【まどか☆マギカ】佐倉杏子はハーフ&ハーフ可愛い82個目

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分からなくても大丈夫だよ杏子ちゃん、きっとすぐに分かるから じゃあ、寝台へ移ろうか杏子ちゃん・・・ 日本には和歌という文化があるが、その中に掛詞というものがあるんだ その掛詞の中に「ぬる」というものがあるのは知っているかな杏子ちゃん? 「ぬる」というのは「寝る」と「濡る」の意味を持っているんだ 「濡る」というのは二人の愛で濡れるということなの つまり二人で寝るって事は二人の愛でびちゃびちゃに濡れるって事だね さて、杏子ちゃん、わたしと杏子ちゃんは今どのような状態でしょう? うん、そうだね、ぬるぬるのびちょびちょだね わたしは杏子ちゃんとの愛の営みで頭の中が真っ白だよ え?杏子ちゃんも同じなの?ふふ、それは嬉しいな そういえば杏子ちゃんはわたしの言った愛の再確認の意味が分からないって言ったね? うん、それでいいんだと思うよ わたしと杏子ちゃんは一緒に寝て、愛し合って、ぬるぬるに濡れて、頭の中が真っ白になったわけだけど、 杏子ちゃんはドイツ語で0をなんて言うか知ってる?Null(ヌル)って言うんだよ 面白いよね、言葉って わたしと杏子ちゃんがぬるぬるになって辿り着いた先が0(Null)なんてさ これって愛の果てには何も存在しないって事なんじゃないかな? つまり、わたしと杏子ちゃんの間に境界が存在しないって事なんだよ! わたしは杏子ちゃんで、杏子ちゃんがわたしなの ふふ、杏子ちゃん、顔真っ赤だよ?そんなに恥かしがらないでもいいよ 杏子ちゃんって寝台の上だといつも乙女さんだね ありゃりゃ、また杏子ちゃんが真っ赤になっちゃった そして、もう一回、もう二回とわたしは杏子ちゃんと一緒になったのでした #comment(noname) *616 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/19(月) 23:07:59.71 ID:irq1ZmL30 [1/3] 「アンタ、信じてるって言ってたじゃないか!この力で、人を幸せにできるって」 錆び付いた心、 音もない世界、何を見てるの? ーーーさやか、アンタは今、何を見てるんだ? 人の為に願って、人間じゃなくなって、魔女になって。 「頼むよ神様、こんな人生だったんだ。せめて一度ぐらい、幸せな夢を見させて」 またねを言える顔を探すよ それを繰り返すだけ ーーーあたしは、また、会いたい、さやかにまた、生き返って欲しい。でもさ、叶いそうもないよ、これ。 気付けばそこには ひとりきりで泣く後ろ姿 ーーーあそこにいる、哀しい魔女。それは、あたしだ。あたしで、さやかだ。さやかは絶望したあたしだ。 「……よう」 「その子を頼む。アタシのバカに付き合わせちまった。足手まといを連れたまま戦わない主義だろ?いいんだよ、それが正解さ」 辛いような、 寂しいような、場所 手を繋いでいたいんだ ーーー正解さ、ここで果てるのも正解だろ? こんな辛い、寂しい場所で一人きりで死ぬ? そんなのあたしが許さない。 手を繋いで、仲良く逝ってやるさ。 「ただ一つだけ、守りたいものを最後まで守り通せばいい」 何度目の気持ちだろう ここにある温もりは ーーーあたしの守りたいもの? そりゃあ、「温もり」さ。 人の為に願って、わざわざそれを失ったんだよ、あたしはさ。 #comment(noname) *617 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/19(月) 23:09:09.23 ID:irq1ZmL30 [2/3] 「ーーーハハハ、何だかなぁ。アタシだって今までずっとそうしてきたはずだったのに」 間違いでも構わない、傍にいること ーーー傍にいること…仕方ねえな、さやかーーー 「行きな。コイツはアタシが引き受ける」 涙の音、ため息の色 確かめる現在地 ーーー青と赤が混じり合う。 紫は、涙の音か?ため息の色か? いや、紫は「死」の色。 …神父の娘にゃ相応しいのかな…分かんねえ。 「心配すんなよさやか。一人ぼっちは…寂しいもんな。いいよ、一緒にいてやるよ。