Twitterの翻訳者になろう!
Twitter Translation Centerが2017-11-30に閉鎖されることが公式から発表されました。
新規ログインは2017-11-01に停止されています。
以降の記載は閉鎖後は無意味になりますが、記念に残しておきます。
注意事項
- 以降のリンクはTwitter翻訳者としてログインしていない場合、ページが表示されない可能性があります
- "approve"は「承認する」や「賛成する」といった意味ですが、実情を鑑みて「採用する」と訳しています
- モデレータ周りの事情は情報が公開されていないため推測です
- このページを読んでも小説家にはなれません
用語集
語句 |
訳 |
意味 |
略称 |
Twitter Translation Center |
Twitter翻訳センター |
Twitter翻訳センター |
TTC |
translations |
翻訳した数 |
自分が翻訳した数 |
- |
approved translations |
翻訳が採用された数 |
自分の翻訳が採用された数 |
- |
votes |
投票した数 |
自分が投票した数 |
- |
approved votes |
投票が採用された数 |
投票した翻訳が採用された数 |
- |
votes for |
投票された数 |
自分の翻訳に他のメンバーが投票した数 |
- |
phrase |
フレーズ |
一度に翻訳する文章のかたまり |
- |
karma points |
カルマポイント |
翻訳または投票が採用された際に増えるポイント |
KP |
lifetime karma points |
累計カルマポイント |
これまでに獲得したカルマポイントの累計 |
- |
badge karma points |
バッジカルマポイント |
翻訳者バッジの獲得に必要なカルマポイント |
- |
translator badge |
翻訳者バッジ |
300KP獲得するとプロフィールに表示される地球儀マーク(例) |
- |
moderator |
モデレータ |
各言語のコミュニティの管理とフレーズを採用する権限を持つ翻訳者 |
- |
はじめに
翻訳|About(Twitter翻訳センターについて)より。
Twitterにはボランティアの翻訳者コミュニティが存在し、Twitter翻訳センターで英語から各言語への翻訳を行っている。コミュニティには誰でも参加でき、一定の功績を残せばプロフィールに翻訳者バッジを表示できるなどの特典がある(あくまでバッジはオマケ機能であり、メインは翻訳であることをお忘れなく)。
ここでは翻訳者として参加する方法や翻訳のシステムについて解説する。
なお、Twitter翻訳センターは極めて真面目なプロジェクトである。ふざける余地は一切なく、モデレータによって一発退場させられることもあるので注意。
翻訳作業フロー
最初に準備フェイズを行い、以降は翻訳・投票フェイズと復習フェイズを繰り返す。採用フェイズはTwitter社もしくはモデレータが行う。
準備 → 翻訳・投票 → (採用) → 復習 →
翻訳・投票 → (採用) → 復習 → ……
準備フェイズ
翻訳者としての登録から基礎の学習までを行う。レッスンはすべてクリアし理解しておかないと翻訳はまず採用されない。
- Translation Centerにログインして翻訳者として登録する
- Translation Agreementを読み同意する(利用規約と翻訳における契約も参照)
- About the Twitter Translation Centerを読み理解する(禁止事項と罰則も参照)
- LearnのLessonsをすべてクリアする
翻訳・投票フェイズ
未翻訳フレーズが発生した場合に行う。未翻訳フレーズを翻訳するか、翻訳済フレーズに投票する。
- Translateに未翻訳フレーズがあるか確認する("phrases to-do"が1以上なら未翻訳あり)
- 未翻訳フレーズがあるカテゴリを選択する
- 未翻訳フレーズを翻訳するか翻訳済フレーズに投票する
- 未翻訳フレーズが無くなるまで繰り返す
(採用フェイズ)
翻訳済フレーズが発生した場合にTwitter社もしくはモデレータが行う。翻訳者が行う作業はない。
- 翻訳済フレーズのうち1つを採用する
復習フェイズ
翻訳済フレーズが採用された(されなかった)場合に行う。どの翻訳済フレーズが採用されたのか確認し、次回の翻訳に備える。
- 採用されたフレーズは自分のプロフィールのAPPROVED TRANSLATIONSとAPPROVED VOTESから確認可能
- 採用されなかったフレーズはLearnのFeedbackから確認可能
復習フェイズに関しては行わなくてもFeedbackが増え続けるだけで弊害はないが、溜まってから減らすのには手間が掛かり、似たようなフレーズが出た時に正しい訳し方が分からず採用を逃しやすいなどデメリットもあるので早めに消化することを推奨。
メニューの機能
Dashboard
TTCのメイン画面。以下を確認できる。
- 翻訳者プロフィール
- 各言語のTTCのハッシュタグのツイート
