ここでは、荻沢電鉄に所属する軌道線(路面電車)車両を記載する。
なお路線ごとに記載している。


共通事項

画像について

ノンスケールです。
台車更新後のものを掲載しております。また、一部車輛では台車更新を行っておりませんが、便宜上更新後の台車といたしております。何卒、ご理解くださいますようお願いします。

部品の更新について

荻鉄電車では、保存車輛の恒久保存やメンテナンスフリー化、省エネルギー化、部品メーカー撤退などによる部品入手困難のため、レストア時に制御機器(抵抗制御・サイリスタ制御・チョッパ制御からVVVF制御、IGBT素子への変更)、補助電源(MGからSIVへの換装)や走り装置(つりかけ駆動からTD平行カルダン駆動・WNドライブ駆動への変更や台車換装)を現在入手可能なのものに交換した車輛もある(近代化工事)。なお、車体や車籍については改造前のものを引き続き使用している。そのため、見かけは40年前の車輛がVVVF制御車の特徴である磁励音を立てて走るという一見不可解な現象が発生している。なお、この制御機器・補助電源・走り装置改造工事については荻鉄の保存車輛のほとんどに実施されており、省エネルギー化と速達性向上を図っている。愛浜市内線の車輛については特に、愛浜市からの旧愛浜市電車の保存を強く要請されているためこのような方式がとられている。

東浜市内線


(鉄道線車両を使用しているため割愛)

愛浜市内線


所属は譲受車の一部が錦町車庫所属である以外は、新製車・譲受車問わず西坂車庫所属。ただし、検修は設備の整っている愛浜検車区で実施するため、ATS・ATCを搭載している。また法令準拠のためにEB装置を搭載している。そのため、一部機器の交換を実施している。

保存(譲受)車

保存車は塗装変更を受けておらず、基本的に見かけ上は廃車当時の姿を保っている。そのため、「動く電車博物館」との異名や、沿線にある荻鉄博物館の展示物の1つとしてしばし認識される。実際に所蔵物扱いの車輛もある。2軸車を除き、全車VVVFインバータ制御への更新が進められている。足回りも一部を除き新型台車への交換も進められている。元静態保存車が多いこともあげられる。なお、旧事業者の社章・局章をはがさず残し、荻鉄の社章を後付する方式をとっている。
全車ワンツーマン車であり、ボギー車の保存車は前事業者で運用末期にワンマン化改造を受けているものもあるが、荻鉄入線後に再ツーマン化されている。

貨10形

旧愛浜市電。保線・車輛検修用部品の配給車および花電車として使用されている。数少ない2軸車。1925年の開業時から在籍していた車輛であり、機器近代化改造から外れているため、ATC・ATS搭載以外の機器構成はほぼオリジナルを保っている。半鋼製車体を持っており一部木造車体を持っている。2005年の入線時に昇圧改造を受けている。荻鉄博物館所蔵物。11・12が在籍。2010年、愛浜~水道局前運転中に11がビューゲルを破損し、頻繁に営業線を走行する同系列の安全性向上のため鉄道線車輛廃車発生品の菱形パンタグラフに交換されている。

20形

旧愛浜市電。数少ない2軸車で、そよかぜネット加盟社で数少ない営業運転可能な旅客用2軸車。1930年市電増発用に購入、1966年に一旦廃車されたのち、愛浜市電展示場→愛浜市電記念館→愛浜交通博物館<現荻鉄博物館>と展示場所を転々としていた。 2005年の動態化の際に難燃化工事、昇圧改造を受けており、営業運行を可能としている<補助電源装置など一部機器更新も実施、ただし走り装置は特異性所以実施していない>。尤も、車輛が小さい同車ではラッシュ時の多客に対応できないため、専らデータイムの5系統での往復運行やドラマや映画などのロケーション、貸切運行が主任務となっている。荻鉄博物館所蔵物。荻鉄唯一の非冷房車であるため、6月~9月は運行休止。博物館にて展示している。21と26が在籍。26が2015年に動態化され、営業運転へ復帰している。Zパンタ搭載車。

