「線のなだらかな変異」
あることからあることへ思考が変化する過程にあるどちらともい
えない、どちらにも偏りきれないグレーの様な環境に囲まれ、私た
ちの日常は成り立っている。その変化する変異点はどこにあるの
か。もしくはないのか。
線のいくつもの連続により面でがき、その面の連続によって空間
の奥行きができるようにその変異点は我々の視覚で確実に捉えるこ
とはできない。情報化し、細分化された現代の社会に取り残された
生身の人間は、そこを曖昧に、感覚的に理解することしかできない
のである。
しかしその愛くるしいなだらかな変異を私たちはいつも身近に当
たり前のように見て、無意識に感じている。
最終更新:2010年01月20日 15:44