さやか」 冗談みたいな毎日ーーー 見たい、見たい、未来ーーー ーーーそんな毎日無理だからさ、せめて幸せな夢を、見させてくれよ。 願ったっていいだろ?魔法少女ってのは、そんなに救われないものなのか?奇跡と、魔法を叶えてくれよ、頼むよ………神様…………… ーーーーーーーーー最期に。 見えた。会えた。たった一つ、守りたいものに。 彼女は、そう歌っていた。 「ここにいるよ ここにいるよ」 「ーーー帰る場所はここだよ?」 手が、差し伸べられた。 #comment(noname) *625 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/20(火) 00:20:22.80 ID:9TbaCL0U0 [1/4] 12月20日、今日は色々と開いた日だ 1857年には吉田松陰が松下村塾を開講、1904年には日本で初めてデパートが開業された また、トイザらスの日本第一号店が開店した日でもあるらしい 折角だからわたしも何か開いてみようか、たとえば杏子ちゃんとか でも開くものがない、心はもうわたしに開いてくれているし、それ以外は・・・否、言うまい そう言えば今日は宇和島藩の伊達宗城が没した日でもあった 松下村塾に伊達宗城・・・このような観点から見れば幕末関係の事柄の多い日とも言えるか たまには遥か昔に思い馳せるのも好いかもしれない あぁ、杏子ちゃんと一緒に江戸時代にタイムスリップしてみたい わたしと杏子ちゃんは二人で歌でも詠みながら自由気ままに旅をするの 杏子ちゃんは優しい浪人さんって感じかな? まぁ、ともかく杏子ちゃんと一緒に自然の風を感じて日本一周するなんて好いかもしれない 杏子ちゃんと一緒なら道中で朽ち果ててもいいと思うよ これじゃ本当にのざらし紀行になってしまうね でも杏子ちゃんと一緒ならどんな朽ち果て方をしてもかまわない 杏子ちゃんとなら露天神の森で心中だって、わたしにとっては幸せな死となるだろう 幸せ・・・死合わせ・・・常に死と隣合わせの人生でも、杏子ちゃんがいればわたしは幸せだよ 幸せ・・・死逢わせ・・・もし死んだとしても因果の巡り合わせで再びわたし達は転生し、幸せになれるだろう そう考えると死は怖くない、もう何も恐れるものはない なんて事を杏子ちゃんに言ったら間違いなく怒られるだろうね 「命を粗末にするんじゃねぇ」って そんな事を言っても、杏子ちゃんは大切な人の為なら自分の命すら投げ出すだろう だって、杏子ちゃんはそういう人だから、優しすぎる人だから そういえば佐倉惣五郎と言う人物がいたのを思い出した 彼は佐倉藩の圧政で民衆が苦しんでいるという事を将軍に直訴したと言う すると藩の圧政は収まったが、彼は磔にされて亡くなったという 故に彼は義民として知られるようになったと言う 杏子ちゃんは眩しいほどの義の心を持っているね でも、お願いだからわたしを置いて逝ってしまうのはやめてほしい ひとりぼっちになるくらいなら、好きな人と野ざらしになった方がマシだから #comment(noname) *715 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/21(水) 00:19:38.99 ID:9aB/rUA80 [1/3] 12月21日、そろそろクリスマスの準備に取りかからねばなるまい 今日は松本清張の誕生日であり、フィクションだが怪獣ゴモラの発見が報じられた日でもあるらしい 青木ヶ原樹海と言えば自殺の名所というイメージが強いが、それは松本清張の小説『波の塔』の影響という 昔にゲーテの『若きウェルテルの悩み』に影響を受けた青年らが多数自殺してしまった、というようなものか 人の書いた文章に魔性が宿っているようで、少々恐ろしく思ってしまう まぁ、何がどうあれ、自殺という行為はわたしの恋人、杏子ちゃんが最も忌み嫌う行為である テレビで自殺関連のニュースを目にすると杏子ちゃんは決まって顔を歪める 杏子ちゃんの家族は杏子ちゃん一人を残して一家心中、つまり自殺をしてしまったらしい その所為で杏子ちゃんは全て自分が悪いと思い込み、数年苦しみ続けてきたらしい 否、ひょっとしたら今も表情に出さないだけで、心の奥底では苦しみ続けているのかもしれない わたしは杏子ちゃんが苦しんでいるのを見たくないし、それを隠す杏子ちゃんも見たくない 