【まどか☆マギカ】佐倉杏子は二段アイスカワイイ55本目


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80 名前:†[sage] 投稿日:2011/07/26(火) 00:11:03.71 ID:xI+nKXK20 [1/10]

『あたしのお父さん     3年1組 佐倉杏子

あたしのおうちは教会です。
お父さんは教会でぼくしさんをやっています。
こまった人や、苦しんでいる人を助けるおしごとです。
あたしはお父さんがとってもえらいと思います。
だから、将来あたしもお父さんみたいにやさしい人になりたいです。』
あれは7月の授業参観の日のことだった
周りはあたしと母さんを白い目で見ていた
でも、あたしは作文を最後まで読み続けた
あの日は蝉が五月蝿いわりにはあまり熱くない変な日だった

忌々しげに真新しい建物を見る、学校だ
でも、これはあたしの学校なんかじゃない
学校ってのはもっと楽しくて面白い場所なはずだ
別に来たくて来たわけじゃない
散歩してたらこの学校が目に付いただけだ
あたしの通ってた時はもっと薄汚れていた
ここはあたしと妹をいじめた学校
新興宗教の娘という理由で
いじめられた忌々しい記憶はまだ鮮明に残っている
何も悪い事なんかしてないのに
妹はクラスメイトに無視されたりしたらしい
あたしは陰口を言われたりした
上履きを隠されたりした
ランドセルをゴミ箱に突っ込まれたりもした

耐えかねたあたしは先生に救いを求めた
でもてきとうにあしらわれた
それでも、あたしはしつこく何回も先生に救いを求めた
ある日、先生はぶち切れて「いじめられるお前が悪い」とあたしを突き飛ばした
あたしは怯える妹を庇いながら毎日を耐えるしかなかった
泣きたくても泣けない
ひたすらに唇を噛み締めていじめられる為だけに学校に行った
親父に心配かけさせるわけにはいかなかったから

コメント:

81 名前:†[sage] 投稿日:2011/07/26(火) 00:11:16.48 ID:xI+nKXK20 [2/10]

思い出しただけで吐き気がする
苦しくて、悲しくて、怒りがこみ上げてくる
あたし達をあんな風にいじめた学校は今やピカピカの校舎に
たくさんの遊具を兼ね備えている
生徒達の楽しそうな声が聞こえる
それが余計にいっそう、あたしをイラ立たせる
別に生徒達がむかつくんじゃない
この学校がむかつくんだ
あぁ、焼き払っちまおうか
「杏子!」とあいつがあたしを揺さぶる
冗談だよ、冗談 本気にするなって
でも、こんなこと親父に聞かれたらぶん殴られただろうな・・・
「帰ろう、杏子」とあいつがあたしの手を無理矢理引く
おい、冗談だって言ってるだろ
「さっき、聞いたよ」とあいつ
じゃあ、なんで・・・
「ここは、杏子に相応しい場所じゃない」
なんだよ、それ
「杏子、自分の顔を触ってみなよ」

あたしの顔は濡れていた
雨が降っているわけでもないのに
あぁ、あたし泣いてたのか
その液体の温かさでそのように気付く
なっさけないな、あたし
そう言うとあいつはあたしのことを思いっきり抱きしめた
どうしたんだよ?
「昔のことなんて、思いださなくていい」
      • こいつはあたしの過去を知っているからそう言ったんだろう
「杏子は今、笑ってくれていればそれだけで充分だよ」
そっか
ごめんな、心配かけて

その空はからっと晴れていて
蝉も元気にミンミンと鳴いていた

コメント:

327 名前:†[sage] 投稿日:2011/07/27(水) 00:10:01.82 ID:wj5yg+3v0 [1/14]

あいつがパソコンをいじってる
何をやっているんだろう
ひょいと覗きこんでみる
画面には封筒のようなアイコンってやつが沢山並んでいる
何やってるんだ?
「写真を整理してるんだよ」とあいつ
写真?
「そう、杏子の写真」
あぁ、そういえばけっこう撮られたな
「杏子も見てみる?」とあたしの手にマウスを握らせる
確か左が「くりっく」で右が「右くりっく」だったはずだ
カチカチとマウスを操作して画像を見ていく

海に行った時の写真や遊園地に行った時の写真
夏祭りに出かけた時の写真や花火をした時の写真
あたしってこんな風にまだ笑えたんだ・・・
安心する自分がそこにあった
「ふふっ」とあたしの顔を見て微笑むあいつ
なんだよ?顔にゴミでもついてるか?
「杏子が笑ってると僕も嬉しいから」
そうかい、ならもっと笑ってやろうか
「是非、お願いするよ」

じゃあ、あたしの事笑わせてくれよ
「僕は笑いに疎いんだ」
別にお前に芸を求めてるわけじゃないよ
ただ、あたしを抱きしめてくれればいい
いや、むしろ思いっきり抱きしめてくれよ
「そう、じゃあご好意に甘えさせてもらうよ」
ぎゅーっと抱きしめられた
あたしも負けじと抱きしめ返す
端から見たらすげーくだらないことをしてるように見えるだろうな
いや、実際にくだらないことだしね
でも、あたしは幸せだ

「けっこう汗臭いね」とあいつ
おい、惚れた女に言うことかよ、それ
「悪い意味で言ったんじゃないんだけどな」
そんなら、一緒にシャワーでも浴びようぜ
「一緒に浴びる必要はないと思うけど
僕は汗かいてないし」
じゃあ、こうだ
あいつの首筋をチロチロと舐める
うへぇ、しょっぱいな
なんだかんだ言って汗かいてんじゃねーか
「ひゃふん」と喘ぐあいつ
あたしの唾液がついちまったな
これはもう、一緒に入るしかないよねぇ?
恨めしそうに上目遣いであたしのことをジト目でにらんでくる
あぁ、ゾクゾクしてきた
もっといじめたくなってくる
そしてあたしはあいつを無理矢理押し倒した
一緒に入らないともっとひどいことするぞ?

