッグと割と見当違いなS×H。彼らの言うとおり、ウィルの素早さは尋常ではなかった。
そして皆素早さばかりに気を取られ、あの小さいチャックでどうやって脱ぐんだ、とか、いやいやむしろどうやってあれを着たんだとかいうことは完全スルーであった。

とはいえ、事態はまたも振り出しに戻ったように見えた。しかし、この状況でただ一人、いまだツッコミをあきらめてはいない者がいた。

「・・・・・・眠くなってきたしそろそろ生ぬるいことはやめにしましょう。」

と口を開いたのは既にハリセンを無効化されたはずのSW-Mであった。その手に握られていた「それ」は、その形状をあえて詳しく説明するならば、それは1 枚の薄い板を細く山折りと谷折りを交互にして折り曲げたものの一方を布でぐるぐる巻きにして固定し、反対側は扇状に広げた、一般に「ハリセン」と呼ばれるものである。というか、先ほど摂政のSOUを星にしたものと同じであった。そのハリセンをSW-Mが構える。

「・・・・・・失望したぞ。そのハリセンはさっき効かないと証明したはずだが?」
「ならば、自分の体で試してみなさいっ!」

言い終わらないうちにハリセンを振り下ろすSW-M。尋常ではない彼女の自信に違和感を覚えたウィルがハリセンをかわす、否、判断が遅れ、胸元をかすめ、振り下ろされたそれは・・・・・・あっさり床を切り裂いた。

『ええええええっ!!』一同驚愕。

「馬鹿な、なんだそれは?」焦る黒パンダ。

「ふっ、これこそ私が整備の合間を縫ってI=Dの予備パーツから作り上げた、高周波振動装置内蔵の試作型ハリセン、その名も『斬艦ハリセン』! このハリセンに切れぬものは無し!!」 *1


「ちょっと待て!それハリセンじゃないだろ!」慌てる黒パンダ。

「あー、もしもし?・・・・・・うん、急患なんだけど。・・・・・・そう、ちょっと待ってね」ニーズホッグが携帯端末から顔を離して藩王に尋ねる。

「藩王ー、黒い医者が1億わんわん要求してますけどどうしましょう?」
「無理だな」笑顔で答える藩王。

「あー、もしもし?・・・・・・うん、そう、輸血用血液5Lは用意しといて。あと、ICUの確保も・・・・・・うん、よろしく」パタンと携帯端末を閉じた刻生が口を開く。
「SWさん、適当に切り上げてね~」

「まーどうやって動いてるか気になるし、真っ二つですよねー」なんだか楽しそうなSW-M。
「待て!死ぬ、死ぬから!」後ずさる黒パンダ。
「大丈夫ですよー、ちゃんと着ぐるみだけ斬りますから」既にツッコミではなくなっていた。

「うおおおお・・・・・・!!!!」

 ・・・・・・というタイミングで偶然藩王会議の開催通知が入り、黒パンダことウィルさんは事なきを得たのであった。なお、このマトリョーシカパンダの中がどうなっていたかは現在でも依然として不明のままであるという。ちなみに、Wyrd=紘也が予想外の事態に平常心を失っていなければ、機動力での優位性は全く変化していなかったことから、あるいは別の結果も有り得たかもしれないことを追記しておく。なお、この事件がきっかけでこの「斬艦ハリセン」はビギナーズ王国の新たな特産物として量産に踏み切られることになったのであった。

作:タルクさん


こうして、斬艦ハリセンはビギナーズ王国を混乱に叩き落すボケーズたちを
平定するためその威力を(主に里樹澪さんによって)振るわれるようになりました。
里樹澪さんのハリセン扱いには普段から定評がありましたが、
ハリセンのパワーアップによって更にその鎮圧能力を増したのです。

ちなみに、斬艦ハリセンは国内外で売り出されています。
詳しくはこちら!
※取扱説明書

その突っ込みはI=Dまでも吹き飛ばし
無駄がなく(最終話に登場しています)
次々とボケーズを黙らせて
愛するものを奪うためにも一撃が見舞われます。
そして、斬艦ハリセンはビギナーズ王国の名物となっていったのです。
…むしろ、里樹澪さんが名物になったのかもしれませんが。



斬艦ハリセン の登場するSSはこちら!