「不幸の手紙がやってきた」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

不幸の手紙がやってきた」(2006/06/07 (水) 08:31:26) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*不幸の手紙がやってきた 不幸の手紙がやってきた。 「同じ手紙を3日以内に30通出さなければ、あなたは不幸になります」 当然のように僕は無視をした。しかし、それ以来、いくつもの不幸が僕に降りかかった。 足の親指の先っぽをトラックに轢かれた。 毎晩のように悪夢にうなされる。 片思いの女の子が僕の親友とつきあっていた。 ショックのあまり、僕は出家した。しかし不幸は終わらなかった。 住職によって「珍念」の名を与えられた。 住職は僕を「ナパチャット・ワンチャイ」と呼んだ。 住職の体は男性だが、心は女性だった。 住職は僕を求めた。 住職と一夜限りの関係を結んだ。 住職が孕んだ。 住職と幸せな家庭を築いた。 住職が芸能界でブレイクした。 住職が脱税で捕まった。   僕は路頭に迷い、アルバイトを始めた。小さな中華料理店で接客を始めた。しかしそれはまた、新たな不幸の始まりだった。 料理長によって「陳念一」の名を与えられた。 料理長は僕を「ナパチャット・ワンチャイ」と呼んだ。 料理長の体は男性だが、心はまぎれもなく女性だった。 料理長が僕に流し目を使います。 料理長が体の一部をこすりつけてきます。 料理長は僕を毎晩誘います。 料理長と一夜限りの関係を結んだ。 料理長が孕んだ。 料理長と幸せな家庭を築いた。 料理長は中華の鉄人だった。 料理長は芸能界で大ブレイクした。 料理長が脱税で捕まった。 僕はまたしても路頭に迷い、マネーの虎に出演した。しかしそれはまた、新たな不幸の始まりだったのである。 虎Aがいきなり僕に牙をむいた。 虎Bは僕に興味を示した。 虎Cは自らの過去を熱く語った。 虎DはAV業界最大手の社長だ。 虎Aは僕に色目を使った。 虎Bは僕だけに片乳を見せた。 虎Cは本番中に出してはならない声を出した。 虎Dは絶頂を迎えた。 虎Aの体は男だが、心はやはり女だった。 虎Bの体は男だが、心はやはり女だった。 虎Cの体は男だが、心はやはり女だった。 虎Dの体は男だが、心はやはり女だった。 吉田A作もまた体は男だが、心は女だった。 虎たちは金を出した。僕と一夜限りの関係を結ぶことを条件に。 虎Dはその地獄絵図をカメラに収めた。その一部始終を見よとばかりに。 ついに僕は孕んだ。 虎たちとA作の僕をめぐる壮絶な争い。 虎Aは虎Bに牙をむいた。 虎Bは虎Cに罵詈雑言を浴びせた。 虎Cは虎Dに斬りかかった。 虎DはA作をグーで殴った。 A作は虎Aを辱めた。 虎たちはいつの間にか、お互いを慰めあっていた。 僕は捨てられた。ゴミクズのように。 後に残ったのは、心にぽっかりと空いた大きな穴と、虎たちの遺産である一人の子供だった。その子供は虎Aに酷似していた。 すべてを失った僕は、今日もひとり街を彷徨う。愛憎に満ちたこの世のすべてから逃げたかった。ただ逃げたかった。辛くて辛くて体が引き裂かれるようだった。 でもやっぱり僕は独りでは生きられません。他の誰かと支えあうことなしに、この人生という長い道程を、まっすぐに歩いていくことはできないのです。 僕の体は男性だ。しかし僕の内側には、まぎれもなく女性の心が潜んでいる。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
記事メニュー
目安箱バナー