あいつはあたしから目を背けたけど
まんざらでもない顔をしていた

コメント:

629 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/07/28(木) 00:10:37.22 ID:hOZhibr50 [1/8]

外は夕暮れ
燃え盛る空をカラスがバサバサと飛ぶ
クーラーが涼しいな
今日はあいつとデパートにやって来た
今日の夕飯は外食だ
あいつの料理も好きだけど外食というと何故かウキウキする
家族と来た時もはしゃいでたな、あたし
あの時と似た気持ちだ
あたしはあいつの手を握る
恋人ってのはお互い仲良く手をつなぐもんだもんな
あいつが照れくさそうに微笑む
あたしも微笑み返して強くあいつの手を握る
人の温もりってやっぱ安心するもんだね

ふー、美味かった
今日はハンバーグセットを食べた
二人お揃いのを
あいつの口元についたソースをドラマみたいにペロっと舐め取ってみたら顔を赤くしていた
なんか不思議な気持ちになったよ
ゾクゾクするっていうのか?
まぁ、そんな気持ちになった

そして、今あたし達は公園のベンチに座っている
夜空がきれいだ
あいつもあたしと同じように空を見ている
ちょっとからかってみようかな?
なぁ、とあいつの袖を引っ張る
「何?」とあいつが振り向くと同時にあたしはあいつを押し倒した
そして顔を思いっきり近づけて
チロっとあいつの唇を舐める
「ひゃうん」とマヌケな声を出すあいつ
あぁ・・・すごいゾクゾクしてきた
もっといじめたい・・・!
泣かせたい・・・!
「外だよぉ・・・ここぉ・・・」と今にも泣きそうな声
お前はどんだけあたしをゾクゾクさせれば気が済むんだ!
さらにあたしはあいつの唇を強くキスする
とっても甘い
あたしの舌からあいつの唇に透明な糸がひいている
それは月の光に当てられて宝石のように輝いていた

もっと泣かせてやるよ
もっと愛してやるよ
だから、もっとあたしの前で鳴いてくれ

コメント:

869 名前:†[sage] 投稿日:2011/07/29(金) 00:11:39.42 ID:zip50qOV0 [1/4]

今日は月末の教会の掃除だ
外は嵐がすごいが、今日は前から掃除をすると決めていた日
だから、わざわざ嵐の中やってきたのだ
有言不実行だったら今日のお父さんに合わせる顔がないからね
空がピカッと輝き雷鳴が轟く
「すごい嵐だなー」と面白そうに外を見る杏子
別に怯えた様子はない
流石杏子だなぁと感心する僕なのであった

教会の一室
二段ベッドに勉強付机が二つ
杏子とその妹さんの部屋だろうか
ここはいつも杏子が掃除していたのでここに入るのは初めてなのだ
さて、掃除を始めるとするか
定期的に掃除しているので埃はひどいという程積もっているわけではないが
やはり少々、積もっている
ん?なんだろう?
机の引き出しから紙が下に向かってベロンと垂れている
杏子の0点のテストとかかな
ちょっと見てみようか
僕は引き出しを開き、その紙を取り出す

『真紅の神のヤリ(スカーレット・ロンギヌス)』
そう描かれた文字の下にはなにやら絵が描いてある
棒人間がやりを振り回している絵だ
さらにその下には『神速のほうおうのヤリ(フェニックス・インパクト)』という文字
説明書きとして『ほうおうがはばたくようにヤリを振り回す』とあり
また、変な棒人間がやりを振り回している絵
正直さっきのと何が違うのかわからない
他にも『練獄のダークスピア』とか『聖なる千本突き(ホーリー・ハンドレッド)』とか
煉獄の字は間違ってるし、ハンドレッドは千じゃなくて百だよ・・・
いろいろ突っ込み所が多かった
杏子にもこんな時期があったんだなぁとしみじみ思う
これを描いた頃の杏子を想像するととてもほっこりする
その時!部屋に何者かが入ってきた足音が聞こえた
「オイ!何してんだお前・・・」
後ろに顔を真っ赤にした杏子が立っていた

「掃除してたんじゃねーのかよ」と顔を真っ赤にして叫ぶ杏子
あぁ、今まで杏子がこの部屋だけは自分で掃除するって言ってた理由がわかった
この紙を僕に見られるのが恥ずかしかったんだな・・・
ちょっと、意地悪してみよっか
ごめんごめん、スカーレット・ロンギヌス(笑)の練習をしてたんだ
「なっ!」杏子の顔がさらに赤くなった
「それ返せよっ!」と杏子が飛びついてくる
それをひらりとかわし僕は続ける
今のはフェニックス・インパクト(笑)だね!
ますます杏子の顔が真っ赤になっていく
とうとう、杏子は怒ったようで僕を思いっきり押し倒した
うう・・・意外と痛い
杏子が僕に馬乗り状態になっていた
そして、紙をぶんだくられた
「よくも好き勝手言ってくれたねぇ?」と紙を取り戻した杏子は不敵に笑う
やめて!ホーリー・ハンドレッドだけはやめて!
「その減らず口、使えねーようにしてやんねーとな」

杏子は僕の口を貪った
それはとても甘かったけれど優しくはなかった
すごく、今までにないほどに激しかった
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