杏子ちゃんにはいつも心の奥底から笑っていてほしいと願う だから、わたしは出きるだけの事を杏子ちゃんにしてあげたいと思う さて、ゴモラと言えばウルトラマンに出てくる怪獣だが、とても可哀そうな怪獣だ この前、杏子ちゃんとDVDを借りて見ていたのだが、変な雰囲気になってしまった 本来子供向けの特撮にああだこうだ言うのは宜しくないが、あれは酷い 特に尻尾を失ったゴモラがそれに気付かずにお尻を振っている場面は何か切なさを感じさせた DVDを見終った後に杏子ちゃんがわたしにある話をしてくれた 杏子ちゃんは沢山の魔女を狩ってきたらしいのだけれど、その中には全く敵意を見せないものもいたらしい 魔女どころか、使い魔すら何もしてこなかったらしく杏子ちゃんは酷く調子が狂ってしまった 槍を構えながら、魔女たちの様子を伺っていたらしいが、何分経っても攻撃してこなかったと言う 結局、杏子ちゃんはその魔女を狩ったらしいが、その時の魔女の悲鳴は何処か胸に突き刺さるものがあったそうだ どうやら杏子ちゃんは一時期、いじめを受けていたらしい 新興宗教の教祖の娘というだけで何もしていないのに嫌がらせ等をされていた 杏子ちゃんは何故自分がいじめられなければならないのか分からなかったという 自分は何も悪い事をしていないのにいじめられる、そんな理不尽が許せなかった それでも杏子ちゃんは問題を起こす事なく、必死に絶え続けていたらしい いじめられていた頃の自分と無抵抗の魔女の姿に重なる部分があったのだろう 杏子ちゃんの経験を聞くと色々考えさせられるものがある それ以上にそこまで過酷な人生を強いられてきた杏子ちゃんが可哀そうでならなかった 多感な時期にいじめを受け、それを耐え、その挙句には家族が心中してしまう でも、わたしが杏子ちゃんに同情すると杏子ちゃんはやめてくれ、という 杏子ちゃんは決まって「あたしは不幸なんかじゃない」と言う 「あんたと出逢えたから、あたしは決して不幸なんかじゃない」と そんな杏子ちゃんを見ていると目頭が熱くなり、わたしは常にこう思わざるを得なくなる 杏子ちゃんを絶対に幸せにして見せる、と #comment(noname) *859 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/22(木) 00:18:28.54 ID:Wut3q+sb0 [1/7] 12月22日、今年は今日が冬至のようだ 今日は第一次伊藤博文内閣が組閣された日であり、労働組合法が公布された年 また、ベートーヴェンが交響曲第5番と第6番をウィーンで初演した日でもあるらしい 交響曲第5番と言えば日本では「運命」という通称で親しまれているが 第6番も「田園」の通称があり、美しい曲だ さて、ベートーヴェンはカトリックではあったが敬虔な信者とは言えなかったようだ どうやら彼は純粋なキリスト教世界より、 ゲーテの『ファウスト』等に見られるキリスト教世界とギリシア的世界の融合に憧れていたらしい しかし、彼が敬虔でないと言われても、彼の生み出した音楽は偉大であり讃えられるべきものだ さて、それに対してわたしの最愛の恋人杏子ちゃん 杏子ちゃんの声はいつもわたしの事を癒してくれる音楽だ わたしは彼女ほどに敬虔な聖女を見た事はない しかし、杏子ちゃんの信仰は異端と罵られたお父さんの教えだ それでも、杏子ちゃんは聖女のようにその信仰を常に抱き続いている そもそも、イエスだって当時のユダヤ人からしてみれば異端だったはずだ 哲学者キルケゴールも自分の信仰を見つけ出し、それをデンマーク教会に異端扱いされた 彼らを見ていると信仰に異端も糞もないのではないかと思ってしまう ベートーヴェンは恐らく自分の中で、自分だけの信仰を持っていたのだろう だからこそ、何年間にも渡って人の心を震わせる音楽を創り出せた 杏子ちゃんもお父さんの信仰を受け継いで、それを自分の信仰として生きてきたのだろう だからこそ、杏子ちゃんは優しくて強くて、慈愛に満ち溢れているんだ そして、わたしも信仰を持っている それは信仰と言うには余りに程遠いかもしれないが、 ただの「愛」という言葉で済ますには余りにも安っぽすぎる 言葉に表すのは難しいが、それは信仰に近い愛なのだ プラトニック・ラブという言葉があるが、それでも表し切れないものなのだ ふと横を見ると杏子ちゃんが気持ち良さそうに眠っている この笑顔に何度救われ、勇気付けられてきたことか さて、クリスマスイブまであと二日だ その日ほど、杏子ちゃんにわたしの信仰を示すに相応しい日はないだろう 全ての感謝と恋慕と敬愛を愛というカタチを以って杏子ちゃんに贈ろう そして、ともに盛大な賛美歌を奏でよう そう誓って、わたしは杏子ちゃんの寝顔にキスをする 絶対に幸せにしてみせるからね、杏子ちゃん #comment(noname) *969 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/23(金) 00:20:49.61 ID:dKgjPbk40 12月23日、今日は国民の祝日の一つ、天皇誕生日だ 因みに天皇の誕生日が祝日となったのは今上天皇が最初で明治天皇、大正天皇の誕生日は祝日ではなかった 稀に勘違いをする人がいるが、この天皇誕生日は昭和天皇の誕生日ではなく、平成天皇の誕生日だ また、今日は極東国際軍事裁判で死刑判決を受けた東条秀樹、板垣征四郎らA級戦犯7名の処刑が執行された日でもある 現在の日本で生きる上で、これらの歴史は知っておいて損はないだろう そんな2011年12月23日にわたしは不思議な夢を見た 科学的に考えて、他人の記憶を夢で見る事などがあろうか? 多分、あれはいつものようにわたしの隣で眠っていた杏子ちゃんの記憶だろう 理性的にその事象を捉えると、それを彼女の記憶と断定していいものかと懐疑の迷宮に陥ってしまうが、 理性的に物事を捉えようとしても、それで物事の真偽が判るというものではない 横光利一の『機械』の主人公も理性的である事に執着し過ぎた所為で、理性的な思考が出来なくなっていた 無理に事象を理性的に捉えようとすると、大切なところが見えなくなって仕舞うという事も少なくない だから、今回はあの夢を全て杏子ちゃんの記憶だとして見る事にしよう そう、多分あれは神様の悪戯なんだ ある少女が、家族とともに団欒をしながらケーキを食べながら笑っていた ケーキの上に乗ったサンタの砂糖菓子を見るに、そのゲーキがクリスマスケーキであるという事が分かった そのケーキを美味しそうに頬張る少女をわたしは知っている わたしの最愛の恋人の杏子ちゃんだった それを見て微笑ましく思っていると、場面が暗転し切り替わる 真っ暗な建物の中である少女が泣き崩れている 彼女のいる場所は砂利や砕けた木片らしきものが散乱しているが、ステンドグラスを見て、そこが教会だと分かった わたしはその少女を知っていた ステンドグラスを通して差し込む寂しい月明かりが赤いチャイナドレスのような服の少女と床に置かれた槍を照らす それは魔法少女でわたしの恋人の杏子ちゃんだった 彼女が啜り泣くその姿は余りに痛々しすぎた わたしは杏子ちゃんの泣いている理由が分かる だから、いっそうその姿を見ているのは耐えられなかった 彼女は小さな声で「ごめんなさい」と言って乱暴に自分の涙を拭い取った そして、床に置かれた槍を持ち上げて、その教会から去って行った 彼女は必死の悲哀の感情を押し殺しているように思えた すると、また、場面が暗転して切り替わる パーカー姿の杏子ちゃんが昼間の教会で佇んでいた その姿は悲哀に満ちたものではなく、何処か穏やかなように見えた 杏子ちゃん「ありがとう、神様」と聖女のように祈った 祈りを終えると今度は何処か遠くを見るような瞳で言った 「今年のクリスマスは此処に恋人を連れてくるよ だからさ、自分勝手な相談かもしんねーけどさ、見守っていてくれよ」 そう言い終えると杏子ちゃんはにこっと笑ってこう言った 「じゃあな、親父、また来るからその時はよろしくな」 杏子ちゃんはそういい残すと晴れたような表情で教会を後にした これがもし神様が見せたものだというなら神様は杏子ちゃんの幸せを願ってくれているって事だろう ならば、わたしが行うべきことはたった一つ 杏子ちゃんに幸せなクリスマスをプレゼントしてあげるって事だ #comment(noname) &br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()

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