30形

旧愛浜市電N形。市電在籍時に改番。数少ない2軸車で、そよかぜネット加盟社で数少ない営業運転可能な旅客用2軸車。1925年の開業時から貨10形とともに在籍していた。1950年に車体更新を受け、半鋼製車体となったため、20形よりも長く使われた。1967年の大規模廃止で過剰となり一旦廃車。20形と同じく展示場所を愛浜市電展示場→愛浜市電記念館→個人宅→愛浜市立城北中学校と転々としたのち荻鉄に買い取られた。2007年に動態化され、難燃化工事、昇圧改造を受けており、営業運行を可能としている<補助電源装置など一部機器更新も実施、ただし走り装置は特異性所以実施していない>。バス用クーラーの取り付けで冷房化されているため、通年での営業を行っている。39のみ在籍。荻鉄博物館所蔵物。

50形

旧愛浜市電60形。重複が発生するため車籍上は改番を受けている。ただし、車番の重複が無いため67。愛浜市電初のボギー大型車として1940年に導入され、廃止される1970年まで実に30年に亘って使用されていた。廃止後は愛浜市内のレストラン「ソルディーユ」で保存されていたが、愛浜市内線開通時にオーナーシェフであり元愛浜市電車掌である大見氏の好意により荻鉄が譲受した。2005年の動態化の際に昇圧改造・機器更新を受けている。荻鉄博物館所蔵物。台車はもともとブリル系台車を装着していたが、更新時に122の補修用部品供出のため側梁緩衝ゴム式台車・WNドライブ方式駆動に換装されている。67のみ在籍<博物館には台車も含めたすべての部品がオリジナル状態の64が保存されているが、車籍がなく電源供給用ケーブル等で接続されているため自走不能>。年式の割に大型であり、かなり手を入れられたため故障が少ないことから市内線の準主力であり、保存車の中でも比較的稼働率が高い。

60形


旧東浜市電→荻鉄。東浜市内線高床化まで活躍しており、後述の70形と同様、最後まで在籍した東浜市電車輛でもある。1942年に鋼材の割り当てを受け、輸送力増強を狙ってD形の車体更新名目で製造された。運用離脱後、荻沢検車区にて静態保存されていたものを、2009年の路線拡張時に復籍・再動態化し、冷房化したものである(機器交換は同時実施)。荻鉄最末期の姿となっており、市営時代の原色は失われている。61および62が在籍。

70形


旧東浜市電→荻鉄。前述の60形同様、東浜市内線高床化まで活躍した最後の東浜市電車輛である。1942年に車両の近代化を行うために導入され、荻鉄に移管後も主力として運用されていた。運用離脱後、1500V昇圧改造を受けたのち試験車として荻沢検車区の構内車として活躍しており、軌道線保存車の内で、本系列が車籍を唯一失っていない。2009年の路線拡張時に再改造を受け、VVVFインバータ・TD平行カルダン駆動車となり冷房化、本線へ入線している。荻鉄社内でも主力として運用されていたためか取扱いに癖がなく、50形同様稼働率が高い。74および75が在籍。

120形

旧愛浜市電→荻鉄。1997年に荻鉄が試験車として、追加購入したものの一つである。入線後車籍を持たず、昇圧対応工事および冷房化改造を受け、構内車として機械同然の扱いを受けていた。2005年の再開業時に車籍を取得、新型車に混じり運用されている。貴重なブリル系台車を装備しているため足回りの更新は受けていないが、制御系機器の更新を2011年に受けている。122・125が在籍。122は57から台車用補修部品の供出を受けている。台車更新を受けていないため減加速度が悪く、5系統でペアで運行していることが多い。

130形

旧愛浜市電最後の新車。最初で最後の軽快電車であり2両のみ在籍。市電廃止が迫っていたが、相次ぐ事故で慢性的な車輛不足となり、1968年に事故車の改造名目で導入された。導入から僅か2年でお役御免となってしまい、市民からは無駄遣いとして批判されたものの、当時低床車で運用されていた荻鉄東浜市内線への売却をもくろんでいたとされる。結局、売却は成立せず、愛浜市内の愛好家団体によって買い取られ、将来の動態化を前提としたモスボールが実施されていた。2005年、開業時に車両不足を補うために購入され、荻鉄へと入線。入線時に昇圧改造。状態がよく、経年が浅かった新製車でありかつ冷房化がされていたことから(ただし冷房装置は故障していたため、交換を余儀なくされている)、近代化改造は受けていない。旧愛浜市電導入当初よりワンツーマン車。131・132が在籍。市内線の主力。

