僕は普通のまゆ毛が好きです。

昇竜拳のフラストレーション

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昇竜拳のフラストレーション


今日も出ない。昨日も出なかった。
けっしてUNKOが出ないわけではない。
昇竜拳が出ないのだ。


僕が小学校1年生のとき、瞬く間に世界に旋風を巻き起こしたゲーム・・・。そう、ストリートファイター2だ。僕はあれを買ってから12年間、このゲームをプレイしなかった日はない。新作が出ても、格闘ゲームの主流が3Dに流れても、僕はこのゲームをやり続けた。雨の日も風の日も、台風が来ても借金取りが来ても、僕はこのゲームに一途な少年であり続けたかった。

なぜにこうもこのゲームにはまるのか・・・。人は僕に尋ねる。だが、今までこの理由を誰にも話したことはない。

僕には双子の弟がいた。成績優秀で運動神経も抜群、食欲不振、肉体疲労、冷え性。養命酒な弟だった。その弟が初めて親におねだりしたのが何を隠そう薬用養命酒だった。

ある日、父が出勤しようとしていたとき、僕の弟は父に「養命酒を買って帰ってきてくれないと自殺するよ。」と脅しを入れた。父は弟の本気のまなざしに恐怖を抱き、会社帰りにショッピングセンターに寄らざるを得なくなったのだった。父は本気の弟には逆らえないことを知っていたのだ。そしてその夜、父は同僚の誘いにも乗らず、紙袋に入った弟へのプレゼントを持ってまっすぐ家に帰ってきた。そう、その紙袋の中身こそがストリートファイター2だったのだ。

その夜、弟は帰らぬ人となった。

父も帰らぬ人となった。

母も帰らぬ人となった。

祖父はもちをのどに詰まらせて死んだ。

祖母は父の隠し持っていた過激なビデオを発見してショック死した。

もう僕にはスト2しか家族がいない。
無口だけれど静かに闘志を燃やす、リュウ。
明るく陽気に僕を励ましてくれる、ケン。
野性味あふれるジャングルの王者、ブランカ。
秋場所優勝、エドモンド本田。
友達思いのナイスガイ、ガイル少佐。
ムキムキ変態親父、ザンギエフ。
時にはやさしく、時には厳しく。でも過激なあなたが好きです、春麗。
春場所優勝、エドモンド本田。
ボールが友達、大空翼。
お口の恋人、ロッテ。
楽しい時を創る企業BANDAI。
小結降格、エドモンド本田。















だけど今日も昇竜拳は出ない。
→↓┘+Pが僕には入力できない。

でも僕の戦いは続く。「昇竜拳!」と叫びながら雷に打たれて死んだ弟のために・・・。
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