特殊調理指定食材

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作者:JlyInhQG0

313 名前:特殊調理指定食材[] 投稿日:2011/09/21(水) 21:29:04.72 ID:JlyInhQG0



ほむほむ「」ホネカラン

おりおり&きりきり「オリキリッ」ゲップ

ほむ's&まど's「」シシルイルイ

仔まど「ミ…ミャドォ……」ガタガタ

きりきり「オンジンヲコジンニ」ガシッ

おりおり「カワイソウ」ドクヅキ

仔まど「ミャド゙ッ!? ミャドォォォォォォォ!!」ノタウチ

まどか「うーん煩いなぁ、こんな遅くに何~?」

仔まど「ミャドォォォォォォォォォォォォォ!! ミャドォォォォォォォ!!」ピクピクゲボォ

まどか「うわ、気持ち悪、てい」グシャ マドォォォ

まどか「で、君たちは何?」ヒョイ ヒョイ

おりおり「キューセーキューセ-」ジタバタ

きりきり「ムゲンニユウゲン」カリカリ

まどか「う~ん、ほむ科生物には違いないと思うけどなんだろ? ってあーーー!! 食用に育ててたほむまどコロニーが全滅してる!? パパー!!」

知久「なんだいまどか……って、まさかおりおりにきりきり!?」

まどか「この子たち知ってるの、パパ?」

知久「あ、ああ……間違いない、野生では森の暴君と呼ばれるまどまど唯一の天敵がこの二匹だよ。 飼い慣らされたほむまどの群れなどひとたまりもない……」

知久「僕も二回くらいしか見たことが無いくらい非常に珍しいほ食種で、おりおりの毒に侵されたまどまどは苦しみ抜いて死に、その死体はキュウべえの餌にもならない」

まどか「え、じゃああのまどまどはもう食べられないの? 許せない」ギリギリ

おりおり「オリッ!! キリカァァァァァァァァァ!!」ミチミチ

きりきり「キリッ!! オリコォォォォォォォォォ!!」ブクブク

知久「!! やめるんだ、これは希少種だから売ればまどコロニーの一つや二つお釣りが来るんだよ!?」

まどか「え、ほんと!?」ギュ!!!!

まどか「あ、驚いて握り潰しちゃった、失敗失敗」ウェヒヒ

きりきり「ヨロコンデゼツボウ……」ハイヨリ

おりおり「キリカノカケラ……」テヲノバシ

知久「! 間に合え!」

おりきり「」ガクッ

知久「ふう、危ないところだった……」

まどか「どうしたのパパ? さやかちゃんだって発狂させた後に最後くらいは一緒にさせてあげるのに?」

知久「この二匹は特殊調理指定食材なんだよ……百聞は一見にしかず、手に付いた汁を片方ずつ舐めてみなさい」

まどか「ふーん? どれどれ……うわっ、甘!? シロップみたい!」

知久「きりきりの身は蜂蜜よりも遥かに甘く、それでいて少しもしつこくなく糖尿の危険も凄く低いという理想的な甘味料なのさ」

まどか「うわー……これは杏子ちゃんが病みつきになりそう、じゃあ次はきりきりを」

知久「待った、その前にまずよくうがいをするんだ」

まどか「え、うん。ブクブクブク……じゃあ味は、味無くないこれ? あ、あれでもなんか凄い香りが……うわ、お花畑にいるみたい」

知久「おりおりの身は薔薇のエキスを数百倍に煮詰めたほどの香しさを感じさせ、しかも香水の原液のような強さも無い」

まどか「マミさんが凄く喜びそう……こんな幸せな気持ちでほむ種食べるの初めて……」モウナニモコワクナイ

知久「それじゃあ今度は両方同時に舐めてごらん? ただし少しだけね」

まどか「ティヒヒ、この甘さと香りが混ざったらどんな味になるのかなぁ…………あれ?」

まどか「な、なにこ、ま、マズ!? 物凄く臭くて苦くてまず……ペッペッ」

知久「これが特殊調理指定食材と呼ばれる由縁さ、単体では物凄く美味しいこの二種の体液は、混ぜるとまどまど殺しの猛毒になる」

知久「こうなれば野生の誰も食べようとしない。 まどまどには強くても他のほ食種、特にあんあんとまみまみに弱いおりきりが、まどまど狩りにのみ力を尽くせる理由さ」

まどか「ああ、それでパパは死に際にくっつこうとしてた二匹を引き離したんだ」

知久「他のほ食種と異なり常に一緒にいるこの二種類が生き残るための知恵なんだろうね。 常に一緒に居るということは逆に言えば他の種と子供も作らないから一定以上は増えにくい、だから狩られない理由を作った。 いや、作っていたというべきかな」

まどか「過去形?」

知久「ああ、人間がほむ蓄化を行った際に、害獣として世界的に駆除されたのさ。 食べてもまずいからそれこそ台所の黒いの並に嫌悪されてね」

知久「近年になって偶然、見滝原の某少女Sさんが虐待中に隔離していて味に気づいて、以後高い賞金がかけられるようになったという訳だ」

まどか「ふーん、じゃあそのうち養殖も食べられるようになるのかな?」

知久「どうかな、まどまどを殺すことにのみ命を懸けてるこの子たちは、子作りもあまり熱心じゃないらしい、まどエキスも闘争心にしかならないだろうし」

知久「そして何よりも、他のほ食種が人間と交わったことで多様に変化したように、養殖で同じ味が出せるかどうか……だからまどか、今日の味はしっかり覚えておくようにね」

まどか「はーい、何だか貴重な体験しちゃった」ウェヒヒ




まどか「ところでこれじゃあもう価値ないよね、食用コロニーどうしよう?」

知久「うん、確かに価値はほとんどなくなったけど、これを使った特性料理ならママの財布の紐も緩くなるから大丈夫さ」

まどか「さっすがパパ、抜け目ないね」


おしまい




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