- Translator(@translator)からの優先度が高いタスク
- コミュニティの活動状況
Translate
翻訳・投票を行う画面。未翻訳フレーズの数や翻訳済フレーズ、採用済のフレーズを確認できる。
Evaluate
評価を行う画面。不定期に内容が出現する。過去の例としてはニュースの内容とカテゴリの一致具合を評価するなど。
Learn
レッスンとフィードバックを行う画面。レッスンはTwitterでの翻訳にあたっての基礎知識を学ぶことができる。フィードバックは採用されなかった翻訳・投票が問題形式で表示されるため、次回に備えた復習が可能。
Blog
Twitter International Services Blogへのリンク。主にTwitterの翻訳に関する記事が投稿されている。
Forums
TTC全体や言語ごとのフォーラム(掲示板)がある。どこもだいたい閑散としており、投稿しても反応があるかは謎。
Help
以下の画面を開けるメニュー項目。用語集は翻訳の際に便利。
- 一般的なヘルプ(General help)
- バグ報告(Report bug)
- 用語集(Glossary)
- 利用規約(Terms of service)
自分のアイコン
以下の画面を開けるメニュー項目。設定は翻訳者バッジの表示に影響するため、たまに確認することを推奨。
- 翻訳者プロフィール(Translator profile)
- 設定(Settings)
- バッジを持っていても非表示にする、バッジ消滅時に通知するなどの設定が可能
- ショートカットキー(Shortcuts)
- うっかり押してしまうこともあるので一読しておくと安心
- ログアウト(Sign out)
利用規約と翻訳における契約
Translation Agreementより。
翻訳者として登録する際に同意する必要がある規約や契約について。「禁止事項と罰則」に含まれていない禁止事項もあるため注意。このページで記載しているのはあくまで概要であり、法的な解釈が必要な場合は原文を参照すること。
概要
- 翻訳対象のフレーズには機密情報が含まれていることがあるが、まだリリースされていない製品や機能に関しては機密を守ること
- TTCのスクリーンショットを公開する際は特に注意が必要
- 翻訳活動はボランティアであり、Twitter社からの金銭の支払いは一切ない
- 翻訳したフレーズをTwitter社が使用できるようにするため、翻訳結果の所有権をTwitter社に譲渡すること
以降翻訳中……。
禁止事項と罰則
About the Twitter Translation Centerより。
TTCで迷惑行為を行うとTTCからブロックされ、翻訳や投票が行えないようになる。このブロックは永続的で何をしても解除されることはない。つまりそのアカウントでは絶対に翻訳者バッジを獲得できなくなる。なお、ブロックされてもそれ以外のTwitterの機能に影響はない(「アプリ連携」には表示されないが連携アプリと同じような扱い)。
迷惑行為の例として以下ような行為が挙げられている:
- 複数のアカウントを使用して自分または他人の翻訳に投票する
- 実際のところ投票数は参考程度で最終的には翻訳の内容で選ばれるため意味が無い
- 機械翻訳を送信する
- Google翻訳などの結果をそのまま貼るなど
- 対象言語がネイティブではない翻訳者に多い
- 攻撃的な言葉(暴言)やでたらめな文字列を送信する
- 直訳が差別用語や放送禁止用語になることがあるがTwitterで使用されることを忘れてはいけない
- 未翻訳(英語のまま)または対象以外の言語に翻訳して送信する
- 翻訳フレーズと送信する翻訳が同じ場合に確認ダイアログが出るのはこのため
- 翻訳を送信時に余計な文字を追加する
- すでにある翻訳に1文字足して別の翻訳として送信するなど
- フォーラムにスパムを投稿する
- コミュニティのメンバーに嫌がらせを行う
- Twitterルールに反する行為を行う
- 直接的に影響があるのは「Twitterバッジの誤使用」くらいだと思われる
翻訳者バッジ
翻訳者バッジの付与条件
- 300KP以上を獲得すると24時間以内にプロフィールに翻訳者バッジが付与される
- 10000KP以上獲得するとプロフィールから翻訳者バッジが消えなくなる
翻訳者バッジの消滅条件
- 長期間翻訳活動を行わなかった場合にバッジが消滅する
- 消えた時点から追加で300KPを獲得することで復活させることが可能
- 10000KP以上獲得済みの場合は消えることはない
参考:過去の翻訳者バッジ獲得条件
ポイントやバッジの付与条件は過去に何度も変更されている。
- 翻訳者になって数日経過
- 上位20%に入る
- 上位60%に入る
- 60%となっているが実際は日本語だと上位0.4%程度まで順位を上げる必要があった
- カルマポイント導入以前は翻訳が採用された数(approved translations)のみが評価対象になっていた
- 300KPを獲得する(2016年6月現在)
カルマポイント
カルマポイントとは、翻訳者バッジの獲得に必要なポイントのこと。翻訳が採用された数(approved translations)または投票が採用された数(approved votes)が増える際に自動的に増加する。「カルマ」は
