超級バラエティ研究所別館 大サビ分析(アニソン編)

大サビ分析】カテゴリです。
ここではアニメソング(アニメの他、特撮も対象)における 大サビ について考察しておきます。

大サビ分類

1. 1番か2番の繰り返しパターン

大サビのスタンダードパターンで、1970年代中期の『 魔女っ子メグちゃん 』など東映動画(現:東映アニメーション)作品で結構見られ、70年代後半の『女王陛下のプティアンジェ』OP曲『 アンジェにおまかせ 』あたりから日本アニメーション+葦プロ(現:プロダクション・リード)作品がこの形式を積極的に取り入れ、’79年の『 バトルフィーバーJ 』のレコード発売からがアニソンが今までの2~3コーラスメインだったものが大サビ主流となるターニングポイントになったと思われます。
2番終了後、唐突に1番か2番のサビ繰り返しに展開するものと、Aメロ部分を演奏だけで茶を濁すタイプと、1番→2番のサビを順に繰り返すパターン、Bメロから繰り返すパターンがあります。
ザ★ウルトラマン 』OPや『 恐竜戦隊ジュウレンジャー 』OP、『 超変身コス∞プレイヤー 』OP等では、3番の歌詞を作る余裕のある曲の長さが短いものでありながら、2番終了後はサビ歌詞の繰り返しで済ませる大サビ手法を採っているのも3番の歌詞を作ることを忌避している風潮が歌謡曲の流れをくんだ影響が見られます。
出だしサビのある曲 *1 では、2番終了後に繰り返さないパターンの曲は80年代後半以降かなり少なくなり、暗黙のルールといってもいいほど定着しました。
90年代以降も、大サビの歌詞が1番サビ・2番サビと異なるものにする方式や、Cメロ導入による差別化などを導入が一部のJ-POP寄りタイアップ曲を含めても少なかったためか、このパターンが大多数を占めていました。
J-POP同様、1番か2番の繰り返しパターンが日本人に最も耳に馴染む曲編成と思われます。

1-A. サビの終わりのみ追加するパターン

似たようなパターンで、2番終了後、蛇足的にサビの終わりの部分のみ追加するものもあります。
1970年代後半~80年代に結構多いです。

1-B. 大サビの最後にAメロ繰り返しで締めるパターン

アニソンでAメロの出だしで曲をシメるパターンは『超力戦隊オーレンジャー』の主題歌『 オーレ!オーレンジャー 』が有名で、大サビが1番サビくり返し→1番Aメロ繰り返し→2番Aメロ繰り返し、の順になっています。

1-C. Aメロ或いはBメロが大サビとなるパターン

珍しい例で、『仮面ライダーBLACK』のED『 Long Long ago, 20th Century 』では1番Aメロ繰り返しが、『魔神英雄伝ワタル』のED『 A・chi-A・chiアドベンチャー 』では2番Bメロ繰り返しが大サビとなっています。

備考. 歌詞の空中分解

1番にAメロ歌詞を2回分盛り込む手法は、アニソンでは90年代から増えていると思います。

2. 大サビに該当するBメロ或いはサビの部分の歌詞が1番及び2番と異なるもの

大サビにおけるサビの歌詞が1番・2番の歌詞と異なる、 実質上2コーラス半 になっている曲は、80年代後半から目立ってきております。
代表例は『 アンパンマンのマーチ 』(『それいけ!アンパンマン』OP)や『 残酷な天使のテーゼ 』(『新世紀エヴァンゲリオン』OP)が挙げられます。
『アンパンマンのマーチ』は大サビ箇所を3番の歌詞とする説が多く見られているようです。
特撮では一時期『 宇宙刑事シャイダー 』(1番Bメロ繰り返し→別歌詞大サビ)や『 時空戦士スピルバン 』、『 超電子バイオマン 』などこの形式を取り入れた作品が見られたのですが、00年代に入るまではあまり定着しなかったようです。
近年のギャグ系アニソンがこの手の楽曲形式に適応しているようです。

2-A. サビ歌詞のアレンジ

『科学冒険隊タンサー5』のOP『 タンサー5のテーマ 』の大サビは、サビ歌詞の繰り返しの後、女声コーラスがサビ歌詞を合唱している間にメインボーカルによる異なる歌詞パートがあり、その後にサビ歌詞の繰り返しでフェードアウトする手法が採られ、70年代のアニソンの大サビに多かった1番か2番のサビ歌詞の繰り返しとは異なる一線を画す方法を採っています。

3. 2番終了後にCメロ追加

大サビに入る前に、 Cメロ という1番・2番にないメロディと歌詞が追加される例は、00年代のJ-POPアーティスト系によるタイアップ曲に目立っているようです。
80年代では『 サムライハート 』(『鎧伝サムライトルーパー』後期OP)など稀に見られる程度です。

3.1. 例外パターン

True dream 』(『ブルースワット』OP)では、2番のAメロとサビの間に1番になかったBメロが挿入されるという例外的なパターンがあります。

4. 3番の歌詞カットなどの改竄

リメイクの際に3番の歌詞がカットされた例は、『 キューティーハニー 』が代表例です。
OVA『 新・キューティーハニー 』では2コーラス+大サビ形式に変更され、TVアニメ『 キューティーハニーF 』では2コーラスのみに変更されました。
実写映画『 キューティーハニー 』はオリジナル通りの3コーラス形式が復活しました。
他にも『 魔法使いサリー 』では、オリジナルが3コーラス分(実際は後述に記載)だったものが、2番終了後はCメロ+1番のサビ繰り返しに変更されました。
近年では『 レッツゴー!!ライダーキック 』(『仮面ライダー』前期OP)が映画『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』の主題歌『 Let’s Go Riderkick 2011 』としてリメイクされた際、原曲にあった3番の歌詞がカットされ、2コーラス+大サビ形式に変更されました。
なお、『 ゲゲゲの鬼太郎 』や『 ヤッターマンの歌 』ではリメイクで次々とカヴァーされても歌詞の改竄があまり見られないこともあります。

従来通りの展開の楽曲

70年代後半までアニメソングの主流だった2番或いは3番(及びそれ以上)ちょうどに終わる、つまり、1番からずっと、Aメロ(及び、Aメロ前に出だしサビが入るもの含む)→Bメロ→サビ、で展開する単調な楽曲がこれに分類します。
デビルマンのうた 』では2番終了後に1番の歌詞を繰り返したり、『 魔法使いサリー 』では2番終了後に2番の歌詞を繰り返したり、3コーラスにする形式を取る例があります。
平成になっても、『 怪盗きらめきマンの歌 』や『 炎神ファーストラップ 』(『炎神戦隊ゴーオンジャー』ED)など、アニソンらしい3コーラス形式の曲が1年単位ではわずかながら見られるようになり、『 Reckless fire 』(『スクライド』OP)や『 スーパー戦隊ヒーローゲッター 』(『海賊戦隊ゴーカイジャー』ED)など、回に合わせて各コーラスのいずれかを流す形式 *2 を取っています。

番外. 歌詞の3番以降及び3番開始前にCメロ或いは大サビが導入される曲

稀少パターンで、一般歌謡曲同様、あまり見られないもので、この形式の歌詞を探すのは難しいです。
ジャングル黒べえ 』や『 ケロッ!とマーチ 』(『ケロロ軍曹』OP)は、3番開始前にCメロが導入された稀有な曲です。