140形

旧愛浜市電。130形と同じく、愛浜市内の愛好家団体により廃止後保管されていた。2005年、愛浜市内線開通時に車両不足を補うために購入され、荻鉄へと入線。荻鉄入線時に近代化改造および冷房化改造。147・149が在籍。屋内保存だったため状態がよく、保存車の中では稼働率が高い。

160形

旧雨花市電。1977年雨花市電全廃時に保存用として譲受。荻鉄移籍時に昇圧対応工事および台車・電動機交換<馬車軌間(1372mm)→JR狭軌(1067mm)>。1988年冷房化改造。一旦車籍を失うものの、2009年に復籍し運用を開始する。2011年に近代化改造。166のみが在籍。ラッシュ時にはその大型車体を生かして過密路線に運用されている。

170形

旧雨花市電1600形。2007年の保存車増強計画で雨花市立大嶺小学校に静態保存されていた車輛を買い取り動態化したもの<当時の雨花市長からの打診による>。連番とするため書籍上改番を行っている。入線時に166と同じく昇圧対応工事・近代化改造・台車交換および冷房化改造。※5に詳しい。ワンマン化改造を受けていないため、車体はかなり原型に近い。PCCカーの流れを汲んでいるため車体が丸みを帯びている。そのため、コッペパンの異名を持つ。171<1607>のみ在籍。癖のある車体構造所以少し小さいが、マスコット的存在で人気は高い。

220形

旧大具知電軌<現:大具知自動車>。大具知電軌最後の新車で車齢も若く、入線当時は製造から4年程度だった。1980年の廃止時に荻鉄入線<試験車として>。入線時には冷房化工事済みで、なおかつ荻鉄電車と電圧・軌間が同じだったため基本的な部分に特に大規模な改造を受けていない。しばらく荻沢検車区の構内車扱いだったが2005年の開業時に入線。2011年に制御系機器のみ更新。221-223が在籍。市内線の主力。

300形

旧大具知電軌<現:大具知自動車>。2連接車体を持っておりラッシュ時に運行されている。愛浜みなと線直通対応だが高速性能が悪く、専ら市内線運用が主任務となっている。1952年製造。1980年路線廃止時に廃車。一旦大具知自動車内で保存されていたが2009年に動態化。入線時に近代化改造および冷房化改造。※5に詳しい。301AB・302ABが在籍。

320形

旧大具知電軌<現:大具知自動車>。単車を単に2両つなげた構造の車輛となっている。1942年製造、1952年改造。1980年路線廃止時に廃車。一旦大具知自動車内で保存されていたが2009年に動態化。その特殊構造所以、稼働率が低く週に4日動いていれば良い方と言われているが、走行機器の性能的には1000形よりは劣るものの旧型車としては性能が高く、愛浜みなと線運用に耐えうる性能を持っているため露払い列車に用いられることが多い。321ABのみ在籍。運行時は連結二人乗り。

新製車

600形

2005年、愛浜市内線開業時に導入。一時期、車輛不足に悩まされ、愛浜市内の状態の良い保存車を買い集め、動態化するきっかけとなった。愛浜みなと線との直通を前提に設計されており、単車車輛としては高速度性能が高いため、早朝深夜の2系統で運用されることもある。バリアフリー対応車輛。601-613が在籍。市内線の主力。605がお召/VIP輸送指定。606がお召予備/VIP輸送指定。

620形

2012年導入。バリアフリー対応車。621-624が在籍。

1000形

愛浜市内線開業時に導入。愛浜みなと線との直通を前提に設計されており、連接車である。塩害工事施工済み。1001-1012が在籍。

2000形

愛浜市内線開業時に導入。愛浜みなと線との直通を前提に設計されており、連接車である。塩害工事施工済み。2001-2007が在籍。

900形

荻鉄内で鉄道線廃車発生品をかき集めて作った職用車。路線拡張とともに保線用車輛が必要となり、そのために製造。保線用機器を搭載し、時折当線上を走行する。車体は新造。愛浜検車区配置。

経田軌道線



関連項目


最終更新:2015年07月04日 22:08
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