仏教のカルマを基にしていると思われ、善行によって増えると解釈されている模様。
カルマポイントを獲得するには
翻訳にしても投票にしても採用されないとポイントにならない。真面目に取り組めばポイントは増えるし、ふざけた翻訳や適当な投票を繰り返せば一向にポイントが増えないという単純なシステムになっている。
基本的な行動フローは以下の通り。
- まだ翻訳されていない場合
- 自分で翻訳可能なら翻訳する
- 自分で翻訳不可なら採用されそうな翻訳がされるまで待つ
- すでに翻訳されている場合
- それが採用されそうな場合
- それが採用されそうにない場合
- 自分で翻訳可能なら翻訳する
- 自分で翻訳不可なら採用されそうな翻訳がされるまで待つ
実績一覧
翻訳者レベル
翻訳対象言語の翻訳者内での順位。順位が上がると"top 0.3%"のように詳細が表示されるようになる。
レベル名 |
条件 |
Breaking Out |
翻訳者になる |
Spreading Wings |
上位80%に入る |
Taking Flight |
上位60%に入る |
Flying High |
上位40%に入る |
Soaring |
上位20%に入る |
Zen Master |
モデレータになる ※1 |
※1 日本語ではモデレータ制が廃止されたため獲得できない
上級実績
一般実績より難易度が高い実績。翻訳や投票が採用されることが前提になっている。
翻訳にしても投票にしても数は100と大きくないので、無理に狙う必要はない。
実績名 |
条件 |
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
レベル4 |
レベル5 |
Nailed It |
翻訳が採用された数 |
5 |
15 |
45 |
75 |
100 |
Tagaholic |
翻訳が採用されたカテゴリの数 ※1 |
1 |
2 |
3 |
4 |
6 |
Feather In Your Cap |
翻訳が採用された数 |
1 ※2 |
- |
- |
- |
- |
Eagle Eye |
投票が採用された数 |
1 |
10 |
25 |
50 |
100 |
※1 対象のカテゴリはTwitter.com、Emails、Android、iPhone、Mobile、Notificationsの6つ
※2 この実績はレベル1のみ
一般実績
最も簡単な実績。翻訳や投票が採用されたかは問わない。
過去のフレーズに翻訳を追加したり投票したりすることですぐに獲得可能だがおすすめしない。再度採用されることはないため、翻訳数や投票数に対して採用数が極端に少ない状態になってしまう(いい加減な翻訳や投票を繰り返したように見えてしまう)。
実績名 |
条件 |
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
レベル4 |
レベル5 |
Babel Fish |
翻訳した数 |
25 |
50 |
100 |
200 |
800 |
Box Checker |
投票した数 |
25 |
50 |
100 |
200 |
300 |
あまりない質問と回答
Lessonsが9/10から進まずコンプリートできない
"Pluralization"として複数形のレッスンが存在するが、日本語訳では意識する必要がないためセクションが一覧から削除されている。
Pluralizationのレッスンのページより。
Note: As pluralization rules does not apply in Japanese translation, the correct answers have been removed.
「日本語訳では複数形の問題はありませんのでこのセクションの回答は削除しました。」
一覧からは削除されているもののページは存在するので、どうにかしてページにたどりつくことができれば
10/10にすることは可能。ヒントは「36」。ただし、上記の通りQuestionsの回答が削除されて選択肢の見た目がすべて同じになっているため、突破には運と根性が必要。
Feedbackの正解がすべて一番上になっている気がする
アッハイ。
翻訳者バッジを獲得したが非表示にしたい
- Translation Centerの右上の自分のアイコンをクリック
- Settings(設定)をクリック
- "I don't want to have a translator badge on Twitter.com."(Twitter.comに翻訳者バッジを表示しない)のチェックをオンにしてSave Changes(設定の保存)をクリック
翻訳者バッジの獲得条件を満たしているが表示されない
- Translation Centerの右上の自分のアイコンをクリック
- Settings(設定)をクリック
- "I don't want to have a translator badge on Twitter.com."(Twitter.comに翻訳者バッジを表示しない)のチェックをオフにしてSave Changes(設定の保存)をクリック
