宮路島航路(みやじしまこうろ)は荻沢電鉄が運航する宮路島-宮路島港を結ぶ鉄道連絡線である。地域住民からは『荻鉄渡船』と呼ばれ、親しまれている。
概要
宮路島航路は1935(昭和10)年開業の船舶路線。宮路島(桟橋)-宮路島港間を結んでいる。宮路島への数少ない交通手段である。ただし、鉄道連絡船とはいえども、鉄道車両を航送する訳ではないため、構造としては通常のフェリーとなっている。しかし一時期は本格的な鉄道連絡船となっていた時期もあった。(歴史の欄を参考)船舶ではあるが、一応路線図上の区分としては普通列車扱いなので通しの運賃で計算でき、又荻沢電鉄が発行する各種乗車券や、Minacaなどの各種ICカードの利用も可能である。
現在就航している船舶は5艘ある。現在就航している船舶で最も長く使用されているのはおきひろ丸であり、一時期行われていた鉄道車両航送用の設備が残っている。
路線データ
路線名:
管轄(事業種別):荻沢電鉄株式会社(定期航路)
総路線長:2.2km
総駅数:2駅
最高速度:6kt(各船舶共に)
各船舶船籍港:荻沢港(愛浜県荻沢市)
運行形態
現在、5艘の船舶が就航しており、各船舶がピストン輸送を行っている。運航間隔は通常時が15分/本となっているが、多客時には中型船らしからぬ『10分間隔基本だが満員になり次第出港』というダイヤを採用している。
就航船
- 運航中の船舶
- おぎさわ丸(3代目・420t)
- みやじ丸(3代目・455t)
- おおぐち丸(410t)
- 以上三船は双頭船であり、両方向への運航が可能となっている。
- おきひろ丸(1044t)
- 鉄道車両航送用設備を備えている。本航路在籍だが、近年はその巨体を生かし荻西航路運用が多くなっている。
- しなおか丸(310t)
- 倉野瀬航路より転入。当航路の中型船としては珍しく一般構造の船舶となっている。バリアフリー対応。
- 過去の船舶
- おぎさわ丸(初代)
- みやじ丸(初代)
- ひがししま丸
- おぎさわ丸(2代目)
- みやじ丸(2代目)
- こちがおか丸(事故廃船)
(2代目おぎさわ丸・みやじ丸、おきひろ丸とこちがおか丸は鉄道車両航送が可能)
歴史
1935(昭和10)年 宮路島航路株式会社の手により開設。
1970(昭和45)年 東浜支線と共に荻沢電鉄に買収され、荻沢電鉄の宮路島航路となる。
1974(昭和49)年 鉄道航送を開始する。
1975(昭和50)年 こちがおか丸が強風のあおりを受け、貨車航送中に転覆する事故が発生。幸いにも乗客は乗っておらず、乗員は迅速に脱出したため死者はいなかったが、こちがおか丸は座礁し、沈没した(こちがおか丸沈没事故)。この事故を受け、鉄道車両航送を廃止。航送可能な船舶であっても航送を行わなくなった。以降製造された船舶は航送用の設備を搭載していない。
2013(平成25)年現在、架橋計画があったもののコストに見合わないことと難工事が予想されることから架橋計画が中止され、当面、当航路の運航が行われることとなった。
駅一覧
駅名 |
駅名読み |
起点からの距離 |
有人・無人の区別 |
|
備考 |
宮路島(桟橋) |
みやじしま(さんばし) |
0.0km |
有人駅 |
M36 |
宮路島航路起点・東風ヶ丘線接続 |
宮路島港 |
みやじしまこう |
2.2km |
有人駅 |
M36-1 |
宮路島線接続 |
関連項目
編集履歴ノート
- 倉野瀬航路の譲渡に伴い、「唯一の」を「数少ない」に改正。 -- 亀山茂則 (2009-04-22 16:24:00)
- 駅ナンバーを追加(ナンバリング開始による措置)。 -- 亀山茂則 (2009-05-09 20:46:57)
最終更新:2013年01月10日 10:36