戦え!ギャンブラーZ事変

《戦え!ギャンブラーZ事変》

ポップンの解禁イベント黎明期に起こったもう一つの恐るべきコンマイクオリティ

「戦え!ギャンブラーZ」とは、AC9の店舗対抗イベントであり、ポップンミュージック初代から存在するキャラクター・神風トオルを主人公としたストーリーで展開する。ストーリーは彼を中心とした「ギャンブラーZ」に関連したもので展開する。

『イカサマから守る為にギャンブラーZに乗り、イカサマ組織ワルドック軍団との死闘の末に遂に彼女のさっちゃんを助け出した神風トオル。
だが首領ワルドックの魔の手により、さっちゃんは再び連れ去られてしまった。
ワルドック軍団の基地の奥深くに連れ去られたさっちゃんを救い出す為、神風トオルは単身で基地に乗り込む』

ストーリーはこんな感じである。
でもって、このイベントはプレイ終了後に唐突に開始され、1回のプレイでクリアした曲数分だけマスを進めることができる。
例えば3曲設定で3曲クリアした場合3マス進むことができるが、LONG曲を入れてEXステージまでクリアすると4マス進める。エキスパートのコースを完走した場合は4マス進める。バトルモードの場合はプレイ状況に関わらず確定で3マス進める。
1曲目は絶対クリア扱いになるノーマルモードは、必ず1マスは進める。
以上のような塩梅である。

CS版にも当然ながら存在し、こちらではサイコロを振て出た目の合計数だけマスを進めることが出来る。サイコロはクリアできたステージ分増加し、サイコロが2個以上ある場合1個はサイの目が倍率になっている(振れるサイコロの数-1の合計数に倍率が掛かる。ちなみに一度で進める最高の歩数は108歩)。

AC・CSともに「時間切れ」「残り歩数が0」「進路の最奥部にいるボスに遭遇する(撃破の有無にかかわらず。この場合、ボスに応じた曲をオジャマ等の条件付きでプレイすることになる。詳細は後述)」「進路上に落ちている解禁アイテムを拾う」の条件を満たすとモードが終了するという具合である。


ステージである「ワルドック基地」は地下5階まであり、その途中には分岐点がある為、進行方向を選びながら進む事になる。地下5階の最深部に行くと「ボス」がおり、それと戦ってボスのHPをなくせば隠し要素解禁になる。要はそのボスキャラの担当譜面をプレイし、その状況によってボスに与えるダメージが異なってくるわけである。
ボスのHPは25(AC版)で、出会えば必ず1ダメージ与えられるが、終了時の得点に応じて最大5ダメージ与えられる(90k程のスコアで4ダメージ)。CSではボスにもよるが3~5で、一部を除き完走できれば一発で倒せる。
ボスはACでは5人、CSは6人おり、それぞれ区切られたフロアにて待ち構え、倒すと落とし穴に落ちて再び1階に戻される。ボスを総て撃破し、アイテムを全て拾った状態でボスの居た場所まで向かうと地下6階が解禁され、ラスボスとなるワルドックが登場。これを撃破(HPは50)することが出来れば、HELL9コースが解禁されて晴れてイベント終了となる。


…とまぁ、ACは店舗の者が協力していくのを想定して作られた為、見た目はとてもかっこ良さそうなのだが此処でもコンマイクオリティが炸裂する。


そもそも「分岐点」がある関係で、最低でも7回は往復をしなければワルドックには辿り着けないようになっている。これだけならまったく問題にならないのだが、実はこのイベントに「マッピング機能」などという気の利いたモノが、全く存在しないという事が大問題を引き起こした。

マッピングとは「一度歩いた場所を記憶する」事であり、アトラスのRPGである女神転生シリーズや世界樹の迷宮シリーズなどの経験者には御馴染のシステムであろう。これが無いということは、「そこが既に踏破されたルート」なのか、「初めて来るルート」なのかが全く解らないということである。
その上、ひとたび下の階に降りてしまうと後戻りが出来ないため、別のルートに降りるためにはそのルートを降り切って、再度1階からやり直さねばならないという事を意味する。

なにしろ基本的には不特定多数がプレイできるゲームである。
マッピングなんてレベルではなくても(というかマッピングなんてあまり一般的に馴染みある要素ではないが)既に行ったルートなのかが解るようになっていればいいのだが、そんな親切な機能もあるわきゃないので、(特に一見さんが)一度行った道だと知らないまま進んでしまうことなど日常茶飯事だった。これにより、そのプレイヤーが「情報を共有かつ独占している」常連組から目の敵にされてしまうなどというのは序の口。酷い時には店舗側までグルになって、イベント進行中「イベント進行に関わらないプレイヤー」を一切締め出してしまうという馬鹿げたことすら実際に起こっていた(このイベントに限った話ではなく、以降個人解禁に移行する直前のAC14までこういう馬鹿をやる店舗も存在するらしい)。
そういうことになれば勿論、その常連は言うまでもなく、店舗のライトユーザー(特に初心者)との間で修復不可能の亀裂が生まれるのも自明の理というもの。それが原因で初心者がポップン離れした店舗や、中には集客力を失い閉店に追い込まれた店舗も存在するという(もっともこの辺りは店舗や常連の自業自得という側面も強い。モラルに欠ける人間のアワレな末路である)。


こうしたプレイヤー間の軋轢ばかりではなく、ボス要素そのものもコンマイクオリティ全開の凄まじいものだった。

ワルドックを除くボス戦ではそれぞれに応じたオジャマノルマが最後まで適用された状態での完走を要求され、その上オジャマノルマのアナウンスが一切無い。揚句にノルマ配分も適当なため、中には設定した奴(恐らくはTAMA)の神経を疑うような発狂モノの組み合わせもある。ACではアスパラ星人やパピルス、CSではスミレ、MZD、トランなどが極悪で、AC・CS双方に存在するオイ0も含めて完走できた人間がいるのかすら疑わしい(ただでさえクリアできる人間の少ないオイ0が無駄に加速するので、大概の人間は見た瞬間に乙るはず)。中・初心者に理解を与えずに殺しに掛かる時点でいかがなものかと思う。

流石にこの反省点を踏まえてなのか、AC10では誰もが簡単に出来るイベントに変更された。そしてそこからさらに時を経て、AC15において解禁イベントはようやく個人解禁となるのである。



~ボス一覧~

AC
キノコボーイ テクノポップ(EX) + 最初から最後までオジャマ+「白ポップ君」
アスパラ星人 ターバン(EX) + 最初から最後までオジャマ+「上下逆さま」
パピルス   ピラミッド(EX) + 最初から最後までオジャマ+「エキサイト」
Mr.T.BONE  スカ(EX) + 最初から最後までオジャマ+「ジャム攻撃(キック)」
ウオヲ    オイパンク0(EX) + 最初から最後までオジャマ+「ハイスピ×2」

CS
ポト     ノスタルジック(H) + 最初から最後までオジャマ+「白ポップ君」
スミレ    シンパシーLONG(H) + 最初から最後までオジャマ+「上下逆さま」
MZD    ハイテン K-MIX(EX) + 最初から最後までオジャマ+「エキサイト」
ジャガー・B エナジーロック(EX)+ 最初から最後までオジャマ+「ジャム攻撃(キック)」
ウオヲ    オイパンク0(EX) + 最初から最後までオジャマ+「ハイスピ×2」
トラン    Colors(EX) + 最初から最後までオジャマ+「バラバラスピード」

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ワルドック アニメヒーローR(EX) + 「ハイスピード×2+分身」+「ダンス」


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最終更新:2012年04月06日 14:39