タグやプログラムのコードが原因で翻訳が送信エラーになる
ほとんどの場合は送信前のチェック処理のバグなので、しばらく待つと修正されて送信できるようになる。あまりにも修正が遅い場合は
問題を報告するから報告が可能。
問題の部分を削除して強引に翻訳しても絶対に採用されないので注意。
プロフィールのAPPROVED VOTESやAPPROVED TRANSLATIONSが増えない
TTCのバグ。リンク先の翻訳や投票の一覧はページ数が増えていくのでデータとしては持っているようだが、なぜか件数の更新を止めてしまった模様。
増える一方のはずのカルマポイントが減った
原因不明。公式アカウントに英語で質問したものの回答なし。
翻訳する言語を変更したい
翻訳者自身では変更できない。
サポート依頼から変更の依頼が必要。
未翻訳フレーズが追加されるのはどのタイミングか
未翻訳フレーズが追加されるたびにツイートするアカウント(@TTC_Feed)が存在するので、
ツイートされる時間や曜日を分析することで傾向を見出すことは可能。2016年7月時点では以下の傾向がある。
- 追加は火~土曜日の01:00~10:00がほとんど
- 追加が特に多いのは土曜の朝
- 日~月曜日と12:00~24:00にはほぼ追加されない
ちなみに日本の01:00~10:00はアメリカの朝~夕方に相当する。
実績のZen Masterの条件であるモデレータとは
日本語以外で採用されているフレーズの評価者のこと(日本語では廃止)。翻訳者と同じくボランティアである。
翻訳者が翻訳したフレーズに対してどれを採用するかの決定権を持つ(日本語ではTwitter社が直接どれを採用するか決めている)。モデレータ制の場合はTwitter社の作業負荷が減る反面、翻訳→採用の二段階をボランティアで行うため、どちらかが滞るとフレーズが出揃うのが遅くなってしまう問題がある。日本語で廃止されたのは、利用者が多い日本語環境に新機能を早期に提供するためだと思われる。
明らかにおかしい翻訳をする翻訳者がいる
本来は翻訳者から連絡を受けたモデレータが翻訳機能の凍結などを行うのだが、日本語ではモデレータ制が廃止されている。現状はTwitter社の担当者が対応しているものの、モデレータのように分かりやすい窓口がないため対処が遅れている。
明らかにおかしい翻訳が採用されている
本来はモデレータが弾くべきなのだろうが、日本語ではモデレータ制が廃止されている。恐らく採用はどれか1つを必ず選択しなければならないシステムになっており、訳が1つしかないか妥当な訳が無かった場合にやむなく採用したものと思われる。
採用されやすい翻訳をするには
以下は執筆者の思い込みであり、公式に発表された情報ではないので注意。
実際のところ英語から日本語への翻訳作業より、その内容をTwitterめいた日本語に変換する作業の方がよっぽど難しい。
訳す前に
- レッスンをすべてクリアする
- 英語を勉強する
- 翻訳サイトや辞書サイトに頼っている限り、それらを使わなくても訳せるメンバーには速度で勝てない
- プログラミング言語を勉強すること
- 特にJavaやPHP
- 変数やプレースホルダの概念を理解しておく必要がある
訳す時に
- 訳をまともな日本語にすること
- 翻訳に精一杯で意味は通じるが不自然すぎる日本語がよく見受けられる
- 原文に感嘆符(!)があっても訳には使用しないこと
- 英語特有の表現でありフォーマルな日本語の文章には適さない
- 原文から情報量を落とさないこと
- 原文から文章構造を変えないこと
- 文章が"."(文の終了のピリオド)で終わっているなら訳の最後も「。」にする
- プレースホルダ(%sなど)の都合もあるので極力文章の順番を変えない
- 英語特有の記号は日本語向けに直すこと
- 引用符:""→「」
- 句読点:,.→、。
- 「!」や「?」は全角にする
- 必要な場合は敬称を付けること
- 英語では対応するワードがないので忘れやすい
- 特に表示名に「さん」を付け忘れているケースが多い
- 用途によっては逆に不要なので文脈から判断する
- 必要な場合は単位を付けること
- 英語では対応するワードがないので忘れやすい
- 例えば「%d images」には「枚」に相当する単語がない
- ハッシュタグを壊さないこと
- ハッシュタグの直後にスペースを入れずに日本語を続けると別のタグになってしまう
- 訳し方を可能な限り既存の訳に似せること
- Similar phrases(似たフレーズ)は大きなヒントになる
- 数をこなして慣れただけ有利になる
- 訳し方を統一すること
- 同じ単語をフレーズごとに別の訳し方をしてはいけない
- 1単語違うだけの似た文章で関係ない部分の訳し方を変えてしまうのはダメ
- 訳をTwitterめいた表現にすること
- "friend"を「友だち」(「友達」ではない)や"like"を「いいね」(「良いね」ではない)と訳すスタンスを理解する
- Twitter独特の妙に丁寧で馴れ馴れしい雰囲気を再現する必要がある
- 実際にTwitterのいろいろな機能を使うなり数をこなすなりして慣れるしかない
訳した後に
最終更新:2017年